私いつもお兄ちゃんのことシューって呼んでいるからシューって書くけど、シュー6年
生でお受験があって、私と同じで小さいけどもう12歳。
お受験の間、おうちはテレビ禁止で、週末はいつもパパと二人で、動物園に行ったり、
公園に行ったりして、お遊びして、夜は、本屋さんに行って、中古の本を買って、子供
のビデオを借りて。
今回のお受験のご褒美として、春休みには旅行にいける。
パパは、最初は子供のビデオを借りてくれていたんだけど、アメリカの高校生のグリーク
ラブの大人気ドラマ グリーっていうのにはまってしまって、最後のほうは、グリーば
っかり。
借りる基本は、言葉が英語であること。
パパはいまだに英語できなくって、旅行の度に英語できたらなってっていっていたけど、
性懲りもなく今回もどたばた英語の勉強。
今回、ちょっと違ったのは、半年前から、毎日、会社に行くとき車のラジオで基礎英
語シリーズ聞いて、夜は英語のDVD見て、その成果はあったのかどうかは分からない
けど、お兄ちゃんのお受験のため、おうちでテレビが観られないから、余暇をもてあま
して、それが英会話の勉強になったのかな?
パパは、今回が最後のロングディスタンスの家族旅行って言うの。
何故って、海外では12歳から大人料金。だから、高くつくからって。
国内では、まだ小さいし、パスポート見せるわけじゃないからまだ子供料金でいけるか
もしれないけど、海外は小さくても、パスポートがあるから駄目。
とは言っているけど、本当は、お兄ちゃんも、私も大きくなって塾とか習い事とかた
くさんしているからきっとお金がなくなちゃったんだと思うよ。
私なんて、ピアノに習字に水泳に公文。私には苦悶だけどね。
お兄ちゃんが6年生になった時、パパがどこに行くって言ったの。
私のおばあちゃんが、スイスに行きたいなって言ったんだけど、あまのじゃくのお兄
ちゃんは却下。
じゃあ、オーロラが見えるところって、フィンランドのサンタ村かカナダの北って案
もあったんだけど、これも却下。
パパがエジプトに行きたいって言ったんだけど、これも却下。
逆にお兄ちゃんが、ドバイに行って7つ星のホテルに泊りたいといったんだけど、
こっちはパパが却下。
ママはスペインなんてどうって言ったんだけど、お兄ちゃんはそこに行っている航空
会社がいやだから駄目。
パパが、じゃあメキシコのリゾート地カンクンはって言ったけどこれも駄目。
とにかくおにいちゃんは人がどうかということに対しては何でも否定から入るの。
じゃあおにいちゃんはどこに行きたいのって聞いたら。
羽田にできた国際線から飛び立つところ。
それって行く場所じゃないじゃない!
結局、まだちょっと寒いけど、羽田国際ターミナル発、エアーカナダでカナディアンロ
ッキーとジェラシックパークで有名になった恐竜博物館になったの。
決め手は何かって、羽田発とあのよくパンフレットに載っている、茶色のお城のホテ
ルに泊りたいってこと。
ピークシーズンだと1泊10万円はするんだけど、オフシーズンで半年前でネットで
、山側で景色が良くない部屋で35000円で予約したの。
パパの目論見は、全日空と同じスターアライアンスで行くことで、マイルがたまり、
夏には、ソウル旅行がおまけで付いてくるってことも狙っていたの。
だから、それ以来、メインカードをANAカードに替えて、電気代も、ガス代、携帯代、
とにかくあらゆるものをANAカードに変えて、コンビニでもANAカードで購入。
陸マイラーとなって、必死でマイルをため始めたの。
が、しかし今年の初め、エアーカナダから、羽田発はキャンセルになりました。って
メールが。
半年前から、計画して、飛行機は勿論、ホテルまでネットで予約してたのに・・・
お兄ちゃんに、羽田発が成田発に替わるんだけど言ったら、じゃあ、やめた。
羽田発じゃないといやだ。どうして、羽田発で夜、国際線ターミナルにあるプラネタ
リュームがみたい。
それ、別に海外に行かなくても見られるじゃない!
じゃあどこにする。
お兄ちゃんは、羽田発のところ。
パパが色々としらべたら、世界最大の航空会社DELTA航空が、羽田就航記念。
ロサンゼルス3泊5日34800円ホテル付。
っていうのを見つけたの。
お兄ちゃんは、そこがいいって。どうしてって羽田発だから。
ということで、羽田発ホテル付34800円の旅に決定したの。
ホテルもダウンタウンの中級のホテル付
サンタモニカやビバリーヒルズやハリウッドに泊るととっても高くなるのだけど、ダ
ウンタウンに泊るとそんなに高くない。
候補はメイフェアーホテルって昔は高級だったけど古いホテルと、カワダホテルって
リトル東京の近くのホテル。日本語が通じるし、日本食にも困らないカワダホテルにし
ようかと思ったんだけど、ネットで評価をみると、どれも最悪。
それじゃあ、昔高級だったホテルのほうが広くていいかなって、メンフェアーホテル
ってヒスパニック系のホテルにしたの。
同時にデルタ航空は違うフライチームだから、パパのマイレージで夏ソウルに行く夢は
散ってしまったの。
安くいけることになったから、オプショナルツアーは奮発して、もちろんLA観光はす
るけど、セスナでグランドキャニオンに行って、メキシコティアナにも足を伸ばして。
お兄ちゃんはユニバーサルスタジオに行きたいって言ったんだけど、パパは、ユニバー
サルスタジオは大阪にあるじゃん。
アメリカにしかないとこ、物を、見なくっちゃって。
パパは、オプショナルツアーもネットで色々調べて、アメリカのHISのツアーが安
い事を見つけたの。
通常、日本で予約するのに比べて、現地価格で、しかも今円高だし、スプリングフェ
アーやっていて、さらにマスターカードで支払うと1人1ツアー10〜30ドル引き。
めちゃくちゃ安くなるじゃん。
実は、グランドキャニオンにセスナで行くツアー1人40000円で、アメリカホテル
付きのツアー料金より高い。
それがとってもリーズナブルな価格に。
ツアーの欠点はアメリカはツインルームが基本だから、子供でも2部屋のツインルーム
に分かれちゃう。
だから、パパは直接ホテルと交渉して1部屋でいいから大きな部屋でダブルベットの
ツインにしてって頼んだの。
旅行社を通じて頼むと難しいけど、直接頼むと意外と融通を利かせてくれる。
私たちが食物アレルギーでご飯が制限されるから、いつも旅行に行くときはパパット
ライスをスーツケースいっぱいに持っていくんだけど、通常は調理器具も持っていくの
だけど一応電子レンジ部屋においてくれないって頼んだの。
でも安全性に保障ができないからって、ホテル側が却下。
結局、今回も調理器具をもって行くことになったの。
アメリカは、今9.11テロの後とっても入国が厳しくなったの。
事前にESTAていうビザを取らなくてはいけないの。
ESTAを取るには旅行社を通して取ると一人5000円くらい取るの。
自分でネットでアメリカ大使館のHPでとれば14ドルで取れるのだけど、当然ケチな
パパは自分で手配したわ。
ESTAは2年有効なアメリカビザ。
でも2年以内にまたアメリカいけるかな?
