キリスト教入門講座・全16課
第15課 バプテスマ


 あなたはバプテスマ(洗礼)を勧められたことがありますか。何であれ、正しく美しいことをしたいと願うのは人情でしょう。もしあなたがバプテスマを受けたい気持ちをお持ちでしたらそれはすばらしいことです。だれよりもあなたを愛していらっしゃる神さまがお喜びです。この課ではバプテスマの意味を学びましょう。

第1に、神さまへの従順のあかしです。

「イエスは答えて言われた。『・・・すべての正しいことを実行するのは、わたしたちにふさわしいのです。』そこで、ヨハネは承知した。こうして、イエスはバプテスマを受けて・・・」 (マタイ3:15ー16)。
バプテスマを受けることは正しいことです。旧約時代(イエスさま以前)の割礼と過越が、新約時代(イエスさま以降)にはパブテスマと聖餐になりました。正しいキリスト教会は常にバプテスマを主のご命令と信じて授けてきました。
「あなたがたは・・・父、子、聖霊の御名によってバプテスマを授け」 (マタイ28:19)。
 神さまが正しいとされることを行うことは神さまへの従順であり、へりくだりです。神さまはへりくだる者を愛されます。
「・・・神は、高ぶる者を退け、へりくだる者に恵みをお授けになる」 (ヤコブ4:6)。

第2に、信仰を告白することです。

 バプテスマは人々の前で、つまり公に、「私はイエスさまを私の個人的な救い主と信じています」と告白することです。これをもう少し詳しく考えてみましょう。ナザレの人イエスは神の御子です。私の罪を背負って十字架で罰を受けて死なれましたが、その罰(幸福な人生の紡げになるものすべて)を滅ぼして3日目にご復活なさいました。私はこのイエスさまとともに罪に死んだ、つまり古い自分が死んで、新しい自分に復活したことを受け入れます、というものです。ここには過去の失敗がすべて赦され、夢と希望をもって明日に生きるあなたの新しい姿があります。
「私たちは、キリストの死にあずかるバプテスマによって、キリストとともに葬られたのです。それは、キリストが・・・死者の中からよみがえられたように、私たちも、のちにあって新しい歩みをするためです」 (ローマ6:4)。
これをあなたの口で告白するのがバプテスマです。ところでこの告白にはとても大きな力があります。
「人は心に信じて義と認められ(クリスチャンになること)、口で告白して救われる(人生のあらゆる局面において祝福を受けるの意)のです」 (ローマ10:10)。
告白は大きな力です。

第3に、福音の伝道そのものです。

 あなたは伝道していますか。語れば耳から福音を入れことができますが、バプテスマは目から福音を入れるのです。バプテスマの式すべてにおいて、次のことをあかしします。どの人も罪人です。どの人も救い主が必要です。イエス・キリストだけが救い主です。どの人も信じて永遠のいのち(時を越えた人生の全鎮域における祝福)を受ける必要があります。あなたもいかがですか?と。式に参列される方々の中には、まだイエスさまを知らない方がいるものです。あなたのバプテスマによって目が開かれる人が与えられたら、なんとすばらしいことでしょう。
「良いことの知らせを伝える人々の足は、なんとりっぱでしょう」 (ローマ10:15)。

第4に、神さまとの契約締結のしるしです。

 神さまは愛です。あなたは神さまに愛されています。神さまは人を、あなたを人格あるものとしてお造りになりました。人格の持つ特徴の一つは自由意志です。バプテスマとは、あなたの自由な意志における神さまとの祝福の契約の調印式です。信仰の父アブラハムは私たちにとつて模範です。契約締結のしるしとして神さまに命じられたとおりに割礼を受けました(創世記17章1−14節をお読みください)。
もしかすると、ここで疑問があるかもしれません。信じていれば十分だと。確かに信じていれば天国に行けます。この世でも口約束だけで契約は成立します。でも印を押し署名をするでしょう。もうおわかりでしょう。ではどちらが契約を破るのでしょうか。もちろん私たち人間です。私たちは弱いのです。神さまのご配慮に感謝して印を押しましょう。
 さてここでもう一つ忘れてはならない恵みがあります。アブラハムの契約を見ればわかりますが、契約の恩恵は子孫にまで及ぶことです。
「わたしは、わたしの契約を、わたしとあなたとの間に、そしてあなたの後のあなたの子孫との間に・・・契約として立てる」 (創世17:7)。
バプテスマを受ける者は子孫まで祝福されます。

第5に、教会への入会式です。

 愛し合う男女はやがて新しい生活に入ります。愛し合うことが結婚の実質です。聖霊さまがあなたに神さまを愛する心を与えてくださいました。信仰とは神さまを愛することです。聖霊さまのイニシアチブに感謝しましょう。
「聖霊によるのでなければ、だれも、『イエスは主です。』と言うことはできません」 (第1コリント12:3)。
ですから、バプテスマは結婚式のようです。あなたはバプテスマによってキリストとの一致を表明し、キリストのからだと言われる教会の一員であることをあかしして、教会の建設に参加するのです。あなたにはこのことが不安でしょうか。私に何ができるだろうか。礼拝に参加することしかできない。でも安心してください。バプテスマを受けた者には聖霊さまの働きが顕著になります。
「バプテスマを受けなさい。そうすれば、賜物として聖霊を受けるでしょう」 (使徒2:38)。
礼拝へのあなたの参加は、教会内の聖霊さまのお働きをより一層強めます。地上の教会の働きは、イエスさまがご再臨なさるまで毎日休むことなく続けられるのです。
「バプテスマを受けた。・・・弟子に加えられた。そして、彼らは使徒たちの教えを堅く守り、交わりをし、パンを裂き、祈りをしていた」 (使徒2:41ー42)。

 聖霊さまに正しく導かれてこそ教会は人類の希望です。

ではだれがこの恵みあふれるバプテスマを受けることができるでしょうか。

第1に、イエスさまの十字架と復活を信じている者です。

 
「『・・・このイエスを、あなたがたは十字架につけたのです。人々はこれを聞いて心を刺され、ペテロとほかの使徒たちに、兄弟たち。私たちはどうしたらよいでしょうか。』と言った。そこでペテロは彼らに答えた。『悔い改めなさい。そして・・・バプテスマを受けなさい。」(使徒2:36ー38)。
だれでもバプテスマを受ける者は神さまの前で、神さまに向かって罪を悔い改めなければなりません。

第2に、信仰によって希望する者です。

 幼児洗礼を除いて、あなたの自由意志で受けなければなりません。
「ピリポは……宣べ伝えた。道を進んで行くうちに、水のある所に来たので、宦官は言った。『ご覧なさい。水があります。私がバプテスマを受けるのに、何かさしつかえがあるでしょうか。』そして馬車を止めさせ、ピリポも宦官も水の中へ降りて行き、ピリポは宦官にバプテスマを授けた。…宦官は・・・喜びながら帰って行った」 (使徒8:35ー39)。
もしあなたの心の中に願いがあるなら、それは聖霊さまのお働きです。勇気を持って受けましょう。神さまはあなたを祝福してくださいます。
「みことばを実行する人になりなさい。・・・ただ聞くだけの者であってはいけません」 (ヤコブ1:22)。

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