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021 眠ろうとする夢を見た 022 分からないズ 023 スクール乱歩々 024 ヒコーキ 025 覚醒フィラメント
026 プラネット・コミュニティ 027 バニーガール 028 パプリカ 029 シュヴァインシュタイガー 030 天体観測


Qゲート
No.021 眠ろうとする夢を見た
伊達巻自体に罪はありません。
鷹津:眠ろうとする夢を見たです。よろしくお願いします。

鶴乃:ねえ鷹津くん、今年のお正月は伊達巻食べた?

鷹津:唐突にどうした?

鶴乃:僕さ、おせち料理の中で伊達巻が一番好きなの。

鷹津:あー、美味しいよな伊達巻。

鶴乃:もし明日世界が滅ぶなら最後の晩餐は伊達巻1本丸かじりするって決めてるし。

鷹津:相当だなお前。

鶴乃:けど普通伊達巻って切って食べるじゃない?

鷹津:そりゃ、切ったほうが食べやすいし皆で分けれるしな。

鶴乃:そこなんだよ鷹津くん。

鷹津:ん、何が?

鶴乃:切った伊達巻を皆で分ける行為。ここには大きな問題点があるのわかる?

鷹津:いや、わかんねーけど……問題点?

鶴乃:はじっこの存在だよ!

鷹津:……は?

鶴乃:伊達巻を切った時に2つ生まれる両サイドのはじっこ!伊達巻の一番美味しい部分!

鷹津:あぁ、そういうことか。確かに伊達巻のはじっこって味濃くて美味しいんだよな。

鶴乃:ただ、食べれるのは勝ち上がった2人だけだから滅多に食べれないって問題点があるでしょ。

鷹津:ん、勝ち上がった2人?何にだよ。

鶴乃:はぁ!?伊達巻はじっこ争奪トーナメントに決まってるでしょ!

鷹津:そんな素っ頓狂なイベントを常識のように言われても……なんだよそれ。

鶴乃:鷹津くん本当に知らないの!?それでも地球人!?

鷹津:地球規模なのかよ…

鶴乃:世界中どこの家でもお正月には伊達巻のはじっこを賭けて家族内トーナメントが開かれるじゃん!

鷹津:いや、正月に伊達巻食べる文化あるの日本だけだろ。

鶴乃:今年の正月のうちの伊達巻はじっこ争奪トーナメントは過去最大級の規模になったんだよ…あれは熱かった……

鷹津:何か思い出してるとこ悪いけど、家族内のトーナメントだろ?規模なんかそう変わらないんじゃ…

鶴乃:去年までは叔母さんや従兄弟までしか参加してなかったんだけど、今年は遠くの親戚から近くの他人まで大勢集まってさ。

鷹津:とりあえずその近くの他人追い出せ。

鶴乃:総勢60人以上が伊達巻のはじっこ2つを取り合う壮絶な戦いが繰り広げられたよ。

鷹津:その人数で伊達巻1本しか買ってないのかよ。絶対食えない奴続出するだろ。

鶴乃:全員に行き渡るように用意したら30本以上も伊達巻買わなきゃいけなくなるじゃん。
   買うお金もかかるし、そもそも冷蔵庫に入り切らないよ。

鷹津:何ではじっこを人数分用意する計算になるんだよ。はじっこ以外の部分を皆で分ければいいだろ。

鶴乃:はぁ!?伊達巻のはじっこ以外の部分なんてゴミみたいなもんじゃんか!

鷹津:じゃあお前に伊達巻好きを名乗る資格はねぇよ!

鶴乃:とにかく!今年のうちの伊達巻はじっこトーナメントは凄かったの!

鷹津:まずそのトーナメントって何で勝敗決まるんだよ?
   まさか拳で殴り合うような危険なイベントでもないだろうに。

鶴乃:拳じゃなくて金槌だよ。

鷹津:想像以上に危険なイベントだった!そんなことして怪我人出ないのかよ……

鶴乃:いや、終わった後は皆瀕死だよ。

鷹津:中止しろそんなイベント!何で正月早々瀕死になってんだよ!

鶴乃:伊達巻のはじっこにはそれだけする価値があるってことだよ!

鷹津:ねぇよ!スーパー行けばいっぱい売ってるぞ!

鶴乃:それに別に怪我して瀕死になっても病院行けばなんとかなるし。

鷹津:解決になってねぇよ!そもそも正月に病院やってないだろ!

鶴乃:知ってるよそんなこと。三が日終わるの待つに決まってるじゃん。

鷹津:待てるか!場合によっちゃその前に死ぬだろ!

鶴乃:鷹津くん心配しすぎだよ。死人なんて数年に一回しか出ないしさ。

鷹津:数年に一回出てる時点で問題なんだよ!あ、お前今年喪中なの原因これか!?

鶴乃:いや、叔父さんが亡くなったのは冬至のゆず湯一番風呂争奪トーナメントの時だよ。

鷹津:冬至にもトーナメントあんの!?たかが一番風呂のために貴重な命を捨てんなよ!

鶴乃:え、鷹津くんゆず湯一番風呂争奪トーナメントも知らなかったの……?

鷹津:おそらくお前んちだけの風習だからな!…ていうか冬至から正月って10日くらいしか開いてない気が……

鶴乃:いやぁ、去年のゆず湯一番風呂争奪トーナメントは血で血を洗う激戦だったよ……。

鷹津:お前の一族狂ってるわ!ゆず湯最初に入るだけのために何で血が流れるんだよ!

鶴乃:ゆず湯の一番風呂に入った人は一年間親族全員から尊敬されるからね。皆意地でも優勝したいんだよ。

鷹津:尊敬って…それだけ?血を流す見返りにしては微妙じゃねぇか?

鶴乃:失礼な!皆から尊敬されるってことは、皆が自分に敬語使ってくれるんだよ!?

鷹津:逆に辛いだろその一年間!親族全員ちょっとよそよそしいじゃねぇか!

鶴乃:しかも、優勝者は皆の前でウィニング入浴できるんだよ!

鷹津:恥ずかしいだろ!親族全員の前で入浴したくねぇよ!

鶴乃:優勝した喜び、皆に見られる羞恥心、金槌で殴られた箇所の激痛。
   これら全部が混ざり合って優勝者がなんとも言えない表情になるのが大会一番の盛り上がり所だよ。

鷹津:金槌好きだなお前の一族!そんなエグい盛り上がり見せてんじゃねぇよ!

鶴乃:さらにさらに、優勝者はお正月の伊達巻はじっこ争奪トーナメントの一回戦免除だよ!

鷹津:要らねえよそんなシード権!正月じゃ冬至の傷も癒えてないだろうに参加しようとすんなよ!

鶴乃:どっちも参加しなきゃ年末年始三連続トーナメントにならないじゃんか。意味無いでしょ。

鷹津:三連続である意味も無いわ!…って、三連続……?

鶴乃:うん、ゆず湯一番風呂争奪、伊達巻はじっこ争奪、七草粥一番大きいお茶碗で食べる権利争奪の三連続。

鷹津:まだあんの!?七草粥ってことは………正月から一週間後!?年末年始ゴッタゴタじゃねぇか!!

鶴乃:え、鷹津くんまさかこれも……?

鷹津:知らないことがこんなに恥ずかしくないのも初めてだ!茶碗の大きさなんかどうでもいいだろ!!

鶴乃:何言ってんのさ、七草粥は無病息災を願って食べるものだよ?少しでも多く食べたいでしょ。

鷹津:一族全体で無病息災と真逆の方角に突っ走ってることに気付け!

鶴乃:七草粥を多く食べるためには……殴り勝つしか無いんだよ!

鷹津:他にいくらでも手段あるわ!おかわりでもしろよ!!

鶴乃:おかわり……!?そうかその手があった……!!

鷹津:金槌持つ前に気付け!!

鶴乃:そうか…おかわり…じゃあ来年からこのトーナメントやる必要無くなるね。

鷹津:わかってくれたようでよかったよ……

鶴乃:あ、けどそうすると年末年始三連続トーナメントじゃなくなっちゃう!

鷹津:だからそもそも三連続である意味が無いだろって!できればあと二つのトーナメントもやめてくれ!

鶴乃:そうだ!来年からは七草粥おかわり権争奪トーナメントを…!

鷹津:いい加減にしろ!

二人:ありがとうございました。

予選総合第16位(準決勝敗退) 眠ろうとする夢を見た
審査員
点数
94 53 63 76 55 71 得点67.67
(減点−1点込)
【審査員コメント】
・今大会、けうけげんが個人的に好きなネタグランプリ優勝作品です。おめでとうございます。
 こういう日常にある些細な出来事を大袈裟に広げる漫才が、まさに僕の理想とする漫才なんです。
 伊達巻のはじっこという着眼点からトーナメントという方向に展開させるという発想にまず脱帽。
 「地球規模」「近くの他人」「じゃあお前に伊達巻好きを名乗る資格はねぇよ」など序盤からフレーズの破壊力も高く、
 「三が日に病院やってない」など伊達巻というテーマをしっかり活かしたボケもあり、満足感で溢れ返りました。
 強いて言うならトーナメントを出場者や試合描写など、もっと掘り下げて広げてくれれば完璧でした。
 それでも本当に面白かったです。今大会で一番虜にさせて頂きました。
   
・題材、バカらしいとは思うんですが、そこから上回るバカらしさがあまりなかったというか。
 平坦に終わってしまった印象です。
   
・アホなワードがどんどん出てきて満足です。「え、鷹津くんまさかこれも……?」みたいなセリフが出せるのもいいです。
 特に不満点があったわけじゃないのですが、まだまだ面白くなる余地があるネタだと思います。
 想定の範囲内のやりとりも多かったので、「その手があったか!」みたいなのをもっと見たかったです。
 伊達巻、ゆず湯、七草粥、これらの持つ要素だったり、親族の間で生まれるドラマだったり、
 まだまだいじれる部分が沢山ある中で、割とあっさりした展開になってしまっていた気がします。
 普通にレベルの高い漫才でしたが、MM-1ともなると、これ以上を求めてしまいます。
   
・題材が程よくネタっぽくてシンプルに好きです、こういう感じは。
 コッテリし過ぎない絶妙なラインを攻めていて面白かったです。
 あとはもうちょっと色んなパターンのボケも見てみたかったですね。
   
・短い期間で死に物狂いのトーナメントが3連発であるっていう事実が面白かったです。
 ただ、内容のエグさの割には今一つはね切らなかったっていうのが正直なところです。
 ネタが進むにつれて事実が明るみになるっていう進行は良いと思います。
 そのトーナメントの内容を少し変えたり、より殺伐とした物にすればネタに勢いが付くと思いました。
   
・良い着眼点のネタだと思いました。普通に楽しめました。
 ひととおり正解的なボケが繰り広げられていたと思いますが、
 争奪戦の内容が「明らかに有り得ない」というパターンに限られたためか、想定を大きく超える笑いは起きにくいかなぁというのが惜しいところです。
 全体的にはしっかりしていて良かったと思います。
 

Qゲート
No.022 分からないズ
分からない
坂本:どうも、わからないズです。
   僕が分かる方の坂本で
   それで相方の名前が

不明:ちょっと分からないです

坂本:ということで、分かる方と分からない方で覚えて帰ってください

不明:ちょっと覚えられないです

坂本:話は変わりますけど、僕コンビニでバイトをすることになったんですよ

不明:「コンビニ」も「バイト」も分からないです。
   もっと言えば「話」と「変わりますけども」も分からないです。

坂本:コンビニっていうのは、まぁ簡単に言うと「いつでも買い物が出来る便利なお店」のことなんだけど

不明:「買い物」が「出来る」「便利」な「お店」?

坂本:会話すればするほど説明しなきゃ行けない事が増えるね

不明:「会話」?
   「説明」?
   「増える」?

坂本:http://ja.wikipedia.org/wiki/コンビニエンスストア

コンビニのWikipediaのURL上げるからこれだけ読んでおいて


不明:「コンビニ」?
   「Wikipedia」?
   「URL」?
   「貧困のお話」?

坂本:「貧困のお話」については何も言ってないだろ
    ほら、これだよ読んでくれ(スマートフォンでページを見せる)

不明:「コンビニエンスストア」?
   「年中無休」?
   「長時間」?
   「営業」?
   「行」?
   「小規模」?
   「店舗」?
   「主」?
   「食品」?
   「日用雑貨」?
   「多数」?
   「品種」?
   「形態」?
   「小売店」?
   「略称」?
   「コンビニ」?
   「CVS」?
   「など」?
   「これら」?
   「略称」?
   「定着」?
   「前」?
   「1980年代」?
   「以前」?
   「コンビ」?
   「深夜」?
   「スーパー」?
   「呼び方」?
   「多く」?
   「場合」?
   「大手資本」?
   「チェーン店舗」?
   「展開」?
   「日本」?
   「経済産業省」?
   「商業統計」?
   「業態分類」?
   「コンビニエンスストア」?
   「定義」?
   「飲食料品」?
   「扱い」?
   「売り場」?
   「面積」?
   「30平方メートル」?
   「以上」?
   「250平方メートル未満」?
   「営業時間」?
   「1日」?
   「14時間」?
   「以上」?
   「セルフサービス」?
   「販売店」?

坂本:本当にごめんな
   いや、本当にごめん。
   まさか50近くの疑問を増やす事になるとは思わなかったんだよ

不明:「貧困のお話」?

坂本:「貧困のお話」は本当にしてないし
   それに関しては俺も分からないし誰も分からないよ

不明:「行く末」?
   「世界の行く末」?

坂本:分からなさが哲学のゾーンに入っちゃったからもう本当にこっちも分からないよ

不明:「哲学」?
   「ゾーン」?

坂本:人の捻ったツッコミを単語ごとに区切った疑問で返すなよ、泣くぞ恥ずかしいな

不明:「漫才」?