グアムくらいなら連れて行ってもらえるかもね。
お兄ちゃんの受験も終わり、準備万端、いよいよ旅行へと言うときに。
3月11日東日本大震災。
状況は一変し、旅行どころではなくなりそうだったの。
パパの会社でも商品が入ってこなかったり、色々なイレギュラーな事が起こり、
てんやわんや。
もう駄目かなーって思っていた矢先。出発の3日前。
デルタ航空から羽田発のLA行きがキャンセルになりました。って電話。
どうしよう。
今回は、お兄ちゃんも行く気モードになっていて、成田発でもOKに。
じゃあ、最初から成田発にしとけよって感じ。
状況も落ち着いて来て、何とかいけそうな雰囲気に。
今度は、アメリカのツアー会社にネットで直接オプショナルツアーを申し込んでいるから、
すべて日程の変更をしてもらわなくては。
でも、アメリカと日本では昼と夜が逆。相手のレスポンスも悪く、本当に替えられている
のかとっても不安。
パパも木、金2日会社を休むだけの予定が、朝から出発になったから、水、木、金と3日
休むことに。
お兄ちゃんの旅行の条件は、羽田発ともうひとつ。
PSPってゲーム機で飛行機の中で遊ぶこと。
小学校の間、うちではゲーム禁止で、皆友達は、ピコピコしていたのに、お兄ちゃんは
できなかったの。
お兄ちゃんは、どうしてもしたくって何度もパパに頼んだけど、いつも却下。
それが、今回はどうもお許しが出そう。
パパもPSPなんて知らなかったから、まず、ドンキホーテに行ったら2つ在って20
0円引き。これがいけなかった。
なんだ、簡単に買えるジャンと思ってしまった。
その後、何件か回るも、何処も品切れ。
中古が新品よりも高い状態。
結局ネットで購入したけど、一週間待ち。本当に入るかどうか定かではない。
お兄ちゃんは、不安でしかたがない。
この震災で、入荷は未定に。
パパは、ひそかにキャンセルして、広島中の家電や、レンタルや、おもちゃ屋さんに
電話しても何処にもない。
やっと一軒、八木のコジマ電器で1つ在りますとの返事。今から買いに行きますから
取っておいてもらえませんか。
取り置きはできません。
パパは即効で会社から買いに行き、無事PSPをゲットあわせて、カバーにイヤホンに、
サッカーゲームを購入。クラス中の友達がはまっているモンハン(モンスターハンター3)
も購入しようとしたけど、これが、また何処も売り切れ、結局アルパークのフタバ図書で
発見しこれも購入。
パパはそれを黙って、ママの車の助手席に。
明日は、お兄ちゃんの卒業式。
卒業式の日、ママがパパに今日の夕食何にする。
トマトサラダとケチャップライス。
シューが食べるわけナじゃない。
もう卒業したんだから食べさせないと。
絶対食べないよ。
大丈夫。
卒業式から帰って、帰りにスーパーでトマトとか夕食の材料を購入。
お兄ちゃんは絶対に食べないと言い張る。
じゃあパパに電話してっていうから、お兄ちゃんは、パパに電話する。
パパはお兄ちゃんに、トマトが大好きになるおかずがママの車に載っているよ。
お兄ちゃんは、そんなの絶対ない!
結果は、PSPをママの車の中に見つけたおにいちゃんは、今まで絶対食べなかった、
トマトサラダとケチャップライスを2時間かけて完食。
やっとPSPにありつける。
PSPを開けると、カバーの大きさが違うって言うから交換にまた八木のコジマ電器に。
ママの予想どおり、皆が大好きなモーハンは、お兄ちゃんは気に入らず、中古で買った
野球ゲームがおもしろいって。
もう少しで出発!
が、またもや。
成田発に落ち着いた矢先。
私が38度の熱。
そういえば、終業式の日、もうひとつのクラスはインフルエンザで学級閉鎖
私のクラスも数人休み。
この熱。おまけに今日は休日
新聞を見て、休日診療の病院を探すと、たまたまおうちの近くの病院。
電話してみると今40人待ち。
名前だけ書いて、一時間ごとに病院に行くけど、ぜんぜん順番がすすまず5時間かかって
やっと検査。
これがインフルエンザ陰性。
でも熱が下がらないし、明日出発だから、キャンセル料は100%。数十万円ふっとぶ。
でもパパも腹をくくって、まあ、しょうがないね。
ママは、インフルエンザが陰性なら行けるんじゃないの。
お兄ちゃんは、今度は僕行きたい。
じゃあ、パパと2人で行ってママと私はお留守番。
今度は、私も行きたーい。
次の日、また、かかりつけの病院にいったんだけどまたまた陰性。
なぜか熱は下がり先生にお薬もらって、行ってもいいよとお許しが。
出発当時。
またまた私38度の熱。
パパは、やっぱり2人でお留守番していないっていたんだけど。
どうしても行きたい!
じゃあお薬飲んで様子を見よう。
本当はパパの会社が終わって、夜、広島から羽田に行き、深夜便の羽田発ロサンゼルス
行きで行く予定だったんだけど、羽田便が飛ばなくなったから、朝、広島を出発して、
夕方成田便で出発。
色々在ったけど、いよいよロサンゼルス旅行に出発。
朝7時におうちを出発して、まずは小谷インター。
今後、私たちが食べられるものに在りつけないかも知れないので、小谷サービスエリア
にあった鮭おにぎり10個全部をお買い上げ。アンデルセンの卵、乳が使っていない
フランスパンのバケットを切ってもらい購入。
いつもの正岡パーキングに車をとめて広島空港へ、JALで東京へ。
なんでANAカードのマイルをためているのにJALで?
JALの方がANAより安かったから。ただそれだけ。
お兄ちゃんは何処から何処にではなくて、どの航空会社のどの機種で行くかが問題。
お兄ちゃんは、機内食が大嫌い。私は逆にだーいすき。
何が来るか楽しみだし、いつもジュースをお代わりするとパパに勿体無いって怒られる
けど、無料だと何杯飲んでも怒られない。
私が、最初に覚えた英語は、アップージュープリーズ。サンキュー。
最近は応用もできるようになって、オレンジジュープリーズ、グレープジュープリーズ。
お兄ちゃんは、日本では、エックスキューズミーって大きな声で言うくせに、外人さんを
前にするとしゃべられなくなる。結構小心者かも。
飛行機の中で、富士山が見えて、俄かカメラマンのお兄ちゃんはシャッターを切る。
私は、子供用の地図をもらい、絵本をもらって読書。ジュースももらえて、飛行機
って楽しいな。
1時間ちょっとで、羽田について、今度は、リムジンバスで成田空港へ。
待ち時間無しで、お昼には成田へ。
お兄ちゃんは海外では大人料金だけど国内ではまだ子供料金。
成田空港に着く前に、パスポートチェックが入り、無事第一ターミナル北ウイングに到着。
空港は薄暗い。
節電のためって書いてある。
そういえば、前、パパがヨーロッパに行くとき、モスクワ空港経由で、ちょうどチェル
ノブイリの原発事故の後でやっぱり暗かったって言っていた。
成田空港は、以外と何でもリーズナブルな値段。
フードコートもあり、普通の外食とそんなに変わらない値段。
お兄ちゃんは、うどんが食べたいとうどん屋に。私はちからうどん。お兄ちゃんはざる
うどん大盛り、パパとママは、カツどん、ざるそばセットを半分子。
普通は、半分子はできないけど、私がいると、私が分けてもらえる対象として見られる
からどこでもOK。本当は、私が1人前食べちゃうんだけどね。
お兄ちゃんは、さっさと食べて早く外の展望デッキで飛行機が見たくてたまらない。
