2人:はいどうも、モダンカメハメハです。よろしくお願いします。
朝倉:さて、すでに学校では2学期に入っていると思いますが。
飯尾:そうですかね。
朝倉:大学生はそうじゃないかもしれませんが。
飯尾:俺は9月卒業だけどな。
朝倉:しらねーよ!つーか、大学って寮生活?
飯尾:いや?普通にアパート借りてるけど。
朝倉:でも、今の寮も大変なのかな。
飯尾:俺中学時代の友達が通ってた高校の寮はすごくつらかったらしいよ?
朝倉:そういえば、東京大学に現役で入ったって言ってたもんな。
飯尾:当時彼の通ってた高校って、東大合格者数が県内上位の全寮制進学校なんだけど。
朝倉:偏差値すごい高いな。
飯尾:まずは、門限がないの。
朝倉:てことはいつ帰ってきてもいいの?
飯尾:いや、そういう意味ではない。外出禁止なんだ。
朝倉:そもそも、外でないから門限もいらないのかよ!
飯尾:で、寮自体が学校の中とつながってるから、そもそも外に出ないんだよね。
朝倉:そもそも勉強漬けじゃねーかよ!
飯尾:さらに、携帯電話禁止。
朝倉:それは、今でも自衛隊とかだったら聞いたことある。
飯尾:だけど、学校の中に電話がないから。
朝倉:3年間両親と音信不通確定かよ!でも、手紙はいいんだよな?
飯尾:手紙も禁止。
朝倉:嘘だろ!?
飯尾:授業中、内職で手紙書く人いるから。
朝倉:女子か!
飯尾:でも、なんか気が付いたことない?
朝倉:そうだ、体育はどうするんだ?さすがに屋外でやるだろ?
飯尾:と思ったでしょ?残念!学校からドーム型体育施設につながってるから外に出ないんだ。
朝倉:徹底しすぎだろ!
飯尾:しかも、学校の楽しみは部活なんだろうけど、その学校は部活すらないんだ。
朝倉:本当に勉強するしかねえだろ!
飯尾:だから、学校祭も体育祭も修学旅行も一切ないんだよ。
朝倉:やっぱり勉強漬けじゃねえか!
飯尾:でも、一番大変だったのは定期テストなんだよ。
朝倉:そんなもん、赤点取らなきゃいいだけの話だろ。
飯尾:だといいんだけどね。
朝倉:ん?ん?どういうこと?
飯尾:まず、赤点が59点以下。
朝倉:大学か!
飯尾:まあ、友達は常に学年トップ争いをしてたから関係ないんだけど。
朝倉:さすがです。
飯尾:でも、テストの成績は生徒には知らされないんだ。
朝倉:で、なんで赤点とかがわかるんだ?
飯尾:その学校って単位制だからクラスとかはないんだけど、いつの間にか知らない生徒が教室にいて。
朝倉:補欠?
飯尾:で、そいつ隣の部屋にいたんだけどそこの部屋前日まで別の人が使ってたんだって。
朝倉:乗っ取り?
飯尾:そうみたい。で、前の住人が赤点で部屋を追い出されて。そこに補欠の人が。
朝倉:で、部屋のものどうするんだ?
飯尾:そうなるよね。で、先生に聞いたらしいんだ。それで帰ってきた回答が「そんなやついたか?」
朝倉:いじめじゃねーか!
飯尾:で、部屋にあった彼の私物が、全部次の住人のものになってたらしい。お金も全部。
朝倉:一文無しかよ!
飯尾:で、泣きながら家に電話するんだけど親からは「誰?」って。
朝倉:勘当!?
飯尾:そして、困った彼は市役所に行くわけだよ。そしたら、「そんな人はこの町に存在しません」って。
朝倉:赤点取っただけで、地球から存在を消されるのかよ!
飯尾:戸籍まで抜かれちゃうわけですよ。その生徒の出生届もその時点で処分です。
朝倉:もう、生まれてきた事実でさえ消しちゃうのかよ!
飯尾:でも、よく考えてみてください。
朝倉:え?考える・・・。えーっと・・・。あっ、そういうことか!
飯尾:そうだね。ねつ造だね。
朝倉:結論から言うと、消されたやつの単位はそのまま残るわけだから補欠の生徒にすべて回せるわけか!
飯尾:そういうことになるね。だから、その学校は常に転入試験をおこなってるわけ。
朝倉:俺、常にその学校の転入試験の記事を見てるからどれだけ底辺なのかと思った・・・。
飯尾:記事だけじゃ測れないね。
朝倉:そうだね。うわべだけ見ちゃいけないね。
飯尾:だから、この学校の目標が「完璧で幸福な人間を育成する」なんだよ。
朝倉:どこぞやのTRPGで見たような内容だが、それでええな。
飯尾:そして、何も知らずに多くのエリートがこの学校に入学して消されていく・・・。
朝倉:やっぱり怖いわ。
飯尾:どうもありがとうございました。
審査員 点数 |
15 | 15 | 2 | 18 | 5 | 30 | 得点15.17 (ボーナス+1点込) |
【審査員コメント】 ・なんと言いますか、漫才というより終始普通の世間話を見せられた気分です。 話の筋はしっかりしていますし、「厳しすぎる学校」というテーマも決して悪くないんですが、 ボケにあたる部分が「外出禁止」「部活禁止」「赤点59点以下」など、漫才のボケとしては弱すぎます。 最後の戸籍を消される下りは良かったんですが、全体を通して「漫才を見た」という満足感はほぼ皆無でした。 設定自体はいいので、例えば外出させないための仕掛けがあるとか、運動会の代わりの勉強イベントがあるとか。 ボケらしいボケをもっと組み込むことで、この「会話」は「漫才」に進化出来ます。 会話自体は淀みなく成立してるので、笑いどころを意識して再構築してみてください。 ・なんだろう、こういう勉強漬けの学校、程度はあれにしてもわりとあってもおかしくない話だなと思っちゃいまして。 そこに漫才みたいにツッコんでるのがすごい違和感あるんですね。そういう意味では、僕にとってはボケが1個もないように感じてしまいました。 ・端的に言って、笑えるボケが無さ過ぎです…。 前半は過剰反応なツッコミもありましたが、 赤点とか学校行事撤廃は本当の進学校ならありえなくはないレベルで、ボケとしては弱過ぎでした。 後半の存在抹消は恐さが先行してしまい、扱い方を間違えてしまった印象を受けました。 ・最初の6行の知らねえよ感が凄かったです。このやり取り、要るかなぁ。 良く考えてみてください、の下りはそもそも何を考えさせられてるのかわからず、伝えきれてないんじゃないかなぁと思いました。 今まで見たコバルトブルドッグさんのネタの中では、割と読みやすい部類でしたけど、まだまだ技術が足りてないですね。 統一感を出しつつ色々な角度から切り込んでいくボケは悪いものでは無かったと思います。 とは言え想像の範疇からは出れていなかったので、さらに2,3歩踏み込んだボケを入れれるようになっていくといいと思います。 ・ちょっと分からないです... どこがボケなのか、笑わせたいポイントがどこなのか。 二人の中で話が完結しすぎてて、第三者にはほとんど理解・共感できませんでした。 「そういうことか」とか「と思ったでしょ?」とか、全く共感できず困惑しっぱなしになってしまいました。 もう少し読み手の視点を考えて書いた方が良いのではないでしょうか。 仲の良い二人とかじゃなくて知らない人同士で漫才させたり、ツッコミ役の理解力を乏しくしてみたり、それぐらいの設定で一度書いてみてはいかがでしょうか。 今のままだと面白い云々でなく、分かるか分からないかというレベルですので... ・幽鬼弁天の方と比べてですが、話のテーマが分かりやすかったのはまず良かったと思います。 ただ、話をもっと面白く紹介したり、話自体をもっと面白くしたりできるんじゃないかなぁ、と率直に思いました。 朝倉がツッコミを入れていたところは良かったのですが、普通に共感しているところで「え、それツッコまないの!?」というところは何箇所かありました。
七瀬:はいどーも。リトルバスターズです。よろしくお願いいたします。
向かって左手側が七瀬寛子で、右側が百山ひなせです。
百山:あのー、メイドカフェなんかが流行って久しいじゃないですか。
それだけでなく最近は猫カフェとか、監獄風居酒屋とか、他には無いモチーフを使ったお店なんかが流行ってるじゃないですか。
七瀬:ああ、まあ最近はそういうのをよく見かけたりするよね。
百山:だからわたくしめも、そういった流行り廃りに便乗してみようかと思いまして。
七瀬:乗るなら流行りだけにしておけよ。廃りには便乗するなよ。
百山:たとえばですね、AKB48風カフェとかどうですか。
七瀬:ああ、まあAKB48自体が流行ってるからね。流行りものに流行りもので乗っかってくスタイルは悪くないと思うよ。
百山:秋葉原に第1号店舗のAKB48カフェをオープンしまして。
で、そのあとに支店を開くごとに、その地の名前で店舗の名前をつけていくんですよ。
2号店は栄のSKE48カフェ、3号店は難波のNMB48カフェ……といった感じです。
七瀬:なるほどね。その辺りもAKBに則って行くわけね。
百山:4号店が大井町のOOIMC48店、5号店が六本木のRPPNG48店、6号店が南アルプス市のMNMALPS48店……
七瀬:もう少しオープンする土地を選べよ。南アルプス市の店舗名すごいことになってるぞ。
百山:それでAKB48カフェ、中に入るとですね、ウェイトレスさんが48名います。
七瀬:多過ぎだろ。人件費度外視すぎるだろ。
百山:それでお客さんに、『秋元先生! お帰りなさいませ!』とご挨拶を。
七瀬:客、秋元康扱いされるの? 嬉しいか、それ?
百山:それで席に案内されて注文するんですけど、料理を一品注文するごとにコックさんと握手をすることができます。
七瀬:……コックと握手すんの? ウェイトレスとじゃなくて?
百山:ウェイトレスさんはほら、ホールに出てて忙しいじゃないですか。
七瀬:料理作るコックさんだって相応に忙しいだろ。そして、料理を作る人がそんな不特定多数と握手してたら、衛生面で不安だわ。
百山:駄目ですか、AKB48カフェ。まあ、秋元康の家に押し掛けてこのプロジェクトをやる許可を出せと脅す手間もありますしね。
七瀬:なんでハナからそんな物騒な交渉しか見据えてないんだよ。もっと穏便に話は進められるだろ。
百山:じゃあ、こういうのはどうですか。部活カフェ。
七瀬:あー、学校をモチーフにした居酒屋とかあるしね、いいんじゃない?
百山:入店すると、ウェイターさんが、「おせぇぞ一年!」って怒鳴りつけてくるんです。
七瀬:初っぱなから最悪過ぎるだろ。
百山:「一年生が最初に店に来て食材の仕込みまで終わらせとくのが俺らの代では常識だったぞ!」
七瀬:カフェとしては非常識だろ。
百山:「言っとくけど、俺らが一年生だった代は、もっと客居て忙しかったからな?」
七瀬:今ちょっと寂れてるってことじゃねえかよ。
百山:「注文はいかがなさるんだよ」
七瀬:そこはちゃんと接客してくれるのかよ。
百山:まあこんな感じでね、学生時代の楽しかった部活の思い出をこうして思い出せるわけですよ。
七瀬:少なくとも先輩にいびられてるこの一連の流れは楽しかった思い出ではないだろ。
百山:でも1年2年経てば、いびる側に回れますから。
七瀬:負の連鎖じゃねえか。PL学園の野球部かよ。
百山:それで飲み物のメニューには、粉を溶かして作るポカリも用意してますので。
七瀬:運動部御用達の。いやでもこれ、運動部だったやつは懐かしいかもしれないけどさ、世の中には文化部だったやつもいるんだぜ?
文化部向けの先輩もちゃんと用意してくれよ。
百山:「おそいですよ一年!」
七瀬:お前の中での運動部と文化部の違い、先輩がため口か敬語かってだけかよ。
百山:駄目ですか。じゃあ、こういうのはどうですか。サイキックカフェ。超能力者が接客してくれるんです。
七瀬:色物感強すぎるだろ。
百山:まず入店すると、ウェイトレスさんが「ほらね?」って言って、
それを見た店内のお客さんが「うおお! 予言の通りだ!」って拍手喝采するんです。
七瀬:知らないうちに何かのネタに使われてるじゃねえか。
百山:それでウェイトレスさんがお客さんの住所と生年月日と家族構成を言い当てます。
七瀬:個人情報ばっちり言い当てられたあとに、ゆっくりティータイムするほど心はくつろげないぞ?
百山:それで席に通されると、何も注文してないのに、自分が注文したかったメニューがノンタイムで置かれていくんです。
七瀬:怖すぎるだろ。お店としてはこれ以上無い優秀さなのに、行き過ぎてて怖いだろ。
百山:出されるスプーンは曲がっています。
七瀬:既に?
百山:これならお客さんを待たせることもないですし、流行ると思うんですよねー。どうですか、七瀬さん?
七瀬:机上の空論とはよく言ったもんだが、これ実現可能だと思って言ってる?
百山:ユリ・ゲラーを10人くらい雇えれば、あるいは。
七瀬:机上の空論の店を運営するのに、机上の空論の人事配置をするなよ。
百山:駄目ですか。
七瀬:実現不可能な分、一番ひどかったねえ。せめて、せめてやれそうな店を考えてくれよ。
百山:じゃあ、こういうのはどうですか。図書館カフェ。
七瀬:お、なんか良さそう。
百山:お客さんが入店すると、店内はとっても静かで、みんな本を読みながらコーヒーを飲んだりして過ごしているんです。
本はもちろん店内に書架があるので、そこから自由に持って行って読むことができます。
七瀬:おおー、そうそう、そういうのだよ。新しい業務形態って感じで、流行りそう。
百山:料理はカウンターで注文するんですけど、飲食カードっていうのをまず最初に作らないと注文出来ません。
七瀬:しちめんどくせえな。ふらっと立ち寄ってふらっと時間潰せねえのかよ。
百山:で、飲食カードを作ったら、さっそく自分の食べたいメニューや飲みたいものを注文するんです。
七瀬:おお、いいね。
百山:返却期限は2週間です。
七瀬:返すのかよ。
百山:図書館ですから。
七瀬:そこまで踏襲してどうするんだよ。
百山:期限内に返却しなかったり、軽食物を破損していたりしたら、罰金を取られるので注意してくださいね。
七瀬:むしろ2週間後にホットドッグとか返されても困るだろうがよ。
駄目だな。発想自体は良かったのに、図書館要素が強過ぎて使えねえわ。
百山:なんでですか。『近代麻雀』のバックナンバー全部揃えるつもりですよ。
七瀬:なんで『近代麻雀』なんだよ。麻雀漫画専門の漫画雑誌揃えて満たせるニーズ、大したことねえだろ。
百山:もー。さっきから否定ばっかり……なんなんですか? 七瀬さんは、私がお店をやるのに反対なんですか?
七瀬:そら反対っていうか……お前が出す案がことごとく流行らなさそうだから、止めてやってるんじゃねえかよ。
百山:……でも、今まで出てきたカフェ、全部が全部悪かったわけじゃないですよね?
七瀬:そらね? ただ、1の美点に10の欠点があったから却下してきたわけで……。
百山:だったら、今までのカフェのいいところを全部寄せ集めたら、すごくいいカフェができるんじゃないですかね!?
七瀬:まあ、そう……なるのかな?