坂本:それはどういう意図だ。
   漫才が分からないのか、今やってるこれが本当に漫才と呼んでいいのかみたいなとこの話か

不明:それはちょっと分からないです

坂本:急にシンプルに分からなくなるなよ都合いいな

不明:分かりたいさ

坂本;え?

不明:俺だって分かりたいよ
   分かりたいんだよ、分かるってことを。
   分からないんだよ、分かるってことがさ。
   分かる?分からないことの分からなさ。
   分かってほしいよ、分からないってことを分からないってこと。
   分かるってことを分かるってことは分からないってことを分かるってこと。
   分かってる?分かりたいんだってこと。
   分からないってことは分からないを分かることじゃなくて
   分からないってことを分かった上で分かるってことが分からないってことなんだよ。
   分かる分からない分かる分からない、いや分かる
   分かったり分からなかったり、分かるって分からないってこと何じゃないかな

坂本:いきなり何を言い出したんだよ

不明:ちょっと分からないです

坂本:じゃあ迷宮入りじゃねぇか

不明:「迷宮」?

坂本:だから急にシンプルに分からなくなるなよ、安心するだろ

不明:でも俺だって分かりたいよ?
   分かるって、良さそう

坂本:うん。
   「分かる」はね、「良い」よ。

不明:あぁ〜分かってみたいな〜

坂本:じゃあ、今から僕が「分からない」をやるから
   君は「分かる」をやってみなよ。
   それで最初からやりなおそう、ね?

不明:でも、分からないよ?

坂本:大丈夫、分かってるフリだけしてればいいんだ。

不明:「大丈夫」?

坂本:あぁ。
   「分かるはず」ってことさ。

不明:分からないけど、分かってみる!






坂本:どうも、なにもわからないズです。
   僕がちょっと分からなくて
   それで相方の名前が

不明:分かるんですけども

坂本:ちょっとそれは分かんないですね

不明:分かるわ〜

坂本:まったく分からないです
   なんにも、なんにも分からないです

不明:分かるわ〜

坂本:分かります?僕は分かんないです、分からなくないですか?

不明:分かるわ〜!
   分かる、分かりすぎた。





不明:「整合性」?

坂本:お前本当はめちゃくちゃ分かってるだろ

不明:?????????

坂本:ごまかし方ハイパーヘタクソマシーンかよ

不明:ちょっと「ごまかし方ハイパーヘタクソマシーン」は
   本当に分からないです。
   「ごまかし方ハイパーヘタクソマシーン」?????
   分からないです、それは何ですか?

坂本:やめてくれよ。分からなさで分からない言葉を追い込むなよ。

不明:でもやっぱり分かりたい。
   分かるを分かってみたいんだよ。

坂本:いや、まぁ分かるけどさ〜......

不明:ちょっとこっちは分からないんですけども

坂本:自分で言ったことだぞ、最低限それだけは分かってろよ、サイコパスかよ。
   分からないサイコパス、ワカラナイコパスかよ。

不明:いえ。

坂本:はっきりと分からないのやめろよ
   せめて「ワカラナイコパス」を弄ってくれよ、弄られたくてわざと弄りやすいワードを出しただろ

不明:「ごまかし方ハイパーヘタクソマシーン」?

坂本:そこは本当に弄るなよ、センスを出そうとして失敗した部分を弄りしろととらえないでくれ。
   もしその辺を分かってないなら、無邪気が人を殺すとはそういうことだぞ。

不明:「無邪気が人を殺す」?

坂本:あぁ、そうだよ。
   分からないからって好きなことを言って良いわけじゃないんだぞ。
   それが人を傷つけることだってあるんだ、それだけは人として分かっておいてくれ。

不明:「ごまかし方ハイパーヘタクソマシーン」?

坂本:今はっきりとそれについての注意をしていたはずなんだけど、分かってないんだろうな。

不明:分かってないです。

坂本:分かってるよ。

不明:でも分かったこともあります。

坂本:え、本当!?
   よかった、何が分かったの?

不明:ちょっとそれが分かんないんですけども

坂本:迷宮入りセカンドシーズンに突入しちゃったよ

不明:「ごまかし方ハイパーヘタクソマシーン」?

坂本:頼むから用意した弄りしろを弄ってくれよ
   人の本気を無邪気に弄らないでくれよ

不明:「センスを見せようとしたツッコミ」?

坂本:やっぱお前分かってんだろ、いいかげんにしろ

不明:あ、分かりました!
   つまりスフィンクスの金玉の直径が100メート

坂本:どうもありがとうございました。

不明:あ、ダメだやっぱり分からないわ。

予選総合第13位(準決勝敗退) 分からないズ
審査員
点数
83 67 95 55 50 83 得点71.17
(減点−1点込)
得票1票
【審査員コメント】
・このネタに対して相応しい感想かは分かんないですけど、めちゃくちゃ分かりやすかったです。
 構成自体は至極単純なんだけど、とにかく「分からない」という根本ルールの活かし方が絶妙。
 ツカミでネタ全体のルールを把握させ、Wikipediaで爆発させる手法がまた上手くて小憎たらしい。
 「世界の行く末?」「整合性?」などの不意を突くフレーズも上手いし、「ごまかし方ハイパーヘタクソマシーン」の使い方も完璧でした。
 減点部分としては、設定の都合上どうしてもボケの範囲が狭まり、一本調子になってしまった箇所でしょうか。
 仕方ないっちゃ仕方ないんですが、何かひとつ意外性のある展開が入ればもっと広がったんじゃないかと。
 ステーヴンさんならそういう期待に応えられる方だと思っているので。「後輩潰し」?
   
・「整合性」? 以降が凄く良かったです。
 「分からない」という一本押しなのでなかなか難しかったと思うし、中盤ダレてたかなとは思うんですが、期待は超えてきたと思います。
   
・分からないの活かし方がすごすぎるだろ。糞ほど笑いました。
 「整合性」「ごまかし方ハイパーヘタクソマシーン」「哲学のゾーン」「安心するだろ」すごいです。
 オチは75点ぐらいでした。もっといいオチありそうだけど、これでもいいなって感じです。
   
・「あ〜斬新で良いなー、力技でゴリ押ししてくるの面白いなー
 でも、粗い感じもするなー、後半にいくにつれて悪い意味で”ネタ”じゃないノリだなー」
 という気持ちの点数です。分かってください。
   
・ネタ中にもあったように何か哲学っぽい印象を受けました。
 独特の空気感と言うか、他のユニットにはない感じがします。
 ただ、笑いの量で言ったらあんまり多く無かったですね。
 終盤の弄りの件まではほぼ笑いが無かったし、それ以降もちょっとくどささえ感じてしまいました。
 最後のボケに何であのフレーズを持ってきたかが正直謎です。
   
・他の企画でも拝見した上でですが、想像以上に汎用性のあるコンビでしたね。
 序盤にWikipediaで分から無すぎるというインパクトのある展開でしっかり掴みきりつつ、
 終盤にも「ごまかし方ハイパーヘタクソマシーン」などの見どころがあるのが、狙ってか無意識か、構成として良いパターンだなぁと思いました。
 十分面白かったとともに、さらなる面白さが追求できそうなコンビだと思いました。
 

Qゲート
No.023 スクール乱歩々
なんなの
風:リサイクルショップってたまにわけわかんないもの売ってない?それがなんなのかを店員さんに聞けるようになりたいです。僕は。

海:おっじゃあ練習してみますか

風:是非!!!!!!!!!



風:おっこんなとこにリサイクルショップがあるぞ入ってみよウイーン

海:いらっしゃいませ〜私の両目にはニンテンドー64のコントローラーが接続されていますいらっしゃいませ〜

風:すいません向こうでマリオパーティー2のキャラセレクト画面を前に為す術なく放心している小学生が2人いたのですが

海:キャラセレクトする瞬間を狙ってとっさに抜き去って目にぶっ刺しましたあいつらもう二度とヨッシー選べないんですよウケますね私なぜか目が見えないんですけどなんででしょうかいらっしゃいませ〜今日は何をお探しでしょうか?

風:小学生がみんなヨッシーを選ぶと決めつけるなよ。このテーブルみたいなのなんですか?

海:私は吊るしたクリープハイプのニューシングルでベランダの植物を荒らしにくるレックウザを追い返しています

風:すごいですねこのテーブルみたいなのなんですか

海:あっこちらは脚が全部勃起のテーブルでございます。全部伊東四朗さんの陰茎です。

風:これテーブルなんですね。天板が脚に囲まれ過ぎてて直方体に見えました。脚多くないですか脚というか勃起が多いし何より伊東四朗さんちんちん多くないですか

海:脚は100本ありますので自然と直方体に見えてしまうんですよね。伊東四朗さんの陰茎は100本以上ありますがご老体なので耐久度がなく、このテーブルは100を超える勃起の脚でやっと立てている状態でございます。上に置いてるテレビは常に車椅子バスケの試合を流しています

風:皮肉な前衛芸術かよとても最悪だと思います。じゃあこのボンバーマンが映ってるPCはなんですか

海:走り幅跳びの記録を初対面のベジータに見せたら「とてもすごいですね。」と距離を置かれました

風:あららじゃあこのPCはなんですか

海:こちらは野村萬斎さんがおしっこをしたときだけ爆発する時限爆弾しか設置できないボンバーマンの違法アプリをインストールしてしまい、ぶっ壊れてこのゲームをする以外の使い方しかできなくなったPCです。ほらこれ面白いんですよ一週間前から野村萬斎さんおしっこしてないんでゲームが全く進まないんですけど

風:野村萬斎さんが心配になる。あっなんかカンガルーみたいな乗り物が出現しましたよ。これなんですか

海:これは野村萬斎さんがうんこすることによって出現してデビュー前の井森美幸のダンスを踊って消えるカンガルーです一週間前から2000体ぐらい出現してるんですよ

風:野村萬斎さんの排泄のバランスがおかしい。じゃあこれ!この1000メートルくらいある赤い棒はなんですか

海:昨日、流川楓の名字大予想大会に出場し「流川」と答えて優勝しました

風:はい。この赤い棒はなんですか

海:こちらは鬼束ちひろさんの体力ゲージです。

風:鬼束ちひろさんこんなに体力あるんですね。ってさっきから見る見る減ってってますけど

海:あっ多分今からDVを受けています。めちゃめちゃコンボしてますね。↓↓A↑→select←A↑ですねこの技は

風:かわいそうもう半分くらい減ってますけど大丈b..

グサッ

風:ゲーム一気に無くなっちゃったんですけど

海:刺されましたね。これは↓↓↓ですね

風:なんで刃物を使った技のコマンドがそんなに簡単なんだよじゃあこの今突如出現した500メートルくらいある赤い棒はなんですか

海:あっこれは鬼束ちひろさんの体力ゲージです

風:なんで刃物で刺される信じられないLOSEを経験してコンテニューできるんだ

ひゅードーン

風:あっゲージ一気に無くなっちゃったね

海:あっこれはミサイル落とされましたね。↑で

風:いや、だからさ。どんなDV受けてんだあの女

ボカーン

風:えっなんの音ですか?また鬼束ちひろ?

海:いや、野村萬斎さんがおしっこをされました!!!

風:いやったーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!!!!

海:イエェーーーーーーーーーーイ!!!!!!!!!!!!!!!

風:お祝いだ〜赤飯炊きましょ赤飯炊きましょ

海:フゥーーーーーーーーーーーーwwwwwwwwwwwwwwwww




ドピュ


ふわっ


どちゃ


ヌメッ




風:えっなんの音ですか



海:脚が全部勃起のテーブルが、射精して、浮いて、落ちて、床がヌメヌメです




風:





海:

予選総合第25位(3回戦敗退) スクール乱歩々
審査員
点数
54 85 73 65 20 60 得点58.50
(減点−1点込)
得票2票
【審査員コメント】
・「漫才タイトル→なんなの」こっちのセリフだよ。君はなんなの。
 相変わらずフレーズのセンスが常軌を逸している。流川楓の名字予想大会ってどんなタイミングで思いつけるんだよ。
 そのくせ今回は質問されたら1回無視するくだりとか、パターンがしっかりしてるからただ暴れてるだけじゃない。
 最後は我慢できなくなっちゃったのがしっちゃかめっちゃかにして終わりましたが、ちゃんと漫才コントとして笑えました。
 「伊東四朗の陰茎」などハマらなかったフレーズはとことんハマらなかったんで、トータルして今回の点数になりましたが、
 ほぼフレーズセンスだけでここまでかませるのは天才です。モラルを豚に食わせた天才です。
 伏線とか練ったら凄い漫才書けちゃうんじゃなかろうか…いやでも持ち味消えそうだしなぁ…。
   
・面白いと思いました。自分で暴れやすいフィールドを用意してその中で思う存分暴れてる感じがよかった。
 ボケめちゃくちゃですけどツッコミがしっかりしててすんなり入ってきました。
   
・ボケは当たり外れが大きかったですが、ツッコミが上手いなと思いました。
 質問に答えなかった部分を適当に受け流すところ好きです。
 鬼束ちひろのDVに入ってからが特に面白かったです。
 ある種分かりやすいボケをやりとりで面白くしていくのは結構技量が居ると思うんですが、素晴らしかったです。
 オチも好きです。
 割と好きなネタではあるんですが、当たりはずれの多さと物足りなさでこんなところです。
   
・M-1やTHE MANZAIで優勝してるネタって多分全部ツッコミがあるので そういうことだと思います。
 いや、面白かったですけども。
   
・わけわかんないものが何なのかを聞けるようになりたいっていう話だから、本筋はぶれていないと思います。
 ネタのつくりの粗さはこの際置いておいて、本当に訳の分からない物を羅列できるのは凄いと感じました。
 それを差っ引いてもあまりにも二人のやり取りの一貫性の無さばかりが目立っていたと思います。
 兎に角やりたいことをできているっていうのが率直な感想です。
   
・まぁ、ひとまずは面白かったですね。
 けうけげんさんもご指摘されているように「質問に対し、一旦関係ない話をする」というパターンも確立されていて、なんならちょっと勉強になりました。
 あとは、ボリュームとフレーズのハマり度で点数を付けてみた感じです。ええ、程度はともかく面白いと思いました。
 このボケこのフレーズにしてまあまあ伏線貼っちゃってるのがまた何とも言えないですね。
 (まともな指摘で言えば、改行や句読点など読みやすさを改善するだけで印象上がっちゃうんじゃないかと思いました。あと下ネタの度合とかもありますが。)
 

Qゲート
No.024 ヒコーキ
ホラーハウス
A:ポコチンに昇り竜下り龍の刺青がある露出狂の友人が、警察に捕まった。何故だ。

B:そいつが、そういうやつだからだよ。

A:と言うわけで、ヒコーキです。

B:頑張っていきましょう。

A:温泉に行きたい。週末に図書館で借りた本読破したいし、帰りにドーナツ屋寄りたい。あと、女の子の部屋のドアノブ舐めたい。

B:いきなり160kmの直球を投げないでくれよ。

A:俺さ、女の子を怖がらせたいんだよね。

B:ドアノブ舐めたがってるお前がここに存在してるだけで十分だよ。

A:女の子が怖がる姿を見るのが好きなんだよ。

B:まあ確かに女性の怖がる姿は嗜虐心を煽りますね。

A:だから俺、お化け屋敷で働こうと思うんだ。

B:確かに、それなら合法的に女の子を怖がらせられるよな。

A:そんなわけで練習したいから、お前俺のホラーハウスのお客さんやってくれよ。

B:オッケー、やるよ。じゃあ入るところからな。

A:Bがホラーハウスの扉を開くと、肉色のサボテンの群生する荒涼とした砂漠が広がっていた。そう、ここは五億年後の地球……。

B:世界観が独特すぎる。

A:な、何が不満なんだ!

