木曽や御岳周辺には、濃い緑の中にひっそり湯煙をあげる静かな温泉が点在しています。木曾谷や御岳高原、木曾路の森林に静かな露天風呂や秘湯が! 森林浴をしながらの温泉がとても快適です。木曾の温泉には木曽福島からアプローチ。
御岳の岐阜県側の山腹、鬱蒼とした原生林に囲まれた高地の温泉です。夜の渓谷の露天風呂が圧巻です。
「所在地」:〒509-3111岐阜県小坂町にごりご温泉/0576-62-2124
「アプローチ」:塩尻IC、中津川ICからいずれも約2時間半。松本ICから約3時間。
「湯」:ナトリウム・マグネシウムー炭酸水素塩・硫酸塩泉/47.1度/露天風呂/混浴
「展望」:深い原生林の背後に御岳を望む。
<アリスの入浴体験レポート> 濁河(にごりご)温泉ッテ、あまり知られていない秘境です。御岳の飛騨側の北斜面、海抜1800目メートル、御岳の7合目の高地にあります。高原であるとともに、深山の雰囲気も兼ね備え、間近に御岳を仰ぎ見るとともに、北方系の針葉樹の大樹海に覆われており、壮大な自然環境です。ここに数軒の旅館が点在しています。素晴らしい、山、大気、樹海そして温泉。日本っていいな、とアリスは思いました。 そんな濁河温泉の中でも、この「
濁河温泉・旅館御岳
」は最高所に位置し、山麓側の眺望も雄大です。そして、ここの目玉は、渓谷露天風呂。旅館の建物から階段を100段ほど下った谷底にあります。トンネルをくぐるところもあり、ちょっとした冒険気分です。谷底の湯は混浴。すぐ側のやぐらから噴出した湯が、とうとうと湯船に注がれ、そして湯船から溢れた湯は滝となって谷川に流れ落ちていきます。黄濁した湯がカラダを隠してくれます。すぐ下の谷川の急流があたりの静寂を破りながら、強力なマイナスイオンを発散しています。浮世はなれした仙人気分一杯の露天風呂です。 この渓谷露天風呂は夜も(但し9時まで)入浴できます。階段や露天風呂は照明され、その灯かりは谷の対岸の樹林にも届き、闇の中に黒々と姿を現しています。山の精が、いっぱい、すぐ近くまで降りてきている、神秘的で少し怖い感じがしました。母親と若い娘二人の3人連れが先に入っていて、湯煙の中での妖艶な湯浴みの絵巻きをくりひろげていました。ルノアールがこの場にいたら素晴らしい傑作を描いたろうと思います。ここの露天風呂、特に秘湯ムード満点の夜がおススメです。 これ以外にも、男女別の露天風呂があり、そこからは御岳の一画が望めます。 ただこの旅館自体は、近代的でやや高級なことも申し添えておきますネ。(2000年8月8日)
濁河温泉ロッジ ★★☆
御岳山中の鬱蒼とした原生林。針葉樹と白樺そして熊笹が露天風呂にせまり、大自然との一体感が濃厚です。
「所在地」:〒509-31岐阜県小坂町落合/0576-62-3521
「アプローチ」:塩尻IC、中津川ICからいずれも約2時間半。松本ICから約3時間。
「湯」:含む土類・芭硝泉、重曹泉/54度/露天風呂/飲泉
「展望」:間近に鬱蒼たる御岳の原生林。
<アリスの入浴体験レポート> 濁河(にごりご)温泉ッテ、あまり知られていない秘境です。でも歴史は古く、徳川時代に発見され明治時代には旅館が建てられていたとのこと。そんな昔、こんな山奥の高地まで、お客さん、どうやって来たのかな。温泉の効能を伝え聞き、すがるような気持ちで湯治に来た人が多かったのではないかしら。 ここの露天風呂、湯は濃い黄緑に濁り、湯船に満ち溢れています。そして、すぐ目の前まで原生林がせまっており、すっかり自然の中に溶け込んでしまっています。原生林の下草が草原の香りを漂わせています。 内湯は木の素朴な造りとなっていて、広い窓から露天風呂にせまる御岳の原生林を眺められます。また湯の注ぎ口から飲泉もできます。 山の秘湯気分にタップリひたれ、アリスはスッカリ気に入りました。(2000年8月9日)
御岳六合目・中の湯温泉 ★★☆
木曾御岳登山道沿いの針葉樹林に囲まれた山小屋の温泉。正真正銘の秘湯です。
「所在地」:〒397-01長野県木曽郡三岳村/0264-46-2831
「アプローチ」:塩尻ICから木曽福島・黒沢を経て約2時間。山小屋まで車で入れます。
「湯」:炭酸硫黄泉
「展望」:亜高山性の針葉樹林。風呂場からは御岳は見えませんでした。
<アリスの入浴体験レポート> 木曾御岳登山道の6合目、木曾の深い針葉樹の森の素朴な山小屋に、中の湯温泉があります。硫黄の湯煙がアリスを暖かく迎えてくれました。 温泉のお風呂は、素朴な内湯のみですが、白濁した硫黄泉が湯船から溢れ出しています。窓をあけると、木曾御岳の森の馥郁とした大気が浴室に流れ込んできます。これぞ山の湯。秘湯派、大自然派にの方に特におススメです。(2000年8月8日)
