ギンガムチェック

ギンガムチェック

ギンガムの語源には2つの説がある。ひとつは、タテ縞の布をさすマレー語「gingan」からきたというもの。もうひとつは、インド原産の糸染めの平織り布の一種の模造品がフランスのブルターニュ地方の町、ガンガンではじめて織られたことから、その地名が織物の名になったという説だ。
さて、このギンガムチェックの織り方だが、縦と横の糸をそれぞれ染め糸とさらし糸の組合せにしたり、違った色の染め糸同士の組合せにしたりして織り上げる。細番手の糸を使い、白と黒、白と赤、あるいは白と紺などの単調な配色で小さな格子柄を作る。このギンガム、非常にアイビーっぽい柄のひとつで、’60年代に日本でも人気を集めた。いかにも夏らしい柄なのだから、もう一度見直してみては。


なんとなくかわいらしさがあるこのチェックは、シャツ、パンツ、ジャンパー、ジャケット、コート、パジャマ、エプロン、ハンカチ、傘、ぬいぐるみなど何にでも用いられている。初心者が主要なアイテムにこれを使うと子供っぽくなるので、シャツや小物などに取り入れるのがオススメだ。日本のビジネスシーンにおいて、グレンチェックやハウンドトゥース・チェック(千鳥格子)のスーツを着こなしている人は多いが、ギンガムチェックのジャケットやスーツを着ている人はファッション上級者である場合が多い。下の写真は、金子さんのギンガム・コーディネーションの代表作である。
ギンガムチェック中級者の着こなし
ジャケット¥58,000、アーガイルニットカーディガン¥40,000、タブカラーシャツ¥13,500、ネクタイ¥6,300パンツ¥18,500(カールヘルム1986年秋冬物)シャツとパンツに白×黒のギンガムチェックを使用した中級者の着こなし。チェックの大きさを揃えることがコツである。ジャケットはエンブレム付きのグレーフラノ、ニットは霜降りグレー、タイは黒地に白い水玉と、モノトーンで統一しているので、アーガイルのイエローやブルーが効いているのである。写真は、ポパイ1986年10月15日号(No.233)の広告「秋の気分は、お洒落気分。」より。久米正美さんの撮影。

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