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041 PARTY NOISE 042 HIGH-POP 043 安物鬼 044 XENOGLOSSIA


Rゲート
No.041 PARTY NOISE
Quiz×Insect×Type
鳴子:パンはパンでも食べると大腸が爆裂するから食べられないパンってなーんだ?

神崎:はいどーもPARTY NOISEですよろしくお願いしまーす! 皆さんもお考えくださーい!

鳴子:ゲッ♪ ゲッ♪ ゲゲゲのゲー♪ あさーはねどこでグーグーグー♪

神崎:どうやらシンキングタイムのようですよー。水木しげるの世界観は予想以上にシンキングに向きませんねー。

鳴子:ブー、時間切れー。正解はうぐいすパンでしたー。

神崎:今のは彼女の妄言でーす! 僕の意見は寸分たりとも含まれておりませーん!
   うぐいすパン関係者の皆様、夜道を襲うなら鳴子ちゃんだけにしてくださーい!

鳴子:そんなわけでね、私は最近クイズを出題することにハマってるんですよ。

神崎:今のはクイズでも何でもないけどねー。
   ただうぐいすパンを痛烈にディスっただけだよ、ラッパーの分野だよー。

鳴子:クイズの出題と、神崎君の実家によくわかんない害虫を放つのにハマってるんですよね。

神崎:あれテメェかー? 最近実家の父のおでこに星形のイボが出来たのテメェの差し金かー?

鳴子:よくわかんない害虫の仕業なんでよくわかんないです。

神崎:そこは熟知した上で放てよー。いや放つんじゃないよー。
   父ちゃん「俺テリーマンみてぇだな。アッハッハ」とかほざき出して居たたまれないんだよー。

鳴子:安心してください、命に別状は無いはずです。
   ただ数日後、神崎君のお父さんはお母さんになってるかもしれません。

神崎:何虫だよー。父さんは何虫にやられたんだよー。どこで捕まえた何虫だよー。

鳴子:MEGUMIが演じるタイプのお母さんになってるかもしれません。

神崎:めんどくせぇタイプだよー。我が子の育成に偏った主観を持ち出して悩ませるタイプだよー。
   せめて観月ありさタイプがいいよー。おっちょこちょいながらも楽しい日常コメディが送れそうだよー。

鳴子:ということで、今日は神崎君に私が考えたクイズを出題したいと思いまして。
   見事全問正解したら、お父さんのイボを消す薬を差し上げましょう。

神崎:何を挑まざるを得ない状況にしてくれてんだよー。下準備が周到すぎるよー。

鳴子:なお1問でも外すと、神崎君のお父さんは妹になってしまうかもしれません。

神崎:マジで何虫だよー。もはや「蟲」という表記のが正しそうだよー。

鳴子:MEGUMIが演じるタイプの妹になってるかもしれません。

神崎:あんま見たことないよー。MEGUMIの妹役はあんまイメージ出来ないよ、何となくめんどくさそうだよー。

鳴子:MEGUMIが演じるタイプの妹になった上で大腸爆裂してしまうかもしれません。

神崎:うぐいすパン食べさせてんじゃないよー。爆裂しないよ、ただのMEGUMIの新CMだよー。

鳴子:さぁ、挑戦しますか!? しませんか!? どっちなんだい!?
   拒否ってもいいですよ、一族全員妹になってもいいならいいですよ? ケヒヒヒヒ!!

神崎:怖ぇよー!! かわいい相方がマンガとかアニメの悪い虫使いと化したよー!!
   挑戦するよ、急に妹増えても養えないんだよ。実家のローンを払えないんだよ。

鳴子:なるほど、挑戦する! それ、ファイナルアンサー?

神崎:繰り出すの早くないかーい? その決め台詞はアンサーしてから言うべきじゃないかーい?

鳴子:あっ間違えた。ファイナルコアンサー?(どやぁーっ)

神崎:クソだよー。アレンジがクソだよー。本家もんたが可愛く見えるほどのしたり顔だよー。
   いいから早く出題してよ、父さん来週仕事でブラジル行くんだよ。パスポートと別人になっちゃうんだよ。

鳴子:わかりました、それでは第1問!! ででん!!
   「今、何問目?」

神崎:この司会者ボンクラだー! 決して1問目に出してはいけないクイズを1問目に持ってきたー!
   「第1問!」ってコールするタイプのクイズでは絶対に出してはいけないクイズを持ってきたー!

鳴子:シンキングタイム、スタート!
   ゲッ♪ ゲッ♪ ゲゲゲのゲー♪ よるーははかばでうんどーかーい♪

神崎:世界一要らない待ち時間だよー。この時間で発電床踏めば東京タワー光らせられるよー。
   鳴子ちゃん、答えわかったから。ジャスラックの無駄遣いだから。

鳴子:ちなみにヒントは、問題文の中に隠されています。

神崎:問題文の前に答えがあるんだよー。「第1問!」って元気にネタバレしてんだよー。

鳴子:それでは答えをどうぞ! 不正解なら神崎君のお父さんは妹になった上で下半身が蛇になります!

神崎:聞いてねぇぞー? 後出しは卑怯だぞー? 答えは、1問目!

鳴子:1問目! それ、ファイナルコ?(どやぁーっ)

神崎:初っぱなから縮めんなよ、オリジナル大事にしろよー……ファイナルコアンサー。

鳴子:……………………………………………………………………………………………………………!!
   ……………………………………………………………………………………………………………!!(にやにや)
   ……………………………………………………………………………………………………………!!(どきどき)
   ……………………………………………………………………………………………………………!!(はらはら)
   ……………………………………………………………………………………………………………!!(めかめか)

神崎:ここぞとばかりに溜めるねー。なんで最後メカメカしくなったんだよー。何の改造だよー。

鳴子:………………正解!! 正解したためお父さんは妹ではなく弟になります!!

