桧洞丸

図書館でバイケイソウについて調べてきました。

<バイケイソウ>花期は7から8月。茎の先に大きな円錐花を作り2cm位の淡緑色の雌花と雄花を多数つける。花が梅、葉が尢磨i ケイラン)に似ている事からつけられた。

<マルバタケブキ>山奥の草地やブナの林床に生える大型多年草でキク科に属する。葉が フキに似ている事から名前がついた。

 

7月28日(夏)

7月28日に夏の桧洞丸をのぞいて来ました。

当日は台風のお陰で猛暑も一休みしてくれたので車の窓を開けて走ると寒いくらいに風を感じます。我家を8時前後に出発し東名の『大井松田』まで走ります。道も思った程混んではいません。

丹沢湖は雨が少ない所為に水位が相当に下がっています。ブラックバスの魚影は相当濃くなっているに違い有りませんが,それより水不足が心配です。

西丹沢の駐車場に着くと車が20台位止まっていました。予想に反して多いのでびっくりしましたが川遊びの人が結構居るようです。

9時半にツツジ新道から登り始めました。最近の新聞記事で清川村煤が谷でツキノワグマが車にはねられた記事があり、またテレビニュースでも各所で熊の出没が流れますので防衛の為、鈴を付けました。チョット抵抗は有りますが命は一つしかありません。

歩き始めて30分ツツジの時期ならば誰かとすれ違うのですが、一人もお会いしません。この深い山に自分と熊さん達だけだと思うと、独占できた喜びより緊張感の方が大きくて心にゆとりがありません。ひとりぼっちです。

ゴーラ沢出会いにもまず人は居ないだろうと思い辿り付くと、やはりここは銀座の三愛ビル前でした。二組のグループが休んでいました。

ホット一息(まわりの写真をパチリ)

それからは余裕をもって登りました。展望園地も予定通りに到着し、木道の側も時間通りに進みました。

しかし、ここから先はやはり足が止まります。多分マルバタケブキだと思うのですが花が群生しています。丹沢山も群生している場所があるのですがこの木道の辺りはそれより多い。

今回の登った目的は5月のツツジの頃バイケイソウが芽吹いている時に、近くに居たおばさんに『バイケイソウはどんな花が咲くの』と聞かれた。大体6月の始め頃には葉の一部が枯れてしまうので花など咲かないと思っていましたので『分からない』と言ったらなにか白けた空気が流れてしまった。そんな訳で登ったのですが、 バイケイソウは完全に消えてマルバタケブキが一面を覆っていました。

この花は多分今週末から来週当たりがピークだと思われます。

  


9月1日(終夏)

一ヶ月ぶりの山行はやはり桧洞丸だった。

骨折した時以外は略毎週山に出かけていたがこの夏は猛暑の影響と体力的な不安で7月末以来どこの山にも行かず、近場の宮ヶ瀬湖畔の散策で我慢していた。

結果、体重と贅肉が増えつづけますます山登りの体型ではなくなってきた。

そんな中、ホームページの検索で「桧洞丸」をキーにネットサーフィンを楽しんでいると、誰かのページで8月の終りに犬越路に向かう途中に「白い花の群生」を見ることが出来ると書いてあったので早速向かう事にした。

中川温泉を過ぎた辺りから窓を全開にし手を出すと少し冷たくなってくる。

ツツジ新道から登り始めるがやはり今回も前後には誰も居ない。われ一人山にいる。ゴーラ沢まで行けば誰かに出会うだろうと思っていたがここにも居ない。

ゴーラ沢は先日の台風の影響で橋が全く機能していない。流されはしなかったが流れと平行した状態になっている。大き目の石を確認しながら渡った。

台風によって各所で古木が倒れ、ゴーラ沢から少し登った最初のベンチは倒木で壊れ、頂上付近では土砂とともにツツジの木が根元から流されていた。道の所々に木が落ちている。

風が上空で舞っていて木々を揺らし頭上に意識を向けると騒々しいが、道を歩いているとその風の影響がなく凄く静かで何となく落ち着かない。

倒木を見て少し考えてみた。

台風の影響が出だしていた日曜日(8月19日)に山に行こうかと悩みながら結局海に行った。海は恐い経験を何度かしているので安全な場所や安全を確保する方法を結構知っている。しかし、あの時に山に来て、風と水の影響を予測する事が出来ただろうかと思った。山の経験の少ない自分は何も考えないで登ったのに違いない。当然雨具位の準備はしていたが倒木や鉄砲水など多分考えなかったと思う。

木の上で寄生している植物を探しながら頂上に向かった。多分本来ならば地上にもあったものだろうが何らかの要因でその場所にしかない植物になってしまったのだろう。木道を歩いていると地面を掘り起こした跡が数カ所にあった。

頂上ではマルバタケブキがまだ僅かに咲いていた。7月末頃の開花から1ヶ月程、結構長持ちする花だと感心した。木道の右回りルートを歩いているとマルバタケブキの群生があった。既に多くは枯れて葉が黒くなっていたが相当な本数である。

ピークの時に来ていればさぞや綺麗な花畑を楽しむ事が出来ただろうと思い。叉、逆に来年の楽しみが出来た事を喜んだ。

木道の最後の所に大きなナナカマドの木があり赤い実をつけていた。少し離れて見るとりんごの実に見える食べると美味しいかも?紅葉の頃もこの木でまた楽しめる。

ここでも台風の影響で大きな木が折れていた。ブナの木が無くなった時にこの付近の自然はどうなってしまうのか。そんな事を考えると気持ちがまたまた沈んでしまうので、頂上に急いだ。

頂上にはなんと3組も人が居た。これは心強かった。お握りとブドウそれにさつま揚げを食べて次ぎの目的の白い花を探しに犬越路に向けて出発した。

熊笹の峰まで行かない場所にそれらしき花の群生があった。木道周辺にあったものより幾分小さめの花だが同じ種類だと思われる。(白い花はシロヨメナノ?)

写真に撮って、さて一人で犬越路迄行くのはチョット辛いのでUタ−ンし元のルートに戻り帰路についた。気の早い木が少し紅葉を始めていた。

もう夏は終ったね。

桧洞丸の森へ