だったら1人でいけばって感じだけど、小心者のお兄ちゃんは1人では行かない。
うどんを食べ終わって、コンビニで子供用のマスクを購入。
おにいちゃんは、そこでも鮭おにぎりを3つ購入。さらにマックでポテトとチキンナゲ
ットを買う。
私は、食欲旺盛でも、お熱が下がらないから、ソファーでママと寝んね。
ママもくしゅん、くしゅんしだして、薬局で鼻炎薬を購入。
お兄ちゃんとパパは、展望デッキに行って、あれは何処航空の何々機種とか。
お兄ちゃん、中学に入ったら鉄道研究会(鉄研)に入るんだって。
飛行機は、1時間15分遅れでロサンゼルスに出発。
JALは、効率が悪いとジャンボをすべて廃止したけど、デルタはまだジャンボ。
革張りで、意外とレッグスペースも広い。
最近は、スーツケースの重さにもうるさく、国内線で20kg、国際線で23kgを
超えると超過料金が必要。
パパは、おうちの体重計で量って19.2kgでクリアー
帰りは、パパットライスがなくなってこれがおみやげに替わる。
ただ、客室アテンダントが、アメリカ系のキャリアーは、ほとんど私服で、体重は日本
のスッチのたぶん3倍はある。通路でワゴンの横のはすれ違えるけど、スッチーの横を
すれ違うのはほぼ不可能。給与は安いかもしれないけど、燃料効率的にはかなり悪いかも。
日本語は全くしゃべられないけど、とっても明るくって親切だったけどね。
パパは、事前にアメリカのデルタ航空に直接電話をして、アレルギー食を頼んだんだけど、
アレルギー食がなくて、ベジタリアン食を頼んだの。
私は、とっても嬉しいけど、お兄ちゃんは超ブルー。
大嫌いな機内食、しかも全部が野菜。
この前、パインを食べなさいってパパに怒られたとき、食べたい私と、食べたくないお
兄ちゃんの利害が一致して、パパが見てない隙に私が食べてあげたの。
こういうときだけ感謝をするお兄ちゃん。いつもはとってもいじめっ子。
パパはいつも私達の関係をトムとジェリーっていうの。勿論トムはお兄ちゃん。
お兄ちゃんもPSPがかかっているから、何とか食べる努力をする。
パパは、ビールから始まり、日本酒、赤、白ワインを飲んで、即効で寝ちゃった。
座席はほぼ満席、日本語が話せるスッチーは1人。
行きは8時間なのであっという間に到着。
2日目だけど時差が17時間。先週夏時間に替わったばかりだから、夕方出で、前日の
朝到着。
日本のキャリアーは、新しい共通ターミナルに着くんだけど、デルタなどアメリカの大手
航空会社は、自分専用のターミナルを持っていて、そこから自社の国内線へトランスフ
ァーできる。
その専用ターミナルはボロボロ。いたるところで工事中。中も暗い。
利点は、デルタだけなので、入国に関しては、比較的スムーズ。
大人は、両手のすべての指紋と顔写真の撮影。
ESTA(ビザ)は事前にとっているから、家族にひとつの税関申告書を出すだけ。
飛行機は結局1時間遅れで到着のため、本当だったら一旦ダウンタウンに到着後、市内
観光の予定が、直接サンタモニカに。
私は熱は下がってきたけど、パパが駄目って言ったから、ママと二人でホテルへ。
ママは、英語があんまり得意じゃないから、1人でホテルにチェックインができるか
おどおど。
結局ツアーのお姉さんがしてくれたんだけどね。
一緒のバスには、一人旅の女の子が1人同乗。一人旅で、グランドキャニオンとかメキ
シコツアーにも参加するんだって。
そのお姉さん。車に乗った途端に、車酔いに。
ツアーワゴンは、運転手兼ガイドのお姉さんが、1人で全部する。
パパとお兄ちゃんは、サンタモニカで降りて、まずは砂浜に。
カメラ小僧とかしたお兄ちゃんは、バシバシ写真を撮る。
桟橋に遊園地が、ここにある観覧車、日本の観覧車の5倍くらいの速さでびゅんびゅん
廻る。
30分ほどサンタモニカを散策して、集合場所に行くと、他のツアーの人たちも集まって
今度は西岡さんという人が運転手兼ガイドで待っている。
その最前列には大阪のおばちゃん3人組が。
このおばちゃん。西岡さんに文句たらたら。
お買い物ツアーだと思ったのに、観光ツアーなのー。
聞いていないわよー。
買い物できるのー。
西岡さん、これは観光ツアーですよ。
色々聞いていると。
このおばちゃんたち、ロサンゼルスマラソンに参加しに来て、その日は雨で嵐で、寒くて
たくさん救急車送りになるし。ボランティアがいい加減で、着替えが無くなる人がたく
さんいたとか。
ヨセミテのツアーに行ったら、空港が雪で閉鎖されていけなくなって、別のところに行
ったら、その町が停電でガソリンも入れられないし、昼食もとれないし。
結局車でサンタバーバラへ行くことになったの。
でも、それって西岡さんは文句言われる筋合いじゃないと思うんだけど。
大阪のおばちゃんパワーはすごい!
ツアーのガイドさんは、運転をしながら弾丸のようにしゃべる。
ここは、何々の映画で撮られたものとか、ここは以前松井が住んでいたところとか、
次の観光地はビバリーヒルズ。
ここは別格。小さなマンション借りるのも月に最低30万円。
その代わり、治安もいいし、何でもセレブ。
さすがセレブの町、平気でリムジンやポルシェがたくさん走っている。
パパの大好きなセールの文字はない。
なんだか、ジーパン、パーカーで行くような場所じゃない。
ロンドン、ニューヨークとともに3大セレブストリート。
ここはプリティーウーマンで使った高級ホテル。
トイレはただだから、是非行ってみてくださいとガイドの人。
日本人がぞろぞろ、高級ホテルに入ってトイレへ。
さすがに高級ホテル、ドアは開けてもらえるし、そう大理石張り、手洗いはタオルが丸め
てキチンとおいてある。
でも、便器にウオシュレットはない。
パパのバーバーリーに入るも気負いしてお買い物にならない。
雨がぽつぽつ落ちだす。
LAのイメージは、青い空、暖かい街のはずが、年20日しか雨の降らない町にしとしと
雨が。しかもとっても寒い。
LAの人は基本的に傘を持っていない。
ロスの人は、誰も歩かない。
どこに行くのも車。
16歳から免許が取れる。
自分の車で行って、自分で免許を取って帰る。
高校に行くのも車。
だから、ビバリーヒルズで歩いている人はほとんどいない。
反対の通りで100m先のお店に行くのも車だそうだ。
次はファーマーズマーケット。
ここは、昔農家の人が農産物を集めて市場にしていたところ。
パパには、こっちのほうが良く似合う。
果物のしぼりたてジュースをもらう。パパはおいしいおいしいと飲むが、お兄ちゃんは、
これ、妹のおみやげ。これが妹思いからこうなればいいんだけど自分がいやだから、
妹に押し付けるのはどうかと。
私的には、これでアップルジューがのめるから嬉しいんだけどね。
色々な食べ物やさんやおみやげやさんが立ち並ぶ。1kgも在りそうな大きな肉の塊が
10ドルしない。
その裏に新しくできたとってもおしゃれなショッピング街が。
ナイキショップに、アップルショップ。
アップルの商品だけで成り立っているお店で、ディスプレーが美しい。
お兄ちゃんは、ナイキショップで、何か買いたかったけど、大人用のものしかない。
お兄ちゃんは、昔の電車を模した路面電車を見つけて写真を撮る。
次は、ハリウッド。
