馬酔木平から地蔵尾根

氷で固められた落ち葉

1月12日(月)、またまたTさんとの山行きである。今回は私から話を持ち掛けた。それ程行きたかった山である。 『北丹沢ガイドブック』には上級者向きコースと書いてあった。そして北穂と同じくカニの横這い、剣の刃渡りまである。今日は20mのザイルとヌンチャク、八の字まで備えた。もしものことがあってはいけないと思った。

 

日陰沢橋から凡そ50分で写真のところに到着した。途中の滝が凍っていた。また隧道も2つ抜けた。最初のところは短く見えたがなかなか通りぬける事が出来なかった。

その理由を彼は道幅の関係で理論付けた。単独行では考える事も無い事だった。やはり人が増え情報が多くなる事は楽しかった。左写真の矢印に沿って川原に下りた。

 

川原の左岸を出来るだけ進んだ。すると前方の木にビニールと鍋が括り付けられていた。その直ぐ先が岩水沢で登り口はその裏側、上写真の滝の左にあった。

いきなりトラロープでの登りになった。やはり上級者コースであるとビックリし納得した。沢登をやりたいと言っていたKさんは余りロープは得意でなかった。

ロープ伝いが工程の半分以上を占めていた。そして赤いマークを頼りに進むが所によっては見つからない箇所があった。それでも時間通り馬酔木平に到着した。

本当に馬酔木が多かった。緑の高い樹木は殆どがそれである。そこから造林小屋の辺りを通り過ぎたが小屋は見つからなかった。ただワイヤーで痛々しい大木が散見できた。

馬酔木の下には小さな上の写真のような木が沢山植生していた。ゆっくりな僕達を年配の方が追い抜いて行った。こんなところを一人で歩くのは山なれた人に違いない。

手前は剣

ここでガイドブックには丹沢一の五葉の松のある松の峰にでるとあったが我々の赤いテープのルートでは見つからなかった。そして第三峰の標のある「剣の刃渡」を越えた。

Tさんがロープで下り始めた。彼が下りきるのを待ってから進んだ。ロープの多いルートだと思った。ロープの設置の仕方に感心していた。

そして彼の後から下りて指差された標を見てビックリした。「カニの横這い」と書かれていた。僅か高度差5m、横への移動距離2mである。笑ってしまった。

 

上級者コースと書かれていてこの程度なのかと思った。そしてTさんのお尻を見て更に可笑しくなった。先ほどの剣の刃渡り手前で滑ったときに切ったようである。

確かにここの下りは難儀しそうであるが、大コウゲ等の鎖の方が大変に思えた。そして、左の山頂(少し広い草原)が気になって仕方なかった。馬の鞍そのままの山容であり、そして草原が広がっていた。

 
 

「第五峰 八方睨み」から登って来たルートと大室山を望む。目的の場所はもう直ぐである。

何故だか鍬が指してあった。何でだろう?

 
 

地蔵尾根に到着した。

 
 

大きな期待をした上級者コースにはがっかりしたものの、丹沢でも少し違ったここの景色はまた見るべきものがあった。 まるでどこかの町の公園に迷い込んだようだった。

春にもう一度立ちたいと思った。植生保護の為、左には進まず右を姫次に向かった。

 

唐松林を過ぎて原小屋平を抜けた。

姫次に登ると雲が多くて北風が冷たかった。

 

姫次での食事を終えて下山するときに天候が回復傾向になって富士山が見えた。

 

姫次を後にするTさん。お疲れ様でした。 琴平から風巻ノ頭を経由して帰った。

<時間>

日陰橋 7:30〜広川原 8:15〜岩水沢8:34〜馬酔木平9:15〜造林小屋 9:40〜 剣の刃渡り10:10〜カニの横這い10:16〜第5峰?10:25〜鍬の平10:50〜地蔵尾根11:10