B:想像と違うところかなあ。

A:いいか! お前の想像通りに世の中全てが動いてると思うなよ!

B:そう言われると俺のわがままだったのかもしれないと思ってしまうな。でも流石に人間が死に絶えた砂漠には対応できないよ。

A:大丈夫だよ、人間は全てサボテン型の生き物に姿を変えて生きているよ。

B:尚更だよ。それならむしろ死に絶えててくれた方が良かったよ。とにかく、もっとお化け屋敷みたいなのが良いよ俺は。

A:仕方ないなあ、特別だぞう!

B:マジで助かった。

A:Bがホラーハウスの扉を開けると、そこは薄暗い小さな小部屋だった。部屋の隅に、男が一人うずくまっている……。

B:そうそう、こういうやつ。おっ、なんか体育座りしてるやばそうな人がいるぞ。すいませーん。

A:ヒェッヒェッヒェッ、よく来たな勇気ある者よ。ここはホラーハウス、この館から生きて帰れた人間は、一人もいない。あとワシの名前は代田だよ。

B:そうそう、こう言うの待ってたんだけど、自己紹介いらないな。大丈夫ですか。

A:代田は、スマホで、麻雀をしているよ。

B:こう言うのは待ってなかった。

A:スマホで、知能の高い猿がどこまで麻雀で戦えるのかと言う、実験に付き合わされているよ。

B:しかもすげえ興味あるんだよなあ。

A:結論から言うと、猿は麻雀のルールを全く覚えてなかったよ。

B:やっぱり猿は猿なのかよ。

A:代田はね、このホラーハウスの案内人だよ。

B:よろしくお願いします。

A:このホラーハウスは1DKだよ。

B:ワンルームのお化け屋敷は初めて聞いたよ。

A:だから、今君の目に映るこの光景が、このホラーハウスの全てだよ。

B:嘘だろ、麻雀で猿に圧勝してるおっさんがこのホラーハウスの全てだって言うのかよ。

A:代田はまだ、47歳だよ!

B:フルテンションでおっさんだよ。無駄な抵抗やめてくれよ。

A:君にはより恐ろしい目にあって貰う必要があるみたいだね。

B:な、何をするつもりなんだ!

A:ヒェッヒェッヒェッ、これをあげるよ。

B:なんだ、これは……?

A:ウルシだよ!!

B:こえー! 触ると確実にかぶれる草じゃねーか!

A:代田はね……お客さんであろうと、平気で暴力を振るうよ!

B:倫理の無さがホラーの域かよ。

A:盛り上がってきたところで、代田の一日を教えるよ。

B:こいつがホラーハウスの全てだから、こいつがスケジュールを話しはじめることに何の不思議もないんだよな。

A:代田は、朝起きるとすぐ、漫才の台本を書き始めるよ。

B:漫才を!?

A:MMー1グランプリと言う大会がインターネットでやってて、その大会に出す漫才を書くんだよ。

B:なんかよく分からないけど、凄いな。

A:代田は、今はお笑い芸人さんを目指しているよ。

B:なんで「さん」つけてんだよ、その妙なリスペクトが怖いよ。

A:そう、代田は、30人の女の子がソフトタッチしあう漫才を書いているよ。

B:それはもう漫才なのか……?

A:センターマイクがあれば、それはもう漫才なんだよ。漫才コントで全ての説明がつくんだよ。

B:なんでもありなんだな、漫才って。

A:そして、5月17日が最終締め切りのところ、代田は無理やり6月10日に投稿するよ。

B:迷惑が過ぎるだろ。絶対に止めてやれよ。

A:代田の一日はこれで終わりだよ。

B:ネタ書いて終わりとか、幾らなんでも怖すぎんだろ。

A:さあ、ここで代田ハウスの一番恐ろしいところを紹介するよ。

B:もはや代田ハウスになっちゃったのかよ。もう俺心折れそうだよ。

A:実は……本当は今目に見えている物は、代田ハウスの全てじゃないんだよ。

B:……は?

A:実はこの代田ハウスには地下室があるんだよ。さあ、おいで。

B:はっ! 剥がれた床板の下に、階段がある!

A:さあおいで。君にこれを見て貰いたかったんだよ。

B:こ、これは……。

A:これは代田が長年研究してきた……人間の第二形態、肉色のサボテンだよ!!

B:五億年後に人類がメタモルフォーゼしちゃうやつ!

A:これが、代田ハウスから帰って来られた人が一人もいない事の理由だよ。
  さあ……君も、この研究の材料になって貰うよ!!

B:う、うわー! こえー! 本当に怖いのは幽霊でも化け物でもなく、ただただ狂った人間ー!

A:ヒェッヒェッヒェッ! 俺は女の怖がる顔が大好きなんだー!

B:うわー、そういえば自分が俺っ娘だった事も忘れてたー! くそー、しっかり俺もストライクゾーンだったのかー!
  って、あ、あれ、何だか体が重くなってきた……まさか、さっきのウルシに毒が!
  に、に、逃げなきゃ!

A:ヒェッヒェッヒェッ! 待て待てー!

B:キャー! 助けてー!


(二人、走ってどこかへ行ってしまう。センターマイクは始めから無い)

予選総合第20位(準決勝敗退) ヒコーキ
審査員
点数
80 66 56 58 73 58 得点64.17
(減点−1点込)
得票2票
【審査員コメント】
・ツカミを読んだ瞬間に、「あ、このネタ絶対面白いイカれたやつだ」と確信しました。
 ネタ自体もフレーズから展開まで全体的にいい具合に狂っており、かなり僕好みでした。
 「肉色のサボテン」とか「知能を持った猿と麻雀」とか、クレイジーフレーズの宝石箱ですね。
 オチまでずっと楽しめたんですが、MM−1のくだりなどはやや冗長だったようにも思えます。
 また、猿やツカミの友人のくだりはいいボケだったので、終盤に再利用して欲しかったという気持ちが残りました。
 猿や友人がサボテンになってるとか。そういう展開ならばより不気味な世界観が広がるかと思います。
 しかしまぁブロッコリースプラウトといい、ネタ中に片方が女性だと明かされる漫才は読み返しながらニヤニヤ出来て楽しいですね。
   
・いや結局漫才じゃないのかよ。
 Aがトチ狂ってる部分がすべてだと思うんですけど、そこの当たり外れにムラがあったように思いました。
   
・???????
 面白かったっちゃ面白かったんですけど、なんでしょう、これ、ごめんなさいよく分かんなかったです。
 よく分かんなかったのが狙い通りなら完全にしてやられました。
 MM-1のくだりとか完全に不要だったと思うんですけど、なんなんでしょう。
 オチもなんか奇妙で好きですけど。好きですけどって感じです。
 それ以外の点に関しても、面白いけど、山下さんならもっと面白いの書けるのでは、というレベルだった気がします。猿と麻雀とか、良かったですけどね。
   
・五億年後の地球が出てきたりと面白かったんですが、
 全体的に「世界観がぶっ飛んでるだけ」に寄ってるように思いました。
 ホラーの捉え方とか好きですけどね。
 あと、6月13日が〆切の審査を7月10日に送る勇気をもらいました。
   
・終始不気味な世界観で味のあるネタだったと思います。
 代田さんの奇行がどれも気味が悪くて面白かったです。
 また、ツッコミの感情の起伏の使い訳が非常に上手かったと感じました。
 ただ、地下室が出てきてからの展開が駆け足になったように見えたので、そこをもっと掘り下げても良かったんじゃないかと思います。
 最後の一文は途中のメタ的なボケも相まって白けちゃうから必要ないんじゃないでしょうか。
   
・160km直球は良かったですね。その前のツカミも含めてですが、さっそく不気味感出てました。
 なかなか挑戦的なテーマで面白いと言えば面白かったのですが、ごく個人的にはボケが薄かったかなぁ、と。
 ツッコミというか解説というか、がすごく味がある感じで面白くなりそうだったのですが、
 それ以上にMM−1のくだりとセンターマイクのネタの中での主張が強すぎて、全体のバランスとして「なんだったんだろう」と感じました。
 

Rゲート
No.025 覚醒フィラメント
修学旅行
A「はいどうも覚醒フィラメントですよろしくお願いしますー。」

B「あのね。今回変化球を投げず普通の題材で漫才しようと思うんだけどさ。」

A「あんまり言わない方が良いと思うよそれ。」

B「修学旅行の夜寝る時のやつやりたいんだ。」

A「ドが付くほどベタだね。言った方が良いかもしれないレベルだったよ。」

B「ほら、僕たちここに来ての初出場だし良い印象与えたいじゃん?」

A「本当にそのあたりを気にする人はこんな会話しないんだよ。」

B「じゃあ今からコント漫才の流れに入るからさ、対応してくれよ。」

A「だから言わない方が良いよそれ!もっと上手い入り方有るでしょうよ!」

B「適度に話合わせて突っ込んでくれれば良いから。」

A「漫才ってそういうもんだって僕知ってるからね!?ちょっとは信頼してくれてもいいのよ!?」

B「よし、場面変えるよ。別人のようにテンション上がるから気を付けてね。」

A「せめてこういうのは事前にか舞台裏でやろうよ!」








B「なあなあ!AくんAくん!!」

A「完全にスイッチ入ったな!な、なんだよB。」

B「寝た?」

A「起きてるよ!うわー徹底してベタなボケぶっこんでくるわー!」

B「ねれねーーよなーーー!!!!」

A「テンション高ぇな!!」

B「だって修学旅行の夜だぜ!?今後一生の思い出になる夜なんだぞーー!!!」

A「お、おうそうだな!」

B「よーし!まくら投げしようぜ!」

A「このタイミングでか!?そういうのは布団入る前にやれよ!」

B「行くぞ!そぉい!」

A「それ投げてねぇよ!寝てる俺に落下させてるだけだよ!」

B「持ってきてよかった嫁の抱き枕!!」

A「違った!殴打だこれ!!アニメキャラの顔面の部分で殴打されてるだけだ!!そもそもなぜ持ってきてんだよ!!」

B「この子とじゃなきゃ寝れないんだよ!」

A「鋼のメンタルかよ!!そのメンタル有れば一人でも寝れるだろ!?」

B「よし!まくら投げ終わり!」

A「俺何にも反撃してない!!酷い一方通行だ!!」

B「よーし。次はコイバナだ!!スライディングで布団にin!!!」

A「激しい・・・静動の落差が凄いな!!スライディングの後ピクリとも動かねぇのな!!!いや、ていうかお前嫁はその抱き枕じゃないのか!?3次元との区別はつくのか!!」

B「お前好きな山本誰だよ!」

A「自分の言っちゃったね!この後の反撃の楽しみがなくなっちゃったよ!まーた完封されたよ!!」

B「なあ!誰だよ!」

A「気づいて無いのかな!?自分の失態にまだ気づいて無いのかな!?」

B「なあ!なあ!好きな山本誰だよ!!」

A「・・・・・・まさか合ってんのか!?」

B「なあ!好きな山本誰だよ!!」

A「合ってるみたいだわ!!怖えよ!!これ修学旅行のテンション云々じゃねぇよ!!!」

B(ニヤニヤニヤニヤ)

A「うわぁ・・・怖ぇ・・・・・・・・・山本・・・梓?」

B「梓かぁ〜〜〜〜〜〜!!!!!!」

A「やっぱ合ってんのな!?お前の言葉を借りると今後一生の思い出になる修学旅行の夜の会話がこれでいいのか!?」

B「なあなあ・・・こいよぉ・・・」

A「どうした!?目が性犯罪者の目をしてるぞ!?な、なんだよ・・・」

B「聞いてこいよぉ・・・」

A「返さなきゃダメか!?このやりとりキャッチボールしなきゃだめか!?」

B「早くぅ!こいよぉ!」

A「こちとらお前の山本事情になんら興味無いんだけどな!!」

B(ニヤニヤニヤニヤ)

