西丹沢の紅葉(2005年)

   

10月30日、黄葉見物に忙しい日々が始まりました。この時期はどの山でも人が多いのが当然です。そして私は、檜洞丸に登ってきました。しかし、ここを登る人のあまりの少なさは 、以外でした。

昨日は玄倉の登り口で名古屋ナンバーの車が止まっていた。それで丹沢も全国的に有名になってきたと思ったが、西丹沢での主たるこの山は人気が無くなったのかと思われた。
   

その原因はなんだろうか?頂上への道も、いたるところで崩れて細くなり、誤れば谷底まで落ちていきそうなところが点在するからなのだろうか?

いやいや山道はこれが当たり前、自己責任で注意して歩けばよい。そうするとこの人の少なさはなんだろう。そう言えば私も、昨年のこの時期に一度も登っていない。

   

基本的に紅葉は何処も同じ景色なのかも知れない。その中で温度変化が著しく、かつ水の流れがあれば絵になり易いから、必然と大勢の人が渓谷に集まる。

そんな中で、西丹沢の特徴的な紅葉シーンはなんだろうか?一つには同角ノ頭を少し下がったキレットから眺める雄大な秋色、そして紅葉の木々の下の青々とした苔。木道とその周辺の紅葉 、白い砂に映える紅葉など。

   
 

でも、自分にとっては今日人の少ないことは幸いした。三脚を立てるのに気兼ねすることも無く。重い体重を引力に逆らって上に持ち上げる時に出す声も、気にする事はなかった。 いつもなら大勢が行きかう木道も略貸切状態である。

時間は前後するが、標高1000m付近で紫式部を見つけた。ここはもう5年以上も登っているが発見である。道沿いに弱々しい姿で立っていた。 更に1400mのベンチ付近には、ヤマボウシの葉が、その実と同じく真紅に染まっていた。

 
   
   
 

そして、午後には一時晴れ間がのぞくという天気予報は完全に外れていた。霧は一向に晴れる事がなく、ますます広がった。そして、遠くの紅葉の状況が分からない。

それでも風によって少し霧が飛ぶと、その間から同角ノ頭辺りが見えるといい色で色付いていた。紅葉はいま1400m辺りがピークで間違いない。

 
   
   
 

木道を一周してナナカマドの木に『元気か。紅葉も終わりだね』と挨拶をして下山を開始した。

家で写真を確認して驚いた。写真が全て”紅ッポい”のだ。確かに写真の設定も悪かったが、紅く紅葉する木が多いようである。

 
   

追)展望園地で五つの葉(小葉)が白くなっている木を見つけた。辺りが赤くなっている中で目を引く木である。

樹木図鑑を見るとアブラコシと出ていた。秋にあの白さは特徴的である。