ハリウッドサインは見れなかったけど、さらに世界で一番有名なチャイニーズシアター
も何かの試写会のためシャッタアウト。道路も閉鎖され、SPがいっぱいいて。
テレビ局や、記者がいっぱい。
通りにある、手形や足型も見られなかったみたい。
いったい誰が来たんだろうね。
お兄ちゃんとパパは、アカデミーショーがあるコダックシアターの横にあるハードロック
カフェで、子供はTシャツ。大人はパーカーを購入。
円高のため、かなりお買い得価格。
パパは店員さんにどっちのサイズがいいのって聞いたら、XLのサイズがいいよ。
実際に着てみればてわれて、着てみるとなんだか袖が長い。
袖が長すぎないって聞いたら、洗ったら縮むから大丈夫って、とってもアバウト。
パパはママが寒がりだから、パーカーにしたの。
これで4人揃ってハードロックカフェLAのペアルック。
ホテルに向かうも大渋滞。
LAの人は、雨に慣れていないから、雨が降ると大渋滞になるんだって。
大渋滞のおかげで1時間遅れでホテルに到着。
お部屋にパパたちが来ると私はかなり元気印。
お兄ちゃんは、アメリカにいる間ステーキを食べ続けると宣言していたから
パパはツアーのガイドさんにホテルの近くにおいしいステーキやサンがないか訪ねる。
迷わず、モートンズと答える。
ホテルのフロントで聞くとやはりモートンズと答える。
そして、モートンズに入ろうとすると、常連客ぽいひとが、ここはNo1だよと答える。
お店に入ってみると、そこは超高級ステーキハウスというか、セレブの社交場。
聞くとボストンのお店で、全米で10本の指に入るほどの高級店。
皆着飾り、スーツにネクタイ。そこにジーパンにやっけの子供連れが場違いに入店。
でも快く迎えてもらえる。
日本人ですかと聞かれ、そうと答えると、日本語のメニューが出てくるも、文字が小さ
すぎて読めない。
これ字が小さすぎるよっていうと、今度はライト付のルーペを貸してくれる。
でも内容が分からないよっていうと、今度はワゴンにサンプルを持ってきてもらう。
メニューは、1人最低55ドルプラスチップ(肉だけ)家族4人で軽く2万円は超える
お店。
絶対に日本では足を踏み入れないだろう。
頼んだお肉はお勧めのお肉で、骨があり片方がニューヨークサーロインでもう片方が
フィレの部位。厚さは軽く5cm以上あり、日本と違い脂身一切無しの赤肉。
それを、ミディアムに焼いてもらう。
添え物は私たちはポテトのソテーで、パパたちは生アスパラのソテー。
ポテト1つで10ドル。
これにパパたちは、ビールにワイン。
肉汁ベースのソースをかけると、そこには極上のステーキが。
わたしは、この肉汁ソースが気に入り、おかわり。
お肉は軟らかく、脂身がないので全然胃に負担がなく、とってもジューシー。
さすが全米10本の指に入るお店。
このタイプのお肉は、日本にはない。日本だとどれだけ霜降りか。とろけるかがお肉の
基準だけどこっちは基準がぜんぜん違う。
お兄ちゃんはどれだけお肉を食べたのだろうか。私も普段は牛肉を食べないんだけど
こんなおいしいお肉食べるの初めて。
ろうそくの火に照らされてムーディーな雰囲気の中、お兄ちゃんは、骨にこぶりついた
お肉までそり落として食べる。
最後に、お兄ちゃん、アメリカいる間、毎日モートンズに来るとのたまう。
円高で1ドル82円だけど、さすがに毎日2万円の食事は駄目ってパパ。
ごちそうさまでお店を出ると、雨はやんでいるけど、とおりには誰もいない。
ダウンタウンの真ん中のオフィス街だけど、夜は通りには誰もおらず、危険地帯と化すと
聞いていたから、急いであるいてホテルへ向かう。
キリスト教徒がほとんどだから、貧しい人に食事をあげる施設もあり、また、物乞いに
お金を上げる習慣もある。だから、若くて、エアーナイキを履いている若者までが、
働かずホームレスになって、物乞いをするという。
何かが間違っている。
帰りにホテルのお土産やサンによってパパはビールを買う
アサヒスーパードライ3ドル。
お土産やサンは片言の日本語でおみやげはTシャツがいいよという。
ダウンタウンは意外とコンビニとかはなく、また、お土産やサンもない。
バーガーキングも、マックもない。
実は、私、とっても期待していた事があって、それは、バーガーキングのハンバーガー
をたべること。マックのハンバーガーは乳製品が入っていてお兄ちゃんは食べられるけど
私は食べられないんだけど、パパがネットで調べたら、バーガーキングのハンバーガーも
オニオンリングも、フライドポテトも、アップルパイも全部卵乳製品無しで私が食べら
れるの。
ハンバーガーとアップルパイを私食べたことなかったからとっても楽しみ。
夜お風呂に入ろうとすると、さすが外国、お湯は一応出るけど、水との調整ができずに、
適温にならない。
熱いか、冷たいか。
お湯ひとつとっても、日本はなんと住みよい国なんだろう。
3日目
朝テレビをつけると、トップは、福島原発、2番がリビア情勢、3番がエリザベステー
ラー死亡のニュース。
そういえば、道を歩いていると、会う人、会う人、お前は日本人かって聞かれて、
そうだと言えば地震に、原発大変だなって言う。
日本全体が壊滅したみたいな言い方で・・・
日本の食べ物は食べられないみたいな・・・
私はとっても元気に復活。
今日は、メキシコのティアナに行く予定。
今日のツアーはトムさんというガイドさん。
各ホテルから老夫婦2名に、新婚さんぽいカップル、女の子2名と私たち4人をピック
アップして、1台でドライブ。
アメリカの規則で、シートベルトは勿論、子供を前席には乗せられないから、私たちは
大人と子供1人ずつ2列で座るんだけど、そうするとあと2列しか残らないから、後の
3組がバラバラになる。
不公平になるから、ある距離ごとにローテイションしますとトムさん。
結局パパがそれは悪いからって、パパが助手席に乗って、私たちは3列目で3人で座って
後の3組はそれぞれ3列でローテーションすることになったの。
パパにとっては結果的に、助手席は景色はいいし、後ろ座席と違ってゆれないし、何より
トムさんとずっとしゃべれてよかったみたい。
このトムさん。アメリカ人なんだけど、慶応大学でて、日大の大学院行って、それから、
UCLA行って、弁護士資格も持ち、おうちが銀座に築地に3箇所あり、親は土建やサン
を日本でしていて、旅行会社に留学斡旋会社に飲食業と日本とアメリカに6個会社をも
ていて、1人目の奥さんはアメリカ人だったけど、今の奥さんは日本人でお医者さんで、
おうちには、リムジンに、キャでラックに、コルベットに。
若い頃、ポルシェで250km以上で走って、パトカーが追いつけず、結局インターで
捕まって免停になったと言っている。
飛行機ライセンスも25人まで乗せれるライセンスを持っているつわもの。
45歳でリタイヤして、今は週2回ほどJTBやHISなどの旅行社のお手伝いをし
ている。
NSXを買おうとしたとき、お母さんが日本で亡くなり、その買う予定金額を全額
老人ホームに寄付したという。
たかじんのそこまでやって委員会が好きで、かなり右より、中国製品大嫌い。
食品は日本製に限る。お米も、醤油も、味噌もすべて高級なものを日本より取り寄せて
いる。飛行機は当然ビジネス以上。
なんでそんな人がガイドに???