A「あーこのモード入った!これ聞くまでテコの原理でも動かないやつだ!!!」

B(小粋なステップ)

A「ちょっと動いてんじゃねぇよ!・・・・・・好きな山本誰だよ。」

B「リンダ。」

A「リンダ!!!!!!!」

B「リンダなんだよなぁ〜〜〜〜〜!!!!!!」

A「未だにお前のテンションのスイッチはどこか解らん!!!」

B「稲葉あつ子なんだよなぁ〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!」

A「あんまり詳しくないけど多分山本リンダの本名だなそれ!!!所詮推測だけどな!!」

B「狙いうちだな〜〜〜〜〜〜こまっちゃうナ〜〜〜〜〜〜!!!!」

A「ただ名曲並べただけだこれ!!!こまっちゃうナをカタカナにするあたり本当に山本リンダは好きなんだな!!!」

B「もうd・・・」

A「どうにもとまらないまでは言うなよ!!最後の抵抗でそこは許さないぞ!!」

B「・・・・・・」

A「おおう!一転して仏像みたいな顔になった!!やりすぎたか!?」

B(片肘ついて寝ころぶ)

A「タイの方の仏像だ!!ストリートファイターのサガットステージにあるやつだ!!」

B「タイガー!タイガー!タイガーアパカッ!!」

A「遠距離タイガーショットで牽制して近づいたらタイガーアッパーカットするめんどくさい方の作戦だ!!!」

B「ソニックブーム!ソニックブーム!ソニックブーム!」

A「対戦相手はガイルだー!!しかも待ちガイルでもっとめんどくさいやつだー!!」

B「デュクシ!デュクシ!ウゥアウゥアウゥア・・・」

A「決着ついたー!!固定砲台の打ち合いが終わったーーー!!!」

B「くにへ かえるんだな おまえにも かぞく がいるのだろう・・・」

A「ガイルが勝ったーーー!!!そりゃスト2最強と言われますよーーー!!!」

B「ビューン!ジャパァーン!てーれってーてれれれれー!!」

A「次のステージだーー!!!」

B「VSリンダァ・・・」

A「リンダーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!」

B「うーららーうららーうらうららー!!」(デュクシ!デュクシ!)

A「リンダの猛攻がとまんねぇーーー!!!」

B「ウゥアウゥアウゥア・・・パーフェクト!」

A「リンダの完封勝利だーーー!!!ものっ凄い狙い撃ちだーーーー!!!!」

B「ああ ちょうになる ああ はなになる あなたしだいなの」

A「勝利セリフの所で歌いだしたーーーーー!!!!ストリートファイトが強くても歌手魂は忘れてないーーー!!!」

B「ああ こんやだけ ああ こんやだけ」

A&B「もうどうにもとまらないーーーーーーーーー!!!!!」




B「よしこの修学旅行ネタは成功だな。」

A「これ山本リンダとストリートファイターのネタだよ!いい加減にしてくれ!!」

B「どうもありがとうございましたー。」

予選総合第21位(準決勝敗退) 覚醒フィラメント
審査員
点数
66 73 93 51 35 53 得点62.83
(ボーナス+1点込)
得票1票
【審査員コメント】
・序盤ニヤニヤして、中盤ハマらなくて、終盤は呼吸困難になるくらい笑いました。
 ツカミのメタは全編通してみたら浮いてるんですが、「別人のようにテンション高くなる」など単純に面白かったです。
 その後コントに入ると、「小粋なステップ」「こまっちゃうナ」などいいフレーズはあるものの、
 ベタすぎるボケが多くて結構退屈だったのですが、ストリートファイターに入ってからはもうハマリっぱなしでした。
 ぶっちゃけストリートファイターは世代じゃないのでプレイしたことはないんですが、
 解説ツッコミがいちいち面白く、引き込まれたところのリンダでもう完全にノックアウトされました。
 「ああ ちょうになる ああ はなになる」は今大会最大瞬間風速かもしれません。
 もしも中盤もハマっていたら、もしかしたら最高得点つけちゃってたかもわかんないです。
   
・A「これ山本リンダとストリートファイターのネタだよ!いい加減にしてくれ!!」
 >ちゃんとまとめてくれてるのいいですね。
 
 ただテンションの高い人の漫才かとおもいきや、山本リンダ以降タガが外れたように弾けていって、面白くなりました。
   
・何これ。。。
 タイの方の仏像だ!!で30秒ぐらい笑いが止まらなかったです。
 ツカミの妙に屁理屈っぽいキャラからすごくベタに勢いよくコントしはじめる感じも面白いし、
 後半たぶんほぼやりたいことやってるだけなのになんかすごく面白かったです。
   
・盛り上がりを作るという点で非常に優れたネタだと思うんですけど
 今回は登場人物どうしだけで盛り上がってしまった印象です。コントだとそれでも良いと思いますが。
   
・ベタな設定って言う前振りからあり得ない方向へ進むネタって言うのも結構王道ですよね。
 内容としては二人の動きが少々分かりづらい部分が多かったです。
 例えばまくら投げの件も投げてる、落下させているの動きを読み手側に十分に伝え切れていないと思います。
 ストリートファイターについてあまり明るくないのでそれに関するボケはほぼ笑えなかったです。
   
・良くも悪くもノリ重視のネタだったと思います。
 個性的なボケが多かったですね。何だ、修学旅行かと思ったら山本リンダとストリートファイターのネタってw
 
 個人的に引っかかったのは、「ボケの発言自体からは読み取れない動作にツッコミを入れている」という点です。
 例えば B「行くぞ!そぉい!」A「それ投げてねぇよ!寝てる俺に落下させてるだけだよ!」 のところですね。
 ツッコミを見て初めて動作全体がイメージできるようになるので、読み通すときちょっと詰まってしまいます。
 仮に動作をいちいち括弧書きしても括弧の中身にツッコむだけですし、文章向きのボケでは無いものがちょっと多かったように思います。
 あと、最初のくだりがただただハードル上げただけだったのは気になりました。
 

Rゲート
No.026 プラネット・コミュニティ
なりきり
3人:はいどうも! 私たち「プラネット・コミュニティ」です!

恵子:★ホワイトボードに油性ペンで書いちゃいました。渡辺ケイコでぇす! てへっ★

美鳥:…………詰め替え用シャンプーをリンスの容器に入れちゃいました。南雲ミドリです…………きゃはっ。

千歳:お父さんかと思って話しかけたら、知らないオバサンでした。森田チトセです。しゃき〜ん。
   はいっという訳で、星が見える位にキャピキャピ口調の元気娘ケイコ、意味ありげな間を開ける不思議娘ミドリ、
   比較的まともな私チトセの女3人で漫才を披露させていただきたいと思います! 

恵子:★3人揃ってドジっ娘萌えを狙ってみましたぁ★

美鳥:…………美少女が天然を装えば大抵のことは許されるという便利な時代…………。

千歳:さぁ〜て! そんな御託は置いといて、3人で仲良く楽しんで漫才を頑張りまっしょ〜!!

恵子:★はぁ〜い。めんどくせえですけど、しぶしぶやって差し上げやがりますですぅ〜。あひゃ〜★

美鳥:…………気が乗らない。2人で勝手にやってて…………。

千歳:おろ? 微妙な敬語を操るケイコは置いておくとして、ねえミドリ。
   舞台の上までやってきておいてネタを放棄するの? 冗談だよね?

美鳥:…………はあ? ワシは冗談と坊主の髪はゆったことがねえんでい。ガタガタ抜かしてっと粉々に叩き潰すぞ…………。

千歳:なっななっ、何てこと! 普段とっても良い娘なミドリが不良になってしまったわ! 
   このままでは通行人に殴りかかるなどの事件を起こし、後ろ指を刺された私たち3人は逃げるようにこの町を離れ
   知らない都市へと移り住み6畳一間の風呂なしボロアパートを借りて盗んだキャベツをかじり銭湯でちびた石鹸を貸し借りし
   薄い布団で身を寄せ合って寒さをしのぐ、そんな生活を余儀なくされるんだわ! オロオロオロオロオロオロオロオロ!

恵子:★落ち着いて! 壮大なネガティブ思想を展開させた挙句「オロオロ」と口に出して狼狽している暇は無いよチトセちゃん!
   それに心配しなくてもミドリちゃんを確実に更生させる方法ならあるから!★

千歳:ほ、本当なのケイコ! それは何!? 

恵子:★ふっふっふ。歩が3つです! それはズバリ「い・ろ・じ・か・け」! 
   チトセちゃんの魅力をもってしてメロメロにして言うことを聞かせちゃうんだよぅ!★

千歳:い、色仕掛けって! 出来ないわよ、そんなこと!

恵子:★ほう。「やりたくない」のではなく「出来ない」と。要は自信がない訳ね? 大丈夫だよぅ、私が指南してあげるからぁ。
   それでは早速チトセちゃんを剥いちゃえ〜★

千歳:ちょっ! ヤダ、大勢の人が見てる前で! いやああああああああああ!!





美鳥:…………現在、公開生着替え中です。しばらくかかりますんで好きに想像しといてください…………。





恵子:★さあて皆様チトセちゃんにご注目くださぁ〜い。
   彼女が履いているのは、フワフワしたフリルをあしらった、かがめば下着が見えそうなほど短い丈のミニスカートで〜す。
   そして、ちょっちサイズ小さめな白いブラウスが上半身にぴっちりと張り付き、それなりにふくよかなバストの形状を
   くっきりと浮かび上がらせておりま〜す。そんなどこか「幼さ」を際立たせるような気がするファッションで身を包み、
   長い髪を2つにくくれば「なんとなく妹っぽいキャラ」のようなものの出来上がり!
   それではチトセちゃん、あどけない舌っ足らずな口調で、ハイ! ミドリちゃんに向かって例のセリフをお願いします!★

千歳:『チトセェ、3人でネタやりたいなぁ』

恵子:★いいよぉ! でもって次はグーにした両手を口の前に持って行って、庇護欲をそそられる涙目を上目づかいにして、
   「きゃる〜ん」ってな効果音が聞こえそうな感じで、ゴー!★

千歳『駄目かなぁ。お姉ちゃぁん』

美鳥:…………気が変わった。私、真剣に漫才やる…………はぁはぁ。

恵子:★やったよ! 思いが届いたよ! ほらほらチトセちゃん歓びと感謝の気持ちをちゃんと伝えないと!★

千歳:『ホントに!? 嬉しい! お姉ちゃん、だぁ〜いすき!! お礼にチトセ、ミドリお姉ちゃんのことギュ〜ッてしてあげる!
   そしてお姉ちゃんのほっぺたにぃ、ん〜〜〜チュッ!』

美鳥:…………か、可愛ええ。ゴクリ…………再度、気が変わった。断じて他のパターンを見てみたいわけではない…………。
   …………う、鼻血出そう。

千歳:や、やっぱりダメだったじゃない! だから言ったでしょ、ケイコぉ! 私には無理だってぇ!

恵子:★いやいや惜しかったよぉ! 角度を変えれば次はきっとうまくいくはず! 衣装チェ〜ンジ!★

千歳:ちょっ! だからダメだってばぁぁぁぁぁぁぁ!!





美鳥:…………またもや着替えに時間がかかります。
   その間あなたの好きなマンガか何かの、個人的に気になる女性モブキャラのオッパイでも頭に浮かべていて下さい…………
   …………例え名もなき通行人と言えど美女の肉体は例外なく宝箱であるということを忘れないで…………。





恵子:★今チトセちゃんが着ているのは女子校の制服でぇす。今回は「委員長」という設定を付け加え、
   文学少女っぽい眼鏡にて切れ者っぽさを表現しております。それにしても、現役女子高生だった頃と身長も体型も
   そう変化ないはずなのに年取ってから着ると妙にエッチくさく感じるのはどうしてじゃろか。
   さあ! 高慢な性格を表すように腰に手を当てて、脚を広げて仁王立ち。前のめりで睨みつけ、
   敵意むき出しの威圧的な視線を向けたら、言っちゃってくださいっ!★

千歳:『べ、別にどーしてもアンタとネタやりたいわけじゃないんだからっ! 
   ただ私は3人でやりたいだけで……か、勘違いしないでよねっ!』

恵子:★そのまま、そっぽを向いて目を何もない方へと逸らし、何かをごまかすように指で髪の毛の先を弄り、
   湯気が立ち上りそうなほどに顔を真っ赤にさせて、どうぞっ!★

千歳:『ホント、そんなんじゃ誰ともやれないわよっ! アンタとやりたがる物好きなんて……わ、私くらいなものなんだから!』

恵子:★いいねえ! その勢いのまま、意を決した風情を出して、かなり余裕の無い感じで、しどろもどろな告白しちゃおう!★

千歳:『わっ、私ねっ! じじじ実は、ずっと、ずっとアンタのことが、……好き、じゃない! 大嫌い、でもなくて、
   だだっ大好き! これも違くて、いや違わなくて……うぅ〜〜……』

美鳥:…………え? 何だって…………?