百山:じゃあ、こういうのはどうですか。『サイキック図書館部カフェ48』。
七瀬:うわもう絶対客入らねえわ。
百山:まずお客さんが店内に入ると、48人のユリ・ゲラーがスプーンを曲げながら出迎えてくれます。
七瀬:店内入って1秒で帰りたさがマックスになる演出やめろよ。
百山:それでユリ・ゲラーが「It's slow to come,first-year students!」ってお客さんを罵倒します。
七瀬:ユリ・ゲラーだから日本語喋れてねえじゃねえかよ。
百山:でも店内は図書館施設も兼ねているので、怒鳴り声を他のユリ・ゲラーから怒られて「Oh…I’m sorry」と縮こまります。
七瀬:静かにしなくちゃいけないからね。
百山:「注文どうすんだよ」
七瀬:日本語喋れんのかよ。
百山:で、料理を一品注文するごとに、厨房の奥に居るコックの秋元康さんと握手ができます。
七瀬:なんで秋元康が裏方で料理こしらえてるんだよ。
そんで、48人もいるのに、ユリ・ゲラーとは握手できねえのかよ。
百山:で、厨房の方で秋元康が48人で水道水に粉ポカリを溶かしている様子を尻目に軽食を食べます。
七瀬:なんで秋元康も48人いるんだよ。
ユリ・ゲラーと秋元康併せて96人も収容している店、キッツキツだろ。
百山:で、食べた後は料理をちゃんと返却しないといけません。
七瀬:この店もそのクソシステム使ってるのかよ。
百山:ユリ・ゲラーが超能力で、食べ終えたものを全部元の通りに戻してくれるので、それを返却してくださいね。
七瀬:ユリ・ゲラーが超能力の域を超えて何でもアリになってんじゃねえか。
百山:『近代麻雀』のバックナンバーは全部揃ってます。
七瀬:だから力を入れるところを間違ってるんだよ。
だめだだめだ、こんな店。流行る気配がわずかにもねえわ。ていうか実現不可能なんだよバカヤロー。
百山:駄目ですか……。あ、じゃあこういうのはどうですか。私が48人で接客をする百山カフェっていう……
七瀬:もうお前黙れよ。
2人:どうも、ありがとうございました。
審査員 点数 |
64 | 64 | 64 | 72 | 65 | 85 | 得点70.00 (ボーナス+1点込) |
得票2票 |
【審査員コメント】 ・構成は完璧に近いです。様々なシチュエーションを展開し、最後に集約させる流れの淀みなさはお見事。 「○○カフェ」という大喜利的な発想ながら各シチュエーションが完成度高く、最後のひとまとめも効果的でした。 しかし、全体を通して無難と言いますか、それぞれのテーマから思いつける平均的なボケばかりな印象を受けました。 決してボケのレベルが低いわけでは断じて無いんですが、想定外の方向から切り込まれるという点には乏しかったです。 そういった意味では「ほらね?」「近代麻雀」などはいいボケだったので、そういう変化球がもっとあればという感じです。 集約部分もカオスな状況ながらわかりやすくよく出来ていたのですが、もっと爆発して欲しかったという欲求が出ちゃいました。 安定感にかけては今大会屈指だったので、ボケのレベルがあと少し上がるだけでネタ全体のレベルが跳ね上がるかと。 ・最後全部回収するとこすごいよかったです。そこまでのフリ、長くて、もちろんそこまででもちゃんとボケてツッコんでがあるんですけど、そこがそんなに強く感じなくてフリ、になってしまっていたように思います。 ・「まずお客さんが店内に入ると、48人のユリ・ゲラーがスプーンを曲げながら出迎えてくれます。」 この一文がこのネタの全てを物語っています。 フリに当たる部分は個々で見ると当たり外れの差が大きく、並の漫才で終わるのかなと心配したのですが、 あの一文でぐっと惹き込まれました。いや48人のユリ・ゲラーってなんだよ! その後も続くフリを活かした畳みかけはお見事です。フリの部分でもっとしっかり笑いがとれれば高得点でした。 ・AKBカフェってありますよね。まあいいんですけど、触れないのかなー、とは思いました。 最後の組み合わせる展開は良い畳み掛けを見たなあと思いました。 それまででは「知らないうちに何かのネタに使われてる」と図書館の下りが良かったです。 ツッコミも良く、基本的に問題無く面白い漫才だったんですが、問題が無かった以上には成れてない感じもありました。 もう一歩厚みが欲しいですね。 ・面白いのですがどうも決め手に欠ける感じでしょうか。 一つ一つの提案の中身は面白いのですが、一つ一つが少々分離してる感じがして、最後に全てを絡めてるのは良かったのですが、それだけじゃなくてもっとネタ全体を汲んだ流れが欲しかったかなと。 拡げやすい題材でもありますし、後半にいくほどもっとぶっ飛んでいったり等、分かりやすい起伏があった方がネタに一体感が出るんじゃないかなと思います。 ・面白かったです。1つ1つの店のボケも良いですし、それらの重ね合わせの畳み掛けもより爆発的になっていました。 寛子さんのツッコミも、XENOGLOSSIAで鍛えられただけありますね、光っていました。 全体を通してただただダメダメな感じのボケが続いていて良かったです。さらに他の要素があっても良かったかもしれません。
歌姫:君が代は(あなたといるこの世界が)
千代に八千代に(いつまでも続きますように)
さざれ石の(さざれ石のような平和が続きますように)
巌となりて(光速ゴリラの棲むあの丘で)
苔のむすまで(光速ゴリラの棲むあの丘で)
寛子:なんで出てくるなり君が代を嘘字幕で歌うし。
歌姫:さあ、皆様ごきげんよう! XENOGLOSSIAのお嬢様担当、六川歌姫ですわー!
寛子:うふふのふ☆ 七瀬寛子でーす♪
いや、っつーか何事も無かったかのように自己紹介するなよぉ。何なのよ今の歌。
歌姫:君が代(光速ゴリラの時代)ですわ!
寛子:光速のゴリラに支配されてる国歌、やばたんが過ぎるだろ。
歌姫:ところで寛子さん! わたくし、お料理研究家になりますわあー!!
寛子:おぉう、いきなり何の絶叫よ。
歌姫:お料理番組をやりますわー! お料理研究家になって、お料理番組をやりますわー!
寛子さん! お料理ですわー! お料理研究家になって、お料理を、お料理ですわー!!
寛子:うーるさいって、うっせえんだよこのキンキン声が!
何だよいきなり。料理番組ぃ? 歌姫ちゃん、平野レミにでもなりたいのかよぉ。
歌姫:ええ。実は、こないだバイトで四連勤した後に家でぐったりしながらテレビを見ていたら、お料理番組がやっていたのですわ。
寛子:お嬢の口から四連勤て単語聞きたくなかったな……。
歌姫:すると、あらまあ! 楽しそうにお料理を邪魔する上沼恵美子女史の姿が!
寛子:そこに感銘受けるのかよ。おしゃべりクッキングは別におしゃべりでクッキングを妨害する番組じゃねえかんな?
歌姫:と、言うわけでわたくしお料理番組をするので、寛子さんには美人アシスタントをやって欲しいのですわ。
寛子:参ったな、こう言われちゃあ寛子断れねえわ。いいよ、おっぱじめな。
歌姫:それでは、参りますわ! 「六川歌姫と奴隷寛子の貴族ッキング」ー!!
寛子:これは歴とした詐欺行為だぞ。
歌姫:でーすわですわですーわっわー!
でーすわですわですーわっわー!
寛子:きょうの料理のオープニングをこんなに不愉快に歌うやつ寛子初めて。
歌姫:ごきげんよう、お料理研究家の六川歌姫ですわ! 本日は、「究極のですわカレー」を作りますわ!
寛子:究極も何も、ですわカレーって何だし。
歌姫:では、「究極のですわカレー」の材料をご紹介致しますわ。まず、山芋!
寛子:まず、山芋なのかよ。
歌姫:にんじん、じゃがいも、豚肉、そして……山芋と、山芋ですわ!
寛子:寛子、カレールーに会いたいな。
歌姫:まず、山芋を摩り下ろしますわ!
寛子:まず、山芋を摩り下ろすのかよ。歌姫ちゃんの山芋への執着、はっきり言っておかしスギちゃんだよ。
歌姫:そしてここに、予め完成させた「究極のですわカレー」がありますわ。
寛子:みんな聞いてくれ。山芋を摩り下ろしたら、カレーが完成した。
歌姫:時間が……20分ほど余ってしまいましたわ……。
寛子:そうなるだろうよ。仮に、山芋を摩り下ろしてカレーを召喚するやつを料理と呼ぶのなら、そうなるだろうよ。
歌姫:しかし、うろたえてはいけませんわ奴隷さん! 奴隷寛子さん! うろたえてはいけませんわ寛子奴隷さん!
寛子:寛子奴隷さんだと、寛子の地元にいる何でも言う事聞く男のことになるよぉ?
歌姫:では、ここでわたくしは……食卓を彩るもう一品、「至高のですわカレー」を紹介いたしますわ!
寛子:何でここで美味しんぼの究極至高対決のソロプレイ始めるのぉ?
あと、食卓にですわカレーが二皿並んでる状態、彦摩呂が「味の無間地獄や」ってリポートして箸つけずに帰る事案だかんな。
歌姫:では、「至高のですわカレー」の材料をご紹介致しますわ。まず、里芋!
寛子:ははあ、こりゃもしかしなくても山芋と里芋の戦いだな?
歌姫:にんじん、じゃがいも、豚肉、そして……里芋と、里芋の出番ですわァー! イエー! ジュリアナトーキオー!
寛子:歌姫ちゃん何で粘性のある芋でそんなに嬉しくなれるんだよ。
あと扇子を振り回すなし。料理に戻ってくれよ。見知らぬバブルが迫って来てるんだ。
歌姫:あら? 実は寛子さんも、里芋に会いたかったのではなくて?
寛子:寛子は一刻も早くカレールーとの邂逅を望んでいるよ。
歌姫:それでは料理ですわね。まず、里芋を山芋と取り替えますわ。
寛子:じゃあ何で里芋用意したの。寛子わかんない。寛子わかんない。
歌姫:そして、山芋を摩り下ろしますわ。するとここに、予め完成させた「究極のですわカレー」がありますわ。
寛子:そうだよね。貴族ッキングの物理法則、山芋を摩り下ろしたら、究極のですわカレー完成するもんね。
歌姫:さて、奴隷寛子さん。このままでは普通の「究極のですわカレー」ですわね?
寛子:ですわね、じゃねーよ。普通の究極って日本語何なんだよ。あと寛子、未だにですわカレーを丸っきりイメージ出来てないんだ。
歌姫:摩り下ろした山芋をイメージしていただければ。
寛子:じゃあとろろじゃねーか!
歌姫:ですわカレーですわ!
寛子:とろろだよ。なんだそれバイク川崎バイクみたいなのやめろ。
歌姫:究極のですわカレーを、至高のですわカレーに。……そう! わたくしはここで、オリーブオイルですわー!
寛子:なんだその突然のもこみちイズム。
歌姫:それでは、究極のですわカレーにオリーブオイルをドバドバ振りかけますわ! それでは皆さんご一緒に!
寛子:ん、何だよ。
歌姫:でーすわですわですーわっわー(光速ゴリラの原動力)
でーすわですわですーわっわー(光速ゴリラの再生力)
でーすわですわですーわっわー(光速ゴリラの想像力)
ですわわでっすっ、わっわっわっ(日清紡のっ、超科学)
寛子:ほんと、その歌に字幕つくシステム何なんだよ。
あと今まで何してる会社か知らなかったけど、日清紡が魔獣生み出した事を、寛子は学んだ。
歌姫:すると、予め完成した「至高のですわカレー」がここにありますわ。
寛子:なんでいちいち机の下から出て来るんだよ。
とろろにオリーブオイルかけて歌うたうと机の下から完成品が出てくるの、もうそれはお料理じゃなくて錬金術だよ。
あと、その至高のですわカレーとやらも全く想像がつかないんだよ。
歌姫:山芋を摩り下ろしたものを想像していただければ。
寛子:じゃあそれは究極のですわカレーだし、同時にとろろだよ。
歌姫:時間が……19分57秒余りましたわ……。
寛子:至高のですわカレー、3秒で出来てたのかよ。歌姫ちゃん、もしかして寛子達と違う時間生きてんの。
歌姫:しかし、うろたえてはいけませんわ! ここでもう一品、食卓を彩るアクセントを提案しますわ!
寛子:もう彩り切ってるわ。この食卓、既にですわカレーが三皿並んじゃってるんだよ。彦摩呂が「味の死や」ってコメントしてそのまま拒食症になる事案なんだよ。
歌姫:ここで私は「色即是空のですわラーメン」を作りますわー!
寛子:もう何なんだよ。地獄のお料理行進曲かよ。
歌姫:「生命のですわスープ」も添えますわ!
寛子:とどまるところを、知れよ。ラーメンと同時に汁物提案するの、世間一般では頭がおかしい奴しかしねんだよ。
歌姫:どちらも山芋を摩り下ろしたものを想像していただければ。
寛子:寛子、何が悲しくてとろろを五皿も食卓に並べなきゃいけないんだ。
どうして歌姫ちゃんは、とろろに心を支配されちまったんだ。
寛子が悪いのか。寛子が悪いのか。
歌姫:さあ奴隷寛子さん。これで、ですわシリーズが食卓に五つ並びましたわね?
寛子:そもそもですわシリーズって何だし。
歌姫:さあ、ユニゾン進化の時間ですわ!!
寛子:ユニゾン進化ぁ!? ……………お料理番組でぇ!?
歌姫:ユニゾン進化ですわ!!
寛子:寛子は来てはいけないところへ来てしまった。歌姫ちゃんは行ってはいけないところへ行ってしまった。
歌姫:奴隷寛子さん、このですわシリーズがユニゾン進化したら何になると思います?
寛子:全然理解出来ないけど……でけえとろろになるんじゃねえかなあ……。
歌姫:ふふふ、ではご覧遊ばせ!
ですわっわっわっ、ですわっわっわっ、ですわっわっわっわっわわわわわっ。
寛子:3分クッキングのオープニングもこんなに不愉快に歌うやつ寛子初めて。
歌姫:さあ奴隷寛子さん! ユニゾン進化で、5つのですわシリーズが1つに融合しますわ!
寛子:そのカードゲームみたいな仕組み一体何なんだよ。
歌姫:さあ! ユニゾン進化、成功ですわー!
……カレールーになりましたわ。
寛子:寛子、こんな形でカレールーに出会いとうなかった。
歌姫:あと真っ黒な生き物のようなものが、光の速さで通り過ぎましたわ。
寛子:いや、ユニゾン進化の余波で光速ゴリラも生み出してるじゃねえかよぉ。日清紡の超科学、貴族ッキングで再現するなし。
獣臭がすごい。いいかげんにしろ。というわけで、寛子と、
歌姫:歌姫の、
2人:単なる雑談、おしまい。ありがとうございました。
A:最近競馬と株とインスタとツイッターとyoutuberとニコ生配信者始めました
B:ほぼネットしかやってないしいろいろ始めすぎですよ
二兎を追う者は一兎をも得ずっていうじゃないですか
A:俺は一万兎を追ってウサギをレッドリストに登録する男になりたいんですよね
B:全然伝わってこないですね。あなた会話苦手なんですかね。
A:はい。特に初対面の人との会話が苦手なんですよね
B:俺得意です
A:じゃあ僕初対面でめっちゃ話しかけてくるやつやるんで、見本見せてくださいよー
B:はいー
A:はじめまして
B:はじめまして
A:僕普段仕事してるんですよ
B:何のお仕事ですか?
