CWの世界


私がCWに興味を持ったのは、開局してまもなくローカルの超DXer・JA3GZN(葛西さん)のシャックを見たことから始まる。エレキーは真空管1球(双三極管)を使ったリレー式のもので、パドルは複式キー(FK−3)でした。RIGはコリンズのSライン、リニアはヘンリー4K、アンテナはTA−33だったかと思います。目の前でCWでDXとQSOするのを見た時”これだ!”と思ったものです。

通常電信を始める場合は、受信から入るのが普通だと思いますが、私はいきなり送信から始めました。実際に送信するのではなく、トーン発信機にキーを接続して打ちながら符号を覚えるわけです。この方法は英文の場合は何とかものになりましたが、和文のときに大変な苦労をすることになります。英文はわずか27文字と数字だけで良かったのが和文になると50文字くらいと数字、それに色々な記号も覚え、しかも1文字1文字考えるのではなく、文章として受信しなければならないので、送信しながらの練習はお勧め出来ません。オーソドックスにまず沢山聞いて意味を理解すような訓練をしましょう。 


最初に購入した電鍵 HIMOND HK−710

 

 
右側はツマミにホームセンターで購入した引き出しの取っ手(木製)を使っている。

 私の縦振り電鍵の操作方法は手首を使う押下式ではなく、中指を使った指痙攣方式である。接点の間隔は葉書1枚の厚さより少し狭い程度。中指を痙攣したように短点を打つので、エレキーとほとんど変わらない電信を打つことが出来る。

 
        押下式              中指痙攣式

       
画像にカーソルを持っていくと打鍵します。

押下式は手首を利かせるが、中指痙攣方式は手首が少し上がるように打つ。



エレキーがやりたくなって・・

 当時(1960年代)は真空管全盛でようやくトランジスタに変わりつつある時代だったように思う。アマチュア無線の世界もA3オンリーでたまに7MHzでモガモガ聞こえていたくらいだった。
そんな時に綺麗なモールスを打つ局がいて、それがエレキーだと言うことを知ったとき、矢も盾もたまらず挑戦した。JA3GZN局から一球式エレキーの回路図をもらって、早速組み立てた。残念ながらその配線図は紛失してしまったが、確かこのような回路だったと思うHi。

 私が作ったのはトランジスタの代わりに真空管を使ったものでした。出力リレーは富士通のF.Bv.153aというもので、確か電話局の交換機に使われていたものだと思います。パドルを操作する度にカチカチとリレー音がして結構うるさく感じました。

 
アクリルケースは自作。3mm厚のアクリル使用。

 パドルはどうしてもFK-3改造にしたかった。JA3GZN局の訪問時の影響が残っていたのかもしれない。購入価格は忘れた。ただ買ってきてすぐ金鋸で先端部を切った。複式キーで使用する考えは毛頭なかった。
再開局したときも縦振りとこのFK-3改造のみだった。エレキーはDAIWAのDK-210をヤフーオークションで手に入れたが、もう必要ないのでオークションで売ろうと思っている。


現在のエレキー用のパドル
 最近のRIGはエレキー内臓が多く、別にエレキーを準備する必要が無くなった。特にFT-2000は前部と後部の2箇所にキージャックがあり、それぞれにエレキーかストレートキーかの設定が出来るので便利。(前面をエレキーにし、パドルを接続、後部をストレートキーにし、縦振りとバグキーを接続する)しかもパドルも右手用と左手用をパラに接続しているので両手で交互に打つことも可能。


ハイモンド MK−705 改造

  MK−705はダブルレバー、
いわゆるアイアンビックで、スクイーズ操作が可能なのだが、私の場合シングルレバーでないと打てないので、バラしてシングルレバーに作り変えた。若干バネの力が弱く、跳ね返りも大きいので時たま誤操作が生じる。速いスピードで打つには適しているが、遅いスピードには使いづらい。もっぱら左手用とし、DXとのQSOに使用している。