千歳:『う、う、うるさ〜い! もう知らない! 知らないんだからぁ! ばかぁぁぁぁぁぁ!!』

恵子:★告白に水を差す一言に、元々不安定だった精神が一気に崩壊し、逆上して走り去る。これはポイント高いのでは?★

美鳥:…………くらくら…………私を萌え死にさせる気? もっと他のを見せてくれたら心を入れ替えてもいい…………。

恵子:★だってさ! 突破口が見えたということで、違ったパターン行ってみよ〜!★

千歳:もういっそ殺してぇぇ!! しくしく。





美鳥:…………例によって着替えています。
   それでは皆様、眩しいくらい生命力に満ちた健康美あふれる体育会系ガールの軽やかに躍動するカモシカのような肢体、
   特にスパッツからドバーッと伸びる白くて細い引き締まった太腿でも想像しながらお待ちください…………。





恵子:★お待たせしましたぁ。次は色鮮やかな和服をあしらいました。独特な色気と相まって実に艶やかですなぁ。
   コンセプトは清楚可憐な大和撫子ですね。それではチトセちゃん! 上品で柔らかな物腰、厳かな笑顔を浮かべて。
   囁くように、でも芯の通ったしっかりとした口調で、思いの丈をまっすぐ告げるのです!★

千歳:『ミドリさま。わたくし、3人でしとうございますわ』

恵子:★その場に跪き、一生かしずく意思を表明するテンションで、3つ指ついて頭を下げ〜る! ここから先は分かるよね?★

千歳:『心よりお慕い申し上げておりますの。ふつつか者ですが、よろしくお願いいたします。ご主人様』

恵子:★「ご主人様」っていうアドリブ超ナイスだよ! さあて嬉し涙を流して微笑んで、ハートを鷲掴みする一言いっけぇ〜!★

千歳:『うぅっ……チトセは幸せでございます。今日は人生最良の日です。この命尽きるまで添い遂げさせて頂きとうございます』

恵子:★いやぁ〜、深くて純粋な真実の愛のようなものが垣間見えるね! 古風なお嬢様は一途で尽くすタイプですよぉ! 多分ね★

美鳥:…………たまにはエロとかけ離れているのも悪くない。しかしやはりどうしてもエロスは期待してしまう…………。

恵子:★だそうだから、もうひと押しだよ! 頑張って、チトセちゃん!★

千歳:は、はいっ! お願いします、コーチ!!(やけっぱち)





美鳥:…………恒例の妄想を促すタ〜イム。
   隙が無くてちょっと近寄りがたい、テキパキとしたクールビューティーなベテランメイドが皿洗いとかしているとき、
   欲望のままに撫で回したいという衝動を自制するのに一苦労するムッチリとした充実感たっぷりのセクシーヒップが、
   いやらしく妖艶に腰をくねらせるみたくフリフリと揺れて、まるで誘っているかのように見える、
   大人の女らしい色気漂う後ろ姿を思い浮かべながらお待ちください…………。





恵子:★お次は、SMクラブの女王様が着ていそうなボンテージを着て頂きましたぁ。
   股間を申し訳程度に包むTバックショーツについたチャックは何を意図しているのでしょうね。
   さて、嫌味ったらしく人を軽蔑し、お高く止まっている感じをだしてぇ! 顎を斜め上に上げて相手を見下ろし、
   手の甲を顎の下に添えて、偉そうに言い放つのだぁ!★

千歳:『おーっほっほっほっほっほ! わたくし3人でやりたいんですの。異論は勿論ございませんことよねぇ!?』

恵子:★鞭を床に叩き付け、人差し指と侮蔑の視線を相手に向けて悪態を放つのです!★

千歳:『何ですの、その反抗的な目は。罰として私自慢の脚を太腿からつま先まで、貴方の舌で奉仕なさい。
   貴女程度の愚者が、わたくしのような高貴で美しい女神の世話が出来るだなんて、むしろご褒美では無くって?』

恵子:★ここで心持ち少々雰囲気を丸くして! 頬を軽く朱に染めてはにかんでドキッとする一言を下さいっ! さあ、どうぞっ!★

千歳:『よろしいですこと? 他の女に目移りしたりしたら絶対に許しませんことよ! 私だけを見てくれなきゃ……泣きますわ』

恵子:★典型的なアメとムチ、これ基本でしょっ! 要はギャップ萌えだよねえ★

美鳥:…………女の子の魅力は外見+性格の足し算で求められるけど、外見と中身が良い意味でかけ離れていたら
   一気に掛け算となる、というのが私の持論です…………。

恵子:★さっきのツンデレとか、長身で凛々しいけど気が弱いみたいなのはレベル高いよねぇ★

美鳥:…………次はこういうのが見たいという要望は受け付けていますか…………?

千歳:おうおう! もうどんなことでもやっちゃるぞい!!





恵子:★目的を見失ってきてますが、まだまだ続けまぁす。
   ミドリちゃんはチトセちゃんの着せ替えで忙しいので今回は私がつながせて頂きますね。
   それでは皆様、美少女と見まごう可憐な美少年が、ある日突然ずっと憧れていた近所のお姉様に組み敷かれ、
   華奢な身体を余すとこなく弄られ回され、万遍なく舐め尽くされ、かつてない快感に全身をビクビク痙攣させつつ、
   泣きそうになりながらも我を忘れて歓喜の悲鳴を上げる姿でも妄想しながら、チトセちゃんの着替えをお待ちくださぁい★





美鳥:…………お待たせしました。痩せ身の女体を男物の軍服で包み、優雅で凛々しい男前な佇まいで登場したチトセをご覧下さい。
   その姿はまさに「宝塚」に出て来そうな男装の麗人! さあチトセ、歯の浮くようなフレーズを用いて、
   堂々たる低くてよく通るその美声で私を口説いて頂戴…………。

千歳:『ようやく見つけたよ、僕の太陽! さぁ今すぐ、ここにいる3人で奏でようじゃないか! 愛と情熱のカンナバルを!!』

美鳥:…………鼓動で死んでしまいそうぅ…………もっと! もっと寒いくらいの台詞を全力で感情込めて言ってみて…………。

千歳:『君は僕の太陽だ! 僕はヒマワリのごとく、決して届かないことを知りながら、
   ひたすら君を遠くから見つめるばかりなのさ!!』

美鳥:…………恥ずかしくて溶けちゃうぅぅ…………何じゃかんじゃでベッドインまでこぎつけ、全てが終わったとき何て言う…………?

千歳:『嗚呼! 何と言うこと!! この世で最も美しい花を求めるばかりに、僕自身が卑しい野獣になってしまっていたなんて!
   だがそんなことは関係ない。君を手に入れるためならばこれしきの美貌など捨てる覚悟さ!……ねえ、もう一回いいかな?』

恵子:★うわぁ〜。チトセちゃんってばエロ格好美しい〜! ていうかバカみた〜い!! にゃははははははは!!★

千歳:それほどでもぉ!? ねえねえ二人とも! 次はこういうのどうかなぁ!

恵子:★積極的になってきたねぇ! いいよぉ、どんどんいっちゃてぇ!!★





美鳥:…………それでは皆様、行数的に次がラストになりそうです。
   貸し切り状態の露天風呂を貴方一人でのびのびと満喫していたら、天然そうなグラマー美女が完全無修正ヌードで突然
   男湯に入って来て、両者ともにパニック状態となり、何故か女が貴方に覆いかぶさり全裸どうしで密着する形となって、
   こちらがお礼を言うべき世が世なら打ち首ものの状況なのに「ごめんなさい、私ったら!」と逆に謝られてお咎めなしという
   仮に実現したとしたら神に感謝必至のラッキースケベなシチュエーションでも夢見ながらお待ちください





恵子:★お待たせしました〜! 本日のメインイベント! セクシーで艶やかで扇情的なある意味全裸よりいやらしい、
   エロエロランジェリー姿のチトセちゃんの登場でぇす! おやおや? 気のせいかオッパイがかなり増量しております! 
   それではお願いしまっす!!★

千歳:『あらぁ。こういうことするの初めてなの? フフッ、かぁわい〜い♪ 
   おねーさんが手取り足取り一通り教えて、ア、ゲ、ル♪』

恵子:★こ、これは弄られ過ぎて理性の糸が切れ、チトセちゃんの知られざる本性が現れたぁ!? 
   普段、若い少年でも食い漁っているんですかね!?★

千歳:『坊や、気になるの? 教えてあげる。女の子の身体はファンタジーなのよ♪ 
   こらこら、がっついちゃダ〜メ。続きはシャワーの後でね♪』

美鳥:…………焦らしのテクを駆使することで妄想逞しい男の子を手玉に取る…………かなりの手練れと見た…………。

千歳:『さあ早くぅ……私が我慢できなくなっちゃったのよぅ。ねえ、3人で始めましょう?』

恵子:★はぁっ、はうぁぁあっ! 積極的なお姉様って素敵ぃぃぃ!★ 

千歳:『あぁぁん! う、嘘でしょう!? スゴイ、こんなの初めてっ!! ああ〜ん、イイ〜ん♪ 
   上手よぉ〜!! もう最っ高〜!!』

美鳥:…………男を精神的にも満足させる術を心得ていると見た…………我々の完敗!

千歳:『お姉ちゃん……恥ずかしいけど私……いいよ?』
   『バカ! アンタにしかこんなことさせてあげないわよ!』
   『わたくし貴女に喜んで頂きたく、いっぱい勉強したんですの』
   『は、初めてなのですから優しくしないと許しませんわよ!』 
   『今夜は、君が僕のことを、メチャクチャにしてほしい。忘れていたつもりだったが、やはり僕も普通の女の子だったようだ』

恵子:★今までに登場した多種多様なキャラクターたちをないまぜにしてきたよっ! 
   はるかに想像を超えるチトセちゃんのエロさに驚きを禁じ得ませんっ!★

美鳥:…………エロイなあ。チトセってばエロイなぁ〜…………。

千歳:なっ!? わ、私がエロいですって!? そもそも私は今まで一体何を!? 
   ていうか何なの私のこの、卑猥すぎる出で立ちは! ちょっと2人とも! 私が我を忘れている間になんてことをするのよ!

恵子:★正気に戻ったようだねぇ。ちなみにそれ、チトセちゃんが自発的に着たんだよぉ?★

美鳥:…………そして「3人でヤりたい」としきりに言っていた。相手が1人じゃそんなに物足りないの…………?

千歳:そ、そんなこと無意識のうちに口走るほど淫乱じゃないわよ!

恵子:★いえ「3人でネタをやりたい」という話なのですが。くすくす★

美鳥:…………一体何を想像したのやら…………にやにや。

千歳:ハ、ハ、ハメたわね!? 私はセック……ゲフンゲフン! のことなんて考えてないわよっ!!

恵子:★心配しなくても、チトセちゃんがいかにどれだけエロかろうが私たちは見捨てないから!★

美鳥:…………そう。チトセが近年まれにみる痴女でも問題ない。天井知らずの淫婦だろうと構わない。
   世界有数のド変態だったとしても大好きだからね…………。

千歳:わ、わ、わ、私はぁ! エロくなんかなぁ―――――――い!!!
   以上「プラネット・コミュニティ」でした! せーのっ!

3人:ありがとうございました!!

予選総合第36位(2回戦敗退) プラネット・コミュニティ
審査員
点数
18 55 23 42 32 60 得点39.33
(ボーナス+1点込)
得票1票
【審査員コメント】
・見たことないけど、これが音に聞くゆるゆりってやつなんですかね?
 一時期キャラを立てることを重視しすぎてネタが弱くなってる女性ユニットが多く見られたことがありましたが、
 ここまでキャラの可愛さのみを追究したネタは初めて見たかもしれません。
 ぶっちゃけ笑いどころはほぼ無いのでネタとしての点数評価は厳しくなりますが、
 3人のキャラの立て方は非常に完成度が高く、個性的なキャラを生き生きと動かせていました。
 キャラの紹介としてならよく出来ていたので、次はこのキャラを有効活用したネタが見たいです。
   
・視覚的に3人を分ける仕組みはすごいですね。見やすくて良です。
 深夜の15分アニメを見てる感じでした。そういう意味でのおもしろさはあると思うんですが、冷静に考えてみるとボケてはないよなあ。という。
   
・「例え名もなき通行人と言えど美女の肉体は例外なく宝箱であるということを忘れないで」ってなんだよ。ここは笑いました。
 まあ、好き放題やれて楽しかったんじゃないですかね。
   
・男子中高生がこういう妄想をして、それに良いカンジにツッコんでいくというネタだったらもっとちゃんと面白くなったのではないかと思います。
 現状だと食材だけ並べてまだ笑いに変えるための調理がなされていない状態かなぁと。
 いや、こういうネタに食材とか調理とか言うとちょっとエロい気もしますが。
   
・大分変化球なネタを見たと思います。
 説明に終始している感じで、見る側を置いていくような展開が続いてあんまり笑えなかったです。
 せめて着替えた後に的外れな台詞だったりツボにはまらないって言う展開が無いとただの自己満足って思われても仕方ないと思います。
 文章の上手さ自体は伝わったので後はいかに笑いを組み込めるかだと思いました。
   
・これまた潔いネタですねぇ。
 ちょっと読み手を置いてけぼりにし過ぎかなぁ、と思ってもっと低い点数を付けようか迷ったのですが、
 よくよく読んだら「これすげぇな」ってフレーズがいろいろあったり、千歳や美鳥のキャラの変わりっぷりが面白かったりしたので、
 ある程度は評価せざるを得なかったです。少なくともポテンシャルは高いというか。
 
 『チトセェ、3人でネタやりたいなぁ』ってフレーズ、シンプルにすごいですよね。
 

Rゲート
No.027 バニーガール
親切
爽雄 バニーガールです。よろしくお願いします。僕が爽雄です。

陽子 こんばんは!最近人に親切にしなきゃいけないな〜って思うんだよね!で、お馴染み陽子です!

爽雄 馴染んじゃあねえな。まあ確かに大切な事だよな。

陽子 そうでしょ?この間お出かけした時に道行く人に色々と親切を心掛けてきたからちょっと聞いてくれる?

爽雄 なるほど、じゃあ聞かせて下さいよ。

陽子 分かった〜!まず、家を出てから駅に向かったんだけど、その途中で大通りを渡らないといけないのね。
   そこに信号のない横断歩道でおばあさんが大往生してたの!

爽雄 多分それ立ち往生だな!大往生だと出会い頭でくたばってるから!