A:自分の意志の力で動かせるロボットを操縦しています
動けと念じれば動くし、ビームを撃てと念じれば撃ちます
B:エヴァンゲリオンみたいで恰好いいですね
A:でも僕ロボトミー手術受けてるんで全然ロボット動かせないんですよ
B:いや意志の力0かよ。
A:そんで趣味はパチスロです
B:言わないほうがいいですよ。ってかロボトミー受けた人に趣味なんてないでしょ。
A:好きな機種は「CRイエズスキリスト」
B:罰当たり過ぎるだろ
A:ユダの絵が3つ揃うと処刑フィーバーが起きます
処刑フィーバーになると画面上にイエズスの鞭打ちシーンが登場します
イエズスが鞭で打たれるタイミングに合わせて下から銀球がジャラジャラ出てきます
B:設計者死んだほうがいいだろ
A:イエズスの体が傷つくたびに銀球が出てくるので
僕はこれをイエズスの体の一部だと思ってありがたく受け取ってるんですよね
B:史上最悪の聖体拝領だよ
A:僕の父方のおじいちゃんは、西欧で流行った睾丸なしの男性歌手、カストラートになりたかったんですけど
去勢して2週間で不適合の烙印を押されたんですよ
ただただタマキン損でした
B:じゃああなたのお父さんどっから生まれたんですか
A:僕のお父さん純度100%の卵子なんですよ
B:家系ヤバッ
A:お近づきのしるしにこの本あげますね
B:何ですかこれ
A:それは今度のコミケに出すやつなんですけど
イエズスの12人の弟子のうちの紅一点ルカがほかの弟子に輪姦される漫画です
B:いや新約聖書のエロ同人とか誰が買うんだよ
A:39/4番線ホーム
B:えっ
A:あっごめんなさいホグワーツにつながるホームを仮分数で言ってしまいました
B:いきなり何してんだよ
A:ごめんなさいルーティーンなんです
B:ルーティーンって単語の守備範囲超えてるわ
A:ルーティーンってそんな守備範囲狭い単語なんですか?
そんなんじゃあ単語ールデングラブ賞は取れませんね
B:何ですかそれ
A:今年度の単語ールデングラブ賞はー
デゲデゲデゲデゲデゲデゲデゲデゲデゲデゲ・・・デン
「ヤバい」
B:いや確かに守備範囲広いな
A:小さいころの夢は教師だったんですよ
B:幼少期は今よりまともだったんだろうか
A:でも僕、先天性の病気で通学路でだけ交通ルール守れないんで絶対無理なんですよね
B:どんなDNAの不具合だよ
A:この前ネイマールに会ったんですよ
B:急にめちゃすげえな
A:サインもらった後背中蹴るイジリめちゃめちゃしました
B:恩をその場で仇にして還元すな
A:この前千賀って苗字の女抱いたんですよ
B:今度は何の話だよ
A:事が済んだら苗字が千一賀になってました
B:いやあと一人早ければちょうど千人目だったから特別な男になれたのに
A:俺の友達めちゃめちゃLINEで草生やすんですよ
B:もう普通に知らねえよ
A:「wwwwww」みたいなLINEばっか来るんですけど
たまに「wwwwっwwww」みたいになるんですよ
B:いや字面で笑いすぎて嗚咽するやつ居んのかよ
A:僕高校時代ウサギを二羽買ってたんですけど、毎日ウサギと駆けっこしてたんですよ
B:急にファンシーな一面出すなよ
A:三年間一度も欠かさなかったことの1つですね
B:いや二兎を追う者なのに一途だな
A:あと高校時代スリーピースバンドもやってました
B:いきなりまともな青春かよ
A:ボーカルが僕で、あとは指揮者とドラムなんですけど
B:編成が狂ってる
A:指揮棒が僕の顔にめちゃめちゃ当たるんですよね
B:確かに配置考えたら指揮者とボーカル至近距離で向かい合うじゃねえか
A:その真後ろにドラム居るんですけど
B:ステージ上で縦一列に並ぶなよ
A:今日の朝ごはんはレーズンパンと99.8牛乳でした
B:牛乳ほぼラードじゃねえか
A:僕の母方のおじいちゃん、初恋の女の子がいてずっと話しかけたくても話しかけられなかったんですよ
B:シャイボーイだな
A:そんなある日、母方のおじいちゃんの靴箱の中に一通のかわいらしい手紙が入ってたんですよ
B:向こうからアプローチ来たんか
A:赤紙でした
B:戦争はクソ
A:彼は戦地へと赴き、生きて日本に帰ってきました
B:赤紙の発送先って靴箱なのかよ
A:彼は今でも天皇に命を捧げられなかったことを後悔しています
B:ゴリゴリの右翼じゃねえか
A:でもSEALDSに参加してました
B:政治においてもバイって存在するんだな
A:今LINEで来たんですけど、僕の父方のおじいちゃんが痴漢で逮捕されました
B:睾丸ねえのにクソエロジジイじゃねえか
A:調べによると睾丸がリスポーンしてたみたいです
B:リスポーンって単語マインクラフト以外で初めて聞いたわ
A:でも僕のお父さんは純度100%の卵子です
B:家系ヤバッ
B:いやお前の初対面のイメージどうなってんだよこれ。何の役にも立たない2200文字だったよ
A:帰りに私立の中学校レイプしよーっと
B:おわりです
審査員 点数 |
77 | 56 | 71 | 76 | 40 | 74 | 得点65.67 |
【審査員コメント】 ・井島君……井島君ってこんなエキセントリックなワードチョイスするタイプだったっけ……。 「史上最悪の聖体拝領」「急にめちゃすげえな」「縦一列」「戦争はクソ」など、破壊力抜群のフレーズが目白押し。 形式としては漫才というよりショートコントに近いんですが、1つ1つの下りにキラーフレーズが仕込まれてるのが凄いです。 難点としては、こういうフレーズ力勝負のネタに付き物なんですが、当たり外れが激しかったです。 例えば「ウサギ」「LINE」「牛乳」などは、他の強烈フレーズひしめく下りと比べて明らかに弱かったです。 当たりの破壊力でカバー出来てはいるんですが、そこのムラさえなければもっと良かったんじゃないでしょうか。 伏線やら展開やらほとんど排除してこの破壊力は拍手ものなので、また同じようなスタイルを見せて頂きたいです。 あと新約聖書のエロ同人はわりと需要ある気がします。てか既にあるんじゃねぇかな。 ・いやー、つなぎが、なさすぎて。ハンバーグで言う卵が、なさすぎて、一連のネタとして見たときつらかったです。 個々面白いところはあるんですけど、”雑”感がすごく強くてなんかもったいないなあという感じ。 ・「A:ユダの絵が3つ揃うと処刑フィーバーが起きます 処刑フィーバーになると画面上にイエズスの鞭打ちシーンが登場します イエズスが鞭で打たれるタイミングに合わせて下から銀球がジャラジャラ出てきます」 マジで、冗談抜きで、この3行で50点分は価値がありました。 今大会どころか、長文で今年一番笑ったんじゃないかな。罰当たりが過ぎるだろ! その後は余韻が残りながらも、話ごとの当たり外れが激しくていまひとつ盛り上がりきれなかった印象を受けました。 DNA、千賀、LINEあたりに改善の余地があるかと。 ・単語ールデンクラブまでは「凄い面白いネタ来たか!?」と思ったんですが、そこから滅茶苦茶失速した感じが否めなかったです。 絶えずヤバい発想を求められる難易度の高い形式の割にはかなり良かったと思うんですけど、どうしても物足りなさが出ちゃいましたね。 ・うーん、なんでしょうか。コメントに困りますね... あまり好きな笑いじゃないというか、笑いづらい内容が非常に多かったです。 「いやお前の初対面のイメージどうなってんだよこれ。」という面白さを出す為に、そういう系統のボケを並べたってことなんでしょうか。 だとしたら、予め「初対面で”めっちゃ話しかけてくるやつ”が苦手」という情報を出しておく必要があったんじゃないかなと思います。(違ってたらごめんなさい) ・ボケのセンスは感じました。こんなネタのやり方もあるのですね。 好きなネタでしたが、勢い・笑いを相対的にみてこのくらいかなぁと思います。もっと面白くなる余地はあると思いました。 ショートコント的に評価すると△○△○○○△△○○○○○○という感じでした。大当たりもハズレもなかった感じです。
岡井: 1行目
平岡: はい どーも 非可逆劇場です。 行数を言うという斬新な入り方をしました。
岡井: 3行目
平岡: さあ、岡井くん漫才をやろうね。突然だけどちょっと話を聞いてくれる?
岡井: 5行目
平岡: 岡井くんは話を聞いてくれないようです。さぁ岡井くんまさかとは思うが、行数を言うだけのネタっていう訳じゃないよね?
岡井: 7行目
平岡: どうやらそのようですね。困るなぁ。 内容がスカスカなネタになるなぁ。このネタは10行が限界な気がするなぁ。
岡井: 9行目
平岡: 地獄絵図だなぁ。多分岡井くんが思ってるよりも地獄絵図だよぉ。
岡井: 11行目
平岡: はい!! 2桁に入りましたぁ〜!! 皆さん拍手ぅ〜!!
岡井: 13行目
平岡: あぁ〜……。 まだ序盤中の序盤だぁ〜……。先が見えない……。
岡井: 15行目
平岡: 岡井くんさぁ〜 何がしたいの? やってる本人は楽しいんですかね? 僕は今、物凄くおしっこが漏れそうな気分です。
岡井: 1Φ行目
平岡: うえっ!? どうした!? 岡井くん? 何が起きたの? What's happen?
岡井: 19行目
平岡: 何事も無かったかのように。岡井くん、僕はこんなネタがやりたくて君をお笑いに誘ったんじゃないよ。
岡井: 21行日
平岡: あ!! ボケた!! ついにボケたけど地味だぁ〜!! 8人中1人は気づかないくらい地味なボケだぁ〜!! 地味だぁ〜!! ジミー大西だぁぁぁぁぁぁぁ!!
岡井: 23行目 (伏線)
平岡: おっ!? 伏線!? どれが!?
岡井: 25行目 (回収)
平岡: ぬあぁぁぁぁぁぁぁぁ!! まさか次の行で早速回収されるなんてぇぇぇぇぇぇ!! っていうかまず伏線の時点でよく分からねえぇぇぇぇぇぇ!!
岡井: 2λ行目
平岡: また出た!! 謎の何かが出たぁぁぁぁぁぁぁぁ!!
岡井: 29行目ぇぇぇぇぇぇ
平岡: 僕の語尾を真似されたぁぁぁぁぁぁぁぁ!! そして謎は何事も無かったかのようにぃぃぃぃぃぃ!!
岡井: 31行日アイスクリーム
平岡: うわぁぁぁぁぁぁ!! 地味なボケを被せてきたぁぁぁぁぁぁぁ!! どうせボケるなら派手にボケてくれよぉぉぉぉぉ!!
サーティワンアイスクリームは美味しいよぉぉぉぉぉぉぉぉ!!
と、ちょっと僕が取り乱しました、少し落ち着かなければ。
岡井: ☆33行目 ☆
平岡: おそらくですけど本人は派手にボケたつもりなんでしょうね。これが岡井くんの考える”派手”だそうです。
岡井: 35行目?
平岡: 大丈夫です。合ってますから自信を持って下さい。
岡井: 3Ж行目
平岡: 分かった!! 岡井くんは7という数字が苦手なんですね。っていうか最初はちゃんと言えてたのにこの短時間で何があったのでしょうか?
岡井: 39行目(天丼)
平岡: 何がだよ。なんなら終始天丼だけどね。
岡井: 41行目 41行目 41行目
平岡: 大事なことだから三回言いました。
岡井: 43行目
平岡: 微妙に数字がテンポアップ。
岡井: よんじゅうごぎょうめ
平岡: 小さなお子さまにも楽しんでもらえる漫才を目指しております。
岡井: 47行目 (伏線)(回収)(伏線)(回収)(伏線)(未回収)
平岡: 伏線の大量生産やめなさい。そしてしっかり回収しなさい。
そういえば普通に7を言えてる!! おめでとう言えるようになったね。
岡井: 49行鼻(回収)
平岡: 目ね。目。あと回収できて良かったね。
δ井: 51行耳
平岡: あれ!? 岡井くん? どうした!?
δ井: 53行上唇
平岡: 岡井くんが変になっちゃった!! どうしようどうしよう!! 岡井くんがおかしくなっちゃったよぉぉぉぉぉ!!
あと目ね。目。
δ井: 55行五臓六腑
平岡: だから目だって。とうとう内臓まで侵略しに来たよ。
δ井: 5Э行目
平岡: そして7が言えなくなる症候群が再発した。
δ井: 59行目(天丼) 59
平岡: 天丼を天丼するなよ。
δ井: 61行目(61行目)
平岡: 二度手間だよ。最も意味のない付けたしだよ。
δ井: 63行目 or 63行目
平岡: こんなに無意味な'or'あるかね。
δ井: 65行 (天丼)(天丼)(天丼)(天丼)(冷奴)(天丼)(天丼)
平岡: 天丼も大量生産するなよ。あとどさくさに紛れて好きな食べ物を生産するなよ。
δ井: 6∠行目
平岡: あぁ〜。惜しいもうちょっとで言えそうだったのに。
δ井: 69行目(天重)
平岡: ちょっと豪華になった。
δΩ: 71行目
平岡: …………………岡井くん?
δΩ: 73行目
平岡: ………………いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!
岡井くんがぁぁぁぁぁぁぁぁ!! 相方の岡井くんがぁぁぁぁぁぁぁぁ!!
誰かぁぁぁぁぁぁぁぁ助けてぇぇぇぇぇぇ!! 岡井くんを返してぇぇぇぇぇぇ!!
δΩ: 75行目(僕は岡井くんじゃないよ的な雰囲気をかもし出してる)(伏線)
平岡: 分かってるよ。僕には分かってるからぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!
そしてこんな状態でも伏線のボケを被してくる岡井くんはすばらしいぃぃぃぃぃぃ!!
δΩ: 7Φ行目
平岡: 岡井くん!! 10の位は 言えてるのに1の位が言えないのは何でなんだぁぁぁぁぁぁぁぁ!!
δΩ: 79行目
平岡: 岡井くんがどんなになってもぉぉぉぉぉ!! 僕たちはぁぁぁぁぁずっとコンビだからぁぁぁぁぁぁ!! 80
δΩ: The 81st line
平岡: うっ……ぅ……。ボケ師としての精神は侵食されてないんだね…。
δΩ: 83行目(83行目)
平岡: 岡井くん!! 自分の身体がどうなっても一生懸命ボケる岡井くんは…………。
……………かっこいいゼ!!
δΩ: 85行θ
平岡: 岡井くん? 目だよ。目。
δΩ: 8Φ行θ
平岡: ぅ………ぅ…………。 うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!
δΩ: 89行θ
平岡: 岡井くん!! せめて目は言おうよ!! 頑張って目って!! ほら!! 目って言ってぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!
δΩ: 91行目
平岡: 言えたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!! 言えたよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!! 1歩前進だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!
δΩ: 93行目
平岡: どんなことがあっても僕は一生岡井くんの相方だぁぁぁぁぁぁぁぁ!!
δΩ: 95行目
岡井: やっぱり行数だけを言うネタは厳しいよね。
平岡: え? 岡井くん? だって………………………。
えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?
δΩ: 98行目
平岡: お前誰だよ!!
