ニュウからゴンへ(乳〜中山) | |||
天狗縦走路から見た今回の山々 |
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我家を出る時は台風の影響で雨だったが、笹子トンネルを抜けると晴れ間がのぞいた。天気予報通りである。午後からは雨の予報だが小雨なので、それほど心配は無かった。この笹子トンネルの上の 前線防御の”お坊山”は*余程高いのかと思った。 |
そして、略1ヶ月ぶりの山はまたまた楽々コースを選び、車で2200m付近まで行ける北八ヶ岳に向った。今回は津久井大滝以来のKさんが一緒で、いつものTさんとの3人である。3時間で麦草峠に到着し、9時10分、麦草駐車場を出発する。笹の間の道を進む。 |
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白駒池 |
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ガスで視界が全く利かない。木道を歩くと、日本庭園のような所に出た。すれ違う人達も、同じように『晴れているとここは綺麗だろうね』と話していた。私は全くルンルン気分だった。いつもなら 山登りの前日はお酒を減らすが、今回は増えていた。コメツガ、シラビソ、ダケカンバの森が続く、何故だかカツラの木の香りがした。9時40分、白駒池に到着する。 |
ここまで歩く道は道巾が広く、かつ平で完全に散策路だった。お目当ての一つの白駒池は、20m先位までしか見えない。仕方ないので、湖畔の宿を眺めながら進んだ。ここで『にゅう』は『乳』と書いた標を見て話が盛り上がった。9時50分、白駒池から ニュウ分岐に入る。 木道は細く滑りやすかった。10時、湿原に到着した。 |
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湿原 |
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見える湿原の範囲は凡そ100m四方で、思っていたよりは大きくなかった。登りが段々ときつくな り、休憩が多くなる。10時20分、ニュウ分岐に到着した。 |
ここから更に登りがきつくなった。Tさんが冗談半分に『引き返して温泉に行こう』と言う。彼に”楽々だから行こう”と誘っ ていたので少し降りだした雨で、更に帰ろうコールが多くなった。11時合流点に到着 。 |
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ここで道は少し平坦になった。11時10分、にゅうへ到着すると、TさんとKさんが座り込んだ。 私はリュックを下ろして岩を登った。すると下に雲海が見えて左に頂が見えた。 |
登りの途中カメラを濡らすのが嫌だったので、リュックに入れていた。携帯のカメラ機能で撮影する。こんな天気でもこれだけの眺望、晴れていたら如何に素晴らしいのだろうか。 |
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中山から中山峠方向を望む |
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15名程度のグループがやってきた。ニュウは左から巻くようにすると登りやすいと大きな声が聞こえた。Tさんも登って来た。今度は後ろの景色も見え、先ほど登ったルートが一望できた。白駒池も赤い屋根の青苔小屋が見える。他グループはこの幸運を喜んだ。 |
私達は、Kさんが『この幸運は晴れ男の自分の功績だ』と自慢した。確かに台風が八丈島付近にあって、雨が上がればそう言いたくもなる。ここで早々に昼食を取ったが、Kさんは体力も無いのにビールを3缶持参していた。 そして、11時50分にゅうを出発 した。 |
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中山から高見石方向を望む |
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食事の後の登りはきつく、ここでは何度も休んだ。北八ヶ岳の特徴でもある針葉樹林帯、その間から稲子岳が見えた。小さな米粒みたいな登山者達が崩れた斜面を歩いている。 |
12時55分、にゅう分岐に到着 した。ここからまた少し平な道になった。計画では黒百合平に行く予定だったが、食事も終えもう往復する気力と理由はなかった。 |
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ナナカマドの紅葉 |
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13時15分、辺りにハイ松が見えると直ぐに中山に到着した。 森林限界ギリギリの位置である。山頂標識の手前に岩場があり 休憩した。そこから5分程も歩くと中山展望台があった。帰りの車のラジオでジュビロ磐田の中山選手(通称 ゴン)が得点をあげた放送が入った。 |