陽子 交通量も多いし、しかも大きな荷物も持ってたのよね。だから私の良心が動いたわけよ!
   荷物を背負って、おばあさんを右肩にかけて大通りを渡り始めたの!

爽雄 ・・・逆の方が良かったな〜それ!おばあさんも何でぶら下がっちゃったのか!

陽子 それで大通りを渡って、おばあさんを降ろして別れを告げて、駅に向かったんだよね。
   そしたら途中の道の真ん中に銀色のチェーンが落ちていたのよね。

爽雄 銀色のチェーン?自転車のチェーンか何かかな?

陽子 で、そのチェーンを手にとってよく見てみると端っこの部分に黒い革製の袋みたいなのが付いていたの。

爽雄 革の袋・・・。

陽子 袋に中にはお札が34枚と小銭とカードと子供の写真が入ってたんだよね!

爽雄 財布が落ちてたって言えよ!!あんまりいねえよウォレットチェーンメインで話進めるやつ!
   ってか分厚っ!そんなに入れてるから落とすんだよ!ウォレットチェーン仕事してないし!

陽子 そこでも私の良心がうずいたのよね!交番に財布と大きな荷物を届けて改めて駅に向かったのよね。

爽雄 何でおばあさんの荷物持ってきちゃったんだよ!大迷惑!!

陽子 電車に乗ったら、それなりに混んでいたけど、空いている席があったから座ったのね。

爽雄 おばあさんの荷物の件はもう終わりだと・・・!?

陽子 で、次の駅に着いたら私の座ってる席の前におじいさんが来たのよね。
   その時、私の良心が疼いたの!立ち上がって、おじいさんに声をかけたの。「こちらの席座ってください!」

爽雄 これは普通にいいことをしたね。

陽子 おじいさんも「ありがとう」って言ってくれたんだよ!
   でもちょっと照れくさくなって、「あちらの方からです」って言ってごまかしたけど!

爽雄 ごまかせてねえな!それバーでしか通用しないし!そもそもごまかさなくてもよかったな。

陽子 その後、電車を降りて公園の前を通りかかったんだけど、男の子と女の子が喧嘩をしてたんだよね。

爽雄 男の子と女の子・・・きょうだい喧嘩かな?

陽子 何かお菓子を取りあってたみたいなんだよね。その時、私の良心が暴れたの!

爽雄 良心の動きが少しずつ派手になってるな!?それはそうと子供同士の喧嘩なんてむしろ微笑ましいかもしれないよね。

陽子 2人の間に割って入って言ったのよ!「こらっ!喧嘩は良くないわよ!手に持ったモーニングスターと鎖鎌しまって!」

爽雄 思ってたのと違う!!ここだけ世紀末か!

陽子 あ、モーニングスターって言ってもあれだよ!?食パンの方じゃないよ!?

爽雄 ・・・そうだろうな!武器の方のモーニングスターだよな!山崎パンの食パンじゃないよな!?

陽子 何とか2人を説得して喧嘩をやめさせて、取り合っていたうまい棒を半分に割ってその場を後にしたの。

爽雄 原因のしょうもなさたるやとんでもねえな!そんなんでモーニングスターを駆使した争いが勃発してたのかよ!!

陽子 コーンポタージュ味だったんだけど。

爽雄 味の問題じゃねえよ!その2人の間に割って入ったお前の勇気たるやとんでもねえな!

陽子 その後、頭の傷をハンカチで押さえながら歩き始めたのね。

爽雄 あぁ、案の定怪我してる・・・。

陽子 そしたら今度は泣きじゃくっている子供に出くわしたの。

爽雄 道中いろんな人に会うなあ・・・。

陽子 しばらくして、男の人が困った顔をしているのを見つけたのね。

爽雄 ・・・子供はほっといたんだ!?良心動けよ!さっきまでド派手に動いてたのに!

陽子 その時、私の良心がヘッドスピンからのウインドミルを決めたの!

爽雄 お兄さん相手にブレイクダンスしたな!迷子とのテンションの差が激しすぎる!!

陽子 その人に「どうしたんですか?」って声をかけたらギョッとした顔で見返されたのね。
   多分女の人に慣れてない人だったんだろうな〜・・・。

爽雄 ・・・お前が流血してたからじゃねえか!?「どうしたんですか?」って向こうが言いたかったと思う!

陽子 何でも、お財布を落としちゃったらしいのね。それで、落としたかもしれないところをしらみつぶし探していると。

爽雄 ・・・あれ?もしかしてそれって?

陽子 まあ、私がさっき拾った財布の持ち主かな〜ってちょっと思ったよね。
   でも、2駅も離れたところだし違うだろうなって思ったんだよ。

爽雄 ま、まあそうだよな。

陽子 どんな財布かを聞いたら、チェーンが付いていてお札が34枚と小銭とカードと子供の写真が入った黒い革製の財布・・・。

爽雄 あ、多分その人のだ!特徴がほぼ完璧に一致してるもんな!お札の枚数ズバリ把握してるのもすごいけどな!

陽子 それで、私が拾って交番に届けたってことを説明したんだよね。
   せっかくだからその交番まで案内してあげようと思って来た道を引き返したの。

爽雄 ・・・そこまでいくと親切って言うかおせっかいじゃない?その人も多分場所を教えたら勝手に行くと思うんだけど。

陽子 でも、一緒に行けばスムーズに1割もらえると思ったの!

爽雄 うっわ今までの親切が霞むな。急にがめつさがラッシュしてきたもんよ。

陽子 引き返す途中、まだ子供が泣いてたのね。

爽雄 その子こそ交番に行ったほうがいいよな。多分迷子だよ。

陽子 そしたら、その子がいきなり「パパ!」って叫んで私たちに向かって近寄ってきたの!

爽雄 ・・・さっきの人その子供の父親かよ!財布より先に息子を探せよ!

陽子 男の人がその子供を抱きかかえて、ちょっと感動しちゃったな〜。
   財布に入っていた写真をポケットから取り出して見比べたらその子供が写ってたんだよね!
   何か見覚えがあったと思ったんだよね〜!

爽雄 取り出して見比べたって何で財布から写真だけパクったんだよ!?

陽子 で、3人で駅に向かう途中にまた公園を通りかかったんだけど、さっきの男の子と女の子がコーンポタージュを食べてたのね。

爽雄 コーンポタージュ味じゃあ満足できなくなった!?

陽子 駅について5人で電車に乗ったの。

爽雄 その2人も付いてきちゃった!?なぜに!?

陽子 そりゃあ、その親子と男の子と女の子が顔見知りだったからだよ!
   子どもの方が「お兄ちゃん」とか「お姉ちゃん」とか呼んでたよ!

爽雄 察するに家族だな!一刻も早くパパさんにお前の頭の傷の理由がこの2人ってことを話したほうがいいぞ。

陽子 「あちらの二人からです。」みたいな?

爽雄 バーの設定好きだな!?そんなお洒落な場面でもねえだろ!!

陽子 で、最初の駅について6人で交番に向かったのね。

爽雄 さらに増えた!誰だもう1人!?

陽子 あの席を譲ったおじいさん(ハゲ)に決まってるじゃん!

爽雄 ハゲの情報いらねえよ!決まってはいないし何で付いてきたんだ!?

陽子 そのおじいさんに対して私についてきた4人が「お父さん」とか「おじいちゃん」とか言ってさ〜!

爽雄 全員親類だった!世の中狭い!

陽子 それで交番に着いたらおまわりさんとさっきのおばあさんが話をしていたんだよね。

爽雄 なんかそんな気はしてたよ!親切を働かせた相手が一堂に会したな!!

陽子 その後、軽くおばあさんにどつかれたけどね。

爽雄 だろうな!大迷惑かけたもんな!!

陽子 まあ、虫の息だったからそこまで痛くなかったけどね。

爽雄 大往生はあながち間違いでもなかったのか!?おばあさんに何があった!?

陽子 そしたら事情を知らないおじいさんが、「何をしているんだ!フネ!」ってちょっとした夫婦げんかになっちゃって!

爽雄 ・・・ん!?おばあさんフネって名前なの!?旦那さん波平さんか!?

陽子 いや、名前聞いてなかったからわかんないけど・・・。
   そしたらパパさんが「ちょ、父さん母さん喧嘩はやめて!タラオもいるんですし!」って仲裁に入ったんだよね!
   だけど、「マスオくんは黙ってなさい!」って叱られちゃったの!

爽雄 やっぱり!ここに来てハゲファクター重要な手掛かりだった!親子はマスオさんとタラちゃんだった!

陽子 よく分かったわね!?

爽雄 いや分かるだろ!そんな海鮮に寄った名前の家族は他に知らねえもん!
   ってか普通最初に言わない!?「道歩いてたら磯野家とフグ田家の皆さんに会った」って話題で話さない!?

陽子 その脇では女の子が別のお巡りさんに取り調べを受けてて。

爽雄 何やったんだよ!?ワカメちゃんは何やったんだよ!?

陽子 服装が地域の迷惑条例に引っ掛かったらしくて。

爽雄 今更!?確かに年中見せパンだけど今更そこ!?

陽子 お兄ちゃんの方は銃刀法違反で普通に補導されてた。

爽雄 モーニングスター!!そりゃあそうなるわ!! 

陽子 補導されながらお兄ちゃんは「磯野のお父さん!助けて!!」って眼鏡を涙で濡らしながら言ってたよ。

爽雄 ・・・カツオじゃなかった中島だった!!
   お兄ちゃんって呼んでたけどコイツだけ赤の他人だったっていうかお前親友の妹と暴れすぎだろ!?
   そんで鎖鎌も持ってるやつが目の前にいるよ!迷惑条例以上にまずいやつがいるよ!?

陽子 え?鎖鎌もそのお兄ちゃんが持ってたんだけど・・・。

爽雄 中島ぁ!!てめえ二刀流かよ!!ってかなんだこの混沌とした流れ!?こういう時こそ良心動けよ!!

陽子 あ、その時私の良心はクッキーをのどに詰まらせたの!

爽雄 サザエさんの役回りじゃねえか!大概にしろ。

二人 どうもありがとうございました。

予選総合第18位(準決勝敗退) バニーガール
審査員
点数
85 58 30 75 自分 77 得点66.00
(ボーナス+1点込)
【審査員コメント】
・フリである前半のボケは良心の動きやおばあさんの荷物などいいものもあった反面、
 「大往生」「バーの設定」など微妙なものも多く見られたのですが、道を戻ってからはほぼ狙い通りだったかと思います。
 家族がサザエさん一家と判明した後にも「中島」「二刀流」という裏切りを入れてくるところも凄い。
 構成や伏線に関しては今大会でトップクラスのクオリティの傑作だったと思います。こういうの書きたい。
 改善点としては、やはり前半のボケの強化ですかね。おのずと後半の伏線回収の強化にも繋がりますし。
 あと個人的には、ツカミあたりでぼんやりサザエさんを連想させる程度のフレーズを入れても良かったかもしれません。
 サザエさん設定の発覚が急だったため、軽いヒントを入れた方が受け入れやすくなるかと。
 しかしこの伏線回収パターンはいいなぁ…使ってもいいっすか?
   
・最後にどんでん返しがあったわけですけど、そこがそんなに効いてない気がします…
 ワカメちゃんの見せパンもわりとベタだし、サザエさんってところから面白さがどうにか増幅するようになっていればよかったなあという、欲張りなんですけどそう思いました。
   
・めっちゃ伏線回収してるようであんまりしてなかったですね。
 前半にサザエさん一家っていう手がかりがあったらまた変わったかもしれません。
 「ウォレットチェーンメイン」「スムーズに1割」、良心絡みはまあまあ好きでしたが、あとは全体的に弱かったです。
   
・しれっと放り込んでくるボケが実に面白かったです。
 忍ばせていた面白さにツッコミで気づかされる感じが、謎解きに似たスッキリ感があって好きですね。
 それだけに、サザエさんの展開は安直な方向に流れてしまった感じで少々残念。そこだけはどうしても。
   
・(コメントなし)
   
・何より、伏線回収に至るまでの流れが圧巻でしたね。そこに感服いたしました。
 途中の小ボケ小ボケも、飽きさせない努力がなされていると思いました。
 ただ、意外性こそありましたが「結局サザエさんかよ」的な印象は無いでもなかったです。「確かに、だけどちょっと雑じゃね?」的な。
 サザエさんネタだと判明するあたりの描写がちょっと唐突だったりもしたので(特にフネ→即波平だとピンとくる部分)、
 そのあたりがより自然に書かれているだけでも後味が違ってきたかなぁと思います。
 

Rゲート
No.028 パプリカ
人気
パプリカ:パプリカです。

ハバネロ:ハバネロです。

おちんちん:おちんちんです。パプリカ、ハバネロ、おちんちんの三個で漫才やっていきますよ。

ハバネロ:おちんちん汚いわ!!!! 食品と一緒に出すな!!!!

ちんちん:そんなこと言うなよ。(シコシコ…)

ハバネロ:漫才中にオナるな!!!!

ちんちん:しょうがないじゃん。そこにおちんちんがあるから。(シコシコシコシコ…)

ハバネロ:ペースを速めるな!!!! うわぁぁぁぁぁ!!!!
       うりゃぁぁぁぁぁ!!!!




「ドカーン!!」




ちんちん:おちんちん痛い。(ヒリヒリ)

パプリカ:ハバネロのカプサイシンが原因だね。きっと。

ハバネロ:しばらく黙ってろ!!!!

ちんちん:コールドスプレーをおちんちんに噴射した時と同じくらい痛い。(ヒリヒリ)

パプリカ:何をどうしたらおちんちんにコールドスプレーを噴射しようと思うんだよ。

ちんちん:そんなことよりSEXがしたい。だからここで練習させてください。(ヒリヒリ)

ハバネロ:練習なんかダメに決まってるだろ!!!!