どこまで本当か分からないけど、とにかくスケールが大きい。
そのトムさんも昨日食べたステーキやサンのモートンズはおいしいって言っていた。
ロサンゼルスからサンディエゴまでは200km。バスといっても120km以上で
飛ばす。片側8車線くらいあって、内側2車線は2名以上乗っている人専用レーン。
とにかくトムさん、しゃべるとき人の顔見て話す。ということは前を見て走っていない。
昔、飲食店をやっていた頃、飲んで50km先のおうちに帰るとき、ポルシェで高速
走っていて、気が付いたら端から端まで吹っ飛んでいたそうだ、さすがにこれは危ない
ってインター下りて仮眠したって話していた。
バスは、休憩場所のSAへ。
売店はなく、トイレと自動販売機のみ。アメリカで無人で自販機だけあるのはとっても
珍しい。
ここは、海軍基地内で、原発も2基あるとのこと。
日本の原発は54基、アメリカの原発は103基だそうだ。
アメリカは日本と違って、安全面にはとても厳しいというが、どこまで本当かな。
またまたまっすぐな高速道路をひた走る。
ガソリンは1ガロン(約4リットルが4ドル)と日本とさほど変わらない。
パパが昔来た時は、もっともっと安かったはず。
やっぱりかなり高騰しているみたい。
車が1人1台のこの国ではかなり厳しい。
サンディエゴに到着。
ここは、映画トップガンの舞台。
パンダがいる世界No2の広さのある動物園に、これも有名はシーワルド、それに
レゴワールド。大リーグパドレスの本拠地で、暖かいのでワールドベースボールクラ
シックがここで行われる。
もうひとつ、メキシコとの国境の町。
空は青く晴れ渡り、ぽかぽか陽気。
ここには空母ミッドウエーが退役して、今博物館とになっている。
パパは、こういうの大好きだから、お兄ちゃんのカメラとってパシパシ写真を撮っている。
私とお兄ちゃんは、フライドポテトを買ってもらって大喜び。
ここでも日本大丈夫って、フライドポテト揚げているでぶっちょおばちゃんに聞かれる。
車に戻ろうとすると、トムさんがフライドポテトのにおいが車に漂うと不快に思う人
がいるかもしれないから、外で食べてって言われて、一生懸命まだ熱いポテトをほうばる。
いよいよメキシコ国境。
ここは、あまり治安が良くない。
それは、おうちの窓を見れば分かるという。
治安が良くないところは、1階の窓に鉄格子がある。たしかにそうだ。
そういえば、昨日ビバリーヒルズで言われた。
ここが、ビバリーヒルズと隣の市の境です。
見てください。
ビバリーヒルズの消火栓は銀色できれい、隣の通りの消火栓は黄色でさびている。
ビバリーヒルズ側の通りの並木はきれいに高さが揃っている、同じ道路の反対側は
まばら。
ビバリーヒルズで110番すると5分以内にパトカー駆けつけてくる。
サービスはお金で買う。
だから、健康保険を税金でまかない、払っていない人の分まで負担するのはもってのほか。
キリスト教の助け合う精神を持ちながら、資産についてはとてもシビア。
そういえばトップガンの主役のトムクルーズが最初の奥さんと別れるときに、慰謝料
100万ドル取られて、さらに背の低いトムクルーズにやっとハイヒールが履けると
捨て台詞を言われたとか。
国境の駐車場に車をとめて、国境を歩いてわたる。ここには動物園の入り口の、一方方向
しか回らない開店ドアがあるだけ。
豊かな国から、そうでない国にいくのはご自由にとのこと。
パスポートコントロールもない。
メキシコに入ると街の様相はいっぺん。
イメージどおりのメキシコの町。
ここの月収は1人1万円。大卒で4万円。でも皆陽気で働く気もない。
週末には、銀製品、革製品を買うためにアメリカ人がどっと押し寄せる。
メキシコで数本の指に入るというティアナの繁華街は平屋で西部劇の映画のセットに出
てきそうな寂れた街にしか見えない。
私達の周りには、英語ではなくて、スペイン語とかたことの日本語が氾濫。
まずは、お昼ご飯のメキシコ料理。パパはメキシコのテキーラベースのマルガリータ。
ママはビールにライム。私はオレンジジュースに、お兄ちゃんは水。
パパたちは、ブリトーに、タコスなどのメキシコ料理。そんなに辛くないといいつつ、
後から辛いと騒ぐ。
私は、タイ米みたいなパサパサライスのケチャップご飯。全然おいしくない。
お兄ちゃんは、日本から持ってきたパパットライス。
下手なおじさんが陽気にカラオケを歌いチップチップとせびってくる。
お店の外を散策すると、信号機の角には白いロバをシマウマ風に塗ったシマロバがいて
写真、写真と寄ってくる。
ガイドさん曰く、最初1ドルといって撮って、その後1人1ドルって脅してくる。
1月月収1万円の国で1枚写真撮らせて400円はとってもいい収入。
かわいそうなのはこのシマロバ、ずっと繋がれて、とうもろこしの皮食べさせられて、
おしりや、足の後ろはしまを塗られていない。彼らの喜びは、雨が降ること、
雨が降れば、シマが消えちゃうからお休み。でもこの国、雨が年間20日も降らない。
ママは、何とかしまろばを撮ろうと、反対側の交差点で私達の記念撮影を撮るふり
して望遠でしまろばを撮る。
ここは、革製品と、銀が安い国、でも今銀が高騰していて、仕入れる度に値段が
上がるそうだ。
お土産には、3個1ドルのキーフォルダーがお勧め。1個30円なんて見えない。
銀製品は、ティファニーのオープンハートのネックレスがお勧め。
日本のティファニーで買えば11000円するけどここでは1個3000円。
純銀だし違いは、裏にティファニーって書いていないだけだって。
ただ露天で安物を買うと、純銀でないから気をつけなさいといわれる。
露天で買ったブレスレットをしていると腕に黒い輪ができるそうだ。
歩いているとバーガーキングを見つける。
中に入ってみると、やっぱり商売毛がない。
私は期待に胸を膨らますも、パパがアメリカのHPで調べた写真と商品の形が
違うからもし卵や乳が入っていても分からないし、ここはメキシコ、スペイン語だし、
入った海外旅行保険はアメリカ行きにしているから、保険も効かないかもしれないから
やめとこうというの。
いつも海外旅行のときは、パパが1つおみやげ、ママが1つその国の楽器を買ってくれる
の。今回はパパはハードロックのTシャツ。ママにはメキシコの笛を買ってもらったの。
お兄ちゃんは、メキシコのあの帽子がほしいとおみやげやさんを散策。
最初15ドルだったものが5ドルまで安くなる。もう1軒行って、パパが隣の店は5ドル
まで安くなったって言って3ドルなら買うよっていったら駄目って言われて、じゃあいい
って帰る振りしたら4ドルでどうだって言われて、じゃあ4ドルでって買ったの。
お店の人は、他のものも買わそうとしたんだけど、お兄ちゃんは、帽子をかぶると走って
逃げてしまった。お店の人はガッカリ。
でも本当はいくらだったのだろう。
私が、笛を買ったときも9ドルって言われて、でも8ドルにしてあげるって言われて
パパが50ドル渡すと、1ドル札2枚、10ドル札2枚、5ドル札2枚くれてハイお釣り。
てくれたの。普通の日本人なら、何も考えずに財布にしまうんだろうけど、パパは違った
おかしいだろうって感じでいいまくり、ちゃんとおつりをもらっていた。
私、算数苦手だから気づかなかったけど、そのおつりだと32ドルで10ドル足りなかっ
たの。
パパは純銀のオープンハートのネックレス総額360ドルを150ドルまで値切ろうと
したけど、結局銀が高騰してるからって商談不成立。
でももしそれで買えたら原価はそれ以下ってことになるよね。
今度は国境を越えてアメリカに入る。
これが大変、出るときはノーパスだったけど、入るのは大変。不法侵入者が絶えないので
パスポート審査はとっても厳しい。
普通の木曜日なのに外に長蛇の列。
1時間以上ならぶ。
でも、ラインがあるわけでもないのに、ルールを守ってキチンと待つ。
誰も割り込みしないのって聞いたら、そういうルールを守らないことはアメリカ人は
とっても嫌いだから、割り込ませない。
スペイン語でカードを売っているおじさんたちがたくさんいて、パパがこれ何売ってい
るのって聞いたら、あのカードを5ドルで買うと順番を待たないで入国できるって
ものらしい。で、実際に買うと、今日は買った人が多くて遅くなったと騙すそうだ。
イミグレーションが近くなると、警察が増え、写真を撮ろうとするとカメラ没収だそう
だ。その写真を元に密入国するために入国管理官を買収する人がたくさんいるからだそ
うだ。
列を待つ間、色々な食べ物を露天で売っている。
これらは、水無し、油汚く、日本で禁止の合成着色料も使っていて、美味しそうだか
らって食べると、現地の人は慣れているから大丈夫だけど、日本人は10人中10人
お腹を壊すそうだ。
システマティックはアメリカでもドライが優先される。
ちょうど4時だったんだけど、4時に帰る人は3時50分には居なくなる。逆に4時か
らの人は4時10分くらいにならないとこない。
新しく来た人が、前の人が居たところに来るとは限らない。ということは、審査官がい
ない列に並んでしまうととっても時間がかかる。この時間は神のみぞ知る。
二人管理官が居る列はスースー進むし、逆に管理官の居ない列は全くすすまない。
日本のパスポートは無敵で、ESTAを事前に取っているので、すんなり通る。
問題はその前に並んでいるメキシコ人がいかにスムーズに流れるかである。
アメリカに再入国して、またバスに揺られてLAに戻る。
アメリカの高速も日本の高速のように○○線は渋滞でどこどこまでに何分ってでる。
それを見ながらいかに効率よく走るかが腕の見せ所なのだそうだ。
でも、昨日のようにイレギュラーに雨なんぞ降ると、わき道を走る習慣のない
アメリカ人すべてがそうしようとして大渋滞を巻き起こすのだそうだ。
LA到着後、ホテルではなくて、リトル東京で降ろしてっていったら、それをやったら、
皆も別のところで降ろしてってなるから、最初からリトル東京のホテルに泊っていたこ
とにしてねってトムさんに言われる。
リトル東京のミヤコホテルでおろしてもらう。
ここは、リトル東京というくらいだから、日本語が何処でも通じるのかなって
思ったけど、日本人の顔をしている人も、日系人で、ほとんど日本語は通じない。
でも、スーパーで売っている商品は、日本でなじみの商品っぽいものがいっぱいある。
とりあえず、明日のご飯用におにぎりと、山崎パンで、フランスパンを買う。
ホテルのフロントで、ステーキやサンありませんかって聞いたけど、ステーキやさんは
ないとのこと、でもリトル東京を出たところにステーキを売っているバーがあるとの
ことなのでそこに行ってみる。
そのお店、倉庫を改造した感じで、バーゾーンと食事ゾーンがあって、中はアメリカン
レストラン。お客はアメリカの学生っぽい人ばかり。
そこで、お兄ちゃんはやっぱりステーキとポテト。私はチキンステーキ。
パパはビールにやっぱりステーキ。
ママはスパゲティー。
お兄ちゃんが、昨日のモートンズのステーキのほうがおいしい!
