2005年仏果山の黄葉

県立愛川公園

県立愛川公園

2005年11月20日この時期仏果山の山歩きは、例えどんな事情があっても外せない。そんな気持ちだった。Tさんからの山の誘いに『今週は仏果山』と言い張った。彼の少し落胆する顔が見えた。”何だ低山ハイクか”とそんな表情だった。

仏果山も厚木の高取山を組み入れると、優に7時間の縦走コースになるが、知らない人は分からない。大変さを少し理解してもらいたくて、その最長コースを提案した。車は2台、彼の新車は愛川公園に停めた。

迷った分岐

 

私のどうでも良い車は、厚木の敬和荘の近くに停めた。ここも1年半ぶりに通る。前回は下山で使ったルートだった。しかし、使う人が少ないのか雑草が多くなっていた。10分もその急坂を登っただろうか、直ぐに尾根道になった。不鮮明なところが多いが、足跡のよりハッキリしたところとテープマークを目印に進んだ。

小ピークをはさんで左右に道が分かれていた。明らかに左のルートはそのピークに繋がっていた。僕らは右に進んだ。この道はクヌギとコナラの多い雑木林で歩いていて気持ちが良い。25分も登ると上の写真の分岐があった。昨年4月は 高取山から下りたが、標が示す右の谷から下った記憶はない。自分の記憶を信じて標に逆らって登った。

 
 

マユミ?

ニシキギ

 

するとピークに縄が張り巡らされていた。鹿避けの柵ではなく人間避けの柵である。今更戻れないのでそのまま進んだ。

途中で大きく崩されたとこに出たが何とかまた尾根に戻れた。ここで次の難問が待ち構えていた。『パーン』と大きな音が近くで聞こえた。

高取山の道

 

高取まではこの木が多い

高取山

 
 

熊より更に怖い 鉄砲射ちである。目立つようにタオルを頭に巻いて、黄色いハンカチを胸に着けた。Tさんはタオルを首に巻いた。最初の鉄砲射ちは、彼が挨拶すると気楽に話しかけてきた。

彼に聞いた話では道標通り進むと、またゴルフ場近くまで下りそこから登ることになるとの事だった。そんな事になったら、とても再度登る気にはならないとTさんと話した。敬和荘のルートは 今後使えない。

 
 

 
 

アブラチャンの黄葉

華厳山山頂

 

二番目の鉄砲射ちが居た。僕らはすぐに気が付いていたが、彼は暖をとるのに夢中で気が付いてない。Tさんが声を掛けた。その時だった、木に掛けた鉄砲を取ろうと男が横に動いた。危ない!!

再度Tさんが声を掛けるのと同時に、彼の動きは止まった。やっと人間と判断した。怖い話である。鉄砲を持っていなかったから良かったが、持っていたらと思うと---。凡そ2時間で高取山に到着した。

 

経ヶ岳の雑木

経ヶ岳の雑木

 

高取から華厳山までは直ぐだと思っていたが、ここもなかなか時間が掛った。登りと下りでは時間は大違いである。11時50分、25分も掛けてやっと到着した。これから登りがあと4箇所あると思うと、これ以上進みたくなくなる。

高取山までの黄葉は、ニシキギが真赤になって点在するので、それが目立った。高取山からはアブラチャンの葉が黄色く広がっていた。やはり雑木林は良い。ここから先は杉と桧が続く人工林である。

 

 

経ヶ岳までの登りは相変わらずきつかった。ルートを知っている私より知らないTさんは更に大変だったと思う。

登りきって昼食、そしてチューハイで乾杯する。13時に近い時間だった。二人とも腹いっぱい食べる。だから体重が減らない。

 

高取に向う尾根

 
 

仏果山紅葉と北丹沢

リンドウ

 
 

経ヶ岳からの下りは雑木林なので黄葉が楽しめる。しかし、見とれると道が急なので、注意、注意。

半原越えに出ると、ここからまた登りになる。Tさんも私も良い加減に疲れていた。半原の高取山は止めようかと思った。

 
 

下山時に見た紅葉

八州を振返る

 
 

登りを幾つか過ぎると私の大好きな場所がある。足は重いが気が競っていた。陽が大分傾き、黄葉の鮮やかな色が楽しめなくなってしまう。Tさんとの間隔が段々と狭まっていく。

14時40分、ギリギリセーフである。何とか色は出そうである。今年はススキがレンズの前にある。昨年は記憶がない。

 
   

何枚か撮影するともう色は出ない。諦めて仏果山に登るとリンドウの花が咲いていた。何年も登っていて、ここでリンドウを見たのは初めてだった。そして、半原の高取山は諦めて、仏果山を下りダムサイトに向った。ダムサイトの水とエネルギー館でお決まりのこんにゃくを食べて駐車場に着いた。閉め 時刻ギリギリの17時だった。

下りしか経験していなかった厚木の高取から華厳山の登りは山容以上にハードなコースだった。

また、仏果山で下ったが、それでもトータル歩行距離12km、標高差900mと大きな山と遜色の無い程の運動量となった。

<時間>

敬和荘〜(20分)〜分岐〜(20分)〜325mピーク〜(60分)〜高取山〜(25分)〜 華厳山〜(40分)〜経ヶ岳〜(30分)〜半原越え〜(70分)〜仏果山〜(40分)〜514号線〜(20分)〜ダムサイト

合計 5時間25分

<標高>

敬和荘(100m)〜高取山(521m)〜華厳山(602m)〜経ヶ岳(633m)〜仏果山(747m)   華厳山から経ヶ岳は120m一旦下り、経ヶ岳から仏果山も110m下る。

合計標高差 約900m 距離12km

<場所>  ちず丸にリンクしています

登りの敬和荘

下りの514号線