王滝温泉・うしげの湯 ★★☆
木曾御岳を正面に望みます。温泉の湯も濃厚です。
「所在地」:〒397-0201長野県木曽郡王滝村東地区/0264-48-2753
「アプローチ」:塩尻ICから木曽福島・御岳湖を経て約1時間40分。
「湯」:含鉄-二酸化炭素-カルシウム・マグネシウム・炭酸水素塩冷鉱泉/飲泉/露天風呂
「展望」:内湯、露天とも正面に木曾御岳が見えます。
<アリスの入浴体験レポート> まず内湯の窓が大きく、木曾御岳の雄姿が正面に現れます。アリスの行った日は頂上付近は雲がかかり見えませんでしたが、木曾御岳の堂々たる山容は容易に想像できます。ここの温泉は、成分が濃厚で、肌に粘りが出る感じがします。皮膚が強化され、表面の膜が厚くなる、そんな感じがします。源泉が湯船に注がれ、そこから飲泉できます。重曹とほのかな鉄の風味があり、ミネラルウオーター感覚で美味しく飲めました。 露天風呂には、高原の真夏の太陽が強烈でした。アリスはのがさず日光浴。露天風呂の傍にタオルを敷いて寝そべって。仰向けと、うつ伏せを二回ずつ合計30分ぐらい。水着の後など残さず、全身むらなく焼けるので、アリスは露天風呂の日光浴が大好きです。肌の表面がやけるだけでなく、太陽エネルギーが、カラダの中にチャクラを通して刺さるように注がれてくる感じもしました(特に喉元のカンサチャクラから)。アリス、充電された電池のようにエネルギー満タンになりました。御岳の高原の温泉さん、太陽さん、どうもアリガトウ。(2000年8月8日)
桟(かけはし)温泉 ★★
木曽川沿いの一軒宿。木曾川の流れを一望します。
「所在地」:〒397-5601長野県上松町/0264-52-2276
「アプローチ」:塩尻ICから約70分。木曽福島から約10分。
「湯」:単純二酸化炭素冷鉱泉/12.0度/露天風呂/混浴
「展望」:木曽川中流の流れと周囲の比較的低い山
<アリスの入浴体験レポート> 木曽路行く。木曽福島と上松の中間あたり。19号線からは木曽川を橋で渡った対岸にあります。木曾川沿いの一軒宿です。木曾谷はこの辺りやや幅が広く開けているので、環境的には、秘湯と言う感じはあまりありません。
そんな山奥でもなく幹線国道からも近いのに、ここ、意外にも混浴があるんです。内湯からドアを開けると露天風呂に出れるんだけど、ここは男女共用の混浴温泉。木曽川に面し、川の流れを一望。川からの風も心地よく、開放気分満開です。
内湯は、大きな浴槽が二つ。温泉はどちらも黄濁しているんだけど、赤っぽいのと緑っぽいのと2種類。鉄らしい匂いもするし、相当濃厚な感じの温泉でよく温まるタイプみたい。この内湯も、窓がワイドで、とうとうたる木曽川の流れがよく見えました。洗い場の鏡には、木曽川を背景にしたアリスが明るく輝いていました。(2000年8月7日)
釜沼温泉・大喜泉 ★★
木曾の山あい。渓流沿いの静かでちょっと風流な秘湯。薬効も評判とのことです
「所在地」:〒397-0101長野県木曽郡三岳村釜沼/0264-46-2155
「アプローチ」:塩尻ICから木曽福島を経て約1時間20分。
「湯」:二酸化炭素-カルシウム・マグネシウム・炭酸水素塩冷鉱泉/飲泉/露天風呂
「展望」:目の前の渓流と対岸の木曾の森。緑一色です。
<アリスの入浴体験レポート> ここの浴室の造り、テラス風で、花の鉢植えが置いてあったり、何かいい感じです。そして天井は透明、窓のすぐそばを渓流のせせらぎが、対岸の森もすぐ近く、風とともに木の葉が舞う。このように、自然との一体感が濃密です。 温泉のお湯も、薬効が高く、特にアトピーによく効くとの感謝の手紙が、脱衣所に所狭しと貼ってありました。ただ、主浴槽の脇にある冷泉の浴槽は、すごく小さいし、注がれる源泉の量が少なく湯が滞り気味となっていたので、入ろうという気になれませんでした。(2000年8月8日)
開田高原御嶽明神温泉・やまゆり荘 ★☆
御岳を間近に仰ぐ開田高原の日帰り入浴施設。飲泉があります。
「所在地」:〒397-0302長野県木曽郡開田村大字西野6321-1211/0264-44-2346
「アプローチ」:塩尻ICから木曽福島を経て約2時間。
「湯」:ナトリウム・カルシウム-炭酸水素塩・硫酸塩泉/47.5度/150リットル(分)/飲泉/露天風呂