三人で記念撮影して13時30分出発する。ここからの下りの距離は長く感じた。また、Kさんが言っていたが、”にゅう”の登り道に比べて、大きな石が点在するため、ステップ位置を確認しながら歩くので、更に時間が掛る。”にゅう”は歩き易すさの点ではここより良かった。 |
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14時50分、地図に書かれた時間の倍の1時間20分もかけてやっと開けた場所に出た。そこから僅かに歩くと高見石小屋に到着した。小屋のテラスにベンチがあり、私とTさんは”*こけももジュース”を頼んだ。 |
ヤマモモのジュースらしく、私にはそのすっぱさが美味しかったが、Tさんは水で薄めた。下山途中でジャムパンをたいらげたKさんはおでんを頼んだ。その食欲には驚いた。15時10分、高見石小屋を出る。 |
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高見石小屋にてコケモモジュースを |
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高見石からは北と南歩道、それに丸山経由の選択肢がある。南歩道は大きな石が点在するルート、北は一旦白駒池付近まで下り麦草峠まで50m(標高差)くらい登り返す。丸山はここから80m位の登りで、後は下るだけだった。丸山に向って3人が無言で歩き出した。 |
15時30分、丸山に到着した。 しかし、ここから先も長かった。この北八ヶ岳は道標が少なく残りの距離がまったく分からない。樹林に迷い込んだら森が深いので相当苦労をしそうである。そんなことを思っていたら辺りに笹が見えた 。16時20分、白駒池の分岐に到着する。 |
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麦草峠 |
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ヤマボウシ
一ヵ月後 |
紅葉を少し期待した北八だったが少し早すぎたようだった。 メルヘン街道を下ると『新そば』の看板があった。先日の伊勢原の蕎麦畑は花が咲いている盛り、おやおやと不思議に思いつつも入ってみた。 店主に聞くと、撒く時期が何度かありその一番香りが楽しめるのが今の蕎麦だとか話してくれた。出雲人にありながら、蕎麦嫌いなので味が良く分からなかった。 ごめんなさい。 そして生産地販売所に立ち寄り(最近これが私のブーム)、ヤマボウシとアケビ、それにぶどうジュースとオオツガタケ(サマツ)というキノコを購入し、自宅に着いたのは19時過ぎだった。 どんな料理にもあうと書かれたそのキノコは余り味がなかった。だからなんにでも合うのかと思った。大好きなヤマボウシの実は焼酎の中で暫しお休みを頂いている。 |
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<交通> 車 中央道 の諏訪ICを下りて国道20号線を走り左折する。152号を白樺湖方面に走る。メルヘン街道を真直ぐに進む。麦草峠に駐車場があるので、そこで停める。 |
<コンビニ> 掘の信号の場所に、最後のコンビニ(セブンイレブン)があります。 |
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<時間> 麦草峠〜(30分)〜白駒池〜(10分)〜南岸にゅう分岐〜(10分)〜〜湿原・休憩〜(20分)〜 にゅう分岐〜(40分)〜合流点〜(10分)〜にゅう頂上〜(65分)〜にゅう分岐〜(20分)〜中山山頂〜(5分)〜中山展望台〜(80分)〜高見石〜(20分)〜丸山〜(40分)〜麦草峠到着 合計 6時間50分 <標高> 麦草峠(2127m)〜白駒池入り口(2094)〜白駒池南岸(2115)〜にゅう分岐(2160)〜にゅう(2352)〜中山峠(2400)〜黒百合ヒュッテ(2433)〜中山峠(2400)〜中山(2496)〜高見石(2270)〜丸山(2329)〜麦草峠(2127m) |
<費用> 高速料金 3250*2= 6500 GAS代 44L*125=5500 350km 三人の為 4000円
その他 蕎麦 700円 昼食 1500円
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*こけももとはツツジ科の常緑小低木で高山帯に自生するとても貴重な植物。花は6月に咲きピンク色の釣鐘状になるとの事です。秋になる赤い実は甘酸っぱい酸味が特徴との事です。アメリカ産のものも出回った居ますのでご確認下さい。 |