287 暁の子ルシファーに勝て!

聖書箇所[イザヤ14章12−15節]

 暁の子とは誰のことでしょうか?別名モーニングスター。これはことば上では金星を指しますが、ここでは異なりサタンを指します。もう一つの別名ルシファーも英語ですが、本来ラテン語であり、ルシ(光)とファー(持ってくる)の合成語です(エレミヤ17:9)。もちろん偽の光であって、「うん、これはいい」なんて私たちは錯覚させられて、悪習慣に染まったりと日常生活は混乱へと導かれます。サタンの目的は私たちの人生、社会、そして教会を破壊することです。天におられる神はあるとき、天でサミット(戦略会議)を開かれました。出席者は三者、父、子、聖霊の神であり、三位一体のお方です。父が人間社会の現状を憂え、子に地上に出かけていってサタンの働きを無効にするように依頼しました。子は喜んでそのようにし、十字架にかけられ、死から復活しサタンの力を無効化することに成功。聖霊は一人一人の人間の中にこれを知らせる働きを担いました。したがってイエス・キリストを信じる者はイエス・キリストとともにサタンに勝つことが出来ます。今回は勝つ者の受ける恵みを整理してみましょう。

この世の流れに勝つ

 新約聖書では「世、世界」について三つの意味があります。@地球A地球の住民Bこの世の一般的考え方。ここではBを意味して使っています。この世は悪い方向へ向かっています。少し前の統計ですが、アメリカではこのような報告があります。シングルマザーが急増していて、一年間に出産した十代の母親の65%が未婚でした。しかも毎年百万人のティーンエージャーが妊娠し、しかも13、4歳の出産は珍しくない、と言います。決してアメリカだけではないでしょう。このような流れはこの世の持つ不道徳性を如実に表わしています。少しは、不道徳性に人々は気づきながらもなぜ方向を修正できないのでしょうか。それは正しい基準がこの世には存在しないからです。しかしイエスさまを知ると、神を知り、それが同時に正しい基準を心の中に生まれさせ、もはやこの世の流れに流されることはなくなります。私たちは何が正しく、何が正しくないのかが分かり生活ができます。もはやサタンは手を出すことが出来ません。

死に勝つ

人間はだれでも死をこわがっています。私は立場上たびたび病院に赴きますが、お医者さんから「あの患者さん、死をこわがっています。なんとかしてもらえませんか?」とよく言われたりします。死が近くなると、普段は「死なんか怖くない」というようなそぶりをしていても、ついに裸の気持ちが表に出るものです。なぜ怖いのでしょうか。それは人間には良心が与えられていて、その良心は自分の犯した罪について知っているからです。罪が分かれば、罰が下るであろうことも了解できます。その証拠に世界どこに行っても法律があり、その内容は悪いことをすれば罰を与えるというものです。これは神が与えた良心の作用です(ローマ2章14−15節、6章23節)。ゆえに私たちは死を恐れます。そしてサタンはこれを利用します。死の恐怖を武器に私たちの人生がコントロールされます。しかしイエスさまを信じる私たちはそれを拒みます。なぜ拒むことが出来るのでしょうか。それはもはやサタンは私たちを告発することができないからです。ここで私たちがやがて立たされる最終法廷はどのようなものなのかをご紹介しましょう。ヨブ記2章1−3節までをお読みください。最高裁判事の席に父なる神、検察官の席にはサタン、そして被告席にはあなたが座ります。あなたは罪、分かりやすく言えば多額の借金を背負っているとして、サタンは告発します。「被告には多額の借金があり、返済できていないので有罪!」しかし優秀な弁護士があなたのために活躍してくれます。それはだれ?イエス・キリスト。ここで注意したいのはサタンは合法的に告発をしていることです。実際あなたは罪を犯しました。サタンは「彼は実際に罪を犯しているではないか」と訴えています。さあ、どのように反論するのが有効でしょうか?ここで優秀な弁護士ペリーメイスンの登場。十字架の上であなたの借金を代わりに返済した、というものです。もはやサタンはぐうの音も出ない!「あなたは無罪!」と宣告され放免。ハレルヤ!

