17.楽しめる人間関係

 実に多くの方が人間関係に悩んでいらっしゃいます。他にたくさんの楽しいこと があってもそれでは毎日が地獄のようかも知れません。教会はそんなあなたの悩みを 解決します。どのようにして楽しめる人間関係は生まれるのでしょうか。ご一緒に 学びましょう。今のあなたの生活の中で少しずつ応用することができます。すぐには うまくいかないかも知れませんが、やがて必ず変化が生まれます。イエスさまを信 じて神の子になりますと神さまが助けて下さるからです。どうぞ期待して下さい。ま ず新約聖書・ピレモンヘの手紙全部をお読みください。

ひとつの家族になります

 家族はひとつ屋根の下で行動し生活します。年齢、性格、性、世代などいろいろ 違いはあります。そのせいでしょうか。時々ケンカをします。でも結局はお互いを 受け入れなければ生活を続けることができません。楽しめる家族とはお互いを受け 入れることを学んだ者たちが作り上げるものです。
 この手紙には主な登場人物として パウロ、ピレモン、オネシモが出て参ります。もしパウロがピレモンに対して「なぜ 奴隷を買ったのか。道徳に反するではないか。」、オネシモに対して「オネシモ、お まえはなぜ主人の物を盗んだのか。それは泥棒だぞ。悪いことであることが分から ないのか。だいたいがおまえは主人ピレモンの奴隷ではないか。単なる所有物では ないか。」などと言ったとすればどうでしようか。もしあなたが言われる立場であ ればどうでしょう。面と向かって批判されたときにどんな反応をしますか。私たち は自分で悪いことと思っていても、面と向かって指摘されると、つい素直でなくな ってしまうものではないでしょうか。
 さて神の子はすべてひとつの家族に属し、同 じ父親(父なる神さま)のもとで仲良くできます。神さまにはちょっと厳しい面もあ ります。なぜならルールを家族みんなが守るように見ているからです。でもそのお陰 でみんなが気持ちよく過ごすことができます。
 間違いがあったときはどうでしようか 。そのときは母親のような優しさで私たちを包んでくれます。「私の大切なひとり子 キリストにあなたの罪と罰を負ってもらうようにします。」こうして彼は十字架の上 で死にました。そのことが分かる人を神の子と言います。父なる神さまは子なる神さ まであるイエスさまとともに聖霊の神さまを、神の子であるひとりひとりに送り、そ の心に働いて、反省すべき所を教えます。オネシモはこの取り扱いを受けました。 それですっかり人間性が変えられて、その名前のとおり有益な者となったのです。 かつては有害でしたが。
 神さまはこうして私たちがお互いを受け入れやすいように 整えて楽しめる家族に作り上げて下さいます。パウロもピレモンもずっと前にこのこ とを経験しています。他の人たちに寛容になれ、それだけ落ち着いた人間関係を持 てるにはこういう秘密があります。

心と心のつながりを持ちます

 先に述べましたようにピレモンはオネシモという奴隷を所有しています。でもパ ウロはそれを批判していません。奴隷制度支持者なのでしょうか。16と17節を見て 下さい。パウロは人の心を見ていることが分かります。いくら形式を整えても心が伴 わなかったら私たちの人間関係には問題が残ります。
 アメリカでは黒人たちが一向 に生活が改善されないことにイライラして、ロスアンゼルス暴動を起こしました。 それは無理もないのです。法律を一生懸命に整えても、白人の心が変化しなければ全 く意味がありません。差別は心の中にしっかりと確立しています。会社には上司と 部下の関係があります。社宅などに住むと24時間、365日体制でこの関係が続いたり します。日曜日も祭日も、果ては奥さん同士まで同じ関係になってしまうことさえあ ります。これが形式の持つ辛さです。
 パウロはピレモンに従来と違った、つまり主 人と奴隷という関係でなくオネシモに接するように求めています。どんな関係でし ょうか。お互いに神の子というものです。ここで皆さんにお願いがあります。隣の人 の顔を見て下さい。さあ、どうでしょう。同じように考えてもらえますか。「この人 は神さまに愛され、大切にされている!」もし私たちがこのことに気がつくならき っとことばづかいも、ふるまいも、顔の表情も印象のいいものになるでしょう。
 神さまに愛されている証拠があります。神さまの親切な取り扱いが私たち ひとりひとりに向けられていることが分かる事実があります。私は子供と話をする ときには目の高さを合わせるようにします。すると気持ちが通じます。親しみを 感じてくれます。もし本来の目の高さから見下すようにするなら子供の心は開き ません。
 これと同じことを神さまはして下さいました。キリストは神であり、天にいらっしゃいました。しかし罪に苦しむ私たちに同情なさり、解決するために地上に降りて来て下さいまし た。このお方をイエスさまと言います。同じ目の高さまで降りて来て下さったので すからあなたの悩みをよーく分かって同情して下さいます。以上のことを知り、感動 する者が神の子です。そして神の子は心と心の関係を持つことが上手です。

信仰上の親子関係が生まれます

 10節をご覧下さい。オネシモはパウロの子と言われています。もちろん神の子と しての生活の仕方を指導し、育てたからです。どの世界でも親は子がかわいいもの。 喜んで犠牲を払います。これがさらに両者結び付きを強め、子は親を尊敬することと なります。なんとうるわしい関係でしょうか。
 神の子になるという場合も同じです。 子の側から言えば親切と愛をたくさん受け取るということでしょうか。あげることも また楽しいものです。ここに楽しめる人間関係があります。子は甘えることです。 でも、時々がいいでしょう。何でも度を越したらいけません。しかし適度の甘えは お互いを幸せにします。
 実はピレモンもパウロの子です。そこでパウロは10節から21節の間で こう言うのです。「私は普通は負担をかけまいとして人に頼み事をしない 。しかしオネシモについては私はあなたに特別の配慮をお願いしたい。どうか私があ なたのためにどれほどのことをしてあげたか思い出して欲しい。」いかがでしよう か。なんと美しい三角関係ではないでしようか。愛をやり取りする関係は楽しめる関 係です。

 最後に、このことを覚えて下さい。教会は本来罪人である私たちにとっては苦手 な人間関係を楽しいものにして行くため、そのコツともいうべきものを学ぶ場、練習 する場と言えます。どうか教会という場を活用して毎日の生活を明るく楽しいものに して下さい。そうして併せて天国にも行けるとなればこれ以上の喜びはないでしょう 。神さまは最初の人アダムをお造りになったとき、一人では良くないとイブをお与え になりました。人は他の人とともに生きるように造られています。  あなたの人間関係に祝福を祈ります。


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