δΩ: 100行目(回収)
審査員 点数 |
36 | 40 | 68 | 65 | 82 | 82 | 得点62.17 |
得票6票 |
【審査員コメント】 ・まず、マジで100行ひたすら行数を言い続けるというスタイルを貫いたことが凄い。 この手のネタはボケがパターン化されるため、ツッコミがいかに言葉巧みにフォローするかにかかっているわけですが、 平岡のテンションの高さや「おしっこが漏れそうな気分」などの言葉選びでだいぶ停滞を防げていました。 ただ、やはり中盤以降に失速した感じは見過ごせないかなと。33行目辺りから特に顕著でした。 伏線の連呼や7が言えない、名前の変化など、構成の単純さをフォローするための工夫は感じたんですが、 もっと問答無用の発想というか、一本調子を気にさせないほどのギミックがないと厳しいです。 それでも終盤の岡井崩壊や平岡のリアクション、そしてオチと、後半盛り返せていたので、後味は良かったです。 ・いやー、なんか、斬新という域を超えて怖い。 縛り強すぎるんでどうしようもないところはあると思うんですけど、こうなるとツッコミ?の方がもっと大げさに騒いで欲しかったなと思います。 ・これまたとんでもないネタですね…。 ボケ単体では大した事無いですけど、ツッコミによって面白さを増幅させてます。 勢いがあるだけでなく、時に落ち着いたり説明したり、臨機応変に役割を変えてるのが素晴らしいですね。 元が元なだけに終盤はボケのバリエーションが尽きてしまったかなと思ってしまいました。 なかなか変化をつけるのも難しいとは思いますが、ここを直す事が出来れば高得点も視野に入るはずです。 ・前も見たネタなんですが、だいぶ変えてきましたね。 面白かった部分はそのままにしつつ、他のボケを増強、という感じだったんですが、増強された部分は悉くハマらなかったですね。 行数カウントが残ってるって言うヤバさもしっかりトリートメントしてしまった事実でインパクト半減な気がします。(初見ならそんなことない気もするので点数には入れてないです) 前のバージョンより平岡さんの感情に付いていけない感が強くなっていた気もしました。 基本的には好きなネタなんですけども。だいぶ作り替えられては居るけど初見のインパクトは凄かったということを考慮して、このぐらいの点数でどうでしょう。 ・行数言うだけでこれだけ展開して100行面白さをキープできるのはお見事ですね。 演者の名前が変わるとか、3人目がいたみたいな、画の想像できない展開はあまり好きではないのですが、ネタの性質が性質(行数ってのがそもそもテキストネタ)なのであまり問題なく受け入れることができたのかなと思います。 ただ欲を言えば、名前変えたり3人目出したりせず、行数を言うという部分だけで最後までいければよかったかなと。 ・1行1行で、どんどん新しいボケ・ツッコミが産まれていくところが特に良いですね。 後半ちょっとネタ切れ気味になるものの、相方を変化させることで上手くフォロー出来ていたようにも思います。 変−1で初見の時ほどの新鮮味は無かったのと、もっと面白いネタに進化可能かな、というのはあるのですが、 それを踏まえても、面白さを伴ったネタだったとは思います。面白かったです。
翔:天体観測ですー! 今回こそ優勝目指して頑張ります! 全力を出すんで応援よろしくお願いしますー!
ミヤ:(雑誌に夢中)
翔:おい。のっけからおい。全力出すって言った直後から他の事に気を取られてるんじゃねぇよ
ミヤ:もう、邪魔しないでよー! 今アンアンアン読んでるんだからー!
翔:アン一個多いよ。それだとドラえもんみたいになっちゃうからね
ミヤ:あっ、ラッキー! 今月のさかな座の運勢は5位だって!
翔:それうおって読むんだよ。あと5位って真ん中ぐらいだぞ。どれだけポジティブなんだよ
ミヤ:ラッキーアイテムはリュックサックだって! 帰りにビッグエコー寄って買って帰ろう!
翔:チョイスぅ。店のチョイスよ。なんでよりによってカラオケボックスチョイスしたんだ
ミヤ:あー、面白かった!(ビリビリ)
翔:読み終わった雑誌をその場でビリビリ破る派の方? 散らかすの大好きなのかな?
ミヤ:破ってて思ったんだけど、こういう雑誌って占いが載ってること多いよね
翔:読んでて思えよ。確かにそうですね。女性って基本的に占いが好きですよね
ミヤ:占いねぇ。あたしにはちんかんぷんぷんだわ
翔:言葉の順序。なんか怒っているように聞こえちゃう
ミヤ:あたしも占いをはじめるべきではないだろうか。いやはじめるしかない。
翔:急な反語。いきなりどうしたんですか。あなたが占うんですか? ミヤさんは急にそんなことを言い出すときは大体裏があるんですよ
ミヤ:誤解の無いように言っておきたいけど、あたしはお金儲けの為に占いをはじめるんだよ?
翔:素直だなー。確かにこれなら誤解を生むはずがない
ミヤ:じゃあまずは一般的な占いをやろう。動物占いをしましょう
翔ちゃんは今までどんな動物に対してコブラツイストをかけられた事がありますか?
翔:オレの知っている奴と違う。しかも技をかけられる側なのかよ
ミヤ:ちなみに今月が偶数月だった場合はバックドロップでもOKです
翔:因果関係がさっぱりだ。あとコブラツイストもバックドロップもかけられたことはねぇよ
ミヤ:ニワトリにも?
翔:チョイスぅ。動物のチョイスよ。せめて哺乳類で聞いてほしかった。あっ、当然ないです
ミヤ:ちなみに私はあります。オオカミです
翔:ミヤさんの過去の闇が深すぎて怖い
ミヤ:じゃあ翔ちゃんの好きな動物は何?
翔:それはやっぱり馬ですね。自分が午年ということもありますしね
ミヤ:なるほど。キャメルですね
翔:それラクダだよ。カッコつけて英語で言いたかったんだろうけどそれラクダだよ
ミヤ:あたしも午年だから気持ち分かるなぁ。馬って可愛いよね。コブの中にたくさん蓄えられている脂肪の感じも素敵だよね
翔:だからそれラクダだっつってんだろ! ラクダから少しは離れやがれ
ミヤ:さぁ、それでは発表します。翔ちゃんの今月のラッキーペットは鳳凰です
翔:ラッキーペットって。鳳凰って。それ中国神話の伝説の鳥じゃねぇか
ミヤ:帰りにビッグエコーで買って帰ってくださいね。よし、この調子でどんどん占っていこう! 次は血液型占い!
翔:ビッグエコー万能かよ
ミヤ:翔ちゃんの血液型って何? あたしはアー型
翔:なんでAを西洋読みしたんだよ。セリエAじゃないんだから。ちなみにオレはO型だよ
ミヤ:好きな文字を入れていいの?
翔:丸印じゃねぇよ。オーだよ、オー!
ミヤ:あ〜、オオカミのオね。……オオカミ? ぶるぶるぶるぶる……オオカミコワイ……コブラツイストコワイ……
翔:やべぇ、変なスイッチ踏んでしまった。というか自分でスイッチ踏んだ。おい、しっかりしろ
ミヤ:はっ! あれ? ニホンオオカミの群れはいずこへ……?
翔:安心してください。絶滅してますよ
ミヤ:ほっ、良かった。過去のトララクダが……
翔:なんで君は頑なに馬とラクダを間違えるんだろうか
ミヤ:で、翔ちゃんはO型だったね。ちなみにO型の主な有名人ははるな愛さん、クリス松村さん、楽しんごさん等がいますね
翔:チョイスぅ。有名人のチョイスよ。主なっていうかホモな有名人じゃねぇか
ミヤ:ちなみにA型の主な有名人は山田親太朗たん、セインカミュ先輩、若槻千夏おじき等です
翔:変な癖を出すな。それに全員懐かしいな、おい
ミヤ:それでは今から私が簡単な質問を3問から500問くらいするので翔ちゃんは深く考えずに回答してください
翔:振り幅でけぇな。長引いたら帰るからな
ミヤ:それではいきます
「最近、私の住んでる家が燃えてしまったのは知っていますか?」
翔:深く考えさせろ。こんなとこで漫才している場合じゃねぇ。答えはNOだ
ミヤ:「原因は放火かキッチンでキャンプファイヤーをやってしまった事、どちらだと思いますか?」
翔:バカかよ。バカヤロー王国のお姫様かよ。答えはキャンプファイヤーだ
ミヤ:「今の私に何か一つあげるとしたら何をくれますか?」
翔:ハンカチだよ。涙拭けよ
ミヤ:ありがとう(ビリビリ)
翔:あっ、ハンカチも破く派なのね。ていうかハンカチ破くってどんな握力だよ
ミヤ:「犬とネコだったらどっちが好きですか?」
翔:質問の落差よ。急に平和。答えは犬で
ミヤ:「ほとんどの口紅は魚のウロコから作られているという事をあなたは知っていますか?」
翔:え。それは知らなかった。まさかこの流れで雑学を身につけるなんて。答えはNOで
ミヤ:「今年から馬は英語でキャメルと言うことになったのは知っていますか?」
翔:ダウトっ!
ミヤ:はい、ありがとうございました。これで質問は終了です
翔:それよりあなたの家が燃えたことをもう少し詳しく。話づらかったら後でもいいからね
ミヤ:え〜、ズバリ翔ちゃんは
「犬と馬が好きでしょう!!!!!!!!」
こちらからは以上です
翔:クソみたいな時間だったな
ミヤ:さぁ、悲しいですけどいよいよ最後の占いの時間となりました……
翔:あっ、別に名残惜しくないですよ
ミヤ:最後はタロット占い! ここにカードが10枚あります(ゲーゲロゲロゲー)
翔:藤井アキラさんの芸を究極に汚くしたバージョンですね。非常に不愉快です
ミヤ:これを裏返しにして、と。じゃあまずは私が試しに1枚引いてみますね。えい、君に決めた!
翔:サトシっぽい
ミヤ:こ! これは!? とっとこハム太郎がハッピを着てトウモロコシを食べているカード!
翔:そんなカード、タロットにねぇよ
ミヤ:つまり……これは私がお金持ちで幸せになることを暗示しているのよ! やったー! うへへへへへーい!
翔:そのカードにどんな意味があるっていうんだ
ミヤ:ハム太郎→可愛い→私。ハッピ→ハッピー→幸せ。トウモロコシ→黄色い→黄金→お金
こういう方程式が成り立つのがわからないの!?
翔:ポジティブ過ぎてグーで殴りたい
ミヤ:さぁ、次は翔ちゃんが引いて! 天体観測が優勝するっていうカード引いてよ!
翔:そんなピンポイントなカードもあんのか。じゃあ、コレで
ミヤ:!?!?!? ぶるぶるぶる……こ、これは伝説のあのカード!? 占い歴40年の私でもこれを引く人なんて見たことないわ……
翔:嘘乙。今日占いはじめたばっかりだし、まだ20代だし。一体そのカードってなんなんだよ?
ミヤ:とっとこハム太郎がハッピを着てトウモロコシを食べているカード……
翔:10行前にお前が引いてたじゃねぇか。全く同じカード引いてたじゃねぇか
ミヤ:これは最悪ね……もはやMM−1は1回戦落ちの可能性すらあるわ……
翔:なんでだよ。オレもお金持ちで幸せになれるんじゃねぇのかよ
ミヤ:ハム太郎→所詮は家畜。ハッピ→生乾きならとんでもなく臭い。トウモロコシ→私嫌い
こういう方程式よ……
翔:方程式考えた人に謝って来いよ。ビックリするぐらいふわっとしてるじゃねぇか
ミヤ:これで全ての占いは終了です。まさか最後にこんな結末になろうとは……
翔:もう2度と占いやろうって言うなよ。言ったら往復ビンタな
ミヤ:それでは最後に全ての占いの結果から導き出した天体観測が優勝するためのラッキーアイテムを教えましょう
翔:これっぽっちも信じないけど一応教えてみ
ミヤ:ズバリ、お金です!! 大量のお金を審査員の皆様に渡せば優勝の可能性が……!
翔:よし、今からATM行ってくるわ!
arisa:はじめまして、惑星Daydreamです。
kento:よろしくお願いします。
arisa:存在しない女の話をさせてほしい。
kento:存在していないのなら、それは無意味なのでは。
arisa:存在しない女とあたしとで、ルームシェアをしていた。
kento:つまり独り暮らし。
arisa:存在しない女とルームシェアをするメリットは、気を使わないで済むこと。
kento:独り暮らしだからね。
arisa:存在しない女とルームシェアをするデメリットは、時々泣きそうな夜があっても一人で過ごさなきゃいけない事。
kento:親友に電話とかすればいいだろ。
arisa:存在しない女は存在しないタバコを吸っている。だけど私はその副流煙に害されることは無い。
kento:存在しないからね。
arisa:存在しない女は存在しないタバコを吸いながら、存在しない世界の未来を憂いている。
kento:何もかもが空想だね。
arisa:存在しない世界では、一家に一台核兵器があるらしい。
kento:存在してなくて良かった。
arisa:子どもでも扱えるように、安全装置が一つも付いていないらしい。
kento:対象年齢を引き下げるべきじゃないよ。
arisa:それでも未来は明るいって、政治家は言ってるんだって。
kento:存在しない世界でも、政治家は綺麗事ばかり言う。
arisa:存在しない女はたまに、存在しない顔に羨望の表情を浮かべることがある。
kento:浮かべようがないけど。
arisa:存在しない女は、存在しているあたしが羨ましいらしい。
kento:無も存在を求めるんだね。
arisa:あたしは存在しているんだろうか?
kento:難しい疑問を持たないでほしい。
答えは知っているけど、答えると全部の前提が崩壊しちゃうから、言わない。
arisa:この前の休日、あたしと存在しない女と、存在している女とで海に行った。
kento:つまり、二人で。
arisa:どうだろう。あたしは存在している?
存在している女が一人で海に行っただけの話かもしれない。
kento:難しい。
arisa:存在している女は三本の存在しているフランクフルトを買ってきた。
存在している女はそれを食べた。存在していない女は食べなかった。存在していないから。
あたしはどうすればいいかわからなかった。
kento:存在していないかもしれないからか。
arisa:あたしはフランクフルトが嫌いだった。でも、せっかく買ってきてくれたものだし。
kento:存在関係ないのかよ。
arisa:迷っていたら、存在しない波が存在しているフランクフルトを攫って行った。
kento:説明が、足りな過ぎる。
arisa:存在の世界の言葉のみで言うなら、あたしは砂浜にフランクフルトを捨てた。
kento:嫌いなら正直に言えよ。一番最悪の選択。
arisa:存在しない波が来たから仕方ないよ。
kento:存在しない物に責任を押し付けるなよ。
arisa:でも、存在する女は優しいから、フランクフルトの件は存在しない水に流してくれた。
kento:その場合の水は大体存在してないな。
arisa:三人で泳ぐことになった。存在する女は存在しない泳法しかできないから、すごく遅い。
kento:いくら泳ぎが下手だからって、存在しない泳法扱いは酷い。
arisa:あたしは存在しない国体に水泳で出たこともあるぐらい、早い。
kento:根拠0だよ。
arisa:存在しない女はそもそも存在しないから、早くもあり、遅くもある。同時に早くもないし、遅くもない。
kento:よくわかんないけど、知ったかぶりで納得しちゃいそう。
arisa:気づいたら、二人を置いてあたし一人だけ沖まで出てしまっていた。足がつかない。
kento:そんなに夢中で泳いじゃったのかよ。
arisa:小さいころ家族で海に行って溺れたという、存在しないトラウマが頭をよぎった。
kento:つまりただの不安症だろ。
arisa:あたしは急に慌ててしまい、気づけば存在しない泳法を無意識に行ってしまっていた。
kento:フォームが崩れた、って言えよ。
arisa:存在しない気体を吸おうとした気管に容赦なく入り込んでくる存在する海水。
kento:溺れた、って言えよ。
arisa:存在しない国体に出場したあたしが溺れるって言うんですか。
kento:説得力が存在しない。
arisa:さらに地獄は続いた。存在しないサメがそこら辺をうろつき、存在しないクラゲが足を刺し、存在しないピラニアが脇腹に噛みついてきた。
kento:何も起こってねえじゃねえか。ピラニアに至っては淡水魚。
arisa:存在しないサメが血の匂いを嗅ぎつけ近づいてくる。存在しないフグの針も刺さった。存在する海中人が脚を引っ張ってくる。
kento:だから何も起こってな……存在している!?海中人が、存在している!?
arisa:なんと、海中人は存在していた!
kento:オカルト雑誌の見出しみたいだ。
arisa:そして呼吸ができなくなったあたしの意識は存在しなくなり、気づいたら存在する海中都市に居た。
kento:海中都市までも存在している!!
arisa:ワーッ!海中都市は存在していた!
kento:昭和の無責任な子供向け雑誌の見出しみたいだ。
arisa:そして傍らには、あの存在しない女が居た!
kento:な、なんでここに!
arisa:しかも存在しない女は確かに、そこに存在していたのだ!
kento:一行に詰め込まれた矛盾。
arisa:そう、そこは存在しない物が存在する世界。
kento:一行に詰め込まれた矛盾。
arisa:ワワーッ!存在しない物が存在する世界は存在していた!
kento:見出しにしてはあまりに多い情報量と、矛盾。
arisa:そこはすごい空間だった。ツチノコが闊歩し、ペガサスが空を飛び、風の無いはずの月面でも旗が靡いた。
kento:最後のは存在しているぞ。
arisa:ドラえもんは泣きついてきた殺人犯をなんとか助けてあげていた。
kento:随分懐かしい事件の話。まさかあのレベルの言い訳も存在しているとは。
arisa:存在しない女は言った。「海中人にお願いして貴方をここに連れてきてもらったの。ごめんね、ビックリさせちゃったかしら。
貴方に言っておきたいことがあるの。私はここでなら確かに存在していられる。私はこの世界にずっと居たい。」
kento:当然の願いだな。
arisa:あたしは酷く引き止めた。
kento:なんでだよ。
arisa:だってその世界には、一家に一台核兵器があるの。そんな危険なところで暮らすなんて。
kento:冒頭の存在しない世界も、やっぱり存在してしまうのか。
arisa:それでも存在しない女は存在することを選んでしまった。あたしは彼女の身を案じながらも海中都市を去ったわ。
kento:やっぱり、存在したかったんだなぁ。
arisa:ということで存在しない女の話はここまで。
kento:「存在しない女」をテーマにした話だったし、存在しない女が話す話でもあったし、ダブルミーニングだね。
arisa:あ、やっぱり、あたしって存在してないんだ。
kento:うん。僕もそうだし、他の出場者も、大体は。
arisa:そうかぁ。ちょっと安心しちゃったなぁ。
kento:え、なんで?
arisa:「存在しない女とルームシェアしている女」が存在してたら、たぶん怖いじゃん。
kento:いや、こんな元も子もないオチなら存在しない方が良かった。いい加減にしろ。
arisa:というオチがこの漫才には存在していたんですけども、せっかくなので海中都市のやり方に倣って、存在しない方のオチを存在させてみようかなと。
kento:最後の最後で混乱を招いていくな。
arisa:高速で宇宙空間に飛んでいった左の金玉。それを観測したのがエドモンド・ハレー!
