140 世界はこれからどうなる?


聖書箇所 [テサロニケ人への第一の手紙4章13ー18節]

   だれもが自分の将来に関心を抱いているでしょう。私のこれからの人生はどんなふうになって行くのでしょう?と。今回は世界がどうなって行くのかを学びましょう。この中にあなたの未来も見えて来ます。まず現在、私たちはどのような時代に生きているのかをお話ししましょう。

愛の神さまは罪に悩む私たち人間の生活をご覧になって心を痛められました。そこで息子であるイエス・キリストを地上に派遣して至福の世界である神の国を提案されました。ただし悔い改めることが条件でしたので、大変評判が悪く、拒否されてしまいました。これが十字架です(拒否した主体は直接的にはユダヤ人ですが、彼らは全人類を代表してもいます)。しかしめげないのが神さまのご性格。聖霊降臨(ペンテコステ)により教会を設立(聖霊さまのお働きによって神の国を待望する思いを与えられた人々、すなわちクリスチャンたちで構成)。こうして新たな神の国の建設は実質的にスタートをきりました。やがてこの教会は地上から携挙されます。今私たちは聖霊降臨と携挙の間の時代にいます。さあ、これから世界に何が起きるかを順に見て行きましょう。

1 携挙

 これは。テサロニケ4章16節と17節に表現されています。

主は、号令と、御使いのかしらの声と、神のラッパの響きのうちに、ご自身天から下って来られます。それからキリストにある死者が、まず初めによみがえり、次に、生き残っている私たちが、たちまち彼らといっしょに雲の中に一挙に引き上げられ、空中で主と会うのです。このようにして、私たちは、いつまでも主とともにいることになります。

パウロがこの手紙を書いた事情はこうです。イエスさまが空中においでになって、教会すなわちクリスチャンたちは挙げられる、しかし、その時にすでに死んでいたクリスチャンたちはどういう取扱いを受けるのか、でした。彼の答えはまず死者がよみがえり、挙げられ、その後に地上の信者が同じ取扱いを受けるというものでした。こうしてテサロニケの信者たちの心配は解消されました。この携挙はいつ起きるのかはだれにも分かりません。しかも密かに起きるのです。

2 七年の患難時代

クリスチャンたちがこの地上から携挙された後、地上は七年に及ぶ患難時代を迎えます。このときの様子はマタイの福音書24章3節以下に記されています。恐ろしい時代です。戦争、虐殺、飢饉、家庭の崩壊などなど。
 七年の患難時代は前半の三年半と後半のそれとに分かれますが、特に後半は大患難時代と言われ、その患難の激しさは極端です。聖書の数字の数え方は一日を一年としますので預言者ダニエルの七十週目は、すなわち最後の一週間。それは七日ですから、七年と解釈します。(ダニエル9:24)。この時代のいずれかの時に現在イスラム教のドームが建っている神殿跡地に神殿(三つ目なので第三神殿と言います)が建設されるでしょう(ダニ9:27、マタイ24:15)。

3 キリストの地上再臨

 ヨハネの黙示録1章7節をご覧ください。

 見よ、彼が、雲に乗って来られる。すべての目、ことに彼を突き刺した者たちが、彼を見る。地上の諸族はみな、彼のゆえに嘆く。しかり。アーメン。

 キリストはだれの目にも明らかな様で地上に再臨なさいます。地上ではハルマゲドンの世界最終戦争がなされ、反キリストは敗北(黙19:20)、サタンは牢屋に閉じ込められます(黙20:1-3)。どのようなさまでおいでになるかについては次の使徒の働き1章9ー11節を参照しましょう。これは昇天のさまを述べた記事ですが、ちょうど逆行程で起きます。

 こう言ってから、イエスは彼らが見ている間に上げられ、雲に包まれて、見えなくなられた。イエスが上って行かれるとき、弟子たちは天を見つめていた。すると、見よ、白い衣を着た人がふたり、彼らのそばに立っていた。そして、こう言った。「ガリラヤの人たち。なぜ天を見上げて立っているのですか。あなたがたを離れて天に上げられたこのイエスは、天に上って行かれるのをあなたがたが見たときと同じ有様で、またおいでになります。」

4 千年王国

 再臨されたキリストがその権威を地上全体に示すべく千年間にわたって地上を平和な状態に保ちます。狼と羊が仲良くねそべっている図を見たことがおありでしょうか。そのような平和な時代がやって来ます。平和の一つの条件が強力なリーダーシップと行政組織が整備されていること。神学者によって千年王国の行政組織と言われているものがありますので、それを紹介しましょう。ルカの福音書19章17節と19節です。ある者は5つの町を統括し、他の者は10の町をそうします。この千年の間はサタンが閉じ込められていて人間たちには何も悪さができないので大変平和です(黙20:2-4)。