パパは、当たり前、料金が2倍以上違う。
そのニューヨークステーキも十分大きかったけど、肉質、ボリューム、味付け、雰囲気
モートンズと比べるのはかわいそう。
それでも昨日の半額の100ドルかかる。
パパは、こっちが本当のアメリカのステーキだよって話す。
帰りは、ホテルの前から、タクシーで帰る。
おじいさん運転手で、片言の英語しかしゃべれない。
道も良く分かっていないみたいで、何とかホテルにたどり着く。
4日目
今日は、旅行のメインイベント。セスナでグランドキャニオンへ。
今日も小雨がぱらつく中、パパは早起きして、ご飯をあたためて、私が楽しみに
していたバーガーキングを探しに行く。
実は、昨日の朝も探しに行ったんだけど、ホテルの人も場所が分からないって言うし
集合時間も迫っていて見つけられなかったの。
ホテルの中では、無線ランが無料であって、フロントでパスワードを聞くと、
パパのアイフォンでインターネットが出来たの。
だから、日本のニュースも分かるし、アメリカのバーガーキングのHPから
グーグルマップで場所も検索できたの。
今朝は、時間がかかるからって、パパ1人でバーガーキングを探しに行ったの。
パパは、バーガーキングを見つけて、アレルギー表示を見て、フレンチポテトとオニオン
リングとフライドあっぷるを買ったの。さらにブレックファーストタイムだったんだけど
キッズメニューが出来るからって、ハンバーガーとポテトとりんごジュースとおもちゃ
を買ってくれたの。
今回は19人乗りのセスナ。
いっしょに行くのは6人連れの家族。車に載るとおはようございますと元気な声で
おかあさんに挨拶される。イケメンカップ。あとで聞くと、お父さん、日系キャリーアの
パイロットさんらしい。ということはお母さんは元スッチーかな。
パイロットの人が自ら運転してホテルにお迎え。
今回の震災で東北出身の人は、日本に戻ったそうだ。
パイロットさんがロサンゼルスに来て思ったこと。
何処までも広い大地、まっすぐな道。
どんな困難にあっても、いつも前向きになれるそうだ。
その子供が日本に来てびっくりしたこと。
おじいちゃんのおうちに階段があったこと。
エスカレータやエレベータが何処でもあること。
電車がたくさん走って、人がたくさん居ること
雨が良く降ること。
楽しみは、傘をさせること。
日常我々が当たり前にしていることが他の国の人には不思議にうつるらしい。
確かにダウンタウンにビルがあるけど、そこを離れると、平屋しかない。
街で一番高いのは街路樹。
でも緑豊かな街。
雨が降らないから、緑を維持するため、何処でもスプリンクラーが付いている。
どこもよくみる芝生庭付き一戸建て。
飛行場は、プライベート飛行機ばかりの高級そうな空港。
ここで、飛行機に乗り、いざ出発と行きたいところだったんだけど、
わたしのジュースのふたがリュックの中で取れてそこらじゅうジュースだらけになり
大騒ぎ。
飛行機は一番前、両側角1列。
高度は低く眼下を見ながら飛行する。
意外とゆれない。
小雨の振るLAから900km離れたアリゾナ州グランドキャニオンへは1時間半。
ガイドさん曰く、普通皆さんが東京から札幌に旅行に行ったとき、4時間で帰りますか?
今度来るときは是非ゆっくり来て下さいね。
確かにそうだよね。
グランドキャニオン空港は実は3000m級の空港で周りにはセスナしか見えないけど、
大統領が乗ったジャンボも着陸できる。広島空港より大きな空港。
でも、数日前は雪でクローズだったとのこと。
周りにはまだ雪が残る。
基本砂漠なので水はほとんどない。トイレ一回水を流すと50円。
マックで食事をすると4500円。アメリカで一番高いマックだそうだ。
ここからのガイドさんはガイド暦19年目の山口さん。
岡本なつきをちょっと太らせた感じの人。子供さんはもう高校一年生。
国立公園の唯一かどうかわからないけど貴重な日本語がしゃべられるスタッフらしい。
パパがグランドキャニオンを訪れたのは25年ぶり。
アメリカ人が一生で1回でもいいから行ってみたいのが1番グランドキャニオン、2番
ナイアガラフォールズ、3番がディズニーランドだそうだ。
パパは、25年前アメリカを一周したとき、全部行ったんだって。
でもその時は、往復のディスカウントチケットだけ持って、ホテルもとらず、夜行バス
とかレンタカーとかを乗り継いで、旅行したらしいんだけど、今回のようにセスナで
ひとっとびとはまた感慨が違ったみたい。
なにしろ前回は2日以上かかけて来たのに、今回は空から1時間30分で来たんだもの。
アメリカは日本と違い、自己責任の国。
景観優先のため、柵はなく、落ちたら、落ちた人が悪い。それより、その捜索のために
家族に多大な費用の請求があるため、よく気をつけて見てくださいねって最初に
脅される。
確かにちょっと離れるともう柵はない。
でもそこから見えるパノラマは、猿の惑星。ちょっと古いかな。
よくテレビで見るガラスの橋がグランドキャニオンに出来たっていうのは嘘で、
国立公園ないではあのようなものは出来ない。
ラスベガスの近くでインディアンが国立公園の外であのガラスの橋を作り、入るのに
10ドル橋を渡るのに25ドル、カメラ禁止でカメラを預かるのに2ドル、そして
写真に50ドル払うそうだ。
もし、そちらがよければラスベガスからチャレンジしてくださいとのこと。
次に、別の展望台に向かう。
こちらは4つのお土産やさんがある。
ここはグランドキャニオンで一番古いホテルとかあり、施設も充実、望遠鏡もあって
25セントで見れる。
今はセスナやヘリコプターによる遊覧は禁止で、谷底に行くには、歩いて16時間かけて
行くか、ラバにのっていくか、一週間かけて川を下っていくかだそうだ。
いずれにせよ2年待ちのアメリカ人の憧れのツアーで、谷底のロッジに泊り、朝日を見る。
谷底にあるため、空が狭く、別世界。
足で下るにせよ。トイレはない、急な坂、特に真夏になると50度の世界。
ロバにいくにしろ、1mの崖沿いを歩くので高所恐怖症の人には無理とのこと。
25セントの記念コインがもらえるお店があるというのでそこに行って記念はがきを
買ってお釣りに記念コインをもらう。
そこをでてお兄ちゃんが、カメラがない。
大騒ぎをして、お土産やサンに戻り探すもない。
パパがあきらめなさいって行ったら、記念はがきを買ったおみやげの袋からカメラが。
もう、おにいちゃんったら。
次のお土産やさんはちょっと突き出たところにあって、そこには、バルコニーがあって、
周りには、何も無しでよく見える場所があった。
谷底が見え、そこには、豆のような小さなホテルが見える。
昔は、インディアンしか住んでいなかったけど、どんな生活をしていたのかな。
次のお土産やさんは、一番大きなお土産やさんで、暖炉や博物館もある。
博物館には昔使っていた、西部劇に出てきそうな、幌馬車が展示してあったり、
暖炉は、数万年前の地層から取った岩でできていたりして、中々なものである。
