ツツジの花と一緒に(天子ヶ岳)

テーブルが二つ、何れもご夫婦が座っていた。ご夫人が私のところに来て『ここはゴヨウツツジが咲いているんですよね』と訪ねられたので、Tさんからの事前情報で『そうです』と応えて辺りを見渡した。すると一本だけあった 。『あれです』と指差した。『そうですよね』と、不安が消え納得されたようだ。それにしてもそのツツジは檜洞丸のそれと様子が違っていた。   -1-

咲いている位置がやけに高く、頭を上げて眺める。従って、木の径は太く25cm以上もありそうだ。そして、幹は一本で株立ちしていない。木々が込んで、周りの木と競争して上に伸びた結果だと思う。シロヤシオは頂上に 指差した一本だけだった。ベンチの後ろの案内板に、『ここから天子ヶ岳まで100本程度のシロヤシオがある』とあった。-2-

少し進むと同じく径の太いシロヤシオが二本並んでいた。後ろにいた人達が、私と同じように檜洞丸と比較して話をしていた。単純にシロヤシオだけ見てしまうと、確かに此処は寂しい限りである。でももう少し目先を変えてツツジの種類を楽しむ分には捨てがたい。頂上に近づくとミツバツツジが咲いて、登り始めはアシタカツツジ、ようは楽しみ方である。       -3-

更に進むと天子ヶ岳からのグループとすれ違う。100本のシロヤシオのベストポイントはどこか聞いてみた。すると『ここの場所が一番のようです』と返事があった。しかし、私の実感ではこの先の登り返し(天子湖分岐)の先からが、シロヤシオのピークだと思う。      -4-

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