罪と穢れに勝つ

 聖さを生きている人の目は輝いています。あなたの目は今輝いていますか?目は心の窓。心が輝いていなければ真に目が輝くことはありません。心にこそ聖さは必要です。イエスさまを信じると聖霊さまが信者の中に働いて罪を駆逐して行きます。一番の罪は高慢さです。ここからあらゆる罪は派生します。アダムは高慢になって、つまり神と同等になろうとし、これはサタンの二の舞でありましたが、惨めな運命に自らを陥れました。12節から14節では5つの「○○をしよう」が見えます。「私は天に上ろう」「私の王座を上げよう」「山に座ろう」「頂に上ろう」「いと高き方のようになろう」もうお分かりでしょう。自分を一番高く上げようとしています。ここに穢れの根っこがあります。でも聖霊さまを擁するクリスチャンはこのようなことを拒否します。この世界で最も偉いお方は神です。神の前にへりくだるときサタンは私たちの軍門にくだります。

人間関係の悪化を食い止めることができる

人間関係の特徴は、建設するのに大変なエネルギーと時間を必要とし、破壊されるのは一瞬であるということ。あなたはこのことをすでに実感していますね。「いままで長い間こつこつ良好な人間関係を築いてきたのに、あっという間に壊れてしまったあー、あーあ」背後にはサタンがいます。このように考えてみてください。AさんとBさんがいます。Aさんは特別にBさんに対して悪いことはしていませんが、BさんはAさんを攻撃(ことばで皮肉を言う、あるいは行動で無視することなどを含みます)しました。このような場合にAさんはどのような態度をBさんに対してとるべきでしょうか。復讐をしたらいいでしょうか。いいえ、愛するべきです。なぜ?なぜでしょうか?Bさんの背後にはサタンがいます。しかもBさんはそれに気がついていません。十字架上で語られたイエスさまのおことばを思い出してください。「父よ、彼らを赦してください。彼らは何をしているのか、分からないのです」そうです。サタンに利用されているとき、人はそのことに気づきにくいのです。Aさんが愛することによって、やがてこの真理をBさんに気づかせるようになるでしょう。もう一つ、復讐などしてはいけない理由があります。それはいつなんどきAさんとBさんの立場が逆になるか分からないからです。人間は弱さを持っています。弱さのゆえに罪を犯しやすい。互いに寛容と忍耐とをもって成長を計るのが良いのです。サタンは私たちに以上のような考えをさせたくありません。でもクリスチャンはサタンの策略を見抜くことが出来、ゆえにそれを失敗させることが出来ます。

悪霊から守られる

 占いやオカルト。沢山の危険なものが私たちの生活空間には存在します。それらは霊的な刃物であり、飛び道具です。他者のみならず、自分をも大きく傷つけます。大阪府守口市に占いにはまった人がいました。占ってもらう方ではなく、占う側にまわり大成功をしました。ある人たちは「占いなんか当たらない」と言いますが、確かにいんちきは多いのですが、本物は当たります。理由があります。悪霊が占い師に情報を提供しています。悪霊は超能力を持っていますので、人間よりはるかに高次元で知識を持っています。それを教えます。だから未来も言い当てることもできれば、だれも知らないことを言い当てることができます。しかし彼は商売が繁盛しながら苦しくて苦しくてたまらなかったと正直に告白しました。与えられた情報を吐き出さないとその苦しみは想像を絶するほどだと言います。占い師とお客さんとの両方を悪霊の奴隷にし、ともに地獄へと案内する一石二鳥の方法でした。イエスさまを信じれば占い師のもとへ行く必要はなくなります。イエス様はあなたを愛してあなたの人生を祝福してくださいます。何の心配も要りません。ちなみに悪霊はサタンの子分です。高慢になって天から落とされたときサタンと一緒に天使の3分の1が一緒に落とされました。これが悪霊です。サタンも悪霊も自分たちのひどい運命をできるだけ多くの人間に味合わせようとしています。それを打ち破るための戦術が十字架であり復活の働きでした。これを受け入れる者はもはやサタンにも悪霊にも負けることはありません。