そう、ハレー彗星は元々、巨大なキリンさんの金玉だったのよ!!
kento:そんなわけあるかい!!いい加減にしろ!!
審査員 点数 |
82 | 61 | 72 | 自我 | 97 | 71 | 得点76.60 |
得票2票 |
【審査員コメント】 ・すげえなコレ。衝撃を受けた威力で言えば優勝かもわかりません。 「存在しない女」という自由度高過ぎるテーマを、ここまで面白くまとめあげた手腕が単純に羨ましいです。 このネタの何が面白いって、キテレツな世界観のボケに対するツッコミの捌き方が上手すぎる。 軽く流したかと思えば「存在しない世界でも、政治家は綺麗事ばかり言う」のようなシャープなワードも飛び出したり。 キテレツな世界観がツッコミにより簡潔に説明されるため、難解なテーマながら非常に読みやすかったです。 反面、arisaが自分の存在を疑う下りでややわかりづらさが先行してしまったのが少し残念でしたかね。 また、存在している女についても何らかの言及が欲しかったです。フェードアウトして終わっちゃったんで。 とにもかくにも非常に読みごたえある作品を堪能させて頂きました。書いてて頭おかしくなってません? ・対象年齢高めの、絵本みたい。 途中ちゃんとボケもあるんですけど、ワクワク感と、理解しようとするエネルギーにもってかれてあんまり笑える感じじゃなかったですね。。 ・序盤はメンヘラ女のつぶやきかなというくらい笑いどころに乏しかったのに、それを払拭するような中盤以降の展開に拍手。 序盤で存在する存在しないをしつこいくらい読み手に刷り込ませたのがちゃんと生きてます。話に深みのある漫才でした。 海中都市のくだりはもっと掘り下げるべき要素が転がっていたと思うので、ここでしっかり山場を作る事が必要と感じました。 ・僕ですよ。 ここまで色々偉そうに書いてきておいて全然笑いを取りに行ってないネタを出してしまってすみません。 なんか変な気分になってくれれば満足です。 ・気付いたらもう笑いっぱなしでした。存在する笑いが止まりませんでした。 海での存在しないラッシュが尽く面白いんですもんね。 「存在しない波が存在しているフランクフルトを攫って行った」→「砂浜にフランクフルトを捨てた」は最高に面白かったです。 存在する/しないを使ったボケが面白いのは勿論ながら、ボケの展開のさせ方が物凄いうまいですね。 存在してるのかを考えさせる部分が、塩梅でありながら若っ干のブレーキにもなっていたかなぁという感じが少しあったでしょうか。 面白かったネタの中でも1つ抜けて面白かったです。 ・「存在しない」の意味のバリエーションよ…! 「存在しない泳法」「存在しないトラウマ」あたりは特に面白かったですね。 すごい笑ったという感じでもないのですが、なかなか面白かったです。
啓介:はいどーもー!! ミルキーケース騎士団です、よろしくお願いしまーす!!
ミル:……。(無駄に肌が見えるコスプレくさい甲冑を纏って登場)
キヨ:アーッハッハッハ!! 皆の衆、わらわじゃぞ!! 一国の姫じゃぞアーッハッハッハ!!!
(やたら豪勢なドレスのやたら長いすそを引きずりながら登場)
啓介:つーわけでね、異世界から来た女騎士のミルさんと、彼女が仕えるお姫様のキヨミリアさんと3人で漫才してますけどもー。
キヨ:アーッハッハッハ!! ケッカヴィジニア王国の姫のキヨミリアじゃぞアーッハッハッハ!!
ケッカヴィジニア王国の主な特産品は魔法ひょうたんと魔法モロヘイヤじゃぞアーッハッハッハ!!!
啓介:うるせぇ! この新キャラうるせぇ!! なんだ魔法モロヘイヤって!!
キヨ:いやぁ、しかし今日の客席には謀反を企てて失敗して処刑されそうな者共が多いな!
啓介:何暴言吐いてんだ!! コイツさてはクーデターとか起こされるタイプの姫だな!?
キヨ:右からギロチン、ギロチン、火炙り、はりつけ、カブトムシの刑……。
啓介:処刑方法を見繕うな! あとなんだカブトムシの刑って、突っつくのか!!
ちょっとミルさん、アンタんとこのボスだろ……何とかしてよこのバカプリンセス……。
ミル:……くっ、殺せ!!
啓介:何で何で何で何で何で!!?
え、姫がバカすぎるから!? バカの責任とるために死を望んでんの!?
ミル:今朝家を出る際にテレビの主電源を消し忘れて来てしまった……殺せ!!
啓介:あ、姫様関係ねぇんだ! 単純に自分のミスで死にたくなってんだ!! 心弱ぇ!
ミル:電力を無駄に消費してしまうなど騎士の名折れ!!
今すぐ私の全身にハチミツを塗りたくり、手足を縛って人食いカブトムシの森に放置して殺せ!
啓介:それカブトムシの刑だろ! 想像の数万倍エグみの強い処刑だった!!
キヨ:ミル、面を上げぃ……
その程度で死ぬことはない……。(スッ)
啓介:初めてまともなこと言った! 自分はお客さんをカブトムシに食べさせようとしてたくせに!!
ミル:姫様……ですが、ですが地球に優しくない者に生きる資格などないと、占いオババも……!!
キヨ:いいのじゃ……!! そなたが気を病むな、わらわは今朝加湿器と除湿器を同時につけたまま家を出た……!!(キラキラ)
ミル:姫様……なんと、なんと慈悲深い……!!(涙ジョバー)
啓介:なんだコイツら!! なんだこのバカがバカを崇める国!!
何も解決してないよ、電気は今も垂れ流されてるよ!! 誰だ占いオババって!!
ミル:こら啓介、キヨミリア姫に滅多な口を聞くもんじゃない!
キヨミリア姫は全世界王族漫才グランプリで優勝したほどのお方なんだぞ!?
啓介:なんだそのクソみたいな大会! 国がバカなんじゃなくて世界がバカなんだな!?
ミル:ふっふっふ。そうじゃ、わらわがあのパスンポスン王国の「パスンポスン★少年ぼーいず」の3連覇を阻んだのじゃ!!
啓介:知らねえし凄さが伝わらねえ!! とりあえずパスンポスン★少年ぼーいずは面白くなさそう!!
ミル:ちなみにこれは余談だが、パスンポスン★少年ぼーいずが3連覇出来なかったため、パスンポスン王国は滅亡した。
啓介:シビアだな!? バカみたいなイベントと思いきやまさかの政治的圧力が!?
キヨ:まぁまぁ、わらわ達の話はこれくらいでよいではないか。
いやぁ、それにしても最近はすっかり涼しくなってきたが、啓介は最近何かあったか?
啓介:漫才進めてきやがった! 王族漫才グランプリ優勝の実力を見せてきやがった!
ミル:ご立派ですキヨミリア姫……!! カブトムシの刑に処された相方の占いオババも喜んでいます……!!(うるうる)
啓介:オババに何があったんだよ! お前らの世界バカっぽいわりに死者が多いんだよ!
キヨ:さぁ最近何かあったか申すがよい。言わないのであればプレーリードッグの刑じゃぞ?
啓介:新たな刑が出てきた!! どうせまた無駄にシビアなんだろうな!!
最近か……そういやこないだ、道を歩いてたら財布を拾ってな。
キヨ:その財布が実はおばけ財布で、襲われて左手を噛みちぎられたのじゃな?
啓介:そんな財布ねぇよ!! こっちの世界にそういうなりすますタイプのモンスターいねぇよ!!
ミル:いいか? おばけ財布の弱点は小銭入れ部分にある心臓だから、そこを狙って……。
啓介:アドバイス要らねえよ!! おばけ財布とは一生エンカウントしねぇよ!!
それでさ、結果的には最近は交番に届けたんだけど、やっぱりそういう時って葛藤するよな。
キヨ:なるほど、心の中のエンジェルカーペンターとデビルマジシャンが戦うというヤツじゃな。
啓介:シンプルに天使と悪魔でいいんだよ! なんだエンジェルカーペンターって、天使の大工ってなんだ!
ミル:エンジェルカーペンターは脳天に釘を打ってこようとするから、まずはエンジェル金槌を取り上げて……。
啓介:倒し方いいんだよ! そんでエンジェルカーペンター怖ぇな!! 普通にモンスターだな!!
ミル:こうエンジェル金槌を払おうとするだろ? すると隠し持っていたエンジェルノコギリで逆に私の剣が弾き飛ばされてしまう。
丸腰の私、気付くと周囲を取り囲むエンジェルカーペンターの群れ……くっ、殺せ!!
啓介:勝手に妄想でピンチになんなよ! 対処法教えるつもりなら対処しろよ!
キヨ:ミルよ、死ぬことはない……エンジェルカーペンターはわらわが1匹残らず食べてくれる……!!(スッ)
ミル:キヨミリア姫、なんと、なんと胃が強い……!!(涙ジョバー)
啓介:もういいよこのくだり! 茶番だよ、上流階級のおふざけだよ!!
キヨ:まぁ言いたいことはわかった。確かに葛藤することはよくあるな。
それではその天使と悪魔の葛藤、わらわ達で再現しようではないかホワンホワンホワーン……。
啓介:漫才コントに入った! 異世界でもコントに入るときホワンホワンホワンて言うんだ!!
ミル:姫がコントに入ったのであれば私も! コロセコロセコロセーッ……。
啓介:そこはホワンホワンホワンでいいだろ! 擬音に自殺願望絡めるな!!
テクテク……あれっ、財布落ちてる……どうしよう、誰も見てないしな……。
キヨ:(アーッハッハッハ!! アーッハッハッハ!! アーッハッハッハ!!)
啓介:うわ、なんか不愉快な出囃子が聞こえる! 天使だか悪魔だかわからねぇ!
キヨ:アーッハッハッハ!! わらわはお前の心の中の姫じゃアーッハッハッハ!!
啓介:天使か悪魔であれよ! なんだ心の中の姫って、俺は乙女か!!
キヨ:お前の心の中の特産物は啓介ひょうたんと啓介モロヘイヤじゃぞアーッハッハッハ!!
啓介:作った覚えがねぇんだけど!! いいからこの財布をどうすりゃいいか教えてくれよ姫さんよ!!
キヨ:財布か、そんなものは落としたヤツが悪いのじゃ! 誰も見てないのだから盗んでしまえ!
啓介:あ、悪魔のポジションだったんだ!? 姫が悪魔って、大丈夫か俺の心の中の王国!?
キヨ:そしてその金を啓介ひょうたんと啓介モロヘイヤの栽培にあてるのじゃ!
啓介:あてねぇよ!! 国内生産に力入れねえよ!!
でもまぁ、姫様もしゃなりしゃなりと仰られてるし……貰っちゃおかな……。
ミル:(クッコロセー♪ クッコロセー♪ クッコロセー♪ ガンダムー♪)
啓介:変な替え歌流れ出した!! ガンダム出てくんの!? 俺の心の中のアムロが行くの!?
ミル:私はお前の心の中の女騎士だ! たった今お前の心の中のおばけイノシシ討伐任務から帰ってきたぞ!
啓介:俺の心の中の世界どうなってんだよ!! とりあえず今はガンダムのことを聞きたいんだけど!!
ミル:人の物を盗むなど言語道断だ! 古くから「泥棒と闇魔法剣士はろくな死に方をしない」と言うだろう?
啓介:聞いたことねぇけど!! こっちの世界にないことわざなんだけど!!
ミル:だからその財布は交番に届けるのだ! その前に私を殺せ!
啓介:なんでだよ! 自首しに行くみたいになるだろ!
うーん、でもどうしよう……姫と騎士のどっちを信用すればいいんだろう……。
キヨ:いいから盗むのじゃ! 盗まなければウーパールーパーの刑に処すぞ!
啓介:ヤベェ、俺自分の悪い心に脅されてる! 自分の中に棲む存在に殺される!
ミル:ひ、姫様!? どうして姫様が、魔界に漫才武者修行に行ったはずでは!?
啓介:何に挑んでんだコイツ!! 国政とかほったらかして何に挑んでんだコイツ!!
キヨ:フフ、わらわは魔界で悟ったのじゃ……我が国に一番必要なことは漫才ではなく、落ちてる財布を盗むことじゃと……!
啓介:違ぇよ!? ついでに言うと漫才でもねぇよ!? 多分軍事力とかだよ軍事力!!
ミル:くっ、姫様が悪しき精神に呑まれてしまった……こうなったら従者の私も財布盗む派に回るべきか……!?
啓介:折れないでくれよ俺の良心! 長いものに巻かれないでくれよ!!
ミル:そうだ、私は正義の騎士!! 申し訳ございません姫様、私は貴女を倒し、財布を交番に届けさせます!!(チャキッ)
キヨ:やれるものならやってみるがよい……わらわは全身全霊で、啓介に財布をネコババさせようぞ……!!(ゴゴゴゴゴ)
啓介:何これ何これ、俺の精神世界でバトルが始まりそう! 何でだろう、ちょっとワクワクする!!
キヨ:わらわが自ら手を下す必要もないわ! ゆけ、パスンポスン★少年ぼーいず!!
啓介:何を使役してんだ! モンスターみたいに漫才師を繰り出すな!!
ミル:ぐあっ、私の剣が奪われて、取り囲まれて……くっ、殺せ!!
啓介:観念が早ぇよ!! もうちょっと善戦してくれよ、俺の善どんだけ弱いんだって思われんだろ!!
ミル:私の手足をゼラチンで固め、魔界チワワに顔中を舐め回させてから殺せ!!
啓介:それは何の刑だよ!? お前らの国処刑にオリジナリティ発揮しすぎなんだよ!!