神崎:話が違うぞー? どっちみちブラジル出張はおじゃんになっちまうぞー?

鳴子:MEGUMIが演じるタイプの弟になります!

神崎:MEGUMIが何でも出来ると思ったら大間違いだからなー? そんな稀代のカメレオン女優じゃないからなー?

鳴子:まぁいいじゃないですか、神崎君のお父さんがブラジルでうぐいす豆育て続ける農場に行かなくてよくなって。

神崎:そんな仕事じゃないよー。父さんうぐいすパン関係者じゃないよー。鍼灸師だよー。

鳴子:それでは第2問です! 第2問は○×問題になります!
   この問題に正解するとなんとポイントが倍になります!!

神崎:まずポイント制だってルールがはじめましてなんだけどー。ルール説明冒頭に完遂しとけよー。

鳴子:不正解なら神崎君のお父さんは妹になった上に、下半身がダチョウになります。

神崎:どんな害虫のどんな害でそうなるんだよー。標本とか図鑑とか是非とも見せてくれよー。

鳴子:天海祐希が演じるタイプのダチョウになります。

神崎:何のドラマでやってたのー? 超見たいんだけど、TSUTAYAでレンタル出来るー?

鳴子:それでは第2問!! ででん!!
   「さっきのクイズは、本当に1問目である」

神崎:問題使い回すなよー! 「今何問目」は回答者一人につき1回しか有効にしなきゃダメだろー!
   さっき鳴子ちゃん「正解」っつってたよ!? 答え言ってたシステムがアゲインだよー!?

鳴子:○か、×か、そんなクイズは最初から存在しないのか。

神崎:何その5流の怪談のオチみたいな選択肢ー。クイズは確かに存在したよー。

鳴子:シンキングタイム、スタート!
   ゲッ♪ ゲッ♪ ゲゲゲのゲー♪ きみーのなみだをあつめてるー♪

神崎:聞いたことない歌詞だよー。ロマンチック過ぎるよ、第何期のゲゲゲでやってたんだよー。
   鳴子ちゃん、答えは○だから。クイズ作家が業界干されてもおかしくないクソ問だから。

鳴子:答えは○! それ、ファイナルナルコ?(どやぁーっ)

神崎:アンサーをナルコに変えちゃダメだろー。最後の鳴子ちゃんって意味深が過ぎるよー。

鳴子:……………………………………………………………………………………………………………!!
   ……………………………………………………………………………………………………………!!(にやにや)
   ……………………………………………………………………………………………………………!!(にやにや)
   ……………………………………………………………………………………………………………!!(にやにや)
   ……………………………………………………………………………………………………………!!(めらめら)

神崎:何ずっとニヤついてんだよー。そんで何で最後ちょっとしたボヤ起こしたんだよー。

鳴子:……………正解!! おめでとうございます、正解だったため得点が倍になります!!

神崎:ピンと来ないわー。元の得点が非公表だから上がり幅がピンと来ないわー。

鳴子:そしてスーパー鳴子ちゃん人形の効果により、得点がさらに倍!!

神崎:僕いつ使ったー? 存在も知らなかったアイテムいつ使ったー?

鳴子:神崎君はまだウルトラ鳴子ちゃんやエターナル鳴子ちゃん、ベーカリー鳴子ちゃんを残しています!

神崎:どんだけ人形抱えてんだよー。パン屋の鳴子ちゃんの特殊効果教えろよー。

鳴子:さぁ、次が最終問題です! 正解すると、なんと得点が3倍に!!

神崎:薬はどうしたー? 当初の目的であるイボを消す薬はどうしたー?

鳴子:しかし不正解なら、神崎君のお父さんは妹になった上に巨大ヒト食いムカデの餌食です。

神崎:蟲使いコンニャロー。正解と不正解のリスクが不釣り合い過ぎるよ、ただの人殺しだよー。

鳴子:あき竹城が演じるタイプの巨大ヒト食いムカデの餌食です。

神崎:何チャンでやってたのー? そのキャスティング攻め倒してるドラマ班はどこの局ー?

鳴子:最終問題です!! ででん!!
   「渋谷のギャル100人に『今、何問目?』と聞きました」

神崎:前提がぶっ壊れてるよー。ギャル達引き留めて何の調査を実施してんだよー。

鳴子:「さらに巣鴨のおばあちゃん100人にも『今、何問目?』と聞きました」

神崎:もはやスタッフへの拷問だよー。聞いたスタッフ絶対80人目辺りで気が狂うよー。

鳴子:「それを踏まえて、今、何問目?」

神崎:クソだー!! 徹頭徹尾クソ問のオンパレードだー!!
   そもそもタイムショック特有のクイズをミリオネア形式で採用したこと自体がクソだー!!

鳴子:ヒントは、ギャルの回答で最も多かったのは「1問目じゃね?」です。

神崎:そりゃそうだよー。その1問しか聞いてないならギャルは1問目としか言えないよー。

鳴子:おばあちゃんの回答で一番多かったのは「スタッフを孫と間違えた」です。

神崎:ホントかー? 巣鴨のばあちゃんそんなボケ散らかしたばあちゃんばっかりなのかー?