日本では違法だけど、アメリカの観光地には1ペニー(1円)をつぶす機械がどこでも
ある。
お兄ちゃんはそれに挑戦。
私は、オカリオ選んで、お手玉かって、お土産選びに力が入る。
お兄ちゃんは、私のより大きな笛を買って、さらにグランドキャニオンの写真が入った
野球のボールを買う。
バスで移動して、ナショナルパークを出て、昼食。
昼食はバイキングスタイル。私達の前には、スランス人団体客が。
なんでも、フランス人は、食事の後に絶対デザートを食べなくてはいけないらしく、
追加料金を払ってでも、食べるそうだ。
だから、フランス人団体客の後に並ぶと、デザートのおこぼれに在りつける事が
あるようだ。
食事の内容は、普通のアメリカンビュッフェ。サラダに始まり、スパゲティーで終わる。
私は、うきうきで初ハンバーガーに挑戦。
でも、ハンバーガーの中にマスタードが塗ってあっておいしくない。
お兄ちゃんは、昨日買ったおにぎりにも手をつけず、顔色も真っ青。
ここまで、好き嫌いが激しいと、今後どうなるんだろう。
帰りに、バスの中で、ガイドさんから、大人は記念誌、子供は、グランドキャニオンって
書いた鉛筆付のノートをもらう。
その記念誌の表紙には、グランドキャニオンをバックに子供たちの写真があるのだけど、
この写真。ガイドさんの子供の同じクラスの子供たちが写っている写真で、
いつも元気な自分の子供が、たまたま熱を出して休んだときに撮ったもので、
自分がガイドで、それをお客さんに渡しているときに気づいたとか。
飛行機は、ロサンゼルスに向かって出発。
お兄ちゃんも、私も暴睡。
帰りは、ちょっと長めにかかったけどロサンゼルスの空港に到着。
かなり早く到着。
パイロットさんが、一番前に鍵が落ちていましたよ。
一番前は、パパが座っていたところ。
そう、パパ、ホテルのセキュリティーボックスの鍵落としていたの。
あー危ない。
ママは、お土産を全然買っていなくて、心配顔。
今日は、デパートの近くで降ろしてもらおうと思っていたけど、
おにいちゃんの顔色が悪いから、とりあえず、ホテルへ帰ることに。
お兄ちゃんは、それには不満。今日ステーキが食べられなくなっちゃう。
じゃあ、ホテルに戻ったら、好き嫌いせずに、昨日買ったおにぎり食べること。
お兄ちゃんは、ホテルの部屋に着くと、おにぎり2つ食べ、私も食べようと
すると、パパは、あなたは食べすぎだから駄目ってとめられてしまったの。
おにぎりを食べたお兄ちゃんは、元気になって、最初の日に行ったモートンズ
は、実はショッピングセンターだという事が分かり、ショッピングへ。
今日は天気もよく、気持ちがいい。夏時間になったばかりなので、17時って
言ってもかなり明るい。
そのショッピングセンター7figって言うんだけど、あいにく工事中で、
その近くのメーシーズってデパートに言ったの。
パパもママのお財布が欲しいって探したんだけど、
ママは、気に入ったのがなくて、パパはセールでいいのがあったんだけど、
アメリカのお財布ってお札とカードしか入れられなくて、
小銭持ちのパパには合わなかったみたい。
お土産やさんもなくて、ママはますますあせる。
きょうのお食事は、有名な地場の食堂。店の外まで並んでいる。
4人だよって行ったら、前の組、数組を追い越してテーブルに案内される。
パパがビールを頼むと、うちは、アルコール売っていないのって言われる。
パパショック。
今日は最後の夕食。
3種類のステーキに、野菜を頼む。
このステーキ、それぞれ、5cmx10mx15cmくらいある。
モートンズのは、5cmx15cmx20cm位の骨付きステーキを4人でシェアし
たんだけど、今回のも強烈である。
それぞれを5等分して、パパとママと私は一切れずつ、お兄ちゃんは、2切れずつ。
意外とおいしい。勿論モートンズ様な軟らかさ、繊細さはないけど、
これぞアメリカンステーキって感じ。
お兄ちゃんも大喜びで、パクパク食べる。
でも、さすがのお兄ちゃんも、全部は完食できず、断念。
帰りにファミマによって、ビールを買って帰る。
このファミマ、日本から進出するとき、すでにロサンゼルスには、ファミリーマート
っていうお店があり、ファミマって名前をつけたとか。
パパがバドワイザーを1本買おうとすると、6本単位でないと売れないよって
言われる。
パパが6本買おうとすると、ママが買いすぎっていう。
でもホテルの売店でスーパードライを1本買うと3ドル。このバドワイザーを6本買うと
6ドル。2本以上飲めば得だからってわけの分からない理屈でパパはママを押し切って
購入。
アメリカ旅行も明日でおしまい。
5日目
朝起きて、パパはパパットライスを温める。
それから1人でお散歩に。
パパジュースを買って帰ってくると、ホテルの近くにスーパー見つけたから
おみやげ買いに行こうって言うの。
皆でそのお店に行って、パパが50ドルのトラベラーズチェックを見せて、
これ使えるって聞くと良いよって返事。
この店で、50ドルも買い物をする人はそういない。
ママが、おじさんもう今日働かなくていいんじゃないって言う。
パパは、それはメキシコの話、ここはアメリカ。50ドルじゃ生活できないっていう。
しこたま、スーパーのお菓子を買い込み、ご飯のなくなったスーツケースに詰め
ホテルをチェックアウト。
あれ、何か変。
スーツケースのキャリーのひとつが陥没している。
よく見ると、キャリーが壊れているのではなくて、その周りの樹脂が割れている。
フロントでタクシーを呼ぶと、ハイヤーが来てビックリ。
これ空港までいくらって聞くと50ドルという。
まあ、4人で割れば、シャトルバスより安くなる。
運転手さんはやっぱりスペイン語で、車内のラジオもスペイン語。
30分ほどで空港に着くと、55ドルプラスチップと運転手さんが言う。
パパが、フロントで50ドルって言ったっていうと、じゃあ50ドルでいいって
感じ。
日本人だからぼられるのか。いつもそうゆう商売をしているのか。
油断も、隙もあったものじゃない。
基本的に、事故にあうほうが悪い、だまされる方が悪いって考え方の国。
空港ではチェックインカウンターに長陀の列。
日本人ばかりかと思いきや、アメリカのパスポートは勿論、韓国や、中国の
パスポートを持っている人もいる。
システマティックのアメリカで、ここでも非効率なことが、
3列あって1列目に二人、2列目はだれもいない、3列目は1人の係員が居る。
当然1列目はどんどん進み、2列目は進まない。
なんで1列目の1人が2列目に移らないんだろう。
とっても不思議。
チェックインを済ませて、今度はセキュリティーへ。
アメリカは9.11テロの後、とってもセキュリティーが厳しい。
靴脱いで、セーター脱いで、アメリカ人は女性も最初から、タンクトップ1枚に
なっている人もいる。
ここでママが引っかかってしまった。
ママだけ、別室に。
しばらくして、ママがあー怖かったって帰ってきた。
寒がりのママは、ジーパンの下に使い捨てカイロをつけていたの。