キヨ:アーッハッハッハこうなればパスンポスン王国特産の魔法ロウソクと魔法ムチで………。
うぐっ!? か、体の自由が……馬鹿な、善の心はわらわが封じ込めたというに……!!(ブルブル)
ミル:キ、キヨミリア姫の中で善の心と悪の心が戦っている!!
啓介:どういう仕組みだよ!! 俺の悪の心の中でさらに善悪が戦うって何のループだよ!!
キヨ:ミ、ミルよ……!! わらわが、善のわらわが完全に悪の心に飲み込まれる前に、わらわを殺してくれ……!!(ブルブル)
啓介:え、お前の方も殺されたがるの!? 国民性なの!?
ミル:そんな、姫様を殺すことなど出来ません!! 姫様を殺すくらいなら、私が殺されます!!
啓介:何でだよ!! 俺の善悪両方死んじゃったら果たして俺はどうなっちゃうんだよ!!
キヨ:は、早く殺せ……!! わらわの全身に塗った胡麻油を魔界ペルシャ猫に舐めとらせてから殺せ……!!
ミル:いや、私を殺せ!! 私の戸籍を魔界ゴリラの娘に変更した後、巨大プリンで潰して殺せ!!
啓介:やめろバカ共がぁぁぁぁぁっ!! 何で財布の話からどっちが殺されるかの争いにシフトしてんだぁぁぁぁぁっ!!
第一簡単に殺されたがるんじゃねぇよ!! ガンガンいくな、いのちだいじに!!
キヨ:おやおやそんなに怒るとは……占いオババの遺言通りじゃな。
啓介:何を予知してんだオババ!! わかってたんなら怒らせるな!!
何だよ、結局俺は拾った財布をどうすればいいんだよ!!
ミル:…………くっ、(元の落ちてた場所に)落とせ!!
啓介:拾わなかったことにするな!! いいかげんにしろ!!
キヨ:よくぞ最後まで聞いてくれた、大義であったぞ皆の衆!!
審査員 点数 |
世界 | 51 | 73 | 82 | 88 | 84 | 得点75.60 |
【審査員コメント】 ・普通に女騎士との漫才第2彈書いてたら詰まったんで、そうだファンタジーを増やそうと思い立ち、姫が増えました。 姫は最初ですわ口調だったんですが、途中で「これ完全にゼノグラの歌姫さんだ」と気付き、のじゃ姫になりました。 山下さんが歌姫さん使ってるし、星野さんが普通にゼノグラ出してたら、ですわキャラ3人になってたかもしれんのか……。 ・ミルとキヨがどっちがお嬢様でどっちが仕えてる方なのか、初見じゃパッと分からなくて、読みにくかったです。 確かにしゃべり方違うんですけど、それでも、って感じです。カタカナ2文字同士ってのも。 それでいて結構飛んだボケをするので、マイナスの相乗効果で入ってこなかったですね……ちゃんと見たら面白いボケ多くあるんですけど。 ・壮大なキャラ設定からのどうでもいい内容。いやいやいや。 終盤のボケ2人とも死にたがるという展開には腹を抱えました。ここにきて処刑ボケが生きてきたなと。 しかしエンジンがかかるまでに結構な時間を要したと思います。 財布を拾う本題に入るまでの行数をもう少し削れればいいのかなと感じました。 ・血華見たいなぁ。それはさておき。 楽しんで書いたんだろうなぁってことが伝わってくるネタでした。 ちょくちょく出てくるファンタジーワードはそこまでハマらなかったんですけど、ハマらなくても楽しめるネタでした。腕を感じます。 今回はPARTY NOISEの方がちょっと上だったかなぁ、という感じなので、点数はこのくらいで。 ・ミルさんの負ける速さに笑ってしまいました。 各キャラ個性がしっかり活かされててしっかり面白かったです。 ただ、ミルさんの殺せが印象強すぎて、新加入のキヨさんが少し霞んでたでしょうか。 あと、「○○して殺せ」押しが多く、1個1個はしっかり面白かったんですけど、そのボケフォーマット自体にお腹いっぱい気味なところが少々あったかなと。 ・土台となる設定がしっかりしている印象ですね。トリオのキャラとしての使い方は抜群に良いですね。 面白いフレーズも相変わらず満載でした。 ずっと同じ勢いでボケが強かったり弱かったりしたので、そこが読後感として微妙なところでした。
学美:はじめまして! 『置き去り』なの!
千尋:九州学美と千石千尋で『置き去り』です! よろしくお願いいたします!
学美:そんなことよりも千尋! 聞いてほしいの!
あたし、りんご屋さんになりたいの!
千尋:りんご屋さん!? りんご売るの!?
学美:りんご売るの!
千尋:りんご以外は!?
学美:売らないの!
千尋:売らないの!? みかんとかは!?
学美:売らないの! りんごだけを徹底していきたいの!
千尋:需要、あるかなあ!
学美:渋谷の駅前一等地に店を構えたいの!
千尋:需要、あるかなあ!?
学美:レジは400個置きたいの!
千尋:その野望は、意味分かんない!
学美:だから今日はりんご屋さんをやる上で、お店に置くものを一緒に考えて欲しいの!
千尋:りんごじゃないの!?
学美:りんごなの!
千尋:じゃあ、りんごじゃん!
学美:りんごりんごうるせーよ!
千尋:あんただよ!? りんごりんごうるせーのあんただよ!?
リンダリンダ並のテンポでりんごりんご言ってるよ!?
学美:りんごって一口に言っても、その種類はいっぱいあるの!
たとえば有名なところで言うと、『ニュータウンピピン』!
千尋:全然有名じゃないよ!? 『ニュータウンピピン』!? なにそれ!
学美:りんご!
千尋:そらそうなんだろうけど!
学美:『ニュータウンピピン』は1730年頃のアメリカで発見されたりんごの品種なの!
千尋:そうなの!? そういう品種があるのね!? 知らなかったよ!
もっとこう、有名なやつあるじゃないの! ふじりんごとか! 紅玉とか!
学美:『スタークリムソンデリシャス』とか!
千尋:なんなのそれは! 品種名にデリシャスとか入れちゃってる自信満々な品種、なんなのそれは!
学美:『スタークリムソンデリシャス』は、『スターキングデリシャス』の突然変異種として発見された品種なの!
千尋:もっとすげえ名前のやつが出てきちゃったよ! スターでキングでデリシャスて!
お米で言ったら、『マジ神クラスの美味さ』とか平然と名乗って売り出してるようなもんだよ!
学美:あ、でももっとシンプルに、『デリシャス』っていうのもあるの!
千尋:あるのかよ! お米で言ったら『美味しい』って名前で売り出してるようなもんだよ! ひねりが皆無だよ!
学美:でもその上位互換に、『ハーディースーパーデリシャス』っていうのもあるの!
千尋:またまたもっとすげえ名前のやつが出てきちゃったよ! ハードでスーパーでデリシャスて!
形容詞の付け方、小学生か!
学美:『デリシャス』から変異したりんごは、それこそ100種類くらいはあるの!
千尋:それ全部に『デリシャス』ついてんの!?
アメリカ人もうちょっと品種名考えろよ! なんで『デリシャス』路線を絶対に変えようとしてないんだよ!
『美味しい』の表現レパートリー100個考えるより、いっそ別の名前つけた方が絶対楽だろ!
学美:あと、『デリシャス』と『ゴールデンデリシャス』を交配させて作った『世界一』っていう品種もあるの!
千尋:もうどんどんヒートアップして行って後戻りできなくなってるじゃないの!
学美:そうやって幾多にも近似種を持つ『デリシャス』だけど、もちろん他にもりんごの品種はまだまだたっくさんあるの!
たとえば『ねぶた』!
千尋:ようやく捻った名前が出てきてほっとしたわ! いや、捻ってはいないけど! でも『デリシャス』よりかは、っていう!
学美:『ねぶた』は青森県弘前市で誕生したりんごなの!
千尋:でしょうね! 違ったらむしろ驚きだよ!
学美:あと、同じく青森産の『あおり16』っていうりんごもあるの!
千尋:なんか急にシステマチックな品種名になった!
青森のりんごの16番目に作られたやつだから『あおり16』なのかな!? 工業製品か!
学美:商標名は『恋空』なの!
千尋:一昔前に聞いたことあるぞその名前!
品種名システマチックなのに、いざ売るとなったら商魂逞しいぞ!
学美:ちなみに、本当にそれが商標名の元ネタらしいの!
千尋:マジなのかよ! だとしたら、もっと良いの選べよ!
学美:あと、『ピンクレディ』っていう商標名のりんごもあるの!
千尋:また売るために流行りに乗ろうとして!
学美:『ピンクレディ』は品種名を『クリップスピンク』といって、オーストラリア原産のりんごなの!
千尋:全然違った! ミーとケイ関係なかった! ごめんなさいオーストラリアのりんご農園の人!
学美:あと、印度の林檎さんの名前の元ネタになってる『印度』って品種もあるの!
千尋:誰もが印度の林檎さんを知ってる前提で話されても! 日本のピン芸人の方です!
学美:ちなみに印度の林檎さんは、株式会社あっぷるファクトリーエンターテイメントの代表取締役を務めているの!
千尋:印度の林檎さん、そんな、さらば青春の光みたいなことしてたんだ!
いや、印度の林檎さん知らない人にとっては、なんのこっちゃだよ!
……知っててもなんのこっちゃだよ! 印度のぉ林檎〜!
学美:あと、『ゴールデンメロン』っていうのもあるの!
千尋:りんごなのに!?
学美:可愛い名前で言うと、『スイートメロディ』っていう品種もあるの!
千尋:確かにそれは可愛い!
学美:『“スイート”プリキュア♪』のキュア“メロディ”を彷彿とさせるの!
千尋:そこまでいったら、もう深読みのレベルだよ!
学美:これだけの種類のりんごがあれば、きっとバカ売れ間違いなしなの!
千尋:そうは言っても全部りんごだから代わり映えがしないよ!
学美:そんなこと言うなら、試しにシミュレーションをしてみるの!
あたしがお客さんやるから、千尋ちゃんが店員さんね!
千尋:分かったよ!
千尋:いや、なんでだよ! なんでりんご屋さんやりたいってぬかしてた方が客をやるんだよ!
学美:おっ! 代官山を歩いていたら、こんなところにりんご屋さんがあったの!
千尋:渋谷の駅前一等地に店を構えたいって話はどこにいったんだよ!
学美:さっそく入ってみるの! カランコロンカラン!
千尋:い、いらっしゃいませ!
学美:おっ、とっても威勢がいいの! こういう店員さんは好きだから、何か買ってあげちゃおうかなって思うの!
千尋:このお客さん、ちょろいよ!
学美:店員さん! おすすめのりんごを教えてほしいの!
千尋:え!? えっと、あの、富士りんごとか、紅玉とかが有名ですよね!
学美:そんな有名なのじゃなくて、もっと珍しいのとかがいいの!
誰もが聞いたことが無いけど、実はすごい美味しい隠れた逸品みたいなの!
千尋:無茶言うな、このお客さん! そういう逸品っていうのは、隠れてないでちゃんと世に出てくるものなんだよ!
学美:他にりんごはないの!?
千尋:ほ、他ですか!? で、……で、『デリシャス』という品種があるそうですよ!
学美:他は!?
千尋:他!? この客『デリシャス』全然食いつかない! これが相場!? コレが『デリシャス』に対する反応の相場!?
えっと、あとは……ええっと……め、メロン? っていうのがあるらしいですよ!
学美:ここりんご屋じゃねえのかよ!
千尋:りんご屋ですけど! でも、そういうのがあるんですってよ!
学美:他は!?
千尋:何か買ってあげちゃおうかなって言ってたわりに全然気に入ってくれないなこの客!
他!? えーと、えーとね……こ、『恋空』っていうのがありますよ!
学美:あー、あのりんごの!
千尋:それだけ聞いて即ケータイ小説でなくりんごに直結させられるやつがあるか!?
学美:品種名は確か『あおり16』で、やや硬めの上品な味わいのりんごですよね!
千尋:もう合ってるのかどうかも分からないよ! 本物を知らないから!
学美:じゃあ、それを一つ貰おうかな!
千尋:あ、ありがとうございます! えーと……150円です!
学美:…………(どん引き)
千尋:なんで!? なんでどん引きしてるの学美ちゃん!?
学美:いや……安っすいなあ……って。
千尋:そりゃりんごだもん! 相場そのくらいだよ!
学美:これ、りんご屋さん儲かりそうにないから、やめるね!
千尋:もう! 私をこれ以上振り回さないで! もうこの話おしまい!
2人:ありがとう! ございました!!
審査員 点数 |
71 | 91 | 57 | 60 | 46 | 73 | 得点66.33 |
得票1票 |
【審査員コメント】 ・点数抜きにして、単純な好みだけで言うなら僕はこのユニット大好きです。 ぶっちゃけボケの大半はリンゴ豆知識なので、ボケらしいボケは少ないんですが、とにかく軽快。 「りんご以外は!?→売らないの!」「なにそれ→りんご!」などのテンポのいいやりとりが心地よく、面白かったです。 改善点はやはり知識パートのボケですかね。ツッコミによる面白さは出ていたのですが。 学美のキャラが序盤終盤に比べて活かされていないように思えたので、知識にキャラ同士の激突を交えて欲しかったなと。 また、りんご知識は「ゴールデンメロン」が最後の方が構成として良かったかもしれません。 スイートメロディは知識パートのオチとしては弱いですし、りんご屋コントにも出てこなかったので必要性が薄いかと。 色々統合した結果このような点数になりましたが、点数以上に大好きなネタでした。星野軍団で一番好きかも。 ・がっつり事実をボケにしたネタ見たの久々な気がするんですけど、面白かったですね。 それでいてボケの方が相当頭の弱い子で、その辺の緩急もいい感じに付いていて。ずっと良かったです。 ・コンビ名と演者からは想像もつかない、読み手を置き去りにしない漫才でした。 実在品種の名前を掘り下げて上手く笑いに昇華してたと思います。個人的には恋空のくだり好きです。 しかしながら、総まとめであるコントパートに期待してた盛り上がりはありませんでした。 通常この構成であればコントが山場となるはずですが、フリで使ったボケを再利用しただけで終わってしまったので、 新しい笑いが見られなかった事が原因でしょうか。 ・デリシャスの下りまでは結構面白かったけど、途中から普通にボケが失速したかなって感じでした。 「もう1本出しとくか」感のあるネタでしたけど、ちゃんと漫才の文章が書ける人だけあって、結構楽しめました。嫌いじゃなかったです。 ・面白いところは面白いのですが、全体的に面白いりんごの名前、情報を並べるにとどまっていたかなぁと。 コント部分も全体的にぶり返しな感じで、もう少しりんごのそれをうまいこと組み立てたような展開とかが見たかったですね。 ・「置き去り」と書いて「チャイルドエラー」と読むそうです。 学美ちゃんのキャラが新鮮でした。バカの中でも新しさを切り開いた感じですね。 リンゴの品種、という題材も斬新でした。 最高潮がちょっと低かった感じなので、もう一味あるとさらに良かったかなと思います。
鈴村:どうも暗黒天国の鈴村くんでございます。
吉田類の酒場放浪記を見て、僕もやってみたくなりました。
ハナ:いろんな居酒屋のレポートをしてみたいわけね。
あ、どうも同じく暗黒天国のハナちゃんでございます。
夏海:それじゃあ、今日はここで居酒屋のレポートを練習してみたらどうかな?
同じく夏海ちゃんでございます。
鈴村:ではお言葉に甘えてやってみましょう。
僕がレポーターでお店に行くから、夏海ちゃんは居酒屋のママをやって、ハナさんはおかしい所がないかどうか横で見ててもらっていい?
ハナ:それじゃあ、そんな感じでやってみましょうか。
鈴村:どうも、吉田類ならぬ、”メチャ田類”です。
ハナ:なんてやる気のなさそうな名前なの・・・
鈴村:今日はこちら、「ステーキハウス夏海」に来ています。
ハナ:ステーキ食って帰るだろそれ!居酒屋に行って!