鳴子:ちなみに回答してくれたのは、MEGUMIタイプのおばあちゃんが18人、天海祐希タイプのギャルも18人……。

神崎:もういいよー。ヒントがどんどん謎を増やしていくんだよ、楽屋戻ったら女優のウィキ片っ端から読み漁るからなー。
   もう終わりにしよう鳴子ちゃん、とっとと父さんをブラジルに行かせてやってよ。答えは3問目だよ。

鳴子:ゲッ♪ ゲッ♪ ゲゲゲのゲー♪ ふたごのババアをはりたおすー♪

神崎:黙れクソMCー。答えた後だからBGM要らないよ、ていうか歌詞があるある探検隊の守備範囲だよー。
   3問目、3問目だよ。一刻も早くピリオドを打とう、3問目の、3問目による、3問目のための、3問目だよ。

鳴子:3問目ですね!? それ、ファイナルグラジュレーションセレモニーオンザダンシングナルコ!?

神崎:発展しすぎてカオスのるつぼだよー。最後の卒業式で踊るんじゃないよー
。
   3問目で間違いないよ。カンザキアンサー、あるいはファイナルカンザキだよ。

鳴子:……………………………………………………………………………………………………………!!
   ……………………………………………………………………………………………………………!!(めらめら)
   ……………………………………………………………………………………………………………!!(めらめら)
   ……………………………………………………………………………………………………………!!(めらめら)
   ……………………………………………………………………………………………………………!!(とぼとぼ)

神崎:本格的な火事が起きてるんだけどー。あと何で最後しょげてんだよ、火の手の上がりかたにヘコんでんのかなー。

鳴子:……………正解!! おめでとうございます、見事全問正解!!
   よって、神崎君のお父さんは巨大ヒト食いムカデをも返り討ち出来る戦闘力の妹になりました!!

神崎:なんじゃそりゃだよー。なんじゃそりゃそりゃだよー。
   僕はいったい何のために戦ってきたんだよ、結局積み上がったポイントの行き場はどこだよー。

鳴子:更にベーカリー鳴子ちゃん人形の効果により、神崎君のお父さんにはパン屋を開店する権利が与えられます!

神崎:どんな褒賞だー。鍼灸師の親父が強い妹になってパン屋に転職って何のサクセスストーリーだー。
   鳴子ちゃん、終始一貫してワケわかんないよ。なんで最終的に父さんがヒト食いムカデを返り討ちにしたんだよ。

鳴子:どうやら本当に食べられないパンは、神崎君のパパンだったようですね。(どやーっ)

神崎:クソッタレーっ!!

予選総合第11位(準決勝敗退) PARTY NOISE
審査員
点数
畔野 74 59 88 60 79 得点72.00
【審査員コメント】
・PARTY NOISEのネタはまず鳴子ちゃんの第一声を考え、そこから広げるのですが、
 今回ろくな第一声がマジで浮かばなかったため過去ネタ引き延ばすという手段に出ました。
 「鳴子:(センターマイクとお地蔵さんを入れ換える)」じゃねぇよ。「鳴子:(お地蔵さんの首を伸ばす)」じゃねぇよ。
 というわけで鳴子ちゃんの第一声大募集!けうけげんのtwitterにリプライかDMで送ってね!
   
・理不尽の極みすなあ。終始ツッコミの意見を聞かない姿勢が狂人っぷりを引き立たせてました。
 マイペースにハイリスクなクイズを連発させた上に全問正解しても不幸にさせるって酷いなあ。
 MEGUMIタイプとかお父さんが妹になるとか読み手に絵を想像させるボケが多かったのが特徴ですね。
 ハマるととことん面白いですが、そうでない時もままありました。個人的には「妹になった上で○○」シリーズ。
 あと正解発表の溜めは他のフレーズボケに比べてかなり弱いですので、改良が必要かと。
   
・ゲゲゲの鬼太郎のくだりは安定して面白かったです。渋谷のギャル100人に『今、何問目?』と聞きましたも。
 MEGUMIのくだりも最初は面白かったけど押しすぎかな……。
 
 けうけげんさんの書き方も、PARTY NOISEの書き方もだいぶ読み手に割れてしまっている中で、
 それでも尚こちらの予想を超えたものが出てくるのが、これまでのPARTY NOISEの持ち味だったと思うんですが、
 今回はちょっと予想の範疇な展開が多すぎた気がします。天丼がちょっと丁寧すぎて先が見えたかな、と。
 単純に今回は天丼前のボケがそもそもはまってなかった下りが多かったのもあります。
   
・「ベーカリー鳴子ちゃん」に不意を突かれてしまいました。絶妙ですね、ベーカリー鳴子ちゃん。
 ボケを展開させながら繰り返すネタ運びは相変わらずとても上手で、終始安定して面白かったです。
 ちょっと、ボケの展開のさせ方が無難だったかなという感じがあり、左右に振る面白さは十分だったですけど裏を突かれて大笑いするみたいな部分は若干少なめだったかなと。
   
・  
・父さん情報面白過ぎでしょw
 いろいろ面白くはあったのですが、クイズネタとしてドベタな「今、何問目?」に軸を置きすぎていたので、大きく爆発はしにくかったかなぁ、と。
 ただ、その流れの中で最終問題のパターンがちょっと変えてきたのは感心しました。
 

Rゲート
No.042 HIGH-POP
水族館
小沢:はいどうもHIGH-POPですよろし

伊上:せーの!!どっぱ〜んと!おたる水族館!!




小沢:あぁ

伊上:はいよろしくお願いしますー

小沢:宜しくできねえわ!何の真似だ!