 彼は、悪魔でありサタンである竜、あの古い蛇を捕え、これを千年の間縛って、底知れぬ所に投げ込んで、そこを閉じ、その上に封印して、千年の終わるまでは、それが諸国の民を惑わすことのないようにした。サタンは、そのあとでしばらくの間、解き放されなければならない。また私は、多くの座を見た。彼らはその上にすわった。そしてさばきを行なう権威が彼らに与えられた。また私は、イエスのあかしと神のことばとのゆえに首をはねられた人たちのたましいと、獣やその像を拝まず、その額や手に獣の刻印を押されなかった人たちを見た。彼らは生き返って、キリストとともに、千年の間王となった。

 今の時代、いかがでしょうか。仲の良かった友人とほんの小さなことで仲違いをしたりしませんか。相手を裁いたりしたらいけません。敵はサタンです。サタンが働いているからそのようなことが起きます。

5 大審判

 千年王国終了とともにサタンは解放され(黙20:7)、直後再び軍勢を集めて天使たちと戦おうとしますが、完全に敗北し、火の池に投げ込まれます(黙20:10)。サタンのこのような運命はすでに決定していたことです。さて、大審判の時はすべての人がキリストの前に出なければならない時です。地上でどのように生きて来たかが問われます。判断基準はヨハネの黙示録20章12節によれば

 ・いのちの書に名前が記されているか。
 ・どのような行いをしたか。合格したら天国へ、不合格なら地獄へ(マタイ25:41-46、黙20:11-15、20:14)。

 また私は、死んだ人々が、大きい者も、小さい者も御座の前に立っているのを見た。そして、数々の書物が開かれた。また、別の一つの書物も開かれたが、それは、いのちの書であった。死んだ人々は、これらの書物に書きしるされているところに従って、自分の行ないに応じてさばかれた。(黙20:12)

6 新天新地

 天国が開始されます。それはそれはすばらしい世界!永遠に愛の神さまとともに過ごします。

 また私は、新しい天と新しい地とを見た。以前の天と、以前の地は過ぎ去り、もはや海もない。私はまた、聖なる都、新しいエルサレムが、夫のために飾られた花嫁のように整えられて、神のみもとを出て、天から下って来るのを見た。そのとき私は、御座から出る大きな声がこう言うのを聞いた。「見よ。神の幕屋が人とともにある。神は彼らとともに住み、彼らはその民となる。また、神ご自身が彼らとともにおられて、彼らの目の涙をすっかりぬぐい取ってくださる。もはや死もなく、悲しみ、叫び、苦しみもない。なぜなら、以前のものが、もはや過ぎ去ったからである。」(黙21:1-4)

 さて、最後に私たちは今の時代をどのように過ごすべきでしょうか。それはズバリ、携挙に備えること。いつ起きるか分からない。一時間後かも知れない。 有名な話があります。高速道路をゆったりと車が流れていました。すると突然大混乱が起きた。あちらこちらで衝突!悲鳴、衝突音で高速道路上は大変!見ると、運転者が乗っていない車がいくつもあるではありませんか。何が起きたのでしょうか。
 もうひとつ。日曜の朝、牧師が礼拝のために教会にやって来ました。ところが会員たちはだれも来ていない。そしていつまで待ってもとうとうだれも来なかった。何が起きたのでしょうか。
 携挙、それはいつ起きるか、だれにも分からない。でもその瞬間、私たちの地上の総決算がなされてしまいます。なんと緊張感のある話でしょうか。あなたの用意は十分でしょうか。携挙に取り残されると七年の患難時代を経験しなければなりません。実はこの七年の患難時代はユダヤ人に向けてのものです。救い主イエスさまを殺した罰として、神の国の建設を妨害した罰として聖められるために用意されたものです。聖められた後には救いが約束されています(ローマ11:26)。あなたは異邦人(ユダヤ人以外)ですか、それなら携挙されて七年の患難時代に会わないようにしてください。携挙される時、あなたは空中でイエスさまに会います。なんという感動!

 具体的な準備をお教えしましょう。

・いのちの書に名前が記されるようにすること。イエスさまを信じてください。しっかりと。そうすれば記されます。

・良い行いに努めてください。小さな親切が神さまの目には大きな良い行いです。ところでもっとも良い行いとは何でしょうか。それは福音を伝えること。良い行いひとつひとつはもちろん重要ですが、救いはその人を全部救います。最高の愛の行為です。

・神さまに忠実であってください。あなたにはさまざまな良いものが与えられています。預けられています。時間、金銭などの財産、タレント(能力)のことです。これらを神さまのために使ってください。それはあなたをもっとも高めます
し、隣人や友人をも潤します。ひたすら神さまのためにと願って祈りつつ使う事をお勧めします。神さまの目は節穴ではありません。正確にあなたの忠実さに報いてくださいます。

神さまの豊かな祝福があなたの上にありますように。

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