鈴村:それではこちらの「居酒屋夏海」に入ってみたいと思います。
夏海:いらっしゃいませ。
鈴村:おぉ!コレは何と可愛らしいママがいるんでしょう!メチャシコですねぇ〜。
ハナ:最悪な出だしだわ。
居酒屋をまずチンコで楽しむ奴前代未聞だからさぁ・・・、お酒や料理を楽しんで!
鈴村:それじゃあ早速お酒を頼んでみましょう。
すいません、ホッピーを1つお願いします。
夏海:どうぞ、ホッピーとお通しのサービスです。
鈴村:おぉ、これは嬉しいですねぇ〜。
夏海:お通しのエンゼルパイです。
ハナ:居酒屋も居酒屋でダメダメかよ。お通しでエンゼルパイて!
鈴村:これはこれは、甘〜いチョコとマシュマロのモチモチした食感が素晴らしいですなぁ〜。
ハナ:エンゼルパイの感想はいいんだよ!
鈴村:このお店はお料理のメニューもかなり充実していますねぇ〜。
ハナ:そうそう、そういう所もしっかり取り上げてね。
鈴村:この「お刺身3種盛り合わせ」をいただけますか?
夏海:はい、こちら日替わりでお刺身の種類が違っておりまして、今日はマグロ、イカ、アズマオウです。
ハナ:突然のポケモン・・・!?
あんた株式会社ポケモンに叱られなさいよ!
夏海:アズマオウの方、生姜醤油で召し上がってください。
ハナ:多分だけど相当クセあるんだろうなぁ・・・
鈴村:う〜ん、やはりマグロやイカのお刺身は酒の肴にピッタリですなぁ〜。
お刺身2種盛り合わせ、これで700円とはなかなかの満足度ですなぁ〜。
ハナ:アズマオウ見なかった事にしてる!?
鈴村:今度は「天ぷら盛り合わせ」をください。
夏海:こちらも日替わりでいろんな天ぷらをおつくりしています。
揚げたてを召し上がっていただけるように注文受けてからお作りしますので、少々お待ち下さい。
鈴村:それではお通しを肴に一杯飲みながら待つ事にしましょう。
ハナ:エンゼルパイにホッピーなんて合わないのでは・・・
夏海:お待たせいたしました。
鈴村:おぉ!たくさん量がありますねぇ〜。今日はどんな天ぷらがあるんですか?
夏海:イカの天ぷらが8本です。
ハナ:アゴがイカレちゃうよ!何その極端な編成!?
鈴村:このイカの弾力とサクサクの衣の相性が抜群ですねぇ〜。
噛めば噛むほど口の中が喜びますね。
ハナ:料理のPRはそこそこできてるのよね、さっきから。
鈴村:そろそろ別のお酒も頼んでみましょうかね。
オススメはありますか?
夏海:日本酒はいかがでしょうか?
鈴村:いいですねぇ〜。
それでは日本酒と「漬物盛り合わせ」をお願いします。
ハナ:この店は何でも盛り合わせるなぁ・・・
夏海:どうぞ、イカをぬか漬けにしたものです。
ハナ:この店のイカに対する絶対的信頼感何なのよ!?
いくらなんでもぬか漬けはやりすぎでしょ!
鈴村:程よく漬かっていて、しんなりしつつもしっかりと歯ごたえがありますね。
ハナ:アズマオウのお刺身逃げたくせにイカのぬか漬けには挑むのね。
鈴村:またこの日本酒も、イチゴ味で飲みやすいですね。
ハナ:そんな日本酒はない。
夏海:すいません、もしよかったらなんですけど、他にもオススメのメニューがあるんですけどいかがですか?
鈴村:お、いいんですか?
夏海:常連さんにしか出さない特別メニューがあるんですよ。
鈴村:マジですか!?ではお願いします!可愛いママさんだし、ヌキとかあるかもしれん!
ハナ:だから居酒屋をチンコで楽しむな!
夏海:どうぞ、「ハライチの2人の小便を混ぜ合わせてキンキンに冷やしたもの」です。
ハナ:異次元の飲み物・・・!!捨てなさいよそんなもん!!
夏海:研究に研究を重ねた比率で混ぜ合わさしていただいております。
ハナ:捨てなさいよそんなもん!!
鈴村:アンモニア臭が凄い・・・
ハナ:捨てさせなさいよそんなもん!!
夏海:ちなみに比率は岩井さん2の澤部さん8です。
ハナ:ほぼ澤部さんのションベンじゃないの!捨てなさいよそんなもん!
夏海:そしてこちらですね、1頭から僅かしか取れないといわれている希少な部位の串焼きがございます。
鈴村:いいですねぇ、一体どんなお肉なんですか?
夏海:つんつくさんの耳たぶです。
ハナ:たしかに1個しかないけども!!
夏海:他にも串焼きですと、通常お出ししてるつくね串はもも肉を挽いて作っているんですけれども、
裏メニューとして希少部位である鶏ののど仏を柔らかくなるまで包丁で叩いたものを使用した串がございます。
ハナ:急にまじめ!?
ハライチ、つんつく、まじめ。 なにこの三段オチの逆は!?
鈴村:いやぁ〜、可愛らしいママが手の込んだお料理と美味しいお酒を用意して待ってくれている、素敵なお店でしたねぇ〜。
ハナ:裏メニュー66%のヤバさを察知して急にシメはじめた!?
鈴村:「メチャシコの ママが働く 酒場かな」 鈴村、心の一句。
ハナ:なんだこのクソ川柳は!?
もういいよ!!
審査員 点数 |
45 | 84 | 66 | 26 | 58 | 76 | 得点59.17 |
【審査員コメント】 ・元ネタの酒場放浪記を見たことないことをまず謝らせて頂くとして。 3人の役割がきちんと確立しているため読みやすく、「アズマオウを生姜醤油」「極端な編成」などフレーズも良く、非常に安定していました。 そんな安定したやりとりの中に突如として破天荒なクレイジーワードがぶっこまれる絶妙なバランス。 惜しむらくは武器となるワードが、ことごとく固有名詞やエグい下ネタに偏ってしまっていたことですね。 ツボにハマれば一撃必殺レベルなんですが、ハマらなかった場合ドン引きされてしまうリスクを孕んでいるので。 僕の場合は「ハライチのおしっこ」で少し引いちゃいました。研究に研究を重ねたとかは好きでしたが。 下ネタとかじゃないクレイジーワードがボンと挟まれてたら印象だいぶ変わっていました。 個人的に引いちゃっただけで、固有名詞のチョイスと料理の仕方は相変わらず爆裂に上手いです。 ・◎メチャシコですねぇ〜。 バカだなあ。低俗なボケだけど笑っちゃったよ。 ◎多分だけど相当クセあるんだろうなぁ・・・ 癖ありそう〜〜〜 面白かったです。根本のとこなんですけど、2人のやりとりに外から一人ツッコむのすごい見やすい。 ハライチのおしっこだけ全然はまんなかったですね。人によりますかね。 つんつくさん!? ・下品な下ネタが多かったのが気がかりでしたが、 「ハナ:ほぼ澤部さんのションベンじゃないの!捨てなさいよそんなもん!」 この一行でむちゃくちゃ笑いました。なんでこんなツッコミが成立するんだよ……。てゆーか女の子にションベンとか言わせないでくださいよ。 ただ、その他に爆笑を誘うようなフレーズがなかったのが残念です。 全体的に番組構成通りに淡々と進んだ気がするので、ちょっとハプニングが欲しいかもでした。 ・ボケが異常に弱いなと思ってたところでハライチの二人の小便がぶち込まれてきて噴き出しました。なんだこのボケ。 それにしてもそれ以外すべてのボケがジャブ以下といった感じで残念です。 気に成ったので調べたんですが、イカの糠漬けもいちごの日本酒も、存在するみたいです。 それでなくても日本酒の味を表現するのに果物の名前を使うのは割と普通ですよね。 次を楽しみにしてます。 ・「ハライチの2人の小便を混ぜ合わせてキンキンに冷やしたもの」はずるいですね...完全に力で笑わせられました。 ボケの割合が低かったり、読みやすくはあったのですが全体的にちょっとあっさりしてる感じで、もう少しボリュームあると良かったかなと。 あとは、イカ推しをもっと全体に絡めたり、表メニューからそこそこヤバくしたり等、主になるボケの方向性を決めてある程度統一されてたりすると良かったでしょうか。 ・居酒屋に入った瞬間「メチャシコですねぇ〜」っていうのがあまりにも面白くて笑い転げました。今回のMM−1で一番好きなボケ・フレーズかもしれません。 お通しがエンゼルパイってだけでもそこそこ面白いのですが、まともに論評しちゃうところなんかも、トリオならではの構成で面白かったです。 っていうかエンゼルパイに限らず料理のPRが上手過ぎませんか!? 裏メニューのドギツい奴が2つともヤバすぎてちょっと引いたのを除けば、個人的にはかなり好きなネタでした。
前橋:家庭的なイメージって欲しくない?
水戸:うん、いいよね。家庭的な人を嫌いな人はいないし。
前橋:だからさー、例えば料理番組に出てさー、先生はムリでもアシスタントで出演できれば家庭的なイメージつくと思わない?
水戸:わかる。料理番組出てる人って料理できそうに見えるから、家庭的なイメージに繋がりそう。
宇都宮:わかったわ。 そういう事なら専業主婦の私が先生役を務めるから後は頼むわよ。
前橋:よろしくー!
前橋:こんにちわー! あかつきのわいわいキッチン、アシスタントの前橋なつきと!
宇都宮:料理研究家の宇都宮です。
水戸:材料の水戸です。
3人:よろしくお願いします。
前橋:先生、今日は何を作るんですか!?
宇都宮:今日はクリームシチューを作ります。
前橋:クリームシチュー! 寒くなるこれからの季節にピッタリですね!
宇都宮:まず使うのはこちら、水戸ですね。今が旬の素材です。
水戸:(新鮮なオーラを纏う)
前橋:え。
宇都宮:日本で流通している水戸は9割がインドネシア産ですが、食味は国産と変わりないので今回は一般的な輸入物を使用します。
水戸:(デヴィ夫人みたいな顔をする)
前橋:ストーーーーップ!!!
なにコレ!? 材料が喋る料理番組とか聞いた事ないよ!!
宇都宮:の割には随分ツッコむの遅かったじゃないのよ。
前橋:最初違和感なさ過ぎてスルーしちゃったんだよ!!
水戸ちゃんもさー! 材料じゃなくてなんか別の役割なかったの!?
水戸:そんな事言われたってアシスタントと先生とられちゃったら……材料か堺正章ぐらいしか残ってないじゃん……。
前橋:いやいやそうでも…あるねー。堺正章やられても主役をもってかれちゃうからねー。
…………でもだからって材料はなくない!?
水戸:えー……、じゃあもうどうしたらいいの……?
宇都宮:そうよ。配役に指定が無い以上、水戸が何になろうと自由でしょ?
前橋:そーかなー……? かといって水戸ちゃんにお願いする役も思いつかないし……。
とりあえずは任せるよ。ダメだと思ったら止めるけどね。
水戸:がんばるよー。
前橋:こんにちわー! あかつきのわいわいキッチン、アシスタントの前橋なつきと!
宇都宮:料理研究家の宇都宮です。
水戸:料理研究家研究家の水戸です。
3人:よろしくお願いします。
前橋:先生、今日は何を作るんですか!?
宇都宮:今日はクリームシチューを作ります。
水戸:今日の先生はナベプロ所属の宇都宮玲嘉さんですね。家庭料理とフランス料理を得意とする主婦系正統派シェフとして知られています。
前橋:クリームシチュー! 寒くなるこれからの季節にピッタリですね!
水戸:今年で35歳、警察官の旦那と5歳になる娘に愛される母でした。現在は離婚訴訟中だそうです。
宇都宮:これ一品で相当な量が作れる温かい料理というのも然ることながら、
冷蔵庫の中身と相談して具材をアレンジできるという点がお母さんに嬉しいですよ。
水戸:今は旦那と住んでいた世田谷の自宅を離れ、スナイパー業を営む実家に身を置いてるそうです。
前橋:先生の人生が修羅場過ぎて料理どころじゃないよ!!
前橋:こんにちわー! あかつきのわいわいキッチン、アシスタントの前橋なつきと!
宇都宮:料理研究家の宇都宮です。
水戸:食べる係の水戸です。
3人:よろしくお願いします。
前橋:先生、今日は何を作るんですか!?
宇都宮:今日はクリームシチューを作ります。
水戸:シチューは好きです。でもカレーの方がもっと好きです。
宇都宮:用意する物はこちらになります。これは4人分の量ですね。
水戸:それとこちらにあるのが1人分のボンカレーですね。
宇都宮:まず鍋でお湯を沸かしながら、野菜の下ごしらえです。
水戸:うっま、ボンカレーうっま! やっぱカレー最強だわ。
前橋:その役絶対いらねーだろ!!!!
前橋:こんにちわー! あかつきのわいわいキッチン、アシスタントの前橋なつきと!
宇都宮:料理研究家の宇都宮です。
味噌:出来たての味噌です。
宇都宮:お、ここに良い味噌がありますね。今日はこれで味噌汁を作りましょう。
前橋:水戸ォーーーーー!!!!
前橋:あかつきのわいわいキッチン、アシスタントの前橋なつきと!
宇都宮:料理研究家の宇都宮です。
糸:揖保乃糸です。
宇都宮:お、ここに良いそうめんが
前橋:材料に戻ってんじゃねえーーー!!!
前橋:あかつきのわいわいキッチン、アシスタントの前橋なつきと!
宇都宮:料理研究家の宇都宮です。
シチュ:調理後のシチューです。
宇都宮:あら、終わってしまいました。
前橋:調理されたのもダメーーー!!!!
前橋:あかつきのわいわいキッチン、アシスタントの前橋なつきと!
宇都宮:料理研究家の宇都宮です。
宇宙:誕生後の宇宙です。
宇都宮:今日は太陽を創りましょう。
前橋:ハライチシステム始めるのやめろやめろ!!!!
前橋:あかつきのわいわいキッチン、アシスタントの前橋なつきと!
宇都宮:ユーチューバーの宇都宮です。
水戸:プロゲーマーの水戸です。
前橋:料理できそうな奴で出直してこォーーーーい!!!!
前橋:あかつきのわいわいキッチン、アシスタントの前橋なつきと!
宇都宮:娘の親権を元旦那にとられた上に家を追い出された料理研究家の宇都宮です。
味噌汁:味噌汁です。
1汁2人:よろしくお願いします。
前橋:もうこの辺で妥協しよう……。
味噌汁:(ほかほか)
宇都宮:今日は味噌汁を使って最愛の娘を作ります。
前橋:意味がわからないよ!?!?
宇都宮:まず人間の形作りとして、味噌汁にマリオメーカーを一つ入れます。
味噌汁:(豆腐・わかめ・ディスク入り)
前橋:マリオメーカーはマリオ作る機械じゃないよ!?!?
宇都宮:この状態で30分ほど寝かせます。そして予め寝かせていたマリオがこちらです。
味噌汁:(ひえひえ)
前橋:冷めた味噌汁にゲームディスクが浸ってるだけだよ!?!?
宇都宮:あとはこのマリオを娘そっくりに整形すれば完成です。
前橋:いやいやいや。
娘:誕生後の娘です。
前橋:いやいやいや!!
宇都宮:む、娘…………。お母さんのところに帰ってきてくれたのね、娘!!
娘:(デヴィ夫人みたいな顔)
宇都宮:しまった、間違えてインドネシア人にしてしまったわ!!
前橋:もーいい加減にして!!!