伊上:いや、この前CMで見てなんかつかみに出来そうだなぁ…と

小沢:コンビ名と何もかかっていないフレーズを持ってくるな!せめてコンビ名がそっち方面だったら百歩譲ってもねぇな!やっぱりねぇ!

伊上:というわけでおたるの水族館ーズです、よろしくお願いします。

小沢:寄せるな寄せるな!ダッセェコンビ名!

伊上:それよりちょっと話は変わるんだけど水族館って知ってる?

小沢:全然変わってなくね?後知ってるけど馬鹿にしてるの?

伊上:いや、水族館ってなんとなく地味なイメージが俺の中にあるわけよ。

小沢:水族館のスタッフに蹴られればいい。

伊上:だから今日はどうしたら水族館に人が来るのかをこの私が考えてみた!無料公開だ!

小沢:お前の地位はどれくらいのものなのか。いいからさっさと発表して終わろう。

伊上:ではまず問題。水族館を思い浮かべてください。
   今あなたの視界には何が広がっていますか?

小沢:うーん、イルカのショーかなぁ。

伊上:残念!まずは入口があるでしょう!!

小沢:お前、お前!!

伊上:入り口すらもないただの更地でイルカのショー…のたうち回ってるだけじゃねえか!

小沢:この言葉を全国のイルカに届けて今すぐお前をどつきまわしてもらいたいわ!!

伊上:まずは入り口から変えてかなきゃダメ。建物の顔となる部分だからね。

小沢:そういう考えならまあ分からなくもないんだけどさ。
   例えば、サメの大きく開いた口を設置して飲み込まれる感を演出するとか。

伊上:あー、俺の考えてるのと近いね。
   俺のはトドの顔のどアップがあって

小沢:チョイスが斬新だな。

伊上:電流の流れるヒゲを避けなきゃ入れないっていうやつ。

小沢:くっそ物騒!救急車が常駐してそう!

伊上:毎秒6回転します

小沢:現代の拷問器具かよ!撤去だ撤去!

伊上:そして中にはいってまず大きな水槽がどん!!

小沢:ああ、インパクトあっていいじゃない。

伊上:分かりやすく言うと62型のテレビくらいです。

小沢:テレビ基準の大きいを持ち出してくるなよ!水族館の定規を使えよ!

伊上:その中にクラゲをね。こう。

小沢:よくあるやつ!!ワンコーナーによくあるやつ!!
   独自性のかけらもないよ!

伊上:次に進むとそこにいるのはイワシの大群!

小沢:ああ、群れになって泳ぐのは綺麗だって言うからねえ。

伊上:体力がなくなって下の方に固まって沈んでる予定です。

小沢:底にいるのかよ!!言葉の綾炸裂しちゃった!

伊上:まぁ、仕方ないですよ。魚偏に弱いって書きますから、ねぇ?





小沢:うん

伊上:まだまだ行きますよ、ふれあいコーナーって言うのを知ってますか?

小沢:あー、実際に触ってどんな感触かっていうのを体験できるやつね。
   子どもたちが喜びそうじゃない。

伊上:とりあえず箱にゴム製の手の入れ口をくっつけて。

小沢:なんだろな的なゲームの要素出してきちゃった!視覚的な方で楽しめないのかよ!

伊上:その中にクラゲをね。こう。

小沢:危険なやつ入れてるんじゃないよ!チョイスを完璧にミスっちゃった!

伊上:一番しびれる系の毒を持ってるやつを。

小沢:トドのヒゲでしびれさせに来てんのに同系統の攻撃を用意してんじゃねぇよ!子どもを殺しにかかるな!

伊上:ここで一旦セーフティゾーンでも用意しましょうか。

小沢:何だよセーフティゾーンって!勝手に他をデンジャラスゾーンにしてるからそういうゾーンが出来上がるんじゃねぇか!

伊上:フットサル場です。

小沢:フットサル!!!

伊上:7個のうにとフットサルが出来ます。

小沢:まず全員潰しちゃえば終わりだわ!!サッカーシューズの強度舐めんな!!

伊上:ここを抜けますと、やっぱり目玉、大きな魚を見せておきたいところだと思うんですよね。そろそろ中盤なので。

小沢:まだ中盤とかどれだけ地獄だよ。あと最初に見せておけよ。

伊上:ここではマンボウ

小沢:あら、普通に目玉になりそうじゃない。

伊上:の目玉を。

小沢:グッロ!!!まんま持ってくる奴がどこにいるか!!

伊上:奮発して80個。

小沢:マンボウ40匹で子どもは大興奮だったのに!!悲しくも18禁。

伊上:目玉を見られて大満足のユーザーが次に向かうところは?

小沢:シリアルキラーだろそれ

伊上:そうです、RESTAURANTです




小沢:は?

伊上:レストランでは魚介を使った素敵な料理が楽しめます。
   勿論採れたてなので鮮度も抜群!

小沢:普通にいいんだけど言い直すくらいならはじめからやるなや。

伊上:はい、ここで折り返し地点です。

小沢:いやぁ、ここでリタイアしてもおかしくないレベルだわ。裏口空けとけばいいんじゃない?満足度高くなるよ?

伊上:それではここから後半戦です。 

小沢:もう体力残ってなさそう。

伊上:まずはマンボウの目玉が80個。

小沢:は?

伊上:優雅に泳いでいます、素敵ですねー。

小沢:いやいやいや、折り返し地点ってそういうこと!!?元来た道戻るとか地獄の苦行だわ!!

伊上:次はフットサル場。

小沢:フットサル!!!

伊上:潰れたうにが相手をしてくれます。

小沢:相手が弱体化してる!!減った体力を気遣ってのことか!?

伊上:続きまして何やら箱がおいてありますね。一体何が入ってるんでしょうか?

小沢:さっき触ったやつ!!しびれるやつ入ってあるやつ!

伊上:なんとヘビが入ってましたー

小沢:水族館としてのアイデンティティーは!!!!!!
   最後まで残しておけよ!!!!!

伊上:そして次はイワシの大群。今度は上の方に浮かんでいます。

小沢:おい本当にやられちゃったんじゃないかこれ!!

伊上:まぁ、魚偏に弱いっ

小沢:次行けバカ

伊上:クラゲです

小沢:可愛いですねぇ。早く建物から出せ

伊上:そして最後はお待ちかねトドのヒゲです

小沢:誰も待ち望んでないわ!!アメリカの新しい死刑みたいだもの!!

伊上:というわけでこれが私の考えた水族館です。いかがでしたか?

小沢:生と死が浮き彫られている風刺的な建物だったと思います。早く潰せ

伊上:あっ、そうだ。ちなみにこの水族館の名前、何だと思いますか?

小沢:いや、全然わからないけど。

伊上:「おざわ水族館」です。

小沢:いや既存の水族館にも名称を似せつつ俺の名前をバッチリ使用していて全方位から訴えられちまえ!!!

2人:ありがとうございました。


Rゲート
No.043 安物鬼
もしもし詐欺
鬼:世の中不景気で、最近ですとEUからイギリスが離脱しましたね。
  私もそのせいでクビになりもはや詐欺でお金儲けするしかない。
  落ちるところまで落ちたよ、笑いたきゃ笑えよ!笑った分だけ得点に加算するんだぞ。

禿:はいどうも安物鬼です。最後ちゃっかり審査員にすり寄るんじゃねえよ。
  解雇されたの?

鬼:うん、EUショックのせいで…。FXトレードで大赤字を喰らってしまい勤め先のレジの金に手を出した。

禿:じゃあお前自身のせいだよ。警察に突き出されなかっただけありがたいと思えよ。

鬼:このままじゃ生活できないから詐欺で生計を立てようと思ったのね。
  タイトルは「もしもし詐欺」でビジョンとしては月に50万前後の利益を見込んでいます。いずれは一部上場を。

禿:企業のプレゼン装ってるけど、詐欺だからな?何が一部上場だよ。全部退場だよ。

鬼:そんなわけでもしもし詐欺の練習をさせてください。

禿:これ犯罪に加担したことにならないか心配だな…。



鬼:も、もしもし。あ、あの…。

禿:はい、どちらさんでしょうか?

鬼:えっと、あの、実はですね、……キャッやっぱり言えない!

禿:モジモジしてんじゃねえよ。モジモジ詐欺じゃねえかよ。
  漫才タイトルがもしもし詐欺なんだからコント部分を始めるにあたり導入はもっとスタンダードなボケにするべきだろ。

鬼:ダメダメ出しされた…。

禿:もしもし詐欺風に言うんじゃないよ。



鬼:もしもし、オレだけどさ。

禿:それを世間は。

鬼:完全オリジナルの詐欺は難しいな、ヒントくれ。

禿:ヒントねぇ…まずはもしもしを前面に押し出してはどうか。



鬼:はいどーーーもーーー!世界のもっしーモシ助!もっしーモシ助でござあい!

禿:電話の第一声が、はいどうも!なんてあるか。

鬼:もっしーこの前、街を歩いてたらお金たくさん入ったサイフ落としちゃったの!
  だからあなたの財布を私にくださいフ………なんつって!
  もっし!

禿:なんとなくダンディ坂野と被ってない?

鬼:もっしーこの前、とある大学の学園祭に呼ばれたの。

禿:続けるの?学園祭とかなおさらダンディ坂野色が強まったよ。まっ黄っ黄だよ。
  もっしーモシ助はやめようよ。



鬼:もし。

禿:えっ……はい、もしもし。

鬼:もし、明日でこの世が終わるとしたら…。

禿:カルト宗教かよ。

鬼:明日、終わる世にお金は不要である。だから我に納めるのだ。

禿:世の中が終わるならお前も不要のはずだが。なんで納めなきゃならないんだ。

鬼:我に納めた金額によってそなたの来世が決まるのだぞ。今のままでは雑巾がいいとこ。

禿:生き物ですらないのか…。そういうお前は一体何者なんだよ。

鬼:我はアッラーの腹違い種違いの兄、モッシーである。
  はいどーーーもーーー!世界のもっしーモシ助!もっしーモシ助でござあい!

禿:だからソレやめろよ。腹違い種違いってそれはつまり他人じゃねえか。

鬼:カルト宗教の設定に限界を感じてしまって…もし訳ない。

禿:申し訳ない、な。ニヤニヤしながら言うんじゃねえよ。



鬼:もし。

禿:嫌な予感がする出だし。はい、もしもし。

鬼:もし騙すなら砂まだしも

禿:まだしも?続きを言えよ。

鬼:チッチッチ、さっきのは回文だ。

禿:回文が詐欺の現場で必要かよ。
  んー?………回文になってねえよ。一瞬、そうなの?って信じちゃっただろ。

鬼:論点を回文に持っていけば詐欺を誤魔化せないかな?

禿:怪文のうちは無理だな。



鬼:もし。

禿:この始まり方は今のところ2ストライクだよ。はい、もしもし。

鬼:もしもあなたの息子が自動車事故に遭って、

禿:空振り三振。本質はオレオレ詐欺の内容部じゃねえか。

鬼:それがキッカケで被害者と恋仲に落ち子どもが出来てしまったら。

禿:おっと、ファールね。さっきのファール。粘りがある。

鬼:その子どもの名前はモシ助。改名するのに行政手続きと多額の保証金が必要です。

禿:はい三振だ三振。ベンチに引っ込め。
  うーん…キラキラネーム変えるのに金かかると言われてもピンとこないなあ。

鬼:改名しないと大変なことになりますよ?モシ助ですからね?名前がカタカナ+漢字ですよ?
  コードレス電話、と同じですよ?

禿:同じじゃねえよ。……構成は同じかもしれないけど土壌が全然違うよ。

鬼:今奥さんコードレス電話で話していらっしゃる?

禿:俺は在宅中の妻っていう設定だったのかよ。
  …はい、まあ子機で話してますけどなにか?

鬼:私は今、親機で話しています。内線通話だったんですねえ!!

禿:怖いわ!詐欺の話じゃなく住居侵入の話になってる!

鬼:いま親機の電話のコードが大変なコトに…クックック。

禿:いや別にそこはどうでもいい。

鬼:クックックッ…グガッ…ゲホッ…。
  奥さん、コードが私の首に食い込んで意識が遠のく…助けてもらえませんかねえ!

禿:大変なコトになってるのはお前じゃねえかよ。

鬼:私は頸動脈を確保しますから、奥さんは気道の確保できるものをコードに挟んでください。
  たとえば札束とかどうですかねえ!

禿:詐欺だからそのままお金を持ち逃げするんだろうけど、まさかの手渡し…。
  ヤメだヤメ。やっぱりもしもし詐欺は無理だよ。ちゃんと働け。

鬼:やっぱり無理か…仕方ない、ハローワークにでも電話してみるよ。
  プルルル プルルル ピッ
  はいどーーーもーーー!世界のもっしーモシ助!もっしーモシ助でござあい!

禿:そんな奴に紹介する仕事があるか。もう結構。

予選総合第9位(準決勝敗退) 安物鬼
審査員
点数
90 70 50 85 76 71 得点73.67
【審査員コメント】
・このネタ大好きですわ。「モジモジ詐欺」からの「ダメダメ出し」で完全にぶち抜かれました。
 「もし訳ない」「粘りがある」などの小技も上手いし、「内線電話」のような裏切りも秀逸。
 なによりキラーフレーズのもっしーモシ助がツボ過ぎて。もう何言われても面白い状態に入っちゃいました。
 回文の下りだけボケの質的にも浮いていた気がするので、そこにもし助並みの爆弾設置されてればさらにヤバかったです。
 ゆえにボリューム不足が超勿体ない。現時点で名作なだけに、「まだいけるでしょ!?」という欲求不満が残ってしまいました。
 行数にまだ余裕があるため、もっと伏線を仕込めるような下りを差し込めてたら、オチにかけてがさらに盛り上がったかと。
 マジでめちゃくちゃ面白かったため、もっと長くこの世界観を堪能したかったです。
   
・徹底したバカでよろしい。ボケもツッコミも一捻りあって、読んでいて新鮮でした。
 個人的には「禿:おっと、ファールね。さっきのファール。粘りがある。」の台詞が凄い好きです。
 全編通して安定した笑いはあるのですが、山場が見られないのが残念でした。
 最後の親機子機のくだりでドカンとくれば、綺麗な漫才になったと思います。
   
・ぶつ切りなスタイルにしては一個一個の威力がかなり弱かったかなと思います。モシ助はだんだんじわじわきました。
 コードレス電話の下り以降もおっと思ったんですけど、すぐ終わっちゃって残念です。
   
・ボケツッコミ共に濃すぎず多すぎず、1つ1つのやり取りがしっかり面白くて、漫才ネタとしての満足を強く感じられるネタだったかなと思います。
 ボリュームはもう少しあってもよかったかなというのと、ネタの展開的な面白さが後半にあると文句なかったかなぁと。
   
・  
・

Rゲート
No.044 XENOGLOSSIA
ごめん
歌姫「ごきげんよう! XENOGLOSSIAの六川歌姫ですわ!」

寛子「うふふのふぅ〜。XENOGLOSSIAの七瀬寛子でーす」

歌姫「今日はわたくし、ショートコントを作ってきましたのよ! 皆様、存分にお楽しみになってくださいましね!」

寛子「えー、まず初めに謝罪させてください。……新ネタ、落としました。
   結果、披露できるネタが、このポンコツお嬢が嬉々として書いたショートコントだけになってしまいました。
   というわけで、前大会3位の2人が、一気に転落する様子を、ご覧ください」

歌姫「それでは早速参りましょう! XENOGLOSSIAがお送りする、ショートコント! 『時限爆弾』」

寛子「お前が時限爆弾で粉砕されちまえばいいのに」



歌姫「くっ……犯人の残したこの時限爆弾……ここまで解体してきましたのに、最後の1本……
   赤とちょっと汚れた赤のどちらを切ればいいのか分かりませんわ……!」

寛子「もうそれ同じ色扱いでいいだろ」

歌姫「こうなったら……赤を切りますわ!
   今朝のニュースの占いコーナーで、今日のおひつじ座のラッキーカラーは赤だと言ってましたので!」

寛子「両方赤だってば。ラッキーカラーで『ちょっと汚れた赤』なんて普通言わないだろ」

歌姫「えいっ。赤をチョキッ」

寛子「聞けよ」

歌姫「…………と、止まりましたわ!」

寛子「止まったからいいものの、危うく寛子の辞世の句が、
  『ラッキーカラーで『ちょっと汚れた赤』なんて普通言わないだろ』になるとこだったじゃねえか」

歌姫「時限爆弾に表示されている残り時間は、あと54分。ギリギリでしたわね!」

寛子「54分て、えいやって切る残りような時間と違うだろ」



歌姫「はい! ウタヒメヒロコ〜の〜陽気なショートコ〜ント〜♪」

寛子「このブリッジ、四年近く温めてたらしいよ」

歌姫「続きましてショートコント、『別れ話』」

寛子「寛子はお前と、漫才コンビとしての別れ話がしたいよ」



歌姫「急に呼び出して悪かったな……寛子」

寛子「長年培って来た『ですわ』キャラ、簡単に捨てたなあ」

歌姫「実はYO、今日はYO、お前にYO、大事な話があるんだYO SAY HOO!!」

寛子「寛子、なんでこんな陽気なラッパー相手に股開く気になったんだろう」

歌姫「今までずっとラッパー口調だったけどYo……今日くらいは普通にしゃべっていいかい?」

寛子「今までずっとってこたぁ、昨日までそのテンションだったわけ?
   よく寛子、ナックルばっか投げてくるヤツとの会話のキャッチボールに着いていけたなあ」

歌姫「寛子……実は、俺っちと別れて欲しいんだ」

寛子「え、やだ。“俺っち”とか一人称超ダサい」

歌姫「頼む……俺っちと別れてくれ」

寛子「……なに? 寛子の他に、好きな子でも出来たってえの?」

歌姫「ああ、そうなんだ」

寛子「どんな子なんよ?」

歌姫「君とは違って、……牙出たいい子(気立てがいい子)」

寛子「ヴァンパイアじゃねえか」



歌姫「はい! ウタヒメヒロコ〜の〜陽気なショートコ〜ント〜♪ 続きまして、」

寛子「こらこらこらこら」

歌姫「どうしていちいち止めますの!?」

寛子「いちいち止められるようなネタばっかやるからだろ。つーか、なんだ。今のショートコント。
   ボキャブラネタじゃねえか。なに、普通のショートコントの中に、しれっとだじゃれコント紛れこましてんだよ」

歌姫「知恵をしぼって考えましたわ!」

寛子「渇いた雑巾をいくらしぼっても、もう一滴も水はでてこねえ、ってことが分かったわ」

歌姫「では続きまして、ショートコント『葬式』!」

寛子「会場の空気がすっかりお通夜なんですが、それは」



寛子「もうすぐ住職さんが来るはずなんだけど……遅いなあ」

歌姫「すいません、六川神社の者です。遅くなりました」

寛子「ホントだよ。早くお経読んでくれよ」

歌姫「はい、ただいま。……あぁ、急いでいたから数珠を忘れてしまいましたわ」

寛子「何してんだよ。何しに来たんだよ。ご立派なはげ頭見せにわざわざ来たのか住職さんよ?」

歌姫「……お借りしますわ」

寛子「ちょ、寛子の真珠のネックレスじゃ代わりになんねーよ」



歌姫「はい! ウタヒメヒロコ〜の〜陽気なショートコ〜ント〜♪」

寛子「ネタが憐れすぎて、真珠サイズの涙が出てくるよ」

歌姫「あらあら、それは御愁傷様ですわ。元気をお出しくださいまし、もっと良いツッコミができるようになりますわ」

寛子「オメーの考えたショートコントに言ってんだよ、当事者。
   つかさ……お前、住職役だよな? 住職がいるのは、神社じゃなくて寺だよ」

歌姫「神仏習合ですわ!」

寛子「自信満々に小賢しい言い訳をしたところで、一瞬の間は無かったことにはならねーからな?」

歌姫「続きましてショートコント、『葬式2』!」

寛子「シリーズ化すんな」



寛子「もうすぐ住職さんが来るはずなんだけど……遅いなあ」

歌姫「すいません、六川寺の者です。遅くなりました」

寛子「ホントだよ。早くお経読んでくれよ」

歌姫「はい、ただいま。……あぁ、急いでいたから木魚を忘れてしまいましたわ」

寛子「何してんだよ。何しに来たんだよ。アカペラでお経詠むつもりか?」

歌姫「……お借りしますわ」

寛子「ちょ、寛子のドラムセットでお経読むなよ」



寛子「ドラムセットて」

歌姫「はい! ウタヒメヒロコ〜の〜、」

寛子「お前、ドラムセットて」

歌姫「陽気なショートコ〜ント〜♪」

寛子「話してんだから、ブリッジを止めろ。
   ていうかドラムセットて。寛子のドラムセットて。寛子、なに、式場にドラムセット持参で推参してんのよ」

歌姫「寛子さんなら、やりかねないでしょう(けらけら)」

寛子「お前に嘲笑されると心の底から腹立つなあ。
   つーかちゃっかり六川神社を六川寺に訂正してんじゃねえよ。スポーツ新聞の誤報記事かなんかじゃねえんだから」

歌姫「もう、そんなに寛子さんが文句ばかりおっしゃるのなら、もうわたくし1人でネタをやりますわ!
   貴女の知らない、ピンでのショートコントネタがありますのよ!」