ちんちん:練習がダメってことは本番ならOK?(ヒリヒリ)

ハバネロ:デッリャァァァァ!!!!




「ドカーン!!」




ちんちん:おちんちん痛い。(ヒリヒリ ヒリヒリ)

パプリカ:ヒリヒリ感が倍増したね。
       まぁ前置きはさておき、本題に入ろうと思いますけど。僕はもっとチビッ子人気が欲しいんだよね。

ハバネロ:パプリカよ!!!! それは貴様が苦いのが悪いのだ!!!! 

ちんちん:精液も苦いよ☆(ヒリヒリヒリヒリ)

ハバネロ:おりゃぁぁぁぁぁ!!!!




「ドカーン!!」




ちんちん:(ヒリヒリヒリヒリ ヒリヒリヒリヒリ ヒリヒリヒリヒリ ヒリヒリヒリヒリ)

パプリカ:ヒリヒリ感が二乗になった。

ハバネロ:がっはっは!!!! カプサイシンパワー!!!!

ちんちん:やっとヒリヒリ感が治った。

パプリカ:良かったね。そんなことより僕はチビッ子人気が欲しいんだよね。

ハバネロ:もっとチビッ子が好きそうな味になるべきだ!!!!

ちんちん:おちんちんは意外とチビッ子から人気があるよ。名前出すだけで馬鹿ウケですから。

パプリカ:チビッ子が好きそうな味ってどんなの?

ハバネロ:例えば、ハンバーグとかオムライスとか!!!!

ちんちん:あとおちんちんとか。

ハバネロ:どりゃぁぁぁぁぁ!!!!




「ドカーン!!」




ちんちん:もう嫌だ。(ヒリヒリ) 

パプリカ:しょうがないよね。

ちんちん:もう治った。

パプリカ:もう抗体が出来たのか。

ちんちん:おちんちんですからねっ。

パプリカ:ちょっと意味が分からないですけど、それより僕はチビッ子からの人気が欲しいんだよね。

ハバネロ:さっきから漫才が同じ所で足踏みしてるじゃねえか!!!!

パプリカ:さっきから誰かのせいで先に進まないんだもん。

ちんちん:(シコシコ…)

パプリカ:お前が原因なんじゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ。




「パプリカーン!!」




ちんちん:おちんちんが黄色くなった。

パプリカ:黄色のパプリカ色素のパワーです。

ハバネロ:お前にそんな力があったのか!!!!

ちんちん:ただ痛みも無いし、ノーダメージですけどね。

ハバネロ:なんだよ!!!! ダメじゃないか!!!!

パプリカ:そんなことよりチビッ子からの人気が欲しいんだよね。

ハバネロ:よし!!!! パプリカのゆるキャラを作るってのはどうだ!!!?

パプリカ:そりゃnice idea。くまモンみたいな?

ハバネロ:そうだ!!!! くまモンとかぐんまちゃんみたいなのだ!!!!

ちんちん:あと神奈川のゆるキャラのコムちゃんとかね。

パプリカ:コムちゃん?

ちんちん:そうコンドームのゆるキャラ。

ハバネロ:うりゃぁぁぁぁぁ!!!!




「ドカーン!!」




ちんちん:下ネタ言うたびにか(ヒリヒリ)

パプリカ:そうみたいね。

ちんちん:治った。 

パプリカ:抗体って凄いよね。

ちんちん:(ムクムク)

パプリカ:…?

ちんちん:(勃起)

パプリカ:えーーーー!?

ちんちん:カプサイシンが気持ちよくなってきて。(ギンギン)

パプリカ:ドMちんちん。

ちんちん:頼む! 挿入させてくれ!(ギンギン)

パプリカ:誰にだよ。

ちんちん:ハバネロ君の中に(ギンギン)

ハバネロ:やめろぉぉぉぉぉ!!!!




「ドカーン!!」




ちんちん:(ヒリヒリ + ギンギン ギンギン ギンギン)

パプリカ:逆効果。

ハバネロ:嘘だろぉぉぉぉぉ!!!!

ちんちん:ではお言葉に甘えて。(ズブズブ)

パプリカ:誰のどの言葉だよ。

ハバネロ:いやぁぁぁぁぁ!!!! 入れられたぁぁぁぁぁ!!!!

ちんちん:ハバネロ君の中は気持ちいい〜! カプサイシンがヤバ〜イ!
       あ、あ、ぁぁあ、あ〜、うっ、ぁぁ、ぁあぁ、あぁぁ〜。




「ドピュッ ドピュッ」




ハバネロ:(痙攣)

パプリカ:食ザーメンじゃねえか。

ちんちん:そんな事よりパプリカ君はチビッ子から人気がないんだって?

パプリカ:切り替え早っ。そうだよチビッ子から人気ないのよ。
       ごはん食べる時も僕だけ食べる前にお皿の端に寄せられ、結局残されるの。

ちんちん:野菜界の死にザーメンだね。

パプリカ:誰が死にザーメンだよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ





「パプリカーン」




ちんちん:新しい感覚。(ニガァァァァ)

パプリカ:パプリカの苦味成分のクエルシトリンの影響です。

ちんちん:ニヤッ(勃起)(ニガァァァァ)

パプリカ:ヤバイ。苦味成分でも興奮するタイプだ。 これはヤバイ。ヤバイって!!
       マジでヤバイって!! 僕も掘られるって!!

ちんちん:(ズブズブ)







ハバネロ:いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!! また入れられたぁぁぁぁぁ!!!!

パプリカ:そっちかーい。もういい加減にしろ。どうもありがとうございました。





「ドピュッ ドピュッ」

予選総合第30位(3回戦敗退) パプリカ
審査員
点数
56 84 41 56 15 73 得点55.17
(ボーナス+1点込)
得票1票
【審査員コメント】
・これ酒入ってる時に書きました?素面で書いたのであればあなたはまごうことなき怪人です。
 構成自体はワンパターンなんですが、「ヒリヒリの二乗」「パプリカーン」など変化の付け方が上手く、
 ほとんどちんちんボケながら最後まで浸ってしまいました。ちんちんボケもバリエーション豊富なのが小憎たらしい。
 正直ネタとしての完成度は非常に高いんですが、あえて言うなら中盤以降に捻った展開があっても良かったかなと。
 「下ネタ→パプリカかハバネロの攻撃」というパターンを破壊する流れが何かひとつ欲しかったです。
 それに加えて頭にこびりつくキラーフレーズがあれば、さらに強烈に印象に残るネタになったかと。
   
・バカタレですね〜。
 3個が3個としてちゃんと役割を果たしているし、安易な下ネタのちんちんがものすごく生き生きしていた。面白かったです。
   
・どうしちゃったんですか
 
 真面目に審査すると、ちんちんの持つポテンシャルをあまり活かせてなかったんじゃないかなって思うんです。
 バカバカしい雰囲気の割には予想外の展開が少なくなんか落ち着いていた感があって、ちょっと残念でした。
 ある程度までは面白かったんですけど、もっともっと超えてこなきゃいけないと思います。
   
・最初のほう馬鹿馬鹿し過ぎて笑ったんですけど、早めに抗体ができてしまったみたいです。
 途中からは一歩引いて見てしまったかなと。
 テンプレ化された流れも「お約束」みたいな安心感がありますが、それ一本ではなぁというのが正直なところですね。
   
・ただただ下世話な物を見せられているように感じました。
 登場するキャラクターの異色さは悪くないと思うんですが、肝心の内容が正直面白くないです。
 文章のつくりは問題ないんですが、もっと他のアプローチがあったんじゃないでしょうか。
 やりきった感じは出ていると思います。
   
・3行目でこのネタのヤバさを察して、まぁ実際それ以上だったワケですが、
 下方面のキツさを度外視すれば、基本に忠実で発展性もあって理想的なネタ運びと言えるネタでした。
 最終的にもう少し本題(子供人気)について展開されているとなお良かったかなぁと思います。
 

Rゲート
No.029 シュヴァインシュタイガー
不如帰
太田:どうもよろしくお願いします。張り切って頑張りたいんですけども。
   突然なんだけど、今度友達とバードウォッチングへ行くことになってね。今から楽しみにしてるんですよ。

高橋:バードウォッチング? まあ・・・でもお前のためを思って言わしてもらうけど、今すぐ中止した方がいいぞ。

太田:なんで中止すんだよ。せっかく楽しみにしてんのに。

高橋:バードウォッチングなんて危険も危険、危険すぎるだろ! なんでわざわざそんな事をしに行くのか俺には理解できないね。

太田:いやいや、バードウォッチングのどこが危険すぎるんだよ! めちゃくちゃ楽しいイベントだろ!

高橋:じゃあ試しにそこらへんの山登ってみろよ!
   死んだ目で「クルックー、クルックー」とつぶやきながら降りていくバードウォッチング帰りの人とたくさんすれ違うから!

太田:そこらへんの山にそんな怖い奴いねぇよ! 一体山の上で何あったんだ!

高橋:それをふもとのところでスーツを着た野鳥の会がカチカチ言わせながら数えてんだよ!

太田:何の目的だよ! それカチカチ数えて何をしたいんだよ!
   そんなん絶対ウソに決まってるわ。とにかく俺は今度バードウォッチング行くってもう決めてるから。

高橋:まあでも、お前がそこまで行くって言い張るならしょうがない。ただ、その前に一つだけ確認させてほしいことがある。

太田:何? まだ何かあんの?

高橋:お前さぁ・・・ホトトギスのことどう思う?

太田:・・・は?

高橋:だから、バードウォッチングに行くんだろ!? ホトトギスについてどう思うかって言ってんの!

太田:何をそんなカリカリしてんだよ!? ホトトギスどう思うって・・・まぁ見れたら嬉しいぐらいのもんでしょ。定番って感じで。

高橋:なるほど。ということは・・・もうお前はホトトギすことができるってことでいいね?

太田:・・・は?

高橋:だからァ! ホトトギスを見る覚悟があるってことでいいのね!?

太田:だからなんでそんなイライラしてんだよ!?わざわざ動詞っぽい感じにしなくても最初からそう言えばいいだろ。

高橋:一応忠告しとくけど、お前バードウォッチング行く時くれぐれも「ホトトギスはどうでもいい」とか言うなよ。
   山頂で黒服の男に連行されるかもしれないからな。

太田:何だよその危険な忠告は!? そんなにホトトギス重要な存在だったの!?

高橋:連行された人は全員死んだ目でクルックーとつぶやくだけの人間となって帰ってくるらしい・・・

太田:さっきお前が言ってた人たちみんな連行された人なんだ! ふもとで野鳥の会にカチカチされるやつだ!

高橋:とにかくお前がホトトギすことができるってわかっただけでもホッとしたわ。

太田:そのホトトギすっていう言い方はまだしっくりこないけどな。

高橋:で、お前は何型なの?

太田:は? 血液型のこと?

高橋:違うだろ! そういうふざけた感じいらないんだよ今! お前は何型なのか教えてろって言ってんの!

太田:だからなんでそんな脅してくんの!? 楽しみにしてるのになんか怖いよ! 血液型じゃなければ何の型を聞きたいんだよ! 

高橋:お前こそそんなに怒るなよ! さてはN型か!?

太田:勝手に決めんな! いきなりN型って言われてもわかんねぇよ!

高橋:なんでわかんねぇんだよ!? だから・・・例えばお前の目の前にホトトギスがいるとするわな。
   でもそのホトトギスが鳴いてくれない場合があるだろ。その時にどういう行動を取るかの分類だよ。
   俺が思うにお前は「鳴かぬなら 殺してしまえ」でお馴染みのN型だな。

太田:そんな分類初めて聞いたよ! N型のNって信長のNなの!?

高橋:お前はやっぱり短気なところがあるからなぁ、N型だろうなぁ。

太田:誰がN型だ! 俺そんな動物殺すような人間じゃねぇわ! 虫も殺せないでお馴染みの人だわ!
   まあ仮にN型だとして、それが何なんだよ?

高橋:N型だというあなた! ・・・通報させていただきます。

太田:通報すんのかよ!? 危ねぇ否定しといてよかった! 危うくどこかしらに通報されるとこだった!

高橋:野鳥保護団体の方へ通報させていただきます。念のためお前も通報リストの方に・・・

太田:やめろ! だから俺はN型じゃないんだって! 本当危ねぇな、N型とか絶対おおっぴらにできない情報じゃねぇか。

高橋:もしN型だとしたら一大事ですよ。清純派女優がN型だったと週刊誌に載ったら映画とかCM全部降板でしょうね。

太田:大スキャンダルかよ! まあ確かに清純派女優がホトトギス殺しちゃうのは印象良くないわな。

高橋:ブログも炎上ですよ。これをいわゆる本能寺の変と言います。

太田:信長っぽく言わなくていいんだよ! 急に信長感を搭載してくるんじゃねぇよ!

高橋:ちなみに、通報されると個人情報が野鳥保護団体に送られ、黒服の男たちに一生追われる身となるでしょう・・・

太田:また出てきた黒服の男! さっきから暗躍しすぎだろ!

高橋:彼らに捕らえられた人は皆どや顔で「ポロッポー、ポロッポー」とつぶやくだけの人間に改造されるとか・・・

太田:なんかさっきと微妙に違う! 微妙に違うけどどや顔な分イラッとする!

高橋:ちなみにN型のあなたのラッキー明智は、小五郎です。

太田:なんだその占いみたいなの! しかもラッキー明智ってなんだよ! あと小五郎の方かよ! 信長なんだからそこは光秀だろ!

高橋:念のためもう一度聞きますけど、あなたはN型ですか?

太田:だから違うよ! むしろこれだけ聞かされた後でN型って答えられるわけねぇだろ!
   どれかって言われたら俺は秀吉だよ! 鳴かせてみようのタイプだよ!