審査員 点数 |
69 | 79 | 味噌 | 54 | 58 | 81 | 得点68.20 |
【審査員コメント】 ・・なんでハライチが2組連続で被るんすか。とにかく明るい安村とハライチがトレンドなんすか。 奇しくもトリオが続きましたが、こちらも3人の役割分担に関してはお手本のように完璧。 内容も奇抜な発想を文字通り料理していて楽しめたのですが、今回はちょっとボケ数の少なさが目につきました。 構成上、否応なしに水戸の配役に期待が高まるわけで、「料理研究家研究家」「食べる役」等は期待を越えて楽しめたのですが、 ハライチシステムの下りは爆発力に欠け、行数を浪費してしまったという印象です。 ボケ数が少ない故に一撃一撃にクリティカルヒットが要求されるので、その辺のパワー不足が勿体無かったかなと。 (新鮮なオーラを纏う)「ボンカレーうっま!」「誕生後の宇宙」など痛烈なヒットもちゃんとあったのですが。 システムに関しては隙が全く見当たらないので、終盤のような連続する笑いがもっと早ければ完全無欠でした。 ・おもしろいです。1個を掘り下げるのと、単発のボケを連ねていくのの中間みたいな感じだったんですが、個人的にはもっとポンポン何になるかボケを見たかったかなとも思います。 ・ど う し て ラ ス ト で 2 組 続 け て 味 噌 が 被 る ん だ ! ・ほぼショートコントと化していた中盤が特にハマらずでした。一瞬で思いつきそうなボケが多い割には丁寧に繰り出し過ぎな気がします。「宇宙」は良かったです。 後、100行でやるネタじゃないとは思わないんですけど、100行の使い方が上手ではなかったと思います。 終始駆け足気味でどこを見せたいのかが全然伝わってこなかった感じがします。 地力がある方なのである程度の出来にはなってましたけど、題材、構成、全てが正解では無かった気がします。もっと面白いものが書ける人でしょう。 ・テンポ、形の崩していき方が良くて序盤は期待できたのですが、水戸さんが名前ごと味噌とか糸になってしまってる辺りがコント色が強くて楽しみづらくなってしまいました。 ちゃんとした漫才として進んでで急に無茶な展開がくると画が想像つかなくなってしまうんですよね。 全体的に水戸さんが水戸さんであるままでもやり様あったのかなと思いますが、まあボケとして消化できる人が大半だと思うので、あくまでこういう読者もいるよってだけであまり気にする必要もないかとはは思いますが。 宇都宮さんまでふざけだす、前橋さんが妥協する、という展開は非常に良かったですね。 ・デヴィ夫人は反則過ぎるでしょ!! ボケ自体は割とベタなのですが、ネタ構成自体がかなり笑えた感じです。 ただ、現実でできそうかどうか、みたいなところの解釈が正直難しいところだったかなぁ、というのはあります。
○こんにちは、半熟メルソンです。よろしくお願いします。
★私思うんです。これからの世の中はもっと希望を持てるようになるべきだって。
○そうですね。夢が無い若者が多いと聞きますしね。
★ですから私はこの世を直します。
○どうやってですか?国会議員でも目指しますか?
★それでは遅いです。私が国会議員になる頃、世界は炎と闇に包まれています。
○へぇなるほど。それでは遅いですねぇ。
★そうです。なるべく早く世を直さないと大変なことになってしまいます。
○それは私も困ります。どうかこの世をなんとかしてください。
★分かりました。今からすぐに手を打ちます。
○おお、それは頼もしい。できるなら私もお手伝いしたいです。
★すばらしい。お気持ちはありがたいです。
しかし、世の中は私1人でなんとかしたいんです。
○そんなこと言わないでくださいよ。一緒に頑張らせてください。
私、簿記4級と怖いDVDを1人で見る勇気はありますよ。
★んー、それでは、あなたには世の外を直してもらえますか?
○世の外ってなんですか?
★世の中の外側です。
私たちは世の中で生きています。
しかし、私たちの生きる世界の外には世の中を包む世の外というのがあるのです。
世の中と世の外の間には味噌シールドと呼ばれる味噌が固まってカチカチになっている部分があって、
それが世の中と世の外を分けているのです。
○それではこの世の果てには味噌シールドがあるということですか?
★そうです。しかし、その味噌シールドが壊れかけているのです。
味噌シールドが壊れてしまうと世の外から大量のボラが世の中へ流れ込みます。
○もしかしてたまに川でボラが大量発生しているのは…
★ご察しが良いですね。その通りです。
あの時も高校のボランティア部を中心としたメンバーで味噌シールドは修復されました。
お分かりの通り、世の中の為にもボラの為にも世の外を直すべきなのです。
○分かりました。私、世の外を直すために努力します。
世の外を良くする方法を教えてください。
★とりあえずは味噌シールドの修復です。
味噌シールドは北側が赤味噌シールド、南側が白味噌シールドになっていて、
北から南にかけてグラデーション状に変化しています。
味噌シールドに傷があれば、その位置にあった割合でブレンドした味噌をそこに塗っていくのです。
○それはたくさんの味噌が要りますね。
スーパーで買ってきます。
★買う必要はありません。市役所の味噌申請窓口でもらうことができます。
○それは知りませんでした。
私買ってばっかりでした。私の人生すごく損してるじゃないですか。
★いえ、味噌申請窓口でもらえる味噌はすごくまずいので塗ることしかできません。
○安心しました。
★これで安心するのはまだ早いです。
あなたにお願いしたいのはあくまで世の外を直すことです。
味噌シールドの修復は序章に過ぎません。高校のボランティア部でもできることです。
○すみません、私自身が味噌シールドで止められてしまっていました。
でも味噌シールドがあるのに世の外へどうやって行くんですか?
★入場門から順番を守って入ってください。
○入場希望者ってそんなたくさんいるんですか?
★定期的にボラが出てくるので、タイミングが悪いとお腹に突き刺さります。
○ボラが入ってきてますけど、大丈夫ですか?
★適度なボラは逆に世の中を良くしますからね。
最新のプログラムで世の中に必要なボラを瞬時に計算し、流れ込むボラの量を調整しているのです。
○世の外はボラしかいないのですか?
★サゴシもいますよ。
○サワラの出世前もいるってことは、世の外は海水で満たされてるんですか?
★いえ、そもそも世の外に海水とかそういう概念がありません。
世の外はピンク色した霧のようなものが立ち込めていて、常に心地よい風が吹いています。
そこにボラとサゴシが漂っているのです。
○私には今まで経験のない状況です。
★慣れないうちは戸惑うかもしれませんが、すぐに慣れます。
ただ、体が少し痒くなるのでムヒは持参してください。
○でも一見、世の外は平和のように思えますけど、どこを直せば良いんでしょう?
★あなたはピンク色した霧の中をボラとサゴシが漂っている状況を平和だと思いますか?
○言われてみればそうですね。
世の中は世の中、世の外は世の外という考えになってしまっていました。
★世の外も昔は平和でした。そう、あの日がくるまでは。
○あの日?
★あの日、平和な世の外に巨大な黒い4つの陰が現れました。
それが世の外を乱してしまったのです。
○巨大な陰とは何ですか?
★悪いキリンです。
悪いキリンのお父さん、お母さん、息子と妹の4頭です。
○家族ぐるみでどんな悪いことを?
★悪いキリンは味噌シールドを舐めてしまうのです。
○なるほど、そのせいで味噌シールドが壊れてしまうのですね。
★その通りです。さすが簿記3級ですね。
○確かに先生からは簿記3級の実力はあると言われていました。
要するに、悪いキリンを倒して世の外を守れば良いんですね?
★違います。
悪いキリンを倒すのはかわいそうです。
悪いキリンを良いキリンにしてあげる、それで良いのです。
○危ない危ない、殺生で物事を解決する将軍のようになっていました。
言われてみれば、悪いキリンも味噌シールドを舐めているだけでそんなに悪いキリンでもないですよね?
悪いキリンには悪いキリンなりの事情があるんでしょう。
人間の自然破壊によって住むところや食糧が奪われて、仕方なくまずい味噌を舐めているんじゃないでしょうか?
★いえ、悪いキリン家族はデパ地下と繋がっているような駅から徒歩5分に夢のマイホームを購入しています。
彼らは世の中に大量のボラを流し込むことをおもしろがっているだけなのです。
○事情が全くありませんでしたね。
★しかし、彼らも元から悪いキリンだったわけではありません。
あなたには昔の良いキリンに戻してあげてほしいのです。
○頑張ります。
それにしても、どうして良いキリンが悪いキリンになってしまったのでしょうか?
★昔、父親キリンはサバンナをリストラされ途方に暮れていました。
ボロい隙間風の通るアパートで1枚の葉っぱをおかずに少ないご飯を噛みしめていました。
○ご飯が進まなそうなメニューですね。味噌か何かほしいところです。
★痩せゆく子供たち、薄くなる斑点。それでもキリンの親子は幸せでした。
○幸せは人それぞれですからね。
★父親キリンは知っていました。子供たちへ向けられている世間からの目は憐れみを帯びていることを。
そんな視線を受けながらも子供たちはいつも笑顔を絶やしませんでした。
母親キリンも何も文句を言わずに家族を支えていました。
このままじゃダメだ、子供たちの笑顔は父親キリンを奮い立たせました。
○父親への子供なりの気遣いだったんでしょうね。
★父親キリンは会社を立ち上げました。
0からのスタート。決して楽なものではなかったはずです。
父親キリンは死に物狂いで働きました。睡眠時間もろくにとれませんでした。
そして、父親キリンの会社は大成功をおさめ、キリン家族は大金持ちになりました。
○父親キリンの家族を想う力は偉大ですね。良かったです。感動しました。
★多額の仕送り金で子供たちは何不自由ない生活を送ることができました。
父親キリンは事業に成功に胸を張り、久々に我が家の敷居を跨ぎました。
「ただいまー、今帰ったぞ」
子供たちは「あ、帰ってきてるんだ」と一言残し、友達の家へ遊びにいきました。
子供たちの中で父親はもはや記憶となっていました。
○親の苦労子知らず…ですね。
★父親キリンが築き上げたものと引き換えに崩れ去ったものがあります。
それは家族との絆です。
父親キリンの頑張った時間は家族と一緒に居られるはずの時間でもあったのです。
そこには戻すことができない時間が大きく築き上げられていました。
○悲しい。悲し過ぎます。
★この親子関係を心配した母親キリンの提案で家族旅行を計画しました。
子供キリンは部活があるからと拒みましたが、母親の強い説得で嫌々ながらもついてきました。
行き先は、子供たちが幼い頃見たがっていた味噌シールドでした。
昔、父親キリンは味噌シールドの話を子供たちへ聞かせていたのです。
○味噌シールドって意外と有名だったんですね。
★クリスマスの味噌シールドはイルミネーションで彩られていました。
味噌シールドへ着いた瞬間、父親キリンは味噌を舐め始めました。
子供たちは味噌を舐める父親を恥ずかしく思いました。
少し離れた位置に離れてしまいました。
○確かに親の張り切った姿は少し恥ずかしい部分はありますね。
★その頃の味噌シールドはガチガチに分厚く固まっていて、なかなか溶けませんでした。
それでも必死で味噌シールドに立ち向かう父親の姿に、子供たちは少しずつ近づいていきました。
気付いた頃には子供たちも父親を手伝っていました。
親子の隔たりと味噌が溶けた瞬間でした。
○長い時を越えて気持ちが届いたんですね。
★次の瞬間、味噌シールドに穴があき、大量のボラが流れ込みました。
○私の出番です。補修します。味噌の申請してきます。
★少しだけ待ってください。
味噌シールドにはこんな言い伝えがあるのです。
「味噌シールドに輝きの滝が現れる時、幸せが訪れる」と。
○輝きの滝?
★察しが悪いですね。
それが大量のボラです。
ボラの体にピンクの霧の色が反射すると、何とも言い難い鮮やかな輝きが生まれるのです。
○1度見てみたいものですね。
★久々の家族団欒でした。
キリン親子へあのボロアパートに住んでいた頃の笑顔が戻ったのです。
あの日から親子で味噌シールドを舐めることが日課となったのです。
それから史上最悪のキリン親子が誕生しました。
○分かりました。私味噌シールドの補修を頑張ります。
★いえ、だから、悪いキリンを良いキリンに戻せば味噌シールドを塗り直す必要はないんですよ。
○良いんです。私、塗ります。何度壊れても塗ります。
★夏場はベタつきますよ。
○良いんです。汚れても良い服をいっぱい買っておきます。
★ボラ、1匹持って帰りますか?
○私、5人家族なので5匹ください。
★分かりました。今の時期なら3分おきに入場門からボラが出てくるでしょう。
お持ち帰りなさい。
サゴシが出てくるとおいしいのでラッキーです。
○サゴシは嫌です。家族で一緒のボラを持ち帰ります。
★分かりました。さようなら。
いつでも味噌を塗れるように申請をしておいてください。
○私、頑張ります。
いつまでも悪いキリンが悪いキリンで居られるように。
★あなた、私の話を聞いてなかったようですね。
審査員 点数 |
64 | 81 | 46 | 96 | 57 | 55 | 得点66.50 |
【審査員コメント】 ・最後の最後にゲロヤベェのがきよった。何このシュールな青年漫画みたいな世界。 全編通して不条理な展開やらフレーズのラッシュで、読んでいて疲れることは確かなんですが、 「世の外」「味噌シールド」「悪いキリン」のような話の中枢となるフレーズにハズレはありませんでした。 ファンタジーな世界の常識がゆったりと押し寄せてくる様は痛快でした。悪いキリンなんてどストライクです。 点数は単純にフレーズの当たり外れを総合した結果です。ボラや簿記はイマイチでした。 また、二人の会話が噛み合っておらず、読んでいて引っ掛かってしまう箇所が多かったです。 ボケ倒しネタは一度突き放されると一気にわかんなくなっちゃうので、普通のネタ以上に会話に気を付けた方がいいです。 個人的にキリンの過去の回想がめっちゃ好きです。ボケ無しなのになんでこんなに面白いんだろう。 ・うおーなんだこれ。全然現実から離れた話なんですけど、すっと入ってくる。 後半から、物語的な面白さの方が勝っていたと思います。でも、おもしろいことには変わりはないです。 ・これぞ正統派シュール漫才というべき意味不明さでした。味噌シールドってなんだ。世の外ってどこだ。 その他にもピンクの霧とかキリンの親子の話とか、いい素材は発掘してるんですが、 読み手への伝え方が上手くいってないせいで、本来の面白さを引き出せていないように感じました。 起承転結がはっきりして、話の組み立てがしっかりすれば、とてつもなく面白くなりそうな予感です。 ・最後の最後に凄いものを見た気がします。こういうのも書ける方だったんですね……! 長台詞も読みやすく面白いです。長台詞に限らず、引き込まれる文章で良いですね。 ボケ少なめの父親キリンのくだりで失速しなかったのがすごいし、序盤も異質な話をふわっとさせずに笑いに変えれていました。 ○さんの感情の流れも自然で、そのフローがしっかりと結実したオチは何とも味わい深い。 特別大きな笑いがあったわけではないのですが、非常に上質な笑いであり、たぶん何回読んでも同じくらい笑えるネタだと思います。 何より、今回見たどのネタよりも「面白いものを書こう」という気迫を感じました。 僕の中では優勝です。いいネタをありがとうございます。 ・素敵なお話ですね。味噌シールドを舐める悪いキリンの話でちょっと感動してしまうとは。 ネタ全体の感想としては、味噌シールドで持っていかれかけたのですが、以降パンチ力不足でしたかね。 キリンの話が長い割にボケがあまり含まれてなくて、ネタとして読むには少々退屈だったかなと。 キリンが部活とか、そもそもが何だよという面白さはありますが、そこの話をを当たり前のように進めすぎてましたので面白さを感じ辛い感じになってたでしょうか。 ・謎世界観でしたね。謎の面白さがありました。 ただ、後半のキリンのくだりが個人的にちょっと退屈で笑いとしては弱かったかなぁ、と感じてしまいました。 解説だけ、ってのもある意味潔いですが、評価が分かれるところかなぁと思います。