「展望」:塀の向こうにカラマツ林と御岳を望みます。
<アリスの入浴体験レポート> ここの温泉は高温、多量で、飲泉もできます。広い内湯と露天の湯船には、黄濁した湯がなみなみと満たされています。露天風呂の傍には、名前にある、やまゆりの花が咲き香しさを添えていました。 ただ、ここ、露天風呂の塀が、黒っぽい色だし、高いし、なんか開放感が足りない。森林を大きく広く伐採しての開発とみえて、自然までの距離が遠く感じられました。自治体さんの新興施設によくある傾向で、大変残念に思います。(2000年8月8日)
木曽温泉 ★☆
三岳高原の一軒宿。晴れれば御岳、乗鞍、木曽駒の三山を一望するそうです。
「所在地」:〒397-01長野県木曽郡三岳村9-57/0264-46-2700
「アプローチ」:塩尻ICから約100分。木曽福島から約40分。
「湯」:含二酸化炭素ナトリウム・マグネシウム・カルシウム・炭酸水素塩・硫酸塩泉/27.9度
「展望」:湯船の正面に御岳。
<アリスの入浴体験レポート> 木曽福島の上松よりから県道20号線、黒沢を経て山間のハードロードを登ること約40分。御岳山麓の相当の奥地で、白樺の点在する高原的環境の一軒宿です。建物は新しくリゾート風です。
温泉の風呂は、内湯のみで、その内湯の浴槽も一つだけ。近代タイプとしては珍しく浴室設備はシンプルです。ただ、風呂の正面に木曾御岳を仰ぎ見ること、温泉の含有成分が多種豊富なことが、ここの魅力です。アリスの行った日は曇りがちだったけど、雲の合間から御岳の頂上付近が、少し恥ずかしそうに顔を見せてくれました。木曾の御岳さんを見ながら、ノーんびり。黄濁の湯をユックリ楽しめました。(2000年8月7日)
駒の湯温泉 ★
木曾の山間の一軒宿。高級ムードが漂う湯宿で、和風薬湯の露天風呂があります。
「所在地」:〒397-0001長野県木曽福島町47-2/0264-23-2288
「アプローチ」:塩尻ICから約60分。木曽福島から約10分。
「湯」:含二酸化炭素・カルシウム・炭酸水素塩冷鉱泉/11.2度/露天風呂
「展望」:木曽路の低い山(3000メートル級の高山は見えませんでした)
<アリスの入浴体験レポート> 木曽福島から木曽駒ケ岳の西麓を数キロ登った山間の温泉です。一軒宿だけど、秘湯と言うよりは、高級な和風の雅が漂う湯宿です。
内湯は、浴室に白木が使われていて、とても清清しいい雰囲気です。カラダと心の禊の道場みたいな感じです。ただ、温泉のお湯は相当薄められているのか、含有成分の肌触りは殆どありませんでした。 ここの目玉は、薬湯の露天風呂です。薬湯って言うと、たいてい漢方のエキスが使われているんだけれど、ここのは、地元木曽の草花を使っており、湯けむりには草花の香りが漂いトテモ素敵。これ「湯貴」と呼んでいるみたいだけど、草花の香りの露天風呂、とても優雅で平安貴族になったような気分がしました。純粋な天然温泉ではないかもしれないけど、「いいものはいいな」、アリスはそう感じました。(2000年8月7日)
天神温泉・清雲荘 ★
木曾の山合い。山間の一軒宿で秘湯ムードがあります。
「所在地」:長野県木曽郡日義村/0264-24-2800
「アプローチ」:塩尻ICより約1時間。木曽福島から10分。木曽駒高原の上り口を登り始めて直ぐに右手から谷筋に下りていく。
「湯」:ナトリウム・炭酸水素塩・塩化物冷鉱泉/12.5度 / 露天風呂
「展望」:木曽路の深い森の中。遠望はありません。
<アリスの入浴体験レポート> 源平の合戦で活躍した木曽義仲の里、日義村にあります。木曽福島からも近く、アプローチは便利。でも、木曽駒高原への幹線道路から一歩谷筋に入った一軒宿のため、秘湯ムードが漂っています。源氏の落武者が出てきそうです。 内湯は木の浴室と浴槽で、いかにも木曽谷の秘湯ッテ感じ。温泉のお湯も沸かしだけど、炭酸水素が沢山含まれており、軽快でクールな肌触りです。周囲は谷筋の深い緑に囲まれていて、木曾の森林の芳香が漂っています。
内湯のすぐ外に露天風呂もありました。でもここの露天風呂、プラスチック製のバイブラバスで、お湯も温泉でなく真水が使われていました。少し残念。周囲の環境に合わせ、もう少し自然っぽい露天風呂を期待していたのに。また、ここ、国民宿舎なんだけど、建物が相当老朽化していることも、事実としてレポートしておきます。
(2000年8月7日)
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