富戸海岸の釣り場 (伊豆)

表紙

御根(うね)の磯

御根
オオネ

ウネは『大根よりも実績がある』と、エサ屋の店主から教えて頂いた。ここには物見やぐらがあり、観光客も立ち寄る。それは、伊豆に流された源頼朝と伊東の八重姫の間に出来た千鶴丸を、平家に知られないよう川に沈めて殺してしまった。千鶴丸の遺体は川から海に流れ、この地で釣りをしていた者に拾い上げられ、高価な着物を着ていたので、高貴な子であろうと大きな石の上に安置し、丁重に葬った。

ツバネ
ナカヤマ

その事から、石を”産衣石”と言うようになった。

さて、磯は槍の穂先の形をしていて、ポイントは先端右側(A)、ここは水深7m程度あり、底は見えない。サラシもあり釣れそうな雰囲気である。店主曰く、先端右側の先に根がありそこの付近がイシダイポイントと教えてくれた 。

私が釣行した際にも釣れた場所は全てその辺りであり、そこがこの磯のポイントである事は、間違いがないようである。また、 付け根の方に下がった少し奥まった部分(B)でもフカセの釣りが出来る。

更に物見矢倉の脇(C)でも竿を出してる人が居たが、高い場所なので抜き上げになる。 私のここでの釣果はソーダカツオ、コメジナとイズスミ、キタマクラである。

僅か1回しか釣行していない。その訳はやはり景色にある。海岸に沿った道から丸見えでありなんとなく落ち着かないのである。

釣りの本には「御根」と書かれている。それを"ウネ”と呼ぶのだろうか?根の付け根に産着石(ウブギイシ)があり、神社もある。ウブギネから”ウネ”と呼ばれるようになったのは間違いがないようである。次頁

畑尻
雀岩