パパも使い捨てカイロって英語分からないから、パパの英語も通じなかったの。
デルタのターミナルは、免税店はおろか、お土産店もちょっとしかない。
その中で、お兄ちゃんと私は、キーホルダーとかボールペンとかおみやげ購入。
来る前に、おばあちゃんからおこづかいをもらっていたから使い切る。
飛行機のチケットを見ると座席指定されていない。
パパが聞きに行くと30分前に指定して呼び出すとのこと。
ここで私の登場。
小さい子が居るから、4人ならびにしてください。
アメリカは、子供と老人にとっても優しい国。
優先的に席を指定してもらったの。
まさか私が3年生になるなんて思ってもいないでしょうね。
飛行機に乗り込む。
ほぼ満席。
私たちは、ジャンボの真ん中あたりの映画のスクリーンの前を1列独占。
パパがあらかじめ頼んでいたベジタリアンの機内食が出て、私はハッピー
お兄ちゃんはブルー。
おにいちゃんはPSPばかりしている。
でも、お兄ちゃんには、弱みが。
それは、帰り、成田から羽田までパパは、行きと一緒で、リムジンバスで行こうと
思っていたんだけど、お兄ちゃんは電車で行きたい。
行きは、計画停電とかで電車が止まったら困るから、却下されたけど、
帰りは泊るだけなので、お兄ちゃんの行い次第では、電車で帰る道も残されていたの。
わたしが、おいしそうにいちごジャムを塗ったベーグルを食べていると、
おにいちゃんは、無理、無理という。
でも実は、そのイチゴジャム、私がたっぷり塗っただけで、パンはプレーンだと
分かると、お兄ちゃんもパクパク食べ始める。
私が生まれた頃、2歳まではタダだからって、皆でハワイに行った事があったんだけど、
そのときは、お兄ちゃんの私もまだ小さかったから地獄のような12時間だけど、
毎年行っていると、わたしももう、慣れたものよ。
いつごろ食事が出て、どうすれば、スッチーが来て。
全部分かるわ。
ボタンをおして、アップルジュー、プリーズ。
持ってきてもらったら、サンキューってニコってすればいいの。
お兄ちゃんが飛行機で気に入ったものがあるの。
それは、日本茶に氷を入れて冷やしたの。
いつもは、水しか飲まない、英語も話さないお兄ちゃんが、アイスグリーンティーって
スッチーに言っているの。
もう中学生になるんだからそれくらい言わないとね。
帰りの12時間もあっという間に過ぎて、最後のほうは、ジャッキーチェーンのベスト
キットをやっていて、途中で終わっちゃった。
帰ったら、レンタルビデオやさんで借りて観ようっと。
入国審査はあっという間に終わって、スーツケースを宅配便で送って。
お兄ちゃんは、そわそわ。
京成スカイライナー出発まであと5分。
パパを残して、私たちは急いで乗り場へ。
パパが追いついたときは、ちょうど、切符を買うところ。
お兄ちゃんは、電車に乗るため、見境がなくなり、順番を待っていた人を無視して、
直接窓口へ。
ママは、すいません、すいませんって謝っている。
なんとか京成スカイライナーに乗れて、お兄ちゃんは大満足。
カッコイー、カッコイー。
リクライニングしたり、写真とったり、トイレに行ったり。
30分で日暮里に着き、乗り継ぎ券を買って、
今度はJR東日本の京浜東北線に。上野で下りて、構内でうどんを食べる。
お兄ちゃんは、パパが言っていた、立ち食いの醤油で真っ黒な関東のうどんが食べたか
ったんだけど、そのお店はさぬきうどんやさん。
わたしは、肉うどんに鮭おにぎり。
ママが食べすぎって怒るの。
今度は、山手線で浜松町へ。
それからモノレールで羽田空港、国際線ターミナルへ。
お兄ちゃんは、ここに来るために、今回の旅行に来たの?
本当なら品川から京急に乗ったら早いのに、わざわざモノレールに乗って。
国際線ターミナルは、新しく、江戸横丁、って江戸の通りを模したレストランやおみやげ
物やさんがいっぱい、その上の回には、ジブリやサンリオショップ、プラネタリュウム
カフェやレーシングカート場など。
でも、長距離便のフライトが結構キャンセルされているから、どちらかというと閑散と
している。
パパが一番喜んだのは、トイレのウオシュレット。
やっぱり日本はいい!
国際線ターミナル見学後、国内線ターミナルに移動するには、お金を払って京急に
乗るか、無料シャトルバスに乗るんだけど、さすが、お兄ちゃん、行くときリムジンバ
スに乗るときに無料シャトルバスが走っていたって覚えているの。
無料シャトルバスに乗って国内線第2ターミナルに行って、飲ん兵のパパは、
サントリーのプレミアムモルツ500mlを売店で購入。
ホテルの送迎バスに乗ろうとすると、私のリュックがない。
急いで売店のベンチに戻って、リュックを見つけて一安心。
今日泊るホテルは羽田空港の近くの東横イン羽田第一。
本当なら羽田国際線で明日の朝付く予定だったんだけど、1泊泊る羽目に。
羽田-成田往復とホテル代3万損したってパパは怒り。
デルタ航空と何とか無料にしてって交渉したけど駄目だったの。
東横インはビジネスホテルだけど、送迎バスはあるし、交渉してツインルームを
子供とベットシェアにしてもらって、しかも朝食バイキング付。
部屋は狭いけど、いたるところに気を配ってあるの。
ママは、ホテルに着くと早速マッサージを頼み、
パパは私たちにお風呂に入って早く寝なさいって怒るの。
やっぱりお湯の出るお風呂はいいわ。
朝起きて、窓の外は快晴。
スカイツリーに。ベイブリッジ、東京タワーに、新宿高層ビル街が見える。
和食のバイキング、無料だけど、五目御飯に白ご飯、おにぎり、おかゆに
味噌汁、おかず、コーヒーにジュースと結構充実している。
パン食がいい人は、となりの第二ホテルに行けばこちらでも食べられる。
空港行きの送迎バスに乗って、お兄ちゃんがカメラがない!
パパはホテルに電話して、今チェックアウトしたんだけど、子供がカメラを忘れたみたい
なので戻りますという。
パパが、お兄ちゃんのリュックを見ると、ちゃんとカメラあるじゃん。
もう、おにいちゃんったら。
空港は早く着いたんだけど、まだお店もあまり開いていない。
お兄ちゃんは、飛行機を見るって展望デッキへ。
たくさんの飛行機もこれで見納め。
お兄ちゃんは、今度こそ羽田空港国際線から旅行に行くといっているけど
けちなパパは多分駄目って言うだろうな。
本屋さんで皆好きな本を買う。
私は続・星ふる街って漫画、お兄ちゃんは飛行機は何故飛ぶが、ママはクラシックの本
でパパはサンデルの哲学とLCC(格安航空会社)は安全か、本当におとくか。
本を買うにも個性が出るわ。
帰りの飛行機に乗ると、私パパいつジュース出るの?
飛行機に乗せてあった絵本を全部読み、無事広島空港に到着。
正岡パーキングに6日間泊めてあったパパの愛車に乗ってお家へGO!
私は、乗った途端に夢の世界へ!
パパは、おうちに着くとそのまま会社に。
最初お熱を出してどうなるかと思ったけど、何とか無事帰宅しました。
食べて、寝て、飲んで、食べて飲んで、寝て、また食べて。
あー楽しかった。