高橋:なるほど、「鳴かぬなら 鳴かせてみよう」のH型ですね。

太田:ああそうだよ!

高橋:H型のあなたにお聞きします。どうやって鳴かせますか? 

太田:は?

高橋:ただ鳴かせるだけじゃなく、方法も大事ですから。ちょっと目の前にホトトギスがいると思ってやってみてください。

太田:鳴かせ方? そんなもんこうやってホトトギスを手に乗せて、軽くなでてみたら鳴いてくれるんじゃないの?

高橋:あー残念! そのホトトギスは外部からの刺激にとても弱いタイプなのであなたのやり方では死んでしまいます。

太田:そんなんわかんねぇよ! 刺激に弱いとかそういうの先に言ってくれないと困るわ! フェアじゃないね!

高橋:ホトトギスが、死んだ・・・やっぱりお前、N型だな!? よし、通報だ! みんな通報し

太田:違うよ! 通報やめろ! ていうかこれは俺悪くないじゃん! 故意じゃないじゃん!

高橋:まさかお前が隠れN型だったとはな! 危うく見逃すとこだったぜ・・・

太田:隠れN型ってなんだよ! 俺はN型でも隠れN型でもないんだよ!

高橋:何だと!? じゃあ隠れN型じゃないっていうんならこれを踏んでみろ!

太田:何その踏み絵みたいなの! 隠れN型じゃなく隠れキリシタン見つける方法だろそれ!

高橋:いいからこれを踏んでみろと言ってるんだ! 踏めないなら通報するからな!

太田:わかったよ踏むよ! 大体お前が踏ませようとしているそれは何だよ!

高橋:これは秀吉が信長に宛てて書いた歴史上重要な手紙だ。

太田:じゃあ踏めねぇよ! N型だからとかじゃなく文化財を踏むという行為ができねぇよ!

高橋:もし踏んだら文化財保護団体に通報するからな。

太田:どのみち通報するんじゃねぇか! 結局H型でも通報されんのかよ!

高橋:ちなみにH型のあなたのラッキーわら人形は、

太田:ちょっと待てやおい! だからその占いみたいなのなんなの!? あとわら人形ってなんだ! 
   わら人形にラッキーも何もあるかい!

高橋:ラッキーわら人形は、チタン製のわら人形です。

太田:わら人形ですらねぇよそんなもん! チタン人形じゃねぇか! もういい、H型もこっちからお断りだよ! I型だよI型!

高橋:I型・・・池谷幸雄のIですか?

太田:そんな訳ねぇだろ! 戦国時代にそんな体操うまそうな将軍いなかっただろうが!

高橋:「鳴かぬなら バク転してみろ ホトトギス」のI型ですか?

太田:違うわ! ホトトギスに無茶振りさせすぎだろ!

高橋:まぁその池谷さんも今頃はどや顔でポロッポーとつぶやいてるだろうが・・・

太田:池谷さんN型だったのかよ! 刺激に弱いホトトギスにバク転させるから殺しちゃったのか!

高橋:あなたは池谷のI型、つまりもはやN型ですか?

太田:違うよ! 池谷のIだったら全部N型に繋がっちまうじゃねぇか!家康だよ家康!「鳴かぬなら 鳴くまで待とう ホトトギス」の人だよ!

高橋:あーはいはい、そっちのI型ね! それでは、I型だというあなた!

太田:はいはい、なんですか?

高橋:・・・もしかしてバカですか?

太田:誰がバカだ! 何ストレートに罵倒してくれてんだよ! 家康にも失礼だぞ!

高橋:ただひたすら待つだけですか?自分からアクション起こそうとかそういう気はないんですか?
   時間が惜しいとは思わないんですか?これからの人生もそうやって生きていくおつもりですか?

太田:ガンガン来るなお前! 鳴かせようとして触ったら死んじゃったからこっちはしょうがなく選んだんじゃねぇか!

高橋:山から降りてくる人間をふもとでカウントするバイトに興味はありませんか?

太田:どさくさに紛れて野鳥の会の仕事を斡旋するな! バイトがやってたのかその仕事!

高橋:ちなみにI型のあなたのラッキーセブンは、3です

太田:まったく意味わかんねぇよ! ラッキーセブンは7しかありえねぇんだよ! 矛盾にも程があるわ!

高橋:それで結局お前はI型ってことでいいの?

太田:もう俺にはわからんよ! 今更だけどこの3タイプの型に分ける独自のルールなんなの!?
   どのタイプも全然納得いかねぇし! 俺は楽しくバードウォッチング行きたいだけなのによ!

高橋:よし、わかったもういいよ! もうお前が何型だろうと構わん! バードウォッチングでも何でも行ってこい!

太田:いいんだな! 何型とか気にしなくていいんだな!

高橋:おう! ・・・でもやっぱり最後にお前がウグイすことができるかどうかだけ調べさせてもらっていい?

太田:いいかげんにしろ。

二人:どうもありがとうございました。


Rゲート
No.030 天体観測
スピーチ
ミヤ:どーもー! 血を血で洗うコンビ、でお馴染の天体観測ですー! よろしくお願いしますー!

 翔:オレ達、そんなVシネみたいなコンビだったのかよ。昨日一緒にソリで滑って遊んだじゃない

ミヤ:好きな四字熟語は『全員悪役』です!

 翔:アウトレイジじゃないんだから。でも、確かにあなたは悪役ですよ。昨日ソリでもの凄い勢いで民家に突っ込んで行きましたからね

   それはもう凄い速かったですよ。あなたの人生を見ているようでした。

ミヤ:ちゃんと全力で謝ってきたもん!

   『ソーリー、ソーリー』って!

 翔:誠意って何かね

ミヤ:ところで! 聞い! て! 欲! しいこ! とがあるん! です! にょ!

 翔:どんな区切り方だよ。最後の方、噛んでるし

ミヤ:今度、結婚式に出席するんだけど、そこで乾杯の音頭と友人代表のスパークをすることになったの!

 翔:スピーチな。お前の頭はスパークしているようだけど

ミヤ:で、私は友人代表なんてやったことないから今日は翔ちゃんに聞いてもらいたいわけ!

 翔:あぁ、なるほど。ちゃんと書けているか確かめて欲しいと

ミヤ:その通りです。ちゃんとこの食パンに書いてきましたから。全部で12枚あります

 翔:何故パンに書いてきた。暗記パンかよ

ミヤ:じゃあ読みます

   「栄養成分表 エネルギー381`カロリー タンパク質12グラム 炭水化物53グラム」

 翔:それは食パンの袋に書いてある奴だろ! 誰が結婚式でパンの栄養について聞きたいんだよ!

ミヤ:結婚にはエネルギーが必要だって言うことよ!

 翔:タンパク質と炭水化物はいらねぇよ!!

ミヤ:では改めまして

   「皆様。只今ご紹介を預かりました新婦の優子の友人代表でスポーツさせて頂くミヤです」

 翔:スピーチだって言ってるだろ。式場で勝手に動き回るんじゃないよ

ミヤ:「本日は足元の悪い中、無事に結婚式が行われたことを嬉しく思います」

 翔:なんで雨降ってる想定なんだよ。そこは当日にならないと分からないだろ

ミヤ:「新郎新婦の希望により、初デートで行ったカラオケボックスにて式を挙げられて本当に良かったですね」

 翔:カラオケボックスで結婚式やってんのかよ!! 宴会の2次会じゃねぇんだぞ!

ミヤ:「新婦の優子は私が小さなころからずっと一緒に居た、言わば戦友というやつです」

 翔:何と戦ったんだよ。そこは親友じゃねぇのかよ

ミヤ:「私が小学生の頃に一緒に戦ったクマの死骸。今でも大事に保管しています」

 翔:クマと戦ったの!? そして勝ったの!? そして保存してるの!?

ミヤ:「あの時の優子の流血、今でも忘れません」

 翔:凄まじい過去だな。本当に血を血で洗うような出来事だ

ミヤ:「あとは中学生の時に戦ったトラ。高校生の時に戦ったヒョウ。大学の時に戦ったクジラ」

 翔:なんでそんなに猛獣とばっかり戦ってるの!? お前らどんな日常なの!?

ミヤ:「最近ではグッピーとの死闘。この戦いは今でも忘れることは出来ません」

 翔:最近が1番しょぼいな! グッピーと死闘ってどういう状況で起きたんだよ!

ミヤ:餌の奪い合いよ!

 翔:魚類と争うなよ! 哺乳類としての誇りを持て!

ミヤ:「学生時代は持ち前の運動神経の良さを活かして手芸部のエースとして活躍した優子ですが」

 翔:手芸部じゃ活きてこねーよ

ミヤ:「新郎とは手芸部の全国大会で出会ったと聞いております」

 翔:手芸部の全国大会って何だろう? ボタンの早付けとかかな?

ミヤ:「待ち針をお腹に何本刺せるか? という大会で62本刺して3位だった優子」

 翔:どんな大会だよ!! 精神異常者の集まりかよ!

ミヤ:「その大会でお腹に待ち針を3725本刺して優勝したのが何を隠そう新郎です」

 翔:天文学的数字!! そんなに刺さるなんて気持ち悪い! いや、62本刺すのも気持ち悪いけど!

ミヤ:「お互いがお互いに惹かれ交際がスタート。当時、優子はこの出会いを心を矢で打ち抜かれたようだと表現していました」

 翔:惹かれる要素がねぇよ。あと、心で矢っていうより腹に針が正しいな

ミヤ:「しかし、この交際は順調には行かなかったのは皆さんもご存じのとおりです」

 翔:なんか苦難でもあったのか。まぁ、変人カップルだし仕方ないね

ミヤ:「腹部から原因不明の大量出血で新郎が入院してしまったのです」

 翔:分かり易い原因があるだろ!! 考えられる要因ただ一つ!! 

ミヤ:「優子は毎日毎日新郎のお見舞いに行こうと思いました。しかし、優子にも悲劇が襲ったのです」

 翔:なんだなんだ。お見舞いに行けなかったのか

ミヤ:「夕方から水戸黄門の再放送が始まってしまったのです」

 翔:すこぶるどうでもいいな!! お見舞いに行けよ!! 彼氏が入院してるんだからよ!!

ミヤ:「水戸黄門の魅力には勝てずにお見舞いを諦めなければならない毎日。優子はこの出来事を悪夢のような日々だったと表現していました」

 翔:悪夢っていうより悪魔のような奴だな!

ミヤ:「そんな日々が8年も続きました」

 翔:そんなに入院していたの!? 8年間出血しっ放し!? 8年間水戸黄門見っ放し!? 

ミヤ:「しかし、とある些細なきっかけで新郎は退院することが出来たのです」

 翔:些細なきっかけ?

ミヤ:「新郎が病院内で行われる忘年会に向けてかくし芸を練習してた時の事です」

 翔:楽しそうだな、オイ。退院する努力をしろよ

ミヤ:「その際に誤ってセメダインを腹部に落としてしまいました。するとなんと傷口が塞がったのです!」

 翔:接着剤で治るのかよ! その病院は8年間も何をやっていたんだよ!  

ミヤ:「こうして退院した新郎と水戸黄門に飽きた優子の交際は改めて続いて今日に至る訳です」

 翔:結婚までのエピソード薄っ!! この夫婦がバカってことしか分からなかったぞ!!

ミヤ:「優子はこの出来事をOne for All , All for Oneと語っていました」

 翔:なんで英語なんだよ!! この状況だと全く意味わかんねぇし!

ミヤ:「話は変わりますが、結婚とはソリ滑りのようなものだ、と誰かが言ってました」

 翔:誰もそんなこと言ってねぇよ 

ミヤ:「最初は楽しいけど、徐々に大変なことが待ち受けて最後は民家に突っ込んでしまうという意味です」

 翔:民家に突っ込んだのはお前だけだろ!! 

ミヤ:「ですので、新郎も優子も民家だけには気を付けてください。本当にケガしますから。私のようにお腹から血が出ますから」

 翔:お前も出血かよ! セメダインでくっつけとけ!

ミヤ:「これから二人は手と手をもぎ合って生きていくことになります」

 翔:取り合ってだろ。梨みたいに言うんじゃねぇよ

ミヤ:「しかし結婚というのは楽しいことばかりではありません。時には楽しいこと。時には嬉しいこと。時には幸せなこと。時にはあっはっはってなることがあると思います」

 翔:全部ハッピーじゃねぇか。お前の頭の中じゃねぇんだから

ミヤ:「そんな時は水戸光圀の顔を思い出してみればいいと思います」

 翔:なんで水戸黄門の顔を思い出すんだよ 

ミヤ:「水戸光圀はこう言いました。『この紋所が鼻に入らぬか』と」

 翔:目だよ!! 鼻には入らねーよ! あとそれを言ってるのは黄門様じゃねーからな! 

ミヤ:「この言葉をいつも胸に刻んで夫婦生活を営んでください」

 翔:歩んでだろ! その言い方だとやらしいぞ!

ミヤ:「それではそろそろ乾杯に移りたいと思います。飲み物を順番に電話で頼んでください

 翔:そう言えばカラオケボックスだったな!! 順番にじゃなくていっぺんに頼め!! 時間かかるから!!

ミヤ:「優子、新郎! 今日は本当におめでとう!」

 翔:ずーっと気になっていたけど、新郎じゃなくてちゃんと名前で呼んでやれよ!

ミヤ:何言ってんのよ! 新郎っていう名前なのよ!

 翔:変な名前!!  

ミヤ:「最後になりますけど、優子。これからも親友として、そして私の実の母親としてよろしくお願いします」

 翔:お前の母ちゃんの結婚式だったのかよ!! じゃあお前が友人代表じゃおかしいだろ!!

ミヤ:「おっと、ここで2時間が過ぎてしまいました。解散でーす!」  

 翔:せめてフリータイムにしておけよ!!