わんだふるはうす、桜の名所 段葛を行く
(鳩サブレー PART1)

源頼朝が建立した鶴岡八幡宮は、鎌倉幕府の象徴。現在は鎌倉のシンボルとなっています。表参道の段葛(だんかづら)は鎌倉きっての桜の名所。桜が満開になった2006年4月1日(土)、ぼんぼりに灯がともり幻想的な段葛を、ワンダフルハウスが訪れました。


わんだふるはうす、豊島屋本店に行く

ワンダフルハウスは、「レ・ザンジュ鎌倉本店」でケーキを食べて、再び段葛に戻ってまいりました。狛犬の横に風情のある建物があります。看板に「運納喜」という文字が…これは「うなぎ」と読みます(^Q^) こちらは、1950(昭和25)年創業の鰻割烹「二ノ鳥居館 浅羽屋」でございます。北大路魯山人、大佛次郎、川端康成、小津安二郎、三船敏郎、笠智衆…錚々たるメンバーが通った鰻の名店でございます。
二の鳥居から三の鳥居まで約500メートル続く桜のトンネルを歩いて八幡宮へ行きましょう。日本の桜名所百選にもなっている鶴岡八幡宮参道の段葛。ここ二の鳥居・狛犬の部分の道幅は約5メートルと広く、三の鳥居付近では道幅約3メートルと狭くなり、遠近法が用いられていて、実際よりも遠く長く見えるように造られています。
1918年(大正7年)に鎌倉町青年会が建立した石碑がありました。
「段葛(だんかづら)一ニ置石ト稱ス 壽永元年三月頼朝其ノ夫人政子ノ平産祈祷ノ為鶴岡社頭ヨリ由比海濱大鳥居邊ニ亙リテ之ヲ築ク 其ノ土石ハ北條時政ヲ始メ源家ノ諸将ノ是ガ運搬ニ從ヘル所ノモノナリ 明治ノ初年ニ至リ二ノ鳥居以南其ノ形ヲ失ヘリ
 大正七年三月建之 鎌倉町青年會」
訳しますと、「段葛は、置石ともいいます。1182年3月、頼朝は、妻の政子の安産の願いを込めて、鶴岡八幡宮の前より由比ガ浜の大鳥居の辺まで、この参道を築きました。その土や石を北条時政をはじめ、源氏家の多くの武将たちが運びました。明治始めに、二の鳥居から南の方の道が無くなりました」
段葛として名前が文献に現れるのは江戸時代になってからで、それまでの表記は置石となっております。建設当時は、鶴岡八幡宮社頭から由比ガ浜の大鳥居までの長いものでしたが、1495年と1703年の地震による津波などで下馬までとなり、1889(明治22)年、横須賀線の開通により、二の鳥居以南は取り壊されて短くなってしまいました。
左側に「鳩サブレー」のぼんぼりがズラリと並んでいます。鎌倉で最も有名な御土産である「鳩サブレー」を扱う「豊島屋 本店」に到着しました。
「豊島屋」は1894(明治27)年創業。開店当初は、上菓子、羊羹、打ち菓子などを扱う和菓子店としてスタート。一番の人気商品は、鎌倉から出土して話題になった古代の瓦の形を模した「古代瓦煎餅」でしたが、3年後に発売した「鳩サブレー」で有名になりました。現在の本店は、1階が売店、2階は世界中から集めた鳩のコレクションが飾られている「鳩巣」という展示スペース(9時〜17時開館)になっています。 花見客でごった返しています! 中央に”名産処”と書かれた創業時の重厚な看板が掲げられています。
創業時の店舗は、段葛を挟んだ斜め向いにありましたが、関東大震災で倒壊。その後すぐに現在の場所に移り、白壁に縦格子の店舗(写真左)を建てて営業を再開、平成になってから現在の店舗に建て替えられました。旧店舗の白壁に縦格子のイメージを受け継いだ和風でモダンな造りが見事です。本店裏に、徹底的に”鎌倉式”にこだわった甘味処「豊島屋菓寮 八十小路(はとこうじ)」が年内のオープンを目指して工事中です。
ワンダフルハウスは、段葛を降りて若宮大路を横断しました。 創業時の看板「名産処」の横を通って店に入ります。
1897(明治30)年生まれの「鳩サブレー」。左の白いのは、白い紙袋に鳩を線描きした「袋入り」(10枚入 840円)。本来は家庭用ですが、気のおけない人への手土産として買い求めるお客さんも多いそうです。
右の黄色とピンクのは、そのまま手に持って提げられる「手提げ入り」(5枚入 451円)。子供の御土産として商品化されましたが、女性に圧倒的な人気を得ています。
このバッグタイプは、安くてお洒落で値段も手頃でいいですね。黄色とピンクをください!(^O^)/
こちらは、黄色に白鳩のイラストが入った缶入りの鳩サブレーで5種類ございます。左から16枚入(1680円)、20枚入(2100円)、32枚入(3150円)、44枚入(4200円)、56枚入(5250円)。こちらでも買えます。 上段真ん中の、鳩の尻尾が切れてるのが、紙箱入りの鳩サブレーでございます。家庭用はもