予選Aブロック 予選審査員専用の審査フォームはこちら

001 ようこそ哲夫ワールド 002 電光ナイフ 003 ゴトウまるまる 004 パープル 005 よこしま 006 Silver Kiss 007 真鶴ボックス 008 デファクトスタンダード 009 フタゴササカワ 010 宇吉


Pゲート
No.001 ようこそ哲夫ワールド
ケツイをちからに
哲夫:はいどうも、ようこそ哲夫ワールドです。今日の相方はいったい“何”でしょうかね〜?
   ニンゲンではないと思います。期待してない。

??:一体何でしょうね?ネコ除けのペットボトルとか。

哲夫:イヌがよくションベンひっかけてくアレね。いやだなあオシッコ臭のする相方…オシッコ臭のするMM-1…。

??:ま、まだ決まったわけじゃないし!さっそく正体のヒント出すよ!
   一文字目は、ペ。

哲夫:ペットボトルの可能性が強まったじゃねえかよ。まあペンギンとかペニスとかの可能性も残されているからね。様子見。

??:二文字目は、ッ。

哲夫:ペットボトル一直線じゃん。よくてペッパー君だけど、前回大会に続き連続でロボットネタはさすがに無いだろ。
   もしやペッティング?

??:そんな18禁のやつ出せるわけねえだろ。                                                                      (キラッ)

哲夫:ん?何か光ったな?                                                                                ★===(ヒュゴーーーッ)
   あっ流れ星だよ、お願いしよう!ちゃんとした相方ちゃんとした相方ちゃんとした相方…。

??:叶うといいね!                                                                    ★===(ヒュゴーーーッ)

哲夫:ちょっと、なんかこっちに向かって来てない?流れ星と言っても結局は隕石だしこのままじゃMM-1が1組目で終わっちゃって哲夫の優★===(ドゴーーーン!)










___お… つお…     聞こえるか、哲夫。立ち上がるんだ哲夫!立て!哲夫!立哲夫(たてつお)!

哲夫:う、うーん。一体何が起きたんだ…?哲夫の優勝???
   ハッ!MM-1の会場が巨大なクレーターに!あの隕石のせいで…哲夫以外のすべてが木端微塵に!哲夫は奇跡的に無傷。
   審査員席には6つの小さなクレーターが!よくもまあピンポイントに当たったな。きっと当たるときにド・レ・ミ…と音が鳴ったに違いないよ!

___このMM-1の世界を変えられるのは、哲夫!お前しかいない!ケツイをちからに変えるんだ!

哲夫:決意…?哲夫からはけっこう遠い言葉だけれど…。
   うわっ急に目が回る〜〜〜こ、これは一体〜〜〜。










哲夫:………(MM-1の会場が元通りだ。審査員も6人いる)

??:開口一番閉口してんじゃねえよ!

哲夫:………(さっきのは夢?白昼夢だったのか?ロマンポルノ映画によく出てくる手法…)

??:すみませんねーちょっと緊張しちゃってるみたいで。哲夫はデビューして1年くらいだしまだまだ初心者なんでね。

哲夫:………(違う!哲夫はデビューして7年くらいだし初心者ではなく小心者なだけだ!)
   いや小心者とか自分で言うなよ!

??:ん?……今日は本当に体調が悪いようですけど。まあ漫才頑張っていきましょう。いつもどこかしら悪いし相手してたらキリが無い。

哲夫:(切り替えていこう、切り替えるんだ哲夫。切り替えが肝心ってガンジーも言ってたし。切り替えがガンジーン。いや、これは口に出さなくて良かったな)
   きょ、今日の相方はいったい誰でしょうかね〜。

??:ちょっと哲夫!“誰”じゃなくて“何”だろ!いい加減にしろよ!                                                          (キラッ)

哲夫:あっ!流れ星来たよ!流れ星というか隕石というか。あれが相方の可能性も…最悪すぎる。                                               ★===(ヒュゴーーーッ)

??:じゃあここに相方枠で居る俺は何なんだよ。ペッで始まるモノだよ。痰吐く音みたいだからもっとヒント出したい。                            ★===(ヒュゴーーーッ)
   偶然にも流れ星が見えましたし、漫才中ではありますが何かお願いしてみますか?ヒント出したい出したい出したい。

哲夫:偶然じゃなく必然なんだよ!落ちませんように落ちませんように落ちませんように…。                                ★===(ヒュゴーーーッ)

??:え?あの流れ星落ちるの?そういやだんだん近づいてるような気も…。まあ余程のことが無い限り落ちませんよ。それよりも私の正体を  ★===(ヒュゴーーーッ)

哲夫:危ない!もう少しで隕石と衝突するところだったぞ!長台詞は危険だ、適宜改行を挟もう!              ★===(ヒュゴーーーッ)
   今はこうやって時間を稼ぐしかない!なるべく短い台詞で、漢字を多用するんだ!

??:そんなこと言ったって…それじゃあ漫才を進め難いですよ。平仮名にした方が判読し易いですし。    ★===(ヒュゴーーーッ)

哲夫:ウオーーーイ!今のも結構ギリギリだったぞ!平仮名、の前で改行するべきだった!  ★===(ヒュゴーーーッ)
   って哲夫も危なかったね…でも今は台詞内の2行目だからすごく余裕を感じるね!お星さまでリンボーダンスしちゃうゾ〜〜〜!はい通過!余裕のてっちゃん!

??:よっちゃんだろ。                         ★===(ヒュゴーーーッ)

哲夫:アアッ!ツッコミどころを用意したばかりに!    ★===(ヒュゴーーーッ)
   もう20文字ちょっとしか1行目に入れられなくなってしまった…。そんなこと言ってるうちにも流れ星を暖簾のようにくぐっちゃう哲夫。ウイ〜もう1軒行くゾォー!なーんて。

??:

哲夫:ダメダメダメ!喋っちゃダメ!    ★===(ヒュゴーーーッ)
   今、不用意に喋ろうとしたでしょ!?
   コロン:が見えた瞬間に顔真っ青になったよ!真っ青!部長、もう飲めません、ヘヘヘ…。

??:吐きそうで     ★===(ヒュゴーーーッ)
   顔色悪く
   なったんかい!

哲夫:い  ★===(ヒュゴーーーッ)
   い
   ツ
   ッ
   コ
   ミ
   だ
   け
   ど
   `
   も
   う
   限
   界
(ドゴーーーン!)










___お… つお…     聞こえるか、て

哲夫:…ハッ!ダメだったーーー!隕石を回避することが出来なかったーーー!巨大なクレーターがーーー!でも審査員は無事だ。

___なんか目覚めるまでが早い。12月25日の朝みたい。

哲夫:最近は朝早く目覚めることが多くなったよ。からだじゅうの関節が痛むんだ。

(ド! レ! ミ! ファ! ソ! ラ!)

哲夫:ああっ6名の審査員たちーーー!ずっと表情の硬かった審査員たちがーーー!小さめの隕石が的確にヒットーーー!
   助けられなかったけど、助かった面もあるな。誰も笑ってなかったし。

___このMM-1の崩壊を止められるのは哲夫、お前しかいないのだ。ケツイをちからに変えるんだ!

哲夫:また戻るのか〜〜〜対策考える時間が欲し〜〜〜。










哲夫:はいどうもようこそ哲夫ワールドです。今回からね、ゆっくりと漫才やっていきたいなと思いましてね。
   今日も謎の相方を連れてきましたよ。いったい“何”なんでしょうかね〜楽しみです。
   相方の紹介も後程するんですが、まずは哲夫の自己紹介からさせてもらいましょうかね。
   哲夫です。男。
   え〜〜〜〜〜、

??:自分の事なんだからもっと言うこと思い浮かべよ!

哲夫:あっコラ!勝手に喋るんじゃないよ!今はまだ「待て」だよ!あっちで「おすわり」してなさい!「ちんt いやなんでもない。

??:犬じゃねえし!ペッで始まるモノだし!ていうか漫才なんだから喋らなきゃダメだろ!

哲夫:それができないんだよ!8台詞目でスタンバイされるんだから!ここから先は哲夫一人でなんとか進めるよ。
   どうしても困ったときは合図をやるから、そこでつっこんでくれ。わかった?

??:了解。

哲夫:ンギャーーー!くだらない相槌で1行消費しちゃった!

??:いやだって、わかった?って聞くから…。                                                                     (キラッ)

哲夫:ヒイイイイッやっぱりセットされてるーーー!死へのカウントダウンがスタートしてるーーー!                                            ★===(ヒュゴーーーッ)

??:ん?ああ、流れ星が見えるね。まさか哲夫、あれが落ちてくるとでも?そんなワケないでしょ。                                    ★===(ヒュゴーーーッ)
   せっかくなんで、漫才中ですが会場のお客さんもいっしょにお願いごとでもしましょうか。
   ??の正体を明かせますように正体を明かせますように正体を明かせますように…。

客A:この漫才が早く終わりますように早く終わりますように早く終わりますように…。                                  ★===(ヒュゴーーーッ)

客B:哲ワが1回戦敗退しますように1回戦敗退1回戦敗退…。                                       ★===(ヒュゴーーーッ)

客C:哲夫は長生きしない長生きしない長生きしない…。                                    ★===(ヒュゴーーーッ)

哲夫:ヒエーこの観客ら全然優しくねェーーー!悪口はこの際どうでもいいよ、台詞として入ってくるなよ!        ★===(ヒュゴーーーッ)
   と、とにかくここからは哲夫主体で漫才の軌道修正をしなくては…。
   流れ星よりも哲夫ワールドに興味を持ってください。哲夫ワールドとはウェブ村のひとつで、

客A:ブーッ!ブーッ!興味無いぞー!                                ★===(ヒュゴーーーッ)

客B:ブーッ!ブーッ!過疎村じゃねえか!                        ★===(ヒュゴーーーッ)

客C:(飲んでた乳製品が喉にからむ感じがして)ゴホゴホッ ペッ!       ★===(ヒュゴーーーッ)

哲夫:この3馬鹿トリオめ!台詞への介入が己の首を絞めてあっ改行忘れ★===(ドゴーーーン!)










___うわ、もう目を覚ましてる。

哲夫:わかっていたよ、これまでやってきた方法では何も解決しないって。軌道修正するべきは漫才ではなく隕石の方だったんだ。

___ようやく答えを出せたようだね。今こそケツイをちからに変えるんだ!

哲夫:でも哲夫には決意なんてほとんど無いよ。流れに身を任せるタイプだから。

___おいお前、重要なことを説明するからよく聞けよ?ケツイとはニョウイ。

哲夫:尿意は決意じゃないだろ。排尿したい!という思いが決意に含まれるかもしれないけど、イコールで結ぶなよ。要素の一つだろ。
   というか尿意でどうやって隕石を………ハッ!もしや!?

___いいアイディアが浮かんだかな?このMM-1の窮地を救えるのは哲夫、お前しかいないのだ。ケツイ改めニョウイをちからに変えるんだ!

哲夫:哲夫が救世主ポジションなのに最後までお前呼ばわりだったな〜〜〜。










哲夫:はいどうもようこそ哲夫ワールドです。今日の相方は“何”でしょうかねー。

??:名前のヒント、ペッで始まります。

哲夫:なんだろう、ペットボトルかな?ペッチャブリーかな?ペッサリーかな?
   ペッチャブリーってのはタイの都市名で、ペッサリーってのはまんこ版コンドームね。勉強になったね!
   相方オープン!

ペッ:ペッニス!!(ばばーん!)

哲夫:ばばーん!じゃねえよ。ちっちゃいツ、いらねえだろ。それがあるせいで予想もかなり狭まっていた感があるのに。
   ということで今回の相方はおちんちんです。哲夫の、です。哲夫のちんちんですが、独立して喋ります。脳は無いけど陰のうがあります。

ペッ:ペッニスはね、ベッカムの仲間なんだよ。ベッカムもちんちんあるし。

哲夫:予想以上に字面が似ててびっくり!でもそれだけでベッカムに仲間意識持つのが図々しいわ。
   (次だ…次からが勝負なんだ…!)

ペッ:普通のペニスと違って、ペッニスは射出力がケタ違いだよ。消防車なんて足元にも及ばないし。                                             (キラッ)

哲夫:(来たっ!この機会を逃さないっ!)                                                                       ★===(ヒュゴーーーッ)
   それはすごいですね、そんな話してたらオシッコ行きたくなっちゃいました。というかもう間に合わないね。ではここで。
   結局オシッコ臭のするMM-1になりそうだね。

ペッ:(チョロロロロ…)                                                                      ★===(ヒュゴーーーッ)

哲夫:期待外れにも程がある。決意を力に、尿意を力に…うおおおおおっ!                                          ★===(ヒュゴーーーッ)

ペッ:(ブシャアアアアアッ!)=============================================3         ★===(ヒュゴーーーッ)

哲夫:めっちゃオシッコ出たし、光線みたいに飛んでる!ふつうなら放物線描くんじゃ。テキストでは難しいけど。            ★===(ヒュゴーーーッ)
   あっイカンイカン!ペニスの台詞の時にトドメを刺さなきゃならねえ!
   哲夫はしばらく黙っているよ。体中の水分を股間に集中させるよ。

ペッ:(ブシャアアアアアッ!)=========================================3>|||<★===(ヒュゴーーーッ)

ペッ:(ブシャアアアアアッ!)=================================3|||★(シューン…)

ペッ:(ブシャアアアアアッ!)===================================3|||★

ペッ:(ブシャアアアアアッ!)=========================================3|||★

ペッ:(ブシャアアアアアッ!)====================================================3|||★

ペッ:(ブシャアアアアアッ!)===========================================================================3|||★

ペッ:(チョロ、チョロロロ…チョロッ、ボダダッ、ポタッ、………ピチョン)                                                      (キラーン)

哲夫:やった!隕石を跳ね返せたぞ!これ、で…、やっと、漫才を………。










___お… つお…     聞こえるか、哲夫。目を覚ますんだ哲夫!このまま死んだら、めちゃくちゃオシッコして脱水死したヘンな人、になってしまう。

哲夫:それは嫌だ!ううう、酷い目に遭った。でもMM-1が無事ならいいや…。
   緑豊かで小鳥がさえずり光の球がフワフワ舞うMM-1が目前に広がっているね。
   こんなんだっけ?MM-1の会場。もうちょびっと殺伐としてたような気もする。具体的に第何回が〜とは言わないけど。

___哲夫よ、最後にやるべきことがあるだろう?また時間を戻すからな、しっかりするのだ。

哲夫:やるべきこと全部やったと思うんだけど〜〜〜。










哲夫:………(いつものMM-1の会場だよなぁ、審査員もみんな無事で………8人いる!?とするとここは念願の決勝の舞台!やるべきこと、それは優勝!)
   はいどうもー!ようこそ哲夫ワールドの哲夫です!

ペッ:ペニスですっ!!

哲夫:まだ??のままで居ろよ!まあ…すごい活躍してくれたし今回は許すよ。

ペッ:ペ?

哲夫:いつもどおりゲテモノ相方を迎えて漫才やっていきたいと思います。
   今日はつい最近に体験した、タイムスリップの話をしたいんだけど………………

                                                      お わ り

予選総合第20位(3回戦敗退) ようこそ哲夫ワールド
審査員
点数
75 70 50 71 70 73 得点69.17
(ボーナス+1点込)
【審査員コメント】
・君の名は観て思いついたんですかね。まさか哲夫がちょっとした感動要素取り入れて来るとは。
 まずギミックがお見事。隕石がセリフに衝突するという、テキストでしか出来ない設定を十二分に活かせていました。
 「過疎村」「具体的に第何回が〜」など単純に良いフレーズも豊富で、1つの作品としてクオリティが高かったです。
 ただ「ケツイ→ニョウイ」のところはしっくり来なくて引っ掛かりました。無理矢理でもいいのでもっと説得力が欲しかったかなと。
 謎の声の正体も回収出来たらなおキレイだったかなと。それこそペッニスばりのバカバカしい正体でボケれた気がします。
 この手のネタは隙がなければ無いほど面白いので、更に研ぎ澄ましたロングバージョンを是非読ませて頂きたいです。
   
・構成がしっかりしており、失速することなく読めました。
 客がセリフを消費しちゃうところが特に良かったです。
 構成で読ませるネタなのである程度は仕方ないと思うんですが、もう少しボケの強度を上げる余地はあるかなと思いました。
   
・かなり読み物として楽しかったです。
 前提としている部分がわからないところもありました。
   
・インディペンデンスデイみたいな漫才で若干の感動すらありました。
 (中学生の時に1度見たっきりなので合ってるかわからないですが)
 改行とかを駆使してなんとかしようとしてるくだりが面白かったのですが、
 逆に言うとそこでピークを迎えてしまってクライマックスの盛り上がりには欠けてしまった気がします。
   
・隕石の視覚的アイディアは面白いのですが、どうしても隕石のせいで視覚的に読みづらいネタになっていると思いました。
 全体的にペニス、隕石、タイムスリップと要素が多く、特にペニスがあまりかみ合ってないような気がしました。
 要素の多さと構成面で後半の盛り上がりや裏切りに欠けてしまったように感じましたが、小ボケのくだらなさや、アイディア自体は非常に面白いと思いました。
   
・コントだなぁとか思いつつも、ストーリーの完成度が結構高くて読み応えはありました。シンプルに流れ星のシステム良いですね。
 いつもとちょっと違いつつも、良くも悪くも哲夫だなぁという感じでした。
 

Pゲート
No.002 電光ナイフ
小学校時代
疾風ロシナンテ:はいどーも電光ナイフと申します。
大瞬:よろしくお願いいたします。
2人:はい!シャキーン!
疾:いやーありがとうございます。
大:さあ僕らの漫才の中で一番の見せ場が終わりましたけど。
疾:余計な事言わなくていいから。
大:面白かったら笑っていいです。
疾:上から言うな!まあこんな感じで漫才やってますけど。コイツとは小学校からの付き合いなんですよ。
大:付き合いと言っても別に恋愛関係じゃないですよ。
疾:当たり前だろ!ソッチじゃなくて友達関係!
大:彼は小学校四年の冬に隣の学校から転校して来たんですよ。近いのに転校って事はイジメが原因だよね。
疾:違うわ!家引っ越したの!
大:イジメで?
疾:家族巻き込むレベルじゃん。俺そんなに弱く見える?
大:だって風邪こじらせながら鼻水流して鼻声で自己紹介したじゃん。あれ衝撃的だったわ。
疾:風邪のシーズンだもん。しょうがないだろ。
大:すぐにみんなと打ち解けて初日にもうあだ名も付いてたよな。
疾:まあね。
大:「病原菌」て。
疾:イジメられてんじゃねーか!本当は「ロシナンテ」ってあだ名。
大:そのあだ名俺が付けたんですよ。昔電波少年て番組に出てきたロシナンテって馬に顔が似てたから。
疾:俺そんな馬面かな?
大:よく俺が背中に馬乗りになったら「ヒヒーン!」って泣き声上げてたじゃん。
疾:どうしても俺をいじめられっ子にしたいみたいだなお前は。まあ確かにコイツとは一番初めに仲良くなってよく遊んだんですよ。
大:お互いの家を行き来したりして。
疾:ゲームの貸し借りとかしたりして。
大:命のやり取りとかしたりして。
疾:殺し合いになってんじゃねーか!仲悪っ!
大:あまりにも仲良くてついには交際に発展していって。
疾:ソッチじゃねーから!漫才の冒頭でお前自身が否定したろ!
大:でもたまにはケンカもしましたね。
疾:好きな女の子が同じで取り合いになったな。
大:双子の姉妹だったな。見分けが付かない程。
疾:だったらどちらかと付き合えば取り合いにならなかったろ!双子じゃないから!クラスのマドンナだった「雪美」ちゃん!
大:あだ名が「雪見だいふく」だったな。
疾:それ同じ名前のクラスの色白デブスだろ!俺達が取り合ったのは痩せてていつも笑顔だった雪美ちゃん。
大:家が貧乏過ぎて給食以外メシにありつけないから近所の山に生えてた笑いダケ食ってああなったんだよな。
疾:俺らキノコの副作用に侵された腹ペコの女の子好きになってたのか!?
大:両手引っ張り合っても笑ってたからね。
疾:泣きたいけど泣けずに。
大:ポイズン。
疾:何今の?
大:・・いや何でもない。
疾:それで女の子をイジメるんじゃないって先生に叱られてさ。
大:俺達の頃の学校の先生はまだ暴力を仕事に出来てましたから実権は強かったんですよ。
疾:宿題忘れたら教科書の角で頭叩いたり。
大:プールの授業でふざけたら顔を水面に付けたり。
疾:殺されるよ!
大:何か問題起こす度に親が学校に呼び出されましたね。
疾:あれ結構面倒だな。
大:「御家庭でどういう教育してるんですか!全く親の顔が見てみたいですよ!」いつもウチの親の顔見て怒ってた。
疾:先生の願望叶ってるね。
大:負けじとウチの親も「ウチの子はヤンチャなだけです。」って反論してたね。
疾:まあ元気良すぎるから悪さしちゃうんだよね。
大:そしたら先生が「だからと言って勝手に学校の合鍵作ったら犯罪ですよ!」って怒ってた。
疾:アウトだろそれ!
大:俺よく学校に忘れ物したりするから夜に取りに行く時使うなと思ってさ。ある種の鍵っ子だったわけだ。
疾:さらっと言うなよ。まあ昔からこんな奴なんですけどこれからも漫才やっていけたらなと。
大:そう言えば俺今思い出したんだけど。
疾:何?
大:昨日小学校の同窓会あったんだけど。お前呼ばれてないな。
疾:俺やっぱイジメられてたのか・・。
2人:どうもありがとうございました。


予選総合第35位(1回戦敗退) 電光ナイフ
審査員
点数
22 40  1 35 23 32 得点26.50
(ボーナス+1点込)
【審査員コメント】
・ボケのパターンは終始一貫しており、「キノコの副作用」など良質なフレーズもあって良かったです。
 ただどうも煮え切らないと言いますか、釈然としないボケツッコミが多かったように感じました。
 雪見だいふくが雪美ちゃんと別人とか読み手にはわかりませんし、ポイズンの下りもテンポを崩すだけで少しわかりづらかったです。
 全体的にボケもツッコミも長くて咀嚼するのに時間がかかるので、「〜!〜〜〜!」のように一文を区切った方が読みやすくなるかと。
 また、イジメで転校したというボケに対して「俺そんなに弱く見える?」は、実際にイジメで転校するパターンもあるのでちょっとモヤっとしました。
 ボケの発想自体は悪くないので、言い回しや構成を吟味するだけで見違えるように面白くなるはずです。
   
・ボケのレベルがどんどん高くなってますね。
 ツッコミもスパッと決まっていて好感触です。
 全体の構成や設定に気を使い始めればさらに上に行けると思います。
   
・いや〜うーん、結構みててしんどいボケが多かったです。
 浅瀬をずっと進んでいる感じです。もっと深みへ。
   
・シャキーンを欲してしまう自分がいますね…。あと、5行目の自虐的なセリフに思わず笑ってしまいました…
 いわゆる「実際に見たらもっと面白く感じるであろう」ネタではあると感じました。
 が、ぷよぷよで例えると(わからなかったらすみません)、単発でぷよを4つ消してるだけと言いますか…。
 もっと2連鎖、3連鎖…と織り交ぜていくことを意識してみる必要があると思います。
   
・二人が同級生で、二人だけが知っている事実の中でボケてツッコまれても、読者としては何が本当で何がボケなのかが非常にわかり辛い内容になっていると感じました。
 ちゃんとボケとして伝えることができれば面白い所もあると思うのですが、かなり見せ方で損をしているネタだなと感じました。
   
・今回特に、誰でもできるようなボケにとどまってしまっているような気がしました。
 ロシナンテの話題にもっと踏み込むなど、この二人ならではの話題をもっと広げていって欲しかったです。
 

Pゲート
No.003 ゴトウまるまる
マジック
ゴトウ:ゴトウまるまるのゴトウがいきなり本題切り出すけどさ、俺マジックができるんだよ。


まる:へえマジック。初めて聞いた。どうもまるです。自己紹介入れ込みバージョンでお送りしています。


ゴト:がんばって習得したのよ。モテたくて。


まる:あ言っちゃうんだね。モテたくてとか。いいねいさぎいいね。


ゴト:1日18時間練習したの。


まる:めちゃくちゃモテたかったんだな!いいよ欲望に正直になろう。彼女出来たあと気を付ければいいんだから。


ゴト:だから今日ここで披露しようと思って。


まる: ..披露する?今日?マジックを?これ...文字だよ?伝わらないよ?


ゴト:だからお前に状況を伝えてほしいんだよ。いつもツッコんでばかりの本当のことしか言わないお前ならできるよ。


まる:なんかお笑いやってる人間としては複雑な言葉だけど褒められたと思っていいのね?じゃあいいよやろう。


ゴト:俺が得意なのはクローズアップマジック。


まる:あートランプとかコインとか使ってやるやつね?


ゴト:これが1番合法的に女の子の手に触れるからね。


まる:いいねまともな人間は胸に秘めておく欲望丸出しだね。


ゴト:じゃあまずはこの80枚のトランプを使ったマジック。


まる:おーなんだこの中途半端に多いトランプは。


ゴト:これをまず切ります。


まる:おーなかなか上手いですよ。さすが1日18時間。モテたいという感情は男を1番成長させるね。


ゴト:じゃあこの中から1枚選んで裏にして置いてください。僕は後ろ向いて目の中に指ツッコんでますので。


まる:やり過ぎだろ。覆うだけでいいんだよ。


ゴト:イテッ!


まる:うわーやってますね!指ぶっささってます。視力失いませんように!
じゃあ選べばいいのね?よっ!これをみなさんだけにお見せします。
(ラベンダーの14。謎のカードですがおそらく増えたぶんのカードですね。)はいいいよ!


ゴト:痛かったー。ただ目は見える。


まる:良かった。なによりです。


ゴト:あっすいませんひとつ忘れてた。その選んだカードになんでもいいので文字を書いてもらえますか?
僕はもう1回後ろ向いて指ツッコんでますから。イテッ!


まる:こいつマジックでブレイクしたら失明しますね。 ...はい書きました!(モテるといいね)はい置いたよ!


ゴト:うおー痛かったー。じゃあそのカードの上に手を置いてもらっていいですか?はいそしたらその上に私の手を置きます。


まる:あーここで手に触れるね。努力と痛みに耐えて掴んだ手だね。


ゴト:ここで呪文をかけるとこのカードがなにか見えてきます。ヒャダルコ!


まる:おーなぜ今氷系呪文を。あーなんか冷たくなってきた。ヒャダルコ使えるんだね。


ゴト:はい見えました!ジャスミンの8!


まる: ...えっ?いや違いますよ?


ゴト:えっ違う?開けてみてください。


まる:ジャスミンの8だ!!なんで!?どうやってセクハラしてる間に!?


ゴト:体のどこかに違和感ありませんか?ブラジャーの中を見てみてください。


まる:俺ブラジャーしてねぇよ!女の子にやる想定過ぎんだよ!
あれ?でも胸になんかある。 ..カードだ!!ラベンダーの14だ!!モテるといいねって書いてある!


ゴト:ゴトなーにゃ!


まる:安易!!パクリでダサくて全然可愛いくない!


ゴト:このマジックを軸にモテていこうと思ってます。


まる:これ女子にやったら完璧逮捕だぞ。


ゴト:あー早く女子にやりたいなあ。


まる:みなさん楽しみですねこいつもうすぐ逮捕されますよ。とんだ大バカ変態野郎ですよ。


ゴト:まだネタあるけど見たい?


まる:あー見たい見たい逮捕される前に友達でいれる間に見ておきたい。


ゴト:じゃあ次のマジック。えーここにニセ札があります。


まる:おーありますね。警察のみなさん逮捕のご準備を。


ゴト:5万円札です。


まる:おー日本人待望の夢の札。肖像画 格闘家の武蔵なんだね。


ゴト:この武蔵の唇のところをビリビリに破きます。


まる:なんで個性を消すんだよ。ほらもう誰か分かんないじゃん。


ゴト:この唇をポケットに入れます。


まる:やめろポケットに唇とか気持ち悪い。


ゴト:そうですか?砂糖醤油とか付けると結構美味いんですよ?


まる:いらないんだよそんな奥様お役立ち情報。一般家庭で武蔵札手に入らないんだよ。


ゴト:はい入れました。そしたらポケットを2千回叩きます。


まる:遠い道のりだね。あーやってますね。凄い連打だ。1秒間に30連打くらいしてます。結構早く終わりそう。


ゴト: .....終わりました!


まる:おー早い!確かに2千回叩きました。正しくは2千2回叩きました。


ゴト:そしてポケットを開けると!中からたくさんの唇のモンスターが出て来まーす!


まる:なにこれ!?なにこの呪いの魔法のポケット!
うわ気持ち悪い!!唇に足生えてるー!!歩いてるー!こいつは空飛んでるー!共食いしてるー!


ゴト:じゃあこの唇を仕掛けがないかよく見てみてください。


まる:いま!?それマジックのオープニングでやるやつじゃん!仕掛けもなにもないよこんな人工UMA!
うわ触るとぷるぷるー!!スゲェやわらかいし!お前もう人間の女の子諦めてこいつ呼び出してチューしてたら!?


ゴト:こいつら寒さに弱いんでね。こうすると居なくなります。ヒャダルコ!


まる:またヒャダルコ!そんなマジックに万能な呪文だったんだ!
ああ倒れてくー!こんな気持ち悪いけど死んだと思うとかわいそうー!だんだんオレ石原さとみに見えてきてたのに!


ゴト:ゴトプリート!


まる:元ネタコンプリートかな!?さっきのほど爆発的な知名度とオリジナリティがないから分かりにくい!


ゴト:ゴトターレオンです。


まる:そこはドクターゴトウでいいだろ!!なんでドクターにゴトウ混ぜ込んだんだよ!
あとさ!最初のニセ札意味あった!?札の武蔵の唇を2千回叩く意味ある!?なんにもフリが利いてこなかったけど!
別に諭吉の唇2千回叩いても大量発生するんだろ!?


ゴト:いや諭吉の唇だと食感が出ないんですよね。ほらここに砂糖醤油あるんで食べてみてください。


まる:これを!?遺体を!?怖いよもう...!
うめえなあ!!タラコに近いのかと思ったら全然違う高級ウニ!スゲェ甘くてイヤな臭みが全くない!これは武蔵じゃないと!


ゴト:そうでしょう?さらにまるさん、さっきとは逆の胸のブラジャーを見てみてください。


まる:だからブラしてねぇんだよ!ただ胸になんかある!1万円札が5枚出て来た!!


ゴト:それ全部あなたに差し上げます!


まる:お前1ネタ5万使ってくつもりなの!?視力と財力失ってく持ちネタ!
あとブラの中に金っていかがわし過ぎるぞ!絶対男にしかやるなよ!お前のマジックは俺達だけのものだ!


ゴト:あとひとネタあるけど見たい?


まる:絶対見たい!!今度ブラからなにが出て来るのか見たい!


ゴト:最後はね、イリュージョン。ゴトウセスゴントウ。


まる:元ネタプリンセス天功ね。お前モジりセンスねぇな。


ゴト:じゃあ後ろの大きな箱に入ってください。


まる:あーあの箱ね。最初からあって気になってた。
.....入ったよー!なんかヌメヌメしてるよー!


ゴト:あーゴメンずっと洗ってなかった。


まる:最後に入ったのがおっさんじゃないことを祈リまーす。


ゴト:ではこの箱に伝説の聖剣を刺していきます。


まる:伝説の聖剣である必要ある?そんな攻撃力高い剣を。なんかずっと光ってるじゃん。ブロンズソードで頼むよ。
ギャー刺してきたー!まだツッコんでる途中で!そして普通に痛い!!注射くらい痛い!


ゴト:続いての伝説の聖剣いきます。


まる:そんな何本も持ってんの!?お前のせいで勇者たち探すの苦労してんだろ!
ギャー刺さないでー!!痛いー!!


ゴト:では剣を抜きます。 ...はい抜きました!あっすこーしだけ血が出てますね。


まる:文字で良かったー!!放送できなくなるとこだったー!


ゴト:痛かったところを見てみてください!


まる: ...小さな傷しかない!!ゼロではないけど痛みの割に小さな傷!あんな攻撃力の高い剣で刺されたのに!


ゴト:さらに着ていた服をよく見てください!


まる:え?...たてじまがよこじまになってる!!
ここに来てのマギーイズム!わざわざ箱に入れて剣を刺してたてじまをよこじまにしたの!?


ゴト:最後にブラジャーの中を見てみてください!


まる:...消毒液!!これを傷に付けろと!親切!そういう男モテるよね!


ゴト:ハンドゴトウです。


まる:ゴトウパワーにしろ!!あとなんでマリックだよ!確かにプリ天の決めゼリフピンと来ないけど!


ゴト:ゴトウです!


まる: ...キテますかな!?モジるには文字数が足りないんだよ!ただの自己紹介だよ!ヒロシですだよ!


ゴト:ね?俺のマジック凄いでしょ?


まる:めちゃくちゃスゲェよ!どうもありがとうございました!

予選総合第22位(3回戦敗退) ゴトウまるまる
審査員
点数
65 71 56 67 51 73 得点64.83
(ボーナス+1点込)
得票3票
【審査員コメント】
・面白いなぁ。やってることはひたすらすげぇマジックをやり続けてるだけってシステムがまず面白い。
 正直序盤はやや落ち着いていた印象でしたが、唇の化け物が出てきたあたりからずっと面白かったです。
 「ゴトなーにゃ」「1ネタ5万円」などパワフルなワードも多く、ストロングスタイルで笑わされた感じです。
 気になった点としては、1つ1つの下りがオムニバス的に独立していてぶつ切り感があったのでマジック同士に関連性を付けるともっと盛り上がったかなと。
 聖剣にも「モテたらいいね」って書いてあるとか。せっかく強いのに単発のボケが多かったのが少し惜しかったです。
 モテたいという動機をセクハラ以外に絡めるなど、もっと要素を使い倒せばネタとして更にパワーアップした気がしました。
   
・うおー、両ボケだ。「だからお前に状況を伝えてほしいんだよ。いつもツッコんでばかりの本当のことしか言わないお前ならできるよ。」ってセリフが結構上手いなと思いました。
 ある程度めちゃくちゃなこと言いだしても本当に起きてるなら仕方ねえか、って思えるような。
 それでも途中どうしてもとっ散らかってしまった感はありますが、、、名前もじりは要らなかったかもと思いました。
 80枚のトランプめちゃくちゃ面白かったです。
   
・◎おそらく増えたぶんのカードですね。
 面白いボケとそうでないボケのムラが結構大きかったように思います。
 あまり文字だからというのを言わなくてもいいのでは?それが特に活きてるわけでもなかったように思います。
   
・会話の読みやすさが抜群で内容がスッと入ってきました。
 単発のボケひとつひとつは面白かったのですが、繰り返し使用されるボケ(モジるやつとか)はちょっと不発だったように思います。
 もう一つ細かいことを言うと、
 L22「(ラベンダーの14。謎のカードですがおそらく増えたぶんのカードですね。)」
 が誰目線のセリフなのかちょっとわからなかったです。
 ゴトさんまるさん以外の第三者のセリフだとするとリアルな会話という特徴と相反するでしょうし、
 普通にセリフとしてしゃべったことにしていいのではと思います。
   
・「ツッコんでばかりの本当のことしか言わないお前ならできるよ。」という導入、マジックネタの入りとして面白いなと思いました。
 ただ肝心のマジックが色んな要素でボケ過ぎて、何で笑わせたいのかイマイチわかりにくかったです。
 ずっと変なことを言ってツッコミが乗っかり続けてという感じで、若干フレーズ勝負になってしまっているかなと。
 フレーズ勝負ならもう少しパンチが欲しいと思いました。
   
・「めちゃくちゃスゲェよ!」ってオチは好きです。ただそれぞれのマジック本当にスゴくてちょっと現実味がなくてふわふわしちゃったかなぁ、と。
 被ってさらなる衝撃でしたが、架空カードのくだりはかなり好きです。
 

Pゲート
No.004 パープル
ニュースキャスターになりたい!
二人「どうもー紅(べに)と瑠璃(るり)二人が混ざればパープルです!よろしくお願いします!」

瑠璃「いやー!私たち結成してまだ浅いですが期待のコンビとして頑張っていきたいですよね!」

紅「私転職したい」

瑠璃「私の熱意は無駄になりました。」

紅「実は私ニュースキャスターに憧れていましてね朝の情報番組をやりたいんですよ!」

瑠璃「そうなんですね。でもあれ難しいでしょ?紅にできる?」

紅「私を誰だと思ってるの!瑠璃がさっき言ったみたいに空気みたいな新人目指して頑張るよ!」

瑠璃「気体の新人じゃないよ! なにその存在感のない新人!多分売れないよ!
まぁやってみなよ。」

紅「おはようございます!紅のevery day evening!」

瑠璃「それ直訳すると毎日夕方ってなるよ! 矛盾してるよ!」

紅「今日も3分間生放送でお送りします!」

瑠璃「短っ! 一つぐらいしかニュースお送りできない!」

紅「まずはこのコーナー! 簡単五分でできるお手軽レシピ〜!」

瑠璃「もう時間オーバーしてるじゃん! 料理完成する前に番組が終わる!」

紅「な〜んちゃって。以上今日の茶番のコーナーでした!」

瑠璃「茶番を番組のコーナーにする番組はじめてみた。」

紅「最初のニュースです。 昨日のお昼ごろ都内の民家で火事がありました。」

瑠璃「おっニュースっぽい。」

紅「幸い怪我人はいなかったものの火元が家の外からだったことから警察は放火の可能性があるということです。」

瑠璃「怖い世の中だねー」

紅「そうだよねー怖い世の中だから気を付けなよ。」

瑠璃「話しかけてくるな!ビックリした!」


紅「続いては最近被害が急増している痴漢のニュースです。 被害者の数がここ最近増加していますがどうすれば被害に遭わずにすむのか。
今回は犯罪心理学に詳しい ○○大学で犯罪心理学を教えている教授さん20人全員に来ていただきました。」

瑠璃「多いわ! 普通一人でいいの!司会者一人に専門家20人は多すぎだろ!」

紅「さて、まず痴漢をする人はどのような人が多いのでしょうか?
……はいはい。




全員わからないと」

瑠璃「20人いてもわからないのかよ!」

紅「では今後痴漢の被害に遭わないためにどのような対策をしたほうがよろしいでしょうか?

…はいはい。

電車に乗らない。 体を触られると爆発する爆弾を体につける。 おしりを鉄製にする。 十二単を着る。」

瑠璃「まともなのがないな! 最後らへん大喜利と勘違いしてないか!」

紅「なるほど。 大変参考になりました。」

瑠璃「どれを参考にしたの! 体に触られると爆発する爆弾なんて作ったら即こっちが逮捕だからね!」

紅「続いては!お手柄!お母さん冷静な判断で詐欺を撃退した話です。

昨日の昼頃 とある母親のもとに息子と名乗る電話が来ました。 恋人が病気になった‼今すぐ100万振り込んでくれという内容だったそうです。
しかし母親は相手に息子の職業と恋人の年齢を聞いたところ職業はあっていたものの恋人の年齢を大幅に間違えたことから詐欺だと判断しお金を振り込まなかったそうです。」

瑠璃「おーすごいねー。 こういう冷静な判断が犯罪に巻き込まれないんだね。」

紅「詐欺を撃退した母親はインタビューで「息子が教師なのはあっていたけど恋人の年は一回り違っていたので息子じゃないと気づいた」とのことです。」

瑠璃「あれ? 息子は教師で年齢は犯人の言ったのより一回り違うんだよね?
大丈夫だよね?犯人は30代って答えたんだよね!」

紅「続いてのニュースです。自身が勤めている小学校で小学生と交際したとして教師が懲戒免職となりました。」

瑠璃「悪い予想が当たった! 犯人20代と答えたか!」

紅「調べによると当時教師は8才の女の子と付き合ってたことがわかりました。」

瑠璃「まさかの犯人は18才と答えたのか!」

紅「続いてはスポーツです! 今日サッカー日本代表がフィリピンと試合を行いました! 本田圭佑選手、前田遼一選手のゴールとGKの川島選手のスーパープレイで日本が勝ちました!」

瑠璃「おーすごいわかりやすい!」

紅「ちなみに日本代表が一番多く点をとった時と一番点をとられた時の相手はどちらもフィリピンでどっちも15点だったんですよ。
また本田圭佑はメッシと誕生日が同じで前田遼一選手がシーズン初ゴールを決めたチームがことごとくJ2に降格したことから死神とよばれたり、
川島選手は高校時代イメトレで誰もいないグラウンドに向かって大声で叫んでたら顧問が頭大丈夫か?と心配されたそうです。」

瑠璃「おーすごい雑学まで…」

紅「続いては野球です!
えーと… 今日はなんか埼玉の青いチームと大阪の青いチームが戦いました。」

瑠璃「西武ライオンズとオリックスバファローズだね。」

紅「ヘルメットの人がなんか聖徳太子がもってそうな木の棒をもって…」

瑠璃「バットね」

紅「帽子の人がもってる… 多分おにぎりを投げました!」

瑠璃「ボールね」

紅「それを木の棒でうってそれを左側の帽子の人がとって右側の帽子の人になげました!」

瑠璃「サードとファーストね。」

紅「そしてヘルメットの人がはんぺんを大きくしたやつにさわったー!」

瑠璃「ベースね。」

紅「まぁなんやかんやで大阪のチームが勝ちました。」

瑠璃「野球全然知らないのか! さっきのサッカーとの差よ! もうちょい興味をもとう!」

紅「ちなみに埼玉のチームに本田圭佑って同姓同名の選手がいるんですがでてないのでどうでもいいでーす。」

瑠璃「どうでもいいとかいうな!」

紅「続いては芸能です! あの人気バンドがアクション系アニメソングに挑戦です。人気バンドMAN WITH A MISSIONがこの度新しく公開されるアニメのEDを歌うことがわかりました。」

瑠璃「MAN WITH A MISSIONってあの狼人間のバンドだよね。」

紅「インタビューでは(恐らく初めての体験になると思う。正直不安だが相手も新しい風を求めて私たちに依頼したと思ってる。だからそれに答えてこのアニメを有名にしていきたい‼)とのことでした。」

瑠璃「なんのアニメだろ? アクション系なら進撃の巨人とかかな?」

紅「アニメのタイトルは未定ですが放送は毎週日曜日朝8時半からです。」

瑠璃「毎週日曜日朝8時半時? その時間帯プリキュアじゃない! いや違うはず!多分放送時間がずれて仮面ライダーとか戦隊ものになってるはず!」

紅「いやー期待したいですね新しいプリキュア!」

瑠璃「悪い予感当たったー!!  なんなの新しければなにいれてもいいのか東映!それよりどんな感じになるの! 今度のプリキュアがMAN WITH A MISSIONの曲風になってるのかMAN WITH A MISSIONがプリキュアの曲風に曲を作ったのか!  やばい!どっちにしろ見てみたい!
あとなにより疑問なのが、プリキュアはアクション系アニメか!」

紅「さて…続きまし…  ここで臨時ニュースです!  最初放火のニュースをお伝えしましたが容疑者が逮捕されました!」

瑠璃「あー最初のやつね! 犯人捕まったんだ。」

紅「容疑者は松岡修造で偶然近くのテニススクールでテニスのことを熱く語り始めたときに家が燃えたということで先程逮捕されました。」

瑠璃「なんだその理由! 今世紀最大の誤認逮捕じゃん!税金返せ!」

紅「松岡修造は調べに対し燃やしたことは認めるがわざとではないと容疑を一部否認しています。」

瑠璃「認めるなよ! 裁判で弁護士がいうの? テニスのことを熱く語って家を燃やしましたって? 裁判官苦笑いだよ!もしくはバカにしてるのかってキレるよ!」

紅「またまた臨時ニュースです! 青森の有名な農家の小比類巻さんのリンゴが格段に甘くなったとのことです!」

瑠璃「それ臨時ニュースじゃなくてりんごニュースじゃない?」

紅「またまたまた臨時ニュースです! 私の家の隣の小比類巻さんのカレーが思ったより辛くなかったことがわかりました!」

瑠璃「それ臨時ニュースじゃなくて隣人のニュースじゃない?」

紅「またまたまたまた臨時ニュースです。私の近くの会社の職員である小比類巻さんの給料があがりました!」

瑠璃「それ臨時ニュースじゃなくて人事ニュースじゃない?

ってもういいよ! なにこのだじゃれの嵐は!   ってかあんたの周り小比類巻多いな!」

紅「次の小比類巻ニュースです。」

瑠璃「いらないいらない! なにそのピンポイントなニュース‼飛ばして!」

紅「飛ばして…最後は占いランキングー!」

瑠璃「まぁ定番だよね。」

紅「まず第一位は……

6月の人!!
なにもかもうまくいく日! 安い壺に高い値段をつけて売ることができるかも!」

瑠璃「駄目駄目!そのアドバイスは絶対要らない!」

紅「逆に最下位の人は9月生まれの人!
今日はついていない一日。 幸せを呼ぶ壺を買って運気を上げよう!」

瑠璃「それやばいって!なにがやばいかって6月の人と組み合わせると被害者が続出する!」

紅「残りの人はまぁ頑張れよ」

瑠璃「雑!もうめちゃくちゃ!こんなニュース番組見たことないよ!」

紅「続いてのニュースは私にとって重要です!  先程私のクビが決定したと発表がありました!」

瑠璃「そりゃそうだ。もういいよ!どう…」

紅「この発表に対し私は納得いかないと思ってます。」

瑠璃「今終わりかけてたでしょ! なに自分勝手に進めてるの!」

紅「いやー私原稿は読めても








空気は読めないのよね!」








瑠璃「うまいこといったつもりか! やめさせていただきます!」

二人「どうも!パープルでした!」

予選総合第34位(1回戦敗退) パープル
審査員
点数
48 28 22 32 26 47 得点34.83
(ボーナス+1点込)
得票1票
【審査員コメント】
・後半の怒濤のダジャレめっちゃ好きですわ。この勢いのままオチまで行って欲しかったくらい好きです。
 正統派のやり取りながら「私の熱意は無駄になりました」「小比類巻ニュース」など意表を突くフレーズもあり楽しめました。
 ただ全体的にはベタなボケや展開が多く、新鮮味という点では物足りなかったかなと。
 特に火=松岡修造さんボケはやり尽くされすぎてもはやNGワードと化しているので出来れば避けた方がいいです。
 また、オレオレ詐欺や野球など1つのボケに対するフリが長めなので、もっとテンポ良くフレーズを重ねればなお盛り上がったように思えました。
   
・読みにくいです。「6月の人」みたいな伝わるけどちょっと日本語としておかしな部分が沢山あったかなと。
 あとニュースネタだからある程度は仕方ないですけど、1セリフが長すぎると思います。
 ボケの系統的にはテンポよく読まれた方が有利なタイプなので、この読みにくさは致命的。
 ボケ自体はありがちなものもありましたけど面白いのもありました。
 野球のくだりとかしっかりサッカーで振ってからのアレで面白かったです。脱力タイムズの滝沢カレンみたいでした。
   
・漫才のようでわりと会話の感じがありました。
 年齢のところ、そうは言い切れない部分があります。
   
・元気、勢い、明るさがこれ以上ないくらい伝わってきました。
 一方でボケに着目すると、パンチが弱いといいますか、ずっと「当たってるけど効いてはいない」状態でした。
 比較的わかりやすいボケに対してフリが丁寧すぎたり、逆に説明不足気味だったりするところもやや多かったかなと…
 テンポは適切だと思いますので、上記の明るさや元気はそのままに、ボケの質向上が図られればより読みやすい作品になるのではと思います。
   
・序盤はテンポがよく、ボケ数もあって読みやすいネタだなと思ったんですが、中盤からわかりづらさや前振りの甘さが目立ってきた気がします。
 ボケの前振りとなる説明が多すぎて、テンポが悪くなり、かつ前振りの説明でボケが予測できてしまう良くない状態になっていると思います。
 前振りがもう少し自然な文章にできれば、良いネタになると思いました。
   
・具体的な内容がいろいろ出てきたのは良かったと思います。
 ただその内容の具体性の割に面白さが増大していかなかったのが惜しいです。
 さらなる挑戦をお待ちしています。
 

Pゲート
No.005 よこしま
できちゃったみたい
志麻:陽子と志麻でよこしまです

陽子:私たち友達同士なんですけど、生年月日が同じで二人とも35888なんです

志麻:1998年4月3日生まれなんです
   すみません、エクセルで表示形式間違えた時の数値で言っちゃって

陽子:あの、突然なんですけど・・・

志麻:何かしら?

陽子:私・・・できちゃったみたいなんです

志麻:できちゃった・・・っていうのは?

陽子:うん・・・その・・・

志麻:その・・・・?

陽子:・・・・・

志麻:・・・・・

陽子:・・・・・

志麻:・・・・

陽子:赤ちゃん

志麻:そのままなのね
   間が長かったから何か違うものかと思ったじゃない
   無駄にボケる間を取らないでよ   

陽子:一匹目の赤ちゃんだからすごく不安なの

志麻:一人目でしょ

陽子:ううん、一匹目なの
   エコー写真撮った時に、はっきりケンタウロスだったの

志麻:馬鹿な事言わないでよ

陽子:はっタウロスだったの

志麻:はったおしてやろうかしら

陽子:あ・・・
   今・・・後ろ脚で蹴った

志麻:だとしてもどっちの脚かはわからなくない?

陽子:旦那にもね、もうすぐ家にペットが来るねって言ってるの

志麻:いつまでも冗談言うのやめなさいよ
   それで授かったのは男の子なの?女の子なの?どっち?

陽子:えっとね・・・・

志麻:うん・・・・

陽子:・・・・

志麻:・・・・

陽子:オス・・・かな

志麻:本当にケンタウロスなのね
   ごめんね、冗談とか言っちゃって

陽子:ううんそれは仕方ないから!
   私だって逆の立場なら同じリアクションするし!
   逆にすんなり飲み込まれた方が信じてないのかなって思っちゃうし!
   あ、志麻ちゃんに距離置かれちゃったって感じちゃうし!

志麻:本当に・・・
   ・・・ケンタウロスなのね?

陽子:うん・・・だからすごく不安でさ

志麻:そうよね

陽子:馬ってさ、
   子供の認知・・・してくれるのかな?

志麻:リアリティあるのやめてくれない?
   こっちもさ、馬とそういう行為に及んだってのは
   想像したくないわけじゃない?
   あえてこっちから聞かなった配慮を返してよ

陽子:なんていうか、
   元々旦那はどこの馬の骨ともわからない相手だったんだけどさ

志麻:4回死になよ

陽子:なんだかウマが合っちゃってね

志麻:16回死になよ

陽子:心配事は他にもあってね、
   ほら、仔馬の場合は産まれた時、
   脚をプルプル震わせながら懸命に立ち上がるわけじゃない?

志麻:TVで見たことあるわね

陽子:でも上半身は人間の赤ちゃんだから首は座ってなくてグラグラじゃない?

志麻:そうね

陽子:じゃあ仔馬プルプルの振動で首グラグラが加速するわけなじゃない?

志麻:危ない危ない危ない!

陽子:そうなるとハイハイの動画が撮れないのよね

志麻:命の心配をしなさいよ
   この際、動画は置いときなさいよ

陽子:それに自宅もケンタウロスが過ごしやすいようにリフォームして
   バリアフリーにしないといけないの

志麻:確かに体型が違うものね

陽子:馬リアフリーにしないと

志麻:256回死になよ

陽子:死の数が乗じられてく

志麻:それでどんな風にリフォームするわけ?

陽子:まずね、子供部屋はフローリングから芝生に変えようと思っているの

志麻:そこを変えるのね

陽子:扉は競馬のゲートみたいにしてね

志麻:ゲート開けるたびにダッシュしなきゃいけない感じになるけど大丈夫?

陽子:餌やり場も低いところに作るの

志麻:上半身はヒトでしょ!
   ご飯は普通に食べられるでしょ

陽子:でも、そこまで愛情注いで無事成長しても
   絶対いじめられると思うの

志麻:まあ可能性はあるわね

陽子:「うわー、なんだよアイツ!
    ケンタウロスなのに・・馬年じゃないんだ!?」

志麻:細かいわね、そこは別にいいでしょ

陽子:「ケンタウロスなのに・・いて座じゃないんだ!?」

志麻:細かいってば!
   確かにケンタウロスが弓引いてる星座だけど

陽子:「ケンタウロスなのに・・・騎馬戦、上にのるんだ!?」

志麻:それはクラスメイトが馬鹿なんでしょ
   なんであの巨体を持ち上げようと思ったのよ

陽子:そういう風にいじめられたら、不登校になって
   ひきこもるかもしれないじゃない?
   今からシュミレーションしときたいから
   引きこもるケンタウロスやってくれない?

志麻:仕方ないわね

陽子:コンコン
   ねぇ、ちょっとウママとお話してくれない?

志麻:うるせぇな!ウマとママを一緒に呼ばせるの
   いい加減あきらめろよ

陽子:いじめは確かにつらいかもしれないけどね

志麻:うるさいっていってるだろ!

陽子:お願い聞いてよ虎次郎!

志麻:ゲームオーバー名付けじゃん!
   その名前のせいでいじめられてるんだろ!

陽子:入るわよ!

志麻:やめろ!入ってくんじゃねぇ!

陽子:パーッパパパーッパパパー♪
   パパパーパーパーパーパー♪

   バンッ!

志麻:ファンファーレ鳴らして入ってくんな!
   競馬のゲートみたいにしたからって開け閉めするたびに
   ファンファーレ鳴らしてんじゃねーよ!

陽子:ファッサ、ファッサ、ねえお願い聞いて

志麻:芝生も伸び切ってるなぁ!
   草かき分けながらこっち来るなよ!
   それ以上近づくとこいつで切りつけるぞ!

陽子:やめなさい!
   弓をおろしなさい!

志麻:ナイフだよ!この距離に弓は適さねーだろ!
   お前を殺して俺も死ぬんだよ!

陽子:考え直すのよ!

志麻:うるせぇ!
   俺が生まれてきてからどれだけ苦労したかお前にはわかんねーだろ!

陽子:ウフ(笑)

志麻:俺みたいなやつは生まれてこなきゃよかったんだ

陽子:ウフフ(笑)

志麻:生まれてきたことが間違いだったんだよ!

陽子:アハハハハハハ(笑)

志麻:俺がうまって言うたびに笑ってんじゃねー!
   死ねー!

陽子:やめなさい!ピシィーー!

志麻:ああ!ビンタで平手打ちするべきシーンをムチでー!

陽子:あなたの苦しみは母さんの苦しみよ!
   あなたが笑いものにされるなら母さんが一緒に笑われてあげるわ!
   だから出ましょう?外の世界へ!
   学校になんていかなくてもいい、でも外の世界には、
   あなたが好きになれるものがたくさんあるわ!
   だからお願い!
   生きて!生きて欲しいの!

志麻:母さん、ありがとう、俺が間違ってたよ
   なんか久しぶりに母さんと、散歩でもしたくなったな

陽子:よーし、じゃあ早速でかけましょう!
   それいけ!ハイヤー!

志麻:いや背中に乗っちゃダメでしょ!
   やめさせていただくわ

予選総合第15位(準決勝敗退) よこしま
審査員
点数
69 78 44 95   76 得点72.40
得票2票
【審査員コメント】
・「はっタウロスだったの」「はったおしてやろうかしら」で一瞬にしてハートを鷲掴みにされました。
 ケンタウロスという題材は僕も昔ネタにしたことあるんですが、とにかく馬ボケの上手さに感嘆しました。
 「馬プルプル首グラグラ」「馬リアフリー」など初見の馬ボケも多く、「256回死になよ」「クラスメイトが馬鹿」などツッコミも秀逸。
 コントに入ってキャラを入れてから多少ツッコミの精度が下がって失速したように見えてしまったため
 志麻さんはキャラに入らず、しゃべくり漫才の形式で最後まで通して欲しかったかなとは思いました。
 全体的を通しては非常に面白かったです。マジで「はっタウロス」はどっかで使いたいな。
   
・面白かったです。聞かなかった配慮、死を乗する、が特に好きです。
 ラストのコントは話を纏めるためのコントだなあと思っちゃいました。減速はしてなかったですが、加速して欲しかったです。
   
・○もうすぐ家にペットが来るね
 設定良いですね。ボケとしては物足りないです。
   
・「今・・・後ろ脚で蹴った」
 というのが、「もしケンタウロスを身籠ったら」の回答として完璧すぎて、一気に心を掴まれました。
 その後も馬力が落ちることなく最後まで突っ走った感じで、満足度が非常に高かったです。
   
・ケンタウロスネタを書く時、ケンタウロスにするかケンタウルスにするか悩みますよね。はい。
   
・「4回死になよ」など全体の当てはめ感はかなり面白かったです。
 ラストのコントが若干取ってつけた感あったのが惜しいところではありました。
 

Pゲート
No.006 Silver Kiss
ギャル闘士
めぐみ:チョリ〜ッス!

まりん:Silver Kissで〜す、ヨロシク〜!

めぐみ:ウチらってさ、2人揃ったら最強ぢゃん?

まりん:マジ最強だよねー。

めぐみ:だからさ、ウチら2人でいろんなものと戦ったら絶対勝てると思うんだよね〜。

まりん:ウケるw!マジ1回やってみよっか!
    ウチ対戦相手たくさん呼ぶわ!

めぐみ:サンキュー!あとでタピオカおごるわ〜!

まりん:さぁ、始まりましたギャルコロシアム!
    1回戦はウチらSilver Kiss対 トラ!

めぐみ:トラとかすぐ勝てんぢゃ〜ん!
    前足をネイルアートでデコってあげたら爪で攻撃できないかんね〜。

まりん:それにタピオカミルクティー飲ましてあげたらタピオカ弾力あってずっと噛まなきゃだし、キバも封じれるかんね〜。

めぐみ:そんで一休さんにLINEして、屏風の中にしまってもらったらウチらの勝ち〜!

まりん:トラとかマジ弱いぢゃん〜!ま、一休さんは屏風から出す専の人だけどね〜。

めぐみ:もっと強い相手はいないの〜?

まりん:2回戦はウチらSilver Kiss対 ボブサップ!

めぐみ:ボブサップもすぐ勝てんぢゃ〜ん!

まりん:でもさ、ボブサップってメッチャ腕力あるよ?
    どうやって勝つの?

めぐみ:まずSNOWで顔入れ替えんぢゃん?
    そしたら顔だけじゃなくて腕力も入れ替わって、ウチらの勝ち〜!

まりん:めぐみマジ冴えてんぢゃ〜ん!ま、SNOWのアップデート待ちだけどね〜。

めぐみ:瞬殺過ぎて戦いの一部始終をTik-Tokに上げれんぢゃ〜ん!
    もっとホネのある相手を呼んでよ〜!

まりん:3回戦はウチらSilver Kiss対 戦車!

めぐみ:戦車もすぐ勝てんぢゃ〜ん!
    可愛くデコったげたら迷彩もへったくれもないもんね〜!

まりん:ピンクとかにしたら自然に溶け込めないもんね〜。

めぐみ:でさ、大砲もパンケーキでフタしちゃえばもう戦えなくね?

まりん:てかさ、戦車の運転手さんと一緒にディズニー行って仲良くなったらウチらの不戦勝じゃね?

めぐみ:ウケるw!倒すんじゃなくて仲良くなるとかやっぱまりん賢いね〜!これでウチらの勝ち〜!

まりん:ま、一応トリマーの専門学校出てるかんね〜。

めぐみ:次の相手にも勝っちゃうかんね〜!

まりん:4回戦はウチらSilver Kiss対 ドラゴン!

めぐみ:来たね〜、ヤバそうなの。
    でもさ、トラの時みたく前足をネイルアートしたげたらよくね〜?

まりん:そだねー。

めぐみ:ウチちょうど新しいマニキュア買ったばっかなんだよね〜。

まりん:前足にするからペディキュアだけどね〜。

めぐみ:口もシュシュで縛ったら火も吐けないし可愛いから一石二鳥だよね〜。

まりん:可愛いぢゃん!

めぐみ:そんで一緒にディズニー行って仲良くなったらウチらの勝ち〜!

まりん:ま、みんなディズニー好きだもんね〜。

めぐみ:そろそろ最終決戦かな〜。

まりん:5回戦はウチらSilver Kiss対 古畑任三郎!

めぐみ:とうとうウチらSMAPと並んじゃったね〜!
    でも古畑任三郎とか所詮オッサンだしさぁ〜、一発で倒せる呪文があるんだよねぇ〜。

まりん:何ソレ〜?

めぐみ:「もうお母さん!古畑任三郎の服と一緒にウチの服洗濯しないでっていつも言ってんぢゃん!」 コレよ!

まりん:お父さんかよ〜!てかさ、めぐみってお父さんにそんな事言ってんの〜?

めぐみ:言ってるよ〜。実際やだし〜。

まりん:お父さんかわいそうだから本当に止めた方がいいよ?
    自分をここまで愛情込めて育ててくれたお父さんを落ち込ませるなんてダメだよ。

めぐみ:いやほら、ウチら最強なんだからお父さんにも勝たなきゃ、

まりん:いや、ネタとかじゃなくて本気で。
    ウチだったらお父さんの事好きだからそんなこと絶対言わないし。

めぐみ:・・・なんかゴメン。

まりん:いいよ、ほらウチさ、お父さんと小6まで一緒にお風呂入ってたからさ・・・

めぐみ:今日コレ終わったらお父さんにプリン買って帰ったげよ・・・

まりん:良いぢゃん!お父さんきっと喜んでくれるぢゃん!

めぐみ:マジで!?

まりん:たださ、お父さんの所に帰るためにはさ、まずは目の前の古畑任三郎を倒さなくちゃ・・・。

めぐみ:そだね。まずは目の前にある戦いを終わらせなくちゃ・・・

まりん:一緒に帰ってお父さんに「いつもありがとう」って言お!

めぐみ:てか古畑任三郎ってさ、テーマ曲に歌詞無くて寂しいぢゃん?
    だから倖田來未の”め組のひと”にテーマ曲を変えたら良いんぢゃね?

まりん:ま、”め組のひと”はラッツ&スターの曲だけどねー。

めぐみ:そんでさ、古畑任三郎が乗ってる自転車を可愛くデコったら恥ずかしくて乗れなくなっちゃうんぢゃね〜?

まりん:自転車とかウチらみたいなガチのギャルでもあんまデコんないもんね〜。

めぐみ:自転車をデコって動きを封じた所で熱々のチーズハットグ食べさせたら口の中やけどしてウチらの勝ち〜!

まりん:古畑任三郎メッチャ協力的だね〜。

めぐみ:でもさ、結局ディズニー行ったら仲良くなれそうぢゃね〜!

まりん:マジそれなー!
    戦いも終わったしさ、プリンと一緒にディズニーの年パスも買いに行くべ〜!

めぐみ:行こ行こ〜!

2人:どうもありがとうございましたー!


予選総合第27位(2回戦敗退) Silver Kiss
審査員
点数
52 37 37 74 80 62 得点57.00
得票1票
【審査員コメント】
・僕はね、ステレオタイプのギャルが好きなわけじゃないんですよ。めっちゃ賢いとか実は弱気とか「ギャップのあるギャル」が性癖なんですよ。
 戯言はさておき。ギャルという設定を余すとこなく活かしたワードの応酬はお見事。
 「トリマーの専門学校」「腕力も入れ替わる」「チーズハットグ」などバカバカしくて笑わされました。
 ただ、出てくるギャルワードがタピオカやSNOWなど「一般的なギャル像」に収まってしまっているため、予想外の展開には乏しかったかなと。
 2人ともおバカなギャルにするのではなく、片方はクール系とか発想がシュールすぎるとか個性を出した方がボケ幅が広がったはずです。
 1〜4戦目までは基本的に同じ流れの繰り返しなので、1戦をもっと膨らまして濃厚にしてもいいかもしれません。
 キャラとアイデアは素晴らしいので、もっとギャルの深みが見たいです。ギャルはまだまだ掘り下げられるはずです。
   
・楽しいノリでした。
 ルールが無さすぎて話には全然入れなかったですが、実際俺はギャルの話には入れないだろうから仕方ないなと思いました。
 ディズニーは良かったです。
   
・女EXIT?
 実際に漫才やってるところが見えたのですが、ギャルがかなり絵に書いたようなギャルで(ボケの要素がわかりやすいので)、ギャルを演じているように感じました。
   
・こういうの好きです。二人ともバカっぽくて。
 お父さんに対して変に真面目なのとかも面白いですね…。
 最後急に終わった感じもしましたが、それはそれで彼女たちらしいのかなとも思います。
 個人的に、若干EXITがよぎったりよぎらなかったりはしました。
   
・けうけげんさんの性癖加点を狙いに来ている!?
 ギャル二人は斬新ですね。内容も見やすく、後半のお父さんで少し展開も変えてあって、良いネタだと思います。
 ただ1回戦2回戦と同じケースを繰り返していくと、大喜利要素がかなりストレートに見えてしまう為、ボケが少し弱く見えてしまい、後半ギャル要素も息切れしたかなと感じました。
 ただこのコンビの色んなネタのパターンを見てみたくなる、伸びしろをすごく感じるコンビだと思いました。
   
・どうしてもEXITはチラついてしまいましたね…
 ネタのテーマ・構成は良かった一方、ギャル要素の浅さが気になりました。まだ何かしら発展できそうです。
 

Pゲート
No.007 真鶴ボックス
相談
真:真鶴ボックスっす。こんばんは。

鶴:こんばんはー。ちょっと相談があるんだけどいいかな?ちょうど一週間前、家の近所を散歩してたら、道端にボールが落ちてたんだ。

真:は?ボールが落ちてた?

鶴:野球ボールくらいの大きさなんだけど、めっちゃ固いし全然弾まないんだよ。

真:何じゃそれ?鉄球かなんかか?

鶴:鉄球にしては軽いんだわ。それで俺はこれが一体何なのかって言うのを調べるために家に持って帰ったんだよ。

真:はぁ・・・いや、家に持って帰ってもしょうがねえだろ。お前ん家六畳一間のアパートだろうが。ラボでもなんでもねーだろ。

鶴:持って帰って、とりあえずタオルでそのボールを拭いてみたんだ。

真:うん・・・やっぱり別の話をしない?今のところ誰も食い付いてねえぞこの話に。

鶴:そしたら、オレンジ色のボールの中央部に4つの星が刻まれているのに気が付いたんだよ。

真:ドラゴンボールだ!!!

鶴:え?知ってるのか?どらごんぼーる?

真:知ってるって言うか何でお前知らねーんだよ!?マッジかよ〜!っつーか実在しちゃうんかそれ!?もろに四星球じゃねーか!

鶴:ん?すーしんちゅう?ってか急に食いついてきてどうしたんだよ?さっきまで食い付いてないとか言ってたのに。

真:これで食いつかねー日本人いねーってレベルのテーマだかんな。

鶴:そこまで?でもまあ、何でこんなもの持って帰っちゃったのかなってちょっと後悔したんだよね。

真:寧ろラッキーだろ。ドラゴンボールをこんなもの呼ばわりしたのお前が初めてだろーな。まあ、1個じゃあどうにもならねーけど。

鶴:でも、やっぱり拾うもんじゃなかったよ。その日から昨日までの散歩中に同じ様なもの7日連続で拾っちゃったんだから。

真:もう全部集まってんじゃねーか!お前ん家の近所に固まりすぎだろ!この世はでっかい宝島なんだからもっと散らばれや!

鶴:今日の帰りあたりに8個目の四星球とか見つけたらついつい拾っちゃいそうで怖いんだよな。

真:色々と破綻してっぞそのセリフ。四星球は1個しかねーし、ドラゴンボールも8個目ねーから。
  ってことはお前の部屋には昨日の時点で7個のボール揃ってるわけ?

鶴:ドラゴンボールが全部で7個なら、全部俺の部屋にあるな。それで、昨日はその7個のボールを部屋の隅に集めて寝たんだよな。

真:その状況でよく寝れるなぁ。無知って怖ぇー。呼べば出る状態なのに。

鶴:で、今朝目が覚めたら、部屋にめっちゃでかい緑色の何かがいたんだよ。

真:・・・うおぉ!?お前の部屋に神龍出てきちゃったの!?

鶴:しぇんろん?ってなんだよ?

真:お前の部屋に現れた緑色の何かだよ。って言うか神龍を緑色の何かって言ってくれるな。せめてドラゴンとお呼びよ。

鶴:あぁ、あれ神龍っていうのか。
  俺の予想なんだけど、神龍が出てきたのってあのボールを集めたのが何か関係していると思うんだよな。他に思い当たる節もないし。

真:関係っていうかドンズバの原因だわ。掛け声無しで出てきちゃってるし。

鶴:そんで俺の部屋に出てきた神龍が話しかけてきたんだ・・・「願いを言ってみろ。可能な限り3つまで叶えてやる。」

真:すっげ!しかも3つ叶えてくれるって神龍パワーアップしてっし!魔人ブウ編の後だなこれ。

鶴:いきなりそんなこと言われてびっくりしたんだけど、割とすぐに冷静になって思ったんだよな。「これは夢だ」って。

真:夢じゃねぇ〜!夢みてえだけど実際に出てるんだってそれ。冷静って言うか冷めてるだけだな。

鶴:で、二度寝したんだけど。

真:起きろや!神龍目の前にして寝てんじゃねーよ。

鶴:昼の3時位にもう1回起きてもまだその神龍いるんだよな。

真:寝すぎなんだよ。これって今日の話だろ?舞台の当日にそんなに寝れる神経を疑うわ。

鶴:どっから入ってきたんだろうな、あれ。ドアよりも窓よりもでかかったんだけど。ボトルシップか!

真:突然のツッコミ中に申し訳ないが、入って来てねえんだよ。ボール7個で呼び出されたわけだから。落ち度ねーわ神龍側に。

鶴:そんでまた、「願いを言ってみろ。可能な限り3つまで叶えてやる。」って話しかけてきて。俺も夢じゃないのが分かったんだよ。

真:遅すぎる。登場から半日待たされてっからな神龍。

鶴:まあ、願い事叶えるって言うくらいだし、叶えてもらうにあたってリスクもないみたいだからちょっと考えたわけよ。

真:本来は大冒険の末に7個集めるところにリスクがあんのに、お前は近所の散歩で済ませやがったからな。

鶴:でさ、俺は学生の頃両親に・・・特に親父に反発ばっかりして、凄い迷惑をかけてたんだよ。
  だから罪滅ぼしじゃないけど親父には楽させてやりたいって思ってんだよな。

真:じゃあ漫才師辞めて就職した方がいいと思う。その気持ちは立派だと思うけど。

鶴:ってわけで、1個目の願いは親父への恩返しに使おうと思ったんだよ。

真:あら!親孝行だな。見直したぜお前のこと。

鶴:そしたら、実家の母さんから「お父さんが危篤、すぐに帰って来い」って電話があって。

真:急展開すぎる。せっかく親孝行しようとしたのにタイミング悪いな。何が起きたんだ?

鶴:多分俺が寝ぼけて「親父に楽をさせてくれ」じゃなくて「親父を楽にしてくれ」って言い間違えたからだろうな。

真:手前ぇのせいじゃねーか!親不孝の極みを見たぞ俺は!楽にしてやるってお前はブロリーかよ。

鶴:で、2つ目の願いは・・・ぶろりーって何?

真:ブロリーだけ説明しても伝わたんねーから飛ばすわっていうか2つ目の願いの話行くなよ。親父さん死んじゃうぞ。

鶴:いや、直後に2つ目の願いで「親父を生き返らせてくれ」って言ったんだ
  そしたら、「お父さんの容態が安定したから帰ってこなくていい」って母さんから連絡があって。

真:切り替え早っ!そんで帰ってこなくていいってのも随分な言われ様だな。
  ・・・「生き返らせろ」って願ったってことは親父さん1回死んでるじゃねえか。

鶴:ってことがあったんだけど、3つ目の願いは何にすればいいと思う?

真:・・・相談の内容これか!?辿り着くまでが長すぎる!!もっと端折れただろ!!どんだけ尺使ったんだいきさつの説明に!!

鶴:いや、いきなり「3つ目の願い何にすればいい?」とか聞いてもわけわかんないだろ?

真:それ質問の仕方にセンスがねえよ!それよりお前もったいない使い方したな〜!世界獲れたのにクソもったいね〜!!

鶴:これだけのいきさつを話せば、お前も真剣に相談に乗ってくれると思ったんだよな。

真:確かにこれは慎重にならざるを得ねーわ・・・ってか確認だけどお前は現時点でアパートに神龍を待たせてんの?

鶴:多分待ってんじゃない?「ちょっと待ってて」って言ったらそれが3つ目の願いにされそうだから無言で家を出たけど。

真:あの存在感でシカトこかれるとか神龍のプライドたるやズタズタだろーに。
  そしてちょっとこれ終わったらお前の家行くわ。見てーから神龍。

鶴:来てもいいけど、部屋に神龍出てきたから正直生活できないんだよ。部屋出るのも大変だったわ。

真:六畳一間に神龍って岩場のウツボみてーだもんな。大きさと狭さの割合が。ピッッタンコ過ぎる。

鶴:一応、3つ目の候補には「この狭い部屋をもとの広さに戻してほしい」にしようかと思ってんだけど。

真:欲がなさすぎるだろ。と言うか3つ目叶えた時点で神龍いなくなっから。別の事に使わねーと損だっての。

鶴:あ、そうなんだ?ずっと一緒にいたらどうしようとか思ってたからそこは安心したわ。

真:・・・願い事叶えてからずっとその場にいる神龍とか想像したらちょっと面白れーな。
  ってかラス1で親父さんへの罪滅ぼし叶えてもらえばいいんじゃね?

鶴:いやいや、俺のおかげで生き返ったんだからもういいだろ。何より親父に2つ願い事使ってるんだし。3つとも使うのはもったいない

真:そもそもお前が死に追いやったことを無かったことにするなや。多分更生しきれてねーな。

鶴:それはさておき、お前だったら何を願う?

真:う〜ん・・・いろいろあっけど一応芸人の端くれなんだから革新的なネタをひらめく頭脳がほしーわ。

鶴:本当は?

真:金だろ金。ぜってー金だわ。何人たりと逆らえないほどの財力所望だわ。ネタ作りとか考えなくてもオッケーな金プリーズ。

鶴:何で1回お笑いに対するストイックな姿勢チラ見せしたんだよ。

真:人間ってそんなもんよ。分け前寄こせや。相談料として3割でいい。
  金持ちになりたいって願っとけば間違いねえって。具体的に金額伝えろ。10億円でいいよ10億円で。3億でいいからくれ。

鶴:お前もちゃっかりがっぽり儲けようとしているのがすげえな。じゃあ、漫才終わったら神龍に伝えよう。

真:いや、ネタなんか早く終わらせてお前の家行こーぜ。ギッチギチの神龍見せてくれや。
  ってか先に行くわ。アタクシに全部任せときゃあ間違いねーぞ。何だったらここで漫談やっててくれや。

鶴:何だろう・・・仮に相方じゃなかったとしても胡散臭さがお前から滲み出てるのが分かると思う。

真:あ!じゃあ先にお前の家についたやつがお願いできるってルールな?

鶴:何勝手なこと決めてんだよ。とうとう本性を・・・いや、本性はばれてたけどついに猫もかぶらなくなったな。

真:じゃ、いくぜ!位置について、よーい!どんっ!(舞台袖に向かってダッシュ)

鶴:あ!ちょ!待っ・・・!・・・しかたない、こうなったら・・・おーい!!筋斗雲y

真:(戻ってくる)汚ねーって!!それ汚ねーって!!

鶴:あれ!?筋斗雲が相方みたいになってる!?

真:・・・違う違う!俺は俺だから!筋斗雲がこの形になって登場したわけじゃねーから!

鶴:何だよ呼ぼうとしたのと同じタイミングで来ただけかよ!びっくりして損したわ!

真:この形状で空も飛べるはずがねーっつーかお前筋斗雲も持ってんのかよ!?どこで手に入れたんだよ!?

鶴:いや、昨日助けたウミガメに連れられて行った島のおじいさんがお礼に雲とドラゴンボールをくれたんだよ。

真:つい昨日の出来事ならその事話せや!亀仙人に会ってもろもろ貰ったこと話せや!!
  そしてウミガメ1匹に対して筋斗雲とドラゴンボールって明らかに釣り合いとれてねーだろ!!

鶴:だいぶウミガメに失礼だな。それより、亀仙人?の話だと筋斗雲って呼べば来るらしいから、お前も呼んでみれば?

真:来てたまるか!!そして乗れねーよ!!あれ清い心の持ち主じゃねーとライドンできねーから!
  人間の醜い部分の集合体見てーな提案しちまったし!そもそもお前乗れるのがすげーな!?
  ・・・親殺しの前科加わってっからもう乗れねーだろ!

鶴:マジかよ・・・じゃあ、3つ目の願いは筋斗雲に乗れるようにしてくれってことにしようかな。

真:本当に勿体無いから止めろよ。絶対に金のほうがいいから。

鶴:夢もへったくれもねえな・・・あ、お金以外に良いの思いついた。

真:そんなんあるかよ。

鶴:「アラジンの魔法のランプをください」

真:勝ちパターン決まった!

二人:ありがとうございました。

予選総合第29位(2回戦敗退) 真鶴ボックス
審査員
点数
55 50 33 67 68 55 得点54.67
【審査員コメント】
・「魔人ブウ編の後」「ぶろりーって何?」など比較的コアなドラゴンボールボケがハマりました。
 真のクズっぷりが露呈してから急加速的に面白くなりました。筋斗雲の使い方も上手い。
 裏を返せばそれまでがちょっと冗長だったかなと。「ドンズバの原因」「岩場のウツボ」など良いフレーズは豊富だったんですが
 「ドラゴンボールを知らない」という状況説明にセリフを使いすぎ、結果的に「◯◯を知らない」漫才にありがちな流れだったように思えます。
 前半をなるべく簡潔にし、3つ目の願いを考える下りを膨らませた方が単純に笑いどころを増やせたのではないでしょうか。
 フレーズのパワーとキャラの立たせ方は申し分なく、トータルで見たら面白かったです。
   
・設定もボケもギリギリベタの範疇で、それを丁寧にやりすぎかなと思いました。
 ツッコミが本性表すのはよかったです。
   
・かなり整った話だとは思うのですが、
 漫才だと思うと実はボケていない箇所がかなり多いですね。好みになってくるかもしれませんが。
   
・毎回思うのですが、二人のやりとりがスムーズで文章としてしっかりしているなと思いました。
 一方で、決して内容もベタではないんですど、予想の範疇を超えてくる感覚もあまりなかったかなと…。
   
・ドラゴンボールを知らない状態で、シェンロンを呼び出すまでと、呼んだシェンロンを待たせている状況は面白いなと思いました。
 それだけに願いをかなえる所に入ってからが、ちょっと厳しく感じてしまいました。
 このコンビは、ストーリーを追いながら細かい所をツッコミで重ねていく会話劇に長所があると思っているのですが、
 どんな願い事をするかの部分はどうしても大ボケが必要となるので、そこが浮いてしまい、もったいなく感じてしまいました。
   
・ドラゴンボール知らないところから、みたいな設定は良かったと思います。
 ただ、ストーリーこそできているものの、漫才の割に(あるいはコントだとしても?)客席の笑いと関係なく進んでいる感、みたいなのが気になりました。
 

Pゲート
No.008 デファクトスタンダード
オリジナルのアプリゲーム
A:最近オリジナルのアプリゲームを作ってまして。

B:アプリゲーム? いいじゃないですか。

A:今はちょうどオープンシグマテストを実施してるところだね。

B:オープン“シグマ”テスト!? “ベータ”じゃなくて?

A:そう。三ヶ月ぐらい前まではオープン“オミクロン”テストだったのが、ようやくここまできたんだよ〜。

B:……オミクロンとシグマって「α、β、γ……」の後半の方だよね?

A:そうだね。ギリシャ文字の15番目と18番目だね。
  ちなみに来週からはオープン“タウ”テストを実施予定だよ。

B:早く正式リリースしろ! どんだけ入念にテストしてんだ。

A:年末にはオープンオメガテストもやる予定だから、その時はよろしく!

B:最後までいくなよ! 
  そもそもオープン“ベータ”テスト自体が、ある程度完成の見込みが立ってからやるもんだからな。普通は。
  ……ところでどんな内容のゲームなの?

A:ガチャとか合成があるタイプの、オーソドックスなスマホRPGだよ。
  ……ただ、このゲームの合成は他のゲームと一味違うんだ。

B:へぇ。どこが違うの?

A:合成の素材に使ったモンスターの要素がそれぞれ残った新しいモンスターが生まれるんだよ。

B:あーなるほど。確かに普通のスマホRPGって、
  合成とは言いつつも、いらないモンスターをただ経験値に変換するだけの作業になりがちだもんな。
  素材のモンスターの要素も少し残ったら、組み合わせを考えるのが楽しくなりそうだね。

A:でしょ? 今日はせっかくなんで、この場で合成の雰囲気だけでも再現させてください。
  皆さんの眼球に焼き付けたいです!

B:言い方クソキモいなー。

A:じゃあ今から始めるんで、B君はいつもみたいに横で「在日ボスニア・ヘルツェゴビナ人あるある」でも言ってて。

B:あっ、普通に見てますね。言ったことないんで。
  






A: 「フレイムドッグ」+「ライトニングビートル」

           合 成 !

B:こんな感じでモンスター2体を合成させていくんだね。

A:ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……!

B:合成時の演出かな。

A:        ババーン!!!


           
           誕 生 !

        「フレイムビートル」



B:なるほどね。こうやって両方の要素を一部残したモンスターが生まれるわけだ。

A:   「地獄の大蠍」+「デススカンク」

           合 成 !

B:日本語のモンスターもいるんだね。

A:ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴタスケテェ…ゴゴゴゴゴゴゴゴ……!

B:……聴こえなかったことにしよう。

A:        ババーン!!!



           誕 生 !

         「ヘルビースト」



B:あれ? ちょっと言葉違くない?

A:今回は「地獄の大蠍」から“ヘル”の要素を、
  「デススカンク」から“ビースト”要素を抜き出した形になるね。

B:必ずしも元のワードが残るとは限らないのか。

A:そうだね。地獄→ヘルに変換されたり、スカンク→ビーストに抽象化されたりするね。
  
B:実際に合成してみるまで何が生まれるか分からないってことか。面白いじゃん。

A:「インニフィニティカオスドラゴン」+「サンダースタッグ」

           合 成 !

B:おっ、なんかすごそうなのきたぞ。

A:ゴゴゴゴタスケテェ…ゴゴゴゴタスケテェ…ゴゴゴゴゴ……!

B:さっきより悲鳴が増えてるの嫌だな……。
  ……さあ、いったいどんな強力なモンスターが生まれるんだ……?

A:        ババーン!!!



           誕 生 !






          「すごいむし」



B:すごいむしかよ!!! いやなんでそうなるの……?

A:「インニフィニティカオスドラゴン」の“すごい”部分と、
  「サンダービートル」の“むし”の部分が合わさった結果だね。

B:抽象化しすぎだろ! 「インフィニティ」と「カオス」を“すごい”の3文字に集約するなよ!

A:「ヘルバーニングトータス」+「グロリアスプラチナバタフライ」

           合 成 !

B:また仰々しいのきたな。

A:ゴゴタスケテェ…ゴゴタスケテェ…ゴゴタスケテェ…ゴゴタスケテェ…ゴゴ……!

B:悲鳴に侵食されてきてる……。
  ……さあ、今度はちゃんとしたやつ頼むぞ……?

A:        ババーン!!!



           誕 生 !






          「かめむし」



B:かめむしかよ!!! 急にただの既存の生物!!!

A「ヘルフレイムトータス」の“かめ”の部分と、「グロリアスプラチナバタフライ」の“むし”の部分が抽出されたんだね。

B:いや形容詞は!?「バーニング」とか「グロリアス」とかいろいろあっただろ!

A:「シャイニングメタルリザード」+「ダークネススティンクバグ」

           合 成 !

B:あんまり見慣れない生き物がいるな。

A:タスケテエ…ゴゴゴゴタスケテェゴゴゴゴタスケテェ……!

B:悲鳴の方がメインになってる……。
  ……なんかしょぼいやつ続いちゃってるから、そろそろまともなのきてくれ……!

A:        ババーン!!!



           誕 生 !






         「すごいかめむし」



B:すごいかめむしじゃねえか!!! なんで!?

A:知らないの? 「スティンクバグ」って日本語で「かめむし」のことだよ?

B:そもそもかめむしだったのかよ! 二度と入れんなそんなもん!

A:「デススカンク」+「サンダービートル」

           合 成 !

B:……とりあえずスティンクバグは消えてよかったよ。

A:タスケテテテテテテテテテテテテテテテテテテテテ……!

B:もはやホラーゲームの演出だな……。
  ……もう2連続でかめむしになっちゃてるから、違うの頼むぞ……!

A:        ババーン!!!



           誕 生 !






          「くさいむし」



B:くさいむしじゃねえか!!!

A:「デススカンク」の“くさい”部分と、「サンダービートル」の“むし”の部分が合わさった結果だね。
  いやーよかったね。かめむしじゃなくなって。

B:よくねえわ! 「くさいむし」はほぼかめむしだろ!!! かめむしの呪縛から逃れられてないから!
  ……もうさっきからなんなんだよ!
  抽象化し過ぎてしょぼいやつばっかりになってんじゃねえか!

A:うーん。ならちょっとやり方変えて3体合成にしてみようか。

  

  「デススカンク」+「スパークタイガー」+「バスターマンティス」

           合 成 !

B:数を増やすのはいいけど、スカンクと昆虫入れたら意味ないんじゃ……。

A:ゴゴゴゴゴゴゴゴロリゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……!

B:あっ、隠れゴロリだ。
  ……一応「スパークタイガー」も入ってるけど、あまり期待しない方がいいだろうな……。

A:        ババーン!!!



           誕 生 !



       「デススパークマンティス」



B:おっ! 久々にかっこいいのできた! もしかして3体ならいけるのか……?

A:「デススカンク」+「カオスグランドドラゴン」+「セイバースタッグ」

           合 成 !

B:これならスカンクと虫がいても大丈夫かも……!

A:ゴゴゴロリゴゴゴロリゴゴゴロリゴゴロリゴゴゴ……!

B:サブリミナルゴロリかな。
  ……さあ、「カオスグランドドラゴン」なんて、いかにもすごそうなやつが入ってるけど、いったいどんなのができるのか……!

A:        ババーン!!!



           誕 生 !






        「すごくくさいむし」



B:すごくくさいむしじゃねえか!!!

A:「デススカンク」から“くさい”部分、
  「カオスグランドドラゴン」から“すごい”部分、
  「セイバースタッグ」から“むし”の部分が抽出されたんだね。

B:……じゃあせめて「くさいすごいむし」になってくれよ! 
  「すごくくさいむし」はただ臭さのグレードが高いだけだから! “すごさ”は残れ!

A:まあまあ落ち着いて。とりあえずかめむしではなかったんだから。

B:いやほとんどかめむしだろ! 普通の個体より気持ち臭めなやつ! 個性的なかめむし!
  ……なんだよ。結局3体合成でも上手くいかないじゃん。

A:なら今度は4体合成でいこうか。



  「フレイムドッグ」+「ライトニングコンドル」
  「地獄の大蠍」+「セイバースタッグ」

           合 成 !

B:ひとまず臭くはならなそうだな。スカンクいないし。

A:ゴゴゴゴゴゴゴゴワクワクサァン…ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……!

B:わくわくさんに助けを求めてるのかな……。
  ……さあ、もうかめむしはごめんだぞ。まともなやつできてくれ……!

A:        ババーン!!!



           誕 生 !






     「ヘルフレイムライトニングスタッグ」



B:おっ! なんか強そうなやつできた!

A:「バーニングトータス」+「メタルリザード」
  +「デススカンク」+「グロリアスバタフライ」

           合 成 !

B:この調子でまた4体合成だ! ……でもスカンクいるのが不安だな。

A:ゴゴゴゴゴキョウハ、ゴロリクンノキマイラヲツクッテアソボウネーゴゴゴゴゴ……!

B:わくわくさんの方が下手人だった……。
  ……さっきはここで失敗したけど、今度はどうなる……?

A:         誕 生 !






     「デスバーニングメタルバタフライ」



B:きた!!! 連続ですごそうなやつ生まれたぞ!

A:最後に究極の合成いきましょう。


  
  「フレイムビートル」+「デススパークマンティス」
  +「ヘルフレイムライトニングスタッグ」+「デスバーニングメタルバタフライ」

           合 成 !

B:合成してできたやつだ! 今まで合成さして生まれたやつが4体も集まってる!

A:ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……!
  ギュインギュインギュインギュインギュインギュイン!
  ゴゴゴゴゴゴゴタスケテェ…ゴゴゴゴゴゴロリゴゴゴゴゴゴ……!
  ギュインギュインギュインギュインギュインギュイン!
  ゴゴゴゴタスケテェ…ゴゴゴゴゴゴゴゴスケテェ…ゴゴゴゴゴゴ……!

B:演出が違う! 今までより明らかに豪華だ! ちょっと悲鳴が気になるけども!
  ……さあ、いったいどんなとんでもないやつが生まれるんだ…………!?


A:     ババババババーーーーーン!!!!!



            誕 生 !











            「むし」

B:むし!!!!! 散々合成してきて最後に行き着いた先が、むし!!! プレーンなむし! もういいよ!

予選総合第16位(準決勝敗退) デファクトスタンダード
審査員
点数
60 86 65 65 67 88 得点71.83
得票2票
【審査員コメント】
・トム・ブラウンのオマージュっぽいんですが最後の一行で急にハライチみたいになったのがなんかめちゃくちゃツボにハマりました。
 パターンは一定ながら、タスケテや隠れゴロリなど随所に飽きさせない工夫を感じて好感が持てました。
 「抽象化しすぎ」「せめて『くさいすごいむし』」などフレーズも良く、ワクワクしながら読み進められました。
 ただ設定が凄く自由な分、もっと裏切りなどを入れて暴れられたんじゃないかと欲が出てしまいました。
 例えばなんとかドラゴンとなんとかインセクトでくさいむしが出来て「なんとかドラゴンは凄く臭いからね」「変な設定付けるな!」とか。
 現時点だとくさいの要素をデススカンクに頼りがちなので、それ以外からくさいを出せると読み手を裏切れて盛り上がれるかと。
 また、最後に長いフリをした末のオチが「むし」というのはちょっと弱かったかなと。フリの期待感を下回ってしまったように感じました。
 色々言ってしまいましたが細部へのこだわりが感じられる良い漫才でした。ネタパレとかで見たいです。
   
・いやね、ボケ数も少ないし、ルール説明とかやたら丁寧だし、展開だってわかりきってるんですよ。
 なのにめっちゃ面白かったです。すげー。空気、緩急の作り方、言葉選びが抜群に上手いなと。
 擬音ボケはあってもなくても良いぐらいのレベルだったのと、この雰囲気をそのままに更に踏み込む余地はあるだろうな、とは思いました。でも良かったです。
   
・B:すごくくさいむしじゃねえか!!!
 みたいなツッコミがシンプルすぎて面白いです。
 トム・ブラウンがちらつくのが少し気になります。
   
・モンスターファームが好きな自分としてはどこか懐かしくもある設定でした。
 合成がうまくいくパターンなんかを除くとあまりメインのボケは多くないネタだと思われるのですが、
 そういう意味ではもっとボケ一発一発に威力が伴うべきなのかなと感じました。
   
・やっていることは面白いし、見せ方も良いなと思いましたが、ちょっと説明的な部分が多く、テンポも悪くなってしまったかなという印象です。
 もしかしたら説明的な部分をわざと作って笑いどころにしているかもしれませんが、個人的にはボケのパンチ力に対して説明的な見せ方のハードルが高くなっているように感じました。
 割とわかりやすくベタなボケだと思うので、もう少しポンポンと見せて行ってくれた方が笑いやすくなったんじゃないかなと思いました。
   
・ステムが素晴らしい上で、結果がどっちに振れるのか毎回わからなくて読んでて楽しかったです。
 

Pゲート
No.009 フタゴササカワ
しょうよう君とみづき君のヒーローの話
笹川照陽:どーもフタゴササカワですー!よろしくお願いしますー。

笹川光月:よろしくお願いします。まぁね、最初に説明しておかなければいけないんですけどね。
   政治の大敵は無関心なんでね、皆さん選挙には必ず行ってくださいね。

照陽:それじゃねぇだろ。知っておかなければいけないことだけどそれじゃねぇだろ。
     まぁね、フタゴササカワという名前で分かる通り、俺達一卵性の双子なんです。

光月:照陽が兄で僕が弟でして。分かりやすく言うと照陽が翠蘭で僕が淋です。

照陽:わかりづれぇよ。蓮舫に双子の姉弟がいるって事実あまり浸透してねぇんだよ。

光月:何ですかそんなに強く言って、僕が弟だからってバカにしてるんですか?
   次男じゃダメなんですか、2位じゃダメなんですか?

照陽:蓮舫やめろや!!冒頭から政治の話で畳み掛けやがって、蓮舫をキラーワードにするな!!

光月:まぁそんなことより、今日はにぃににお願いがあるんだよ。

照陽:にぃにて。9歳未満の妹にしか使いこなせない呼び方振りかざしてくんなよ。

光月:聞いて?聞いてくれなきゃお前の初恋の人にお前のフリしてツボ売りつけるぞ。

照陽:マジでやめろよ!!今度同窓会あんだよ、行きづらくなるだろ!!お願いって何だよ。

光月:あのね。照陽には初めて言うけど、僕実は子供の頃ヒーローが大好きだったの。

照陽:知ってるよ。幼少期ライダーキックで仏壇に突っ込んだお前を一つ屋根の下で見てんだよ。

光月:懐かしいなぁ……炸裂するライダーキック……飛び散る線香……宙を舞うひいじいちゃんの遺影……。(しみじみ)

照陽:地獄絵図だよ。俺フライングひいじいちゃんと目があったんだからな、未だに夢の中に飛んでくるんだからな。

光月:まぁライダーも好きだったんだけど、1番やっぱり憧れたのは戦隊もののグリーンね!!

照陽:激レアさんだなオイ。相場はレッドじゃないかな、あんまグリーンに憧れるイメージないけどな。

光月:グリーン格好いいじゃん!その知性で怪人の弱点を見抜いたり、かと思えば華麗な格闘を見せたり!
   ピンクと凄絶な濡れ場を演じたり、百億の負債を一夜のギャンブルで帳消しにしたり!!(キラキラ)

照陽:何レンジャーの何グリーンだよ!!俺そんなポテンシャル与えられた緑色見たことないんだけど!?

光月:懐かしいなぁ……敵を倒すグリーン……飛び散る爆薬……宙を舞うひいじいちゃん……。(しみじみ)

照陽:自前の過去と混ざってんぞ!?ニチアサでひいじいちゃん飛んでんの見たことねえぞ!?

光月:だから今日は、俺がグリーンとして活躍する戦隊ヒーロー考えてきたのよ。ひいじいちゃんの墓参りしながら考えたのよ。

照陽:いつ考えてんだ。どんだけひいじいちゃんとヒーローの思い出がリンクしてるんだ。

光月:聞いてよ頼むよ。聞いてくれなきゃお前の高校時代の恩師の娘にお前のフリしてクラブ遊びを覚えさせるぞ。

照陽:なんで周りを不幸にするんだよ!!お前俺から分離した悪の意思か何かか!?

光月:ふしだらになる恩師の娘……悪化する恩師の家庭……地を駆けるひいばあちゃん……。

照陽:何でだよ!何でここにきて初登場のひいばあちゃんが走ってきてんだよ!!いいよ聞くよ。

光月:ありがとう!!流石は僕のお兄たま!!

照陽:お前その萌えキャラ専用の呼び方やめてくんない!?
   同じ顔が言ってくるという精神ダメージもエグいんだわ!!ゲボ出そうなんだわ!!

光月:じゃあ話すね。まず戦隊ヒーローにはコンセプトが必要だよね。お茶犬がお茶をコンセプトにしてるみたいな。

照陽:ヒーローで例えろよ。恐竜をコンセプトにしたキョウリュウジャーみたいな感じな。

光月:そうそう。やっぱり戦隊ヒーローは子供に人気がなきゃいけないからね。かつ大人にも楽しんでほしい。
   大人も子供も両方に需要があるコンセプト、それはすなわち文房具!!(ばばーん)

照陽:あー、こりゃもうダメだな。裏のシューイチ見ていいやつだな、中丸かっこいー。

光月:なんでさ!文房具はみんな好きだろ、好きすぎて消しゴム噛んでるやつとかいただろ!?(ぷんすか)

照陽:コンセプトとしてダセェんだよ!!そもそも元から好きなものでもないしな、学校に通う上で関わらざるを得ないものだからな!

光月:好きとは限らないが関わらざるを得ない。家族と一緒だね。

照陽:深いことを抜かすな!!双子が言うとなんか意味深でおっかないんだよ!!

光月:とにかく聞いてよ。文房具をコンセプトにした、その名も筆箱戦隊ボーグレンジャー!!
   全世界デジタル化を目論む一太郎帝王率いる悪の機械軍団からアナログの素晴らしさを守るゾ!

照陽:ワクワクしねぇー。そんで一太郎って古ぃなWord帝王に代替わりしとけよ老害がー。

光月:ボーグレンジャーは5種類の文房具の能力を宿す正義の文房具戦士!!
   僕は分度器を司るグリーンボーグ!!必殺の分度器フラッシュで、悪の角度を0°にしてやるぜ!!(キラキラ)

照陽:1話切り確定だわー。サンジャポ見ようぜサンジャポ、杉村太蔵出ねえかなー。

光月:あ、安心して。照陽には主人公の、赤ペンを司るレッドボーグをあげるから。

照陽:………………えぃ?

光月:あとはねー、ホッチキスのブルーボーグ、下敷きのイエローボーグ、消しゴムのピンクボーグ……。
   あれ?ノートを司るボーグがいないから板書が出来ないゾ?

照陽:既に企画倒れが起きている……いや、ちょっと待って!?話を聞いておとぅと!!

光月:おや、どうしたレッド?またピンクボーグにビンタされてほっぺた赤くなったのかいあっはっは。

照陽:レッドボーグとして俺を見るな!!またクソみたいなキャラしてんな俺もお前も!!
   ちょっと待って、俺もいんの!?聞いてないんだけど、俺もこのハズレ戦隊に加入させられんの!?

光月:そうだよ、なんせ僕らは生まれたときから一緒の双子。1人の夢は、2人の夢だ……。(キラキラ)

照陽:俺の夢ではねぇんだよ!!そういうセリフは夢を押し付けながら言っちゃダメなんだよ!!
   ていうかさ……お前がグリーンなのはいいよ。俺、レッド……?双子の兄弟が、グリーンとレッド……?

光月:そうだよ。あ、赤ペンじゃなくて受験用の赤いシートの方が良かった?

照陽:そこじゃねぇよ!!シートになったらなったで下敷きイエローとかぶるしな!!

光月:なんだなんだ、もうずっぷしとボーグレンジャーの世界に浸かってらっしゃるじゃないか。(ニヤニヤ)

照陽:ニヤニヤすんなや!!自分に笑われてるみたいで腹立つわ!!
   あのさ、兄がレッドで弟がグリーンだとさ……どことなく、任天堂感が出ませんかね……?

光月:にんてんどう……?なんだいそれは、山本太郎の新しい政党かい?

照陽:違ぇよ!!いや、マリオじゃん!!兄弟赤緑は完全なるマリオとルイージのフォーメーションじゃん!!
   めっちゃちらつくぜ!?どんなに格好よかろうがこのカラーリングじゃヒゲとオーバーオールがちらつくぜ!?

光月:まりおとるいーじ……?ごめん、僕はヒーローと文房具と蓮舫にしか関心がないから……。

照陽:嗜好が狭ぇよ!!この世界における兄弟の頂点だ、双子商売にしてんだから覚えとけ!!

光月:なんだいなんだい、そのまりおとるいーじというのはフタゴササカワより有名なのかい?(ふんす)

照陽:比べ物にならねぇよ!フタゴササカワなんて誰も知らねえよ、誰だソイツら気持ち悪い名前だな!
   まぁ任天堂問題はいいよ、それ以前に戦隊ヒーローにおいてレッドとグリーンが双子っていうのがなんか気持ち悪いんだよ!

光月:気持ち悪いってなんだよー。人をHBだらけの筆箱に紛れ込んだFみたいにー。(ぷんすか)

照陽:文具で例えるな!!お前の比喩の引き出し文房具と蓮舫しか入ってないのか!!
   まずさ、レッドは言うまでもなく戦隊ヒーローの顔だよ。メインだよ、一番格好いいお茶の間の人気者だよ。

光月:照陽ったらよく自分のポジションをそこまでべた褒め出来るね。(ニヤニヤ)

照陽:テメェが勝手に俺をレッドにしたんじゃろがい!!こちとらレッドの自覚がねぇんだよ!!
   一方グリーンはさ、言っちゃなんだけど一般的な戦隊の中じゃ一番地味な存在なんだよ。
   シリーズによっては存在しないしさ、キャラもあまり定まってないしさ。多分主役エピソードも一番少ないよ。

光月:そんなことないよ、濡れ場があったり借金帳消しにしたり……。

照陽:だからそれ何戦隊何レンジャーなんだよ!!教えてくれよ動画サイト漁り倒すから!!
   とにかく、戦隊ヒーローという場においては双子がレッドとグリーンっていうのはめちゃくちゃ気持ち悪いんだよ。

光月:ああ、だったら大丈夫。俺達は双子じゃなくて全くの別人という設定にするから。

照陽:よりおかしいでしょうよ!!双子を活かせよ、設定に合わせた役者選べよ!

光月:グリーンは青森から東京に赴任してきた新米数学教師で、レッドはオーガニックカフェのマスター。

照陽:あまりにも違うな!!よくもまぁレッドボーグになれたな俺!!

光月:ちなみにブルーボーグはプログラマー、イエローボーグは殴られ屋、ピンクボーグはヌードモデル。

照陽:文房具使わねえヤツらばかりじゃねぇか!!ヌードモデルにヒーローの素質眠ってんなや!!

光月:ピンクボーグの裸体を隠すのに、イエローボーグの下敷きは薄すぎたのであった……。

照陽:もう喋るなお前!俺の声で下ネタを紡ぐな!

光月:そんな5人が集まったのが文房具を司る筆箱戦隊ボーグレンジャー!!
   今に見ていろ機械軍団、アナログが最高なんだ、この世界に機械なんか要らないんだ!!

照陽:共存しろよ!主張が悪役っぽいんだよ!

光月:それにね、ココだけの話……終盤で判明するんだけど、実はレッドとグリーンは、生き別れの兄弟なんだ……!!

照陽:普通そういうキャラに双子起用しねぇんだよ!!
   何故なら1話でバレるからね!!なんなら放送前のてれびくんとかの時点でバレるからね!!

光月:2人が生き別れたのは15年前、雪降るクリスマスの夜だった……。

照陽:赤と緑だからね、クリスマスカラーだからね!バーカバーカ!!

光月:とにかくレッドボーグをやってよ照陽。
   照陽ならきっと決め台詞の「お前らの悪事、全部訂正して赤っ恥かかせてやる!」がキマるって。

照陽:クソダセェな!!イヤだろ恥かかすこと目的のヒーロー!!
   そもそも5人中2人がそっくりさんの戦隊とかキショいだろ!あとの3人居心地悪いだろ!

光月:大丈夫、あとの3人も俺達と同じような顔の役者を選ぶから。

照陽:よりキモいわ!!何だ5人全員同じ顔って、ソシャゲの艦隊じゃねぇんだから!!

光月:イエローとピンクは女なんだけど、それぞれブルーとグリーンに惚れるから。

照陽:同じ顔の奴らでイチャイチャしてんじゃねぇよ!!ていうかイエローは女で殴られ屋してんのかよ、おてんばだなオイ!!

光月:ちなみにレッドのヒロイン役として、後に仲間になる敵の黒板消しクリーナーガールがいるから。

照陽:何だソイツは!!ソイツ文房具の仲間として馴染めるのか!!

光月:クリーナーガールは一太郎帝王に仕える機械軍団四天王の1の槍なんだ。
   他に2の槍・シュレッダー男爵、3の槍・コピー機博士、4の槍・電動鉛筆削り仮面がいるぞ。

照陽:何で文房具とコピー機やらシュレッダーやらが戦ってんだよ……。
   ………………………ちなみにだけど、コピー機博士ってどんな能力持ってる?

光月:コピー機博士は普段は不気味なバケモノだが、相手の姿や技をコピーすることが出来るのだ。

照陽: 俺 コ ピ ー 機 博 士 の 方 が よ く な い ! ?
   グリーンをコピーした姿でよくない!?絶対そっちの方が双子を活かせるぜ!?CGとか使う手間省けるぜ!?

光月:いやいや、コピーするなら主人公のレッドでしょ。グリーンコピーしないよ。

照陽:じゃあテメェがコピー機やれや!!もしくはテメェがレッドやれや、俺コピー機やるから!!

光月:そうなったらグリーンは誰がやればいいんだよ!!翠蘭か!?翠はみどりとも読めるからね!!

照陽:蓮舫の娘キャスティングすんな!!特撮にお馴染みタレント枠に蓮舫の娘を呼ぶな!!

光月:待てよ、グリーンが翠蘭ならブルーに淋をキャスティングした方がいいか?
   だとしたらイエローとピンクも対になる存在じゃなければ……対の存在、言うなれば天と地……。
   そうだ!!!ひいじいちゃんとひいばあちゃんだ!!!

照陽:ずっとうるせぇよ!!!なんだこの番組は、遺影引っ張りだして謎の集団に加入させるな!!
   もうわかっただろ、双子は双子を活かした設定じゃなきゃキャスティングされないんだよ!レッドとグリーンにはなれないの!

光月:えー……そんだけ否定されたらショックで、顔が真っ青になっちゃうよ。

照陽:ここにきてレッドでもグリーンでもねぇのかよ!いいかげんにしろ!!

2人:以上、フタゴササカワがお送り致しました!ありがとうございました!

予選総合第18位(準決勝敗退) フタゴササカワ
審査員
点数
定吉 60 61 75 75 82 得点70.60
【審査員コメント】
・途中まで畔野暮らしを書き進めていたものの、ギリギリで間に合わないことを感じ急遽双子にシフトしました。
 本来大竹まことだ六角精児だ固有名詞まみれだったところをグッと抑え、蓮舫ファミリーに留めました。
 これあれですね、変な口調とかキャラとかない方がめちゃくちゃ書きやすいですね。
   
・マリオとルイージが双子っての知りませんでした。すみません。
 やっぱり序盤のジャブボケが回収するためのボケって感じで、その場の威力が無く話だけ散漫になってしまった感があり、引き込まれなかったです。
 こっちは狙いだと思うんですが、中盤から照陽のツッコミがやや先回り気味になっていたこともあり、最後までついていけないまま終わってしまった感じがします。
 とはいえ翠蘭の天丼は予想外でよかったですし、くすくす笑える件も結構ありました。
   
・◎同じ顔の奴らでイチャイチャしてんじゃねぇよ!!
 面白かったです。
 赤と緑が兄弟だとマリオ思い出すってのかなり面白いんですけど、同時に、双子の兄弟から普通の兄弟を連想しない気がするとも思いました。
   
・1ネタ内に入っている情報量が圧倒的に多くて、めちゃくちゃ読み応えがありました。
 本筋から離れたボケの充実度と比べると、「文房具の戦隊」というメインの設定に関するボケはやや弱めに感じました。
   
・双子の設定を活かしつつ、構成的にも良くまとまっているネタだと思いました。
 双子関連とヒーローものの設定が上手く絡んでる部分は非常に面白かったのですが、そこ以外の部分がこすり倒されたヒーローもののハードルを超えきれなかったなという印象です。
 おそらくあえてヒーローものを選んだであろう気概や、ヒーロー×双子で生まれたボケの部分は高く評価させていただいております。
   
・双子ならではの設定だと思いました。
 上手さが光る一方、「レッドはお前」っていうのがあんまりピンときませんでした。
 

Pゲート
No.010 宇吉
ファンレター
けんた:オレのお母さんの一人息子が言っていた話なんだけどさ

ピロキ:とどのつまりお前じゃねぇか。まどろっこしい言い方する
な

けんた:次の栃木の市長って田んぼマンらしい

ピロキ:クソみたいな内輪話やめろ。いや田んぼマンはクソじゃな
いけど

けんた:田んぼマンからファンレター貰いたいな

ピロキ:いやお前が貰う方かよ。ファンレター出してやれよ

けんた:え? 茨木って郵便届くの?

ピロキ:群馬や埼玉が最近イジられているからって栃木も同じよう
にイジって言いわけじゃないからな

    ていうかMM?1という大舞台の大事なツカミでどんだけ田
んぼマンの話してんだよ

けんた:あっ、FANレターで思いだした

ピロキ:その変換ミスはわざとくさい

けんた:実は生まれて初めてファンレターを書いてみようと思った
んだ

ピロキ:へぇ。お前にそんな一面があるなんて知らなかったよ

けんた:オレ、こう見えても結構ビーバーなんだよ

ピロキ:ミーハーだろ。お前に海たぬきっぽさを感じた事ねぇよ

けんた:最近は毎日毎日ユーカリを食べてるよ

ピロキ:それコアラな。あと、一応人間としての尊厳は保ったほう
がいいぞ

けんた:給料日前なもんで……

ピロキ:金銭的な事情かよ。ユーカリって安いんだ。知らなかった

けんた:だからファンレターを書こうと思っているんだ。あわよく
ばお金が貰えるといいな

ピロキ:懸賞応募のハガキじゃないんだから。貰えるわけないだろ

けんた:給料日までまともな生活が送れるか不安で不安で不安で不
安で……って書こうと思っている

ピロキ:不安レターじゃねぇか。誰もそんな不気味なファンレター
は受け取らねぇよ

けんた:ペンを買うお金も無いし血文字で書こうと思う

ピロキ:ホラーでしかない。もはや脅迫状の一種

けんた:でもなぁ……相手は大スターだし返事は貰えないだろう
なぁ

ピロキ:大スターに脅迫状を送ろうとしているのか。いったい誰に
書く予定なんだ?

けんた:ガッキーさ。知ってる?

ピロキ:新垣結衣か。女優とかに疎いオレでもさすがに分かるぞ

けんた:いやいや、そっちじゃなくて音楽家で佐村河内の守護霊の
人

ピロキ:新垣隆の方かよ。いや、あいつ佐村河内の守護霊じゃねぇ
よ

けんた:ゴーストじゃなかったっけ?

ピロキ:ゴーストライターだよ。佐村河内の代わりに作曲してただ
けだよ

    新垣隆にファンレター書くの?

けんた:うん。あの人色々と大変だったから励ましてあげたいんだ

ピロキ;大変だったの結構前だけどな。今更感が半端ないぞ

けんた:いやいや不倫問題に今更もクソもないんだよ

ピロキ:不倫問題? あの人不倫なんかしてたっけ?

けんた:ほら、ゲスの極みの人とさ

ピロキ:いやそれベッキーじゃねぇか。ガッキーの語感だけで一緒
にしてやるなよ

けんた:あれ? 混乱してるからいったん整理させて?

    ガッキーはポッキーのCMをやっていて、ゲスの極みの人は
ベッキーでボッキーしてたんだっけ

ピロキ:整理の仕方が最低だな。お前が1番ゲスだわ

けんた:ゲススススス

ピロキ:奇妙な笑い方やめろ。でもそのゲスの極みの人と新垣隆は
今、バンド組んでるんだぞ。世の中って面白いよな

けんた:それに関してはクソほど興味ないけど……

ピロキ:あっ、ごめんごめん。今後は話しかけるのやめるわ

けんた:で、本題に入るんだけどファンレターを書いてみようと
思って、実際に書いてきたんだけど

    初めて書いたから、変なところがあったら訂正して欲しい
んだ

ピロキ:オッケーオッケー。任せなさい。

けんた:「はじめまして。お久しぶりです」

ピロキ:どっちだよ。面識あるのかないのかはっきりしろ

けんた:「お久しぶりです」

ピロキ:面識あんのかよ。どこでどう知り合ったの?

けんた:「佐村河内と申します」

ピロキ:ウソつけよ。その文字見た瞬間手紙破られるぞ

けんた:「なーんちゃって。ウソぴょん。驚いたカナ……?(ワ
ラ)」

ピロキ:ウザったい女かよ。あとなんとなく女子の感じが古い

けんた:「改めましてはじめまして、けんたと申します。あっ、け
んたと言っても朝倉健太じゃない方のけんたです」

ピロキ:この世の中には元中日ドラゴンズの投手コーチの朝倉健太
とお前しかけんたがいないわけじゃないからな

けんた:「この度は貴殿の活躍を喜ばしく思い、ご愁傷様であった
ことを深くお詫び申し上げるで御座候」

ピロキ:全部意味が分からん。文字化けしている文章のほうがまだ
理解できそうだ

    もっと簡潔に分かりやすく小学生でもわかるような文章に
しなさい

けんた「うんちぶりぶり」

ピロキ:よくできました。これでファンレターからいたずら手紙へ
とランクダウンしましたね

けんた「私はガッキーの大ファンです。よろしければ握手してもら
えませんか?」

ピロキ:これ手紙だろ。どうやってするんだよ

けんた:「私の左手を同封します」

ピロキ:怖い怖い。サイコパスにもほどがある

けんた:「ドライアイスも入っているので凍傷にはお気をつけてく
ださい」

ピロキ:左手の鮮度気にしなくてもいいから。もっと自分の身体を
大切にして

けんた:「さて、今年も夏がやってきましたね。夏バテなどはして
いませんか?」

ピロキ:相手の体調を思いやれる優しい奴なんですよ、コイツは。

けんた:「クーラーの風などは直接当たると身体に良くないそうで
す。そんな時は団扇がオヌヌメです」

ピロキ:オススメじゃなくてオヌヌメなんだ。オヌヌメってなん
だ。

けんた:「団扇代わりに私の右手を同封しますので良かったら使っ
てください」

ピロキ:新垣さんの元に右手と左手が届いた。お前は封印されしエ
グゾディアか

けんた:「話は変わりますが、夏といえばホラーですよね。悪魔と
か幽霊とか信じるタイプですか?」

ピロキ:オレはお前が悪魔に見えてきた。怖いもん

けんた:「私はゴーストは信じませんがゴーストライターは信じま
す」

ピロキ:やめとけやめとけ。手垢のついたイジりだぞ

けんた:「もし時間がありましたら私のために1曲作ってくれません
か? もちろん作曲したのは私という体で」

ピロキ:人の心に土足でドシドシ入ってくるタイプの人間やな

けんた:「なーんちゃって。ウソぴょん。驚いたカナ……?(ワ
ラ)」

ピロキ:また出てきやがった。成仏しろ

けんた:「最後になりますが、これからも活躍を心臓から応援して
います」

ピロキ:心だけでいいんじゃない? お前心臓に居るみたいになっ
てるぞ

けんた:「栃木の生んだスーパースター、田んぼマン様へ」

ピロキ:歪みねぇな


予選総合第32位(1回戦敗退) 宇吉
審査員
点数
62 53  8 31 23 45 得点37.00
【審査員コメント】
・ツカミとオチに田んぼマンを起用して特に問題ないって、とんでもない界隈だなネット長文。
 比較的オーソドックスな手紙漫才ながら、体温の低いやり取りと独特のワードセンスがバシバシ決まってました。
 「海たぬきっぽさ」「今後は話しかけるのやめるわ」などさりげなく差し込まれるワードの破壊力が素晴らしい。
 ただ強烈なワードが豊富な一方で「お久しぶりです」「御座候」「ウソぴょん」などベタで手垢のついたボケも目立っていました。
 現時点でも面白いんですが、その辺のフレーズがもっと想定外のものならなお引き込まれました。
 行数もあと10行程度余裕があるので、もっとこの心地よいやり取りを膨らませたものを堪能したいです。
   
・スマホで読みやすい改行に現代性を感じました。
 2回目の「驚いたカナ」と「今後ははなしかけるのやめるわ」がよかったです。
 ボケやツッコミのクオリティはそれなりなんですが、
 並べて一個の漫才としてみたときの強み、みたいなのがかなり弱いかなと思いました。
 「オヌヌメ」みたいなボケはちょっと嫌いです。
   
・茨木?
 チャットみたいだなと思いました。
   
・唐突に内輪ボケが出るわびっくりするくらいベタなボケが続くわで、掴みどころのないネタでした。
 改行の感じも初々しくて(フォーム直打ち…?)、内輪ネタとのギャップでカオスを生み出そうとしているのであれば、
 それはそれで末恐ろしいネタとして成立しているなと思ったりもしました。
   
・最初のくだりが分からない人は分からない内容であり、中盤まで誰にファンレターを送るのかわからず、新垣隆の名前が出た後もベッキーなどとボケてしまっているので、
 読み始めるまで結局誰にファンレターを送りたいのかあやふやで、ファンレターを読みだしてからも思いついたボケを羅列しているだけに感じてしまい、あまりネタとして何をどう見せたいのかよくわかりませんでした。
 作者さんの中で面白いと思っている箇所が多々あると思うのですが、初めてこのネタを読む人にその面白さが伝わる書き方にはなっていないように感じました。
   
・なぜ田んぼマンをツカミに使おうと…
 メタ以外のところも突出したところがなく、何をしたかったねん感はありました。