寛子「なんで自ら事故りに行くようなことするんだよ」

歌姫「六川歌姫の1人ショートコント、『大脱走』!」

寛子「寛子はこの舞台から脱走したい」



歌姫「はあ……はあ……やりましたわ。脱走してやりましたわ!」

寛子「ですわ口調が脱走の泥臭さのイメージに完全に食べ合わせ最悪」

歌姫「とりあえずあの山を越えれば……はっ! しかしわたくしには、罪人の印として刺青が!」

寛子「あぁ、昔なんかだとあったらしいよね、そうゆうのが。脱走した場合に、一般人でも罪人だって分かるようにね」

歌姫「錦鯉の刺青が!」

寛子「優雅だな」

歌姫「足の裏に!」

寛子「じゃ、今気にしなくていいよ。目立たないよ」

歌姫「ああっ! それに手首足首には鉄球に繋がれた手錠と足枷が!」

寛子「それ差し置いてまで、足裏の錦鯉気にしてたんか?」

歌姫「ああっ! 更に上下ボーダーのパジャマみたいな服を着たまま!」

寛子「これ以上無いくらいに“ザ・囚人”のスタイルしておいて、とりあえず真っ先に気にしたの足裏の錦鯉か?」

歌姫「ああっ! そうこうしている内に、追っ手が来てしまいましたわ!
   しかしこんなところで捕まるわけにはいきませんわ!
   だってわたくし……娑婆に置いてきてしまった、たった1人の妹が心配で心配で……!」

寛子「はあ」

歌姫「(立ち位置をちょっとずれて)『まて〜! 脱走犯〜!』(元の立ち位置に戻って)ああ、刑務所からの追っ手がすぐそばに!」

寛子「1人2役かよ。1人でショートコントやるぜって息巻いてたわりには、
   寛子が追っ手訳やってやった方が演技がスムーズで分かりやすかったんじゃねえのか、コレ?」

歌姫「ああ、しかし妹が! 妹が無事にしているかが心配でわたくしは〜!
  (立ち位置をちょっとずれて)『お姉ちゃ〜ん! 逃げても無駄だぞ〜! 早く戻らないと、刑期が延びてしまうぞ〜!』
  (元の立ち位置に戻って)ああ、なんてこと! 妹は刑務官になっていて、わたくしのすぐそばにずっと居たのですね!
   遠くにあると思っていたはずの大切なものは、案外傍にあったりすることも多いということなのですね〜!」

寛子「もう、ぐうの音も出ないね」

歌姫「はい! ウタヒメヒロコ〜の〜陽気なショートコ〜ント〜♪」

寛子「やめて寛子を巻き込むな。今のネタに関しては、お前1人で事故ってるからな。
   ロクカワウタヒメの陽気なショートコントだからな。寛子はたまたま舞台の上に立ってた観客Aだからな」

歌姫「♪いかがでしたか〜わたくし〜たち〜の〜ショートコ〜ント〜♪ 荒んだ〜日々に〜ほっと一息〜♪
   それでは皆様、また会〜う〜日ま〜で〜♪」

寛子「不思議な節をつけて締めるんじゃない。もういい、お嬢の自己満足には、ついていけない。もうおしまい」

歌姫「というわけで、歌姫と」

寛子「寛子の」

2人「単なる雑談、おしまい。ありがとうございました」

予選総合第35位(3回戦敗退) XENOGLOSSIA
審査員
点数
43 50 40 55 56 60 得点50.67
【審査員コメント】
・今回のMM−1、コントに始まりコントに終わるって何やねん。オセロならキングオブコントになっとるぞ。
 「ですわキャラ簡単に捨てる」「陽気なラッパーに股開く」「食べ合わせ最悪」などツッコミはいつも以上にキレてました。
 ただ、核となるショートコントが弱く、それを補う繋ぎの部分にあまり爆発がなかったのが痛かったです。
 個人的に繋ぎの部分のパワーをもう少し上げれば、漫才感がより出て、コント部分をフリに盛り上げられた気がします。
 あと繋ぎで弄るにしては、個々のショートコントが割としっかりしているため違和感があると言いますか。
 もっと振り切れてお粗末な出来の方が、漫才部分のフリとして使いやすかったように思えます。
 最後の脱走はコントを俯瞰で見るという構図が漫才らしく、最後のネタとしてふさわしいものでした。
   
・あ、うん……正直に申しますと、自負してらっしゃる通りでございます。皆までは言いません。
 ただ、間のやりとり長めのショートコントはなかなか使えるフォーマットに感じました。
 あと、キャラを崩した歌姫さんは貴重。
   
・んー、何が問題って、一応ちゃんとショートコントとして成立してしまってることなんじゃないでしょうか。
 いっそもっとめちゃくちゃな物を並べた方が、寛子さんのキャラ、立ち位置が生きてくると思います。
 嫌いなネタではないんですが、笑ったかと聞かれると……って感じですね。
   
・歌姫さんがちゃんと喋ってて安心しました。
 やらんとしてることは分かるし多少なり面白い空気は出てるとは思うのですが、どうも寛子さんの立ち位置というか振る舞い(?)が中途半端な感じがして、空気を活かしきれてなかった感じがしました。
 1、2本目のショートコントで寛子さんが普通に歌姫さんに対してツッコんでたりしてるのが、最後に1人でやってるショートコントとさして変わらない感じがしまして。
 3、4本目のような、コントに寛子さんの素があまり入ってこないタイプの方がこのネタの空気の面白さが出てたんじゃないかなぁと思います。
   
・  
・ショートコントとしてのクオリティがまぁまぁ高いってどういうことだよオイ!
 繋ぎの部分もいろんなテクニックを駆使してますね。ちょっと内輪ネタ(?)っぽいのが多いのは気になりましたが。
 他のネタと面白さの量で比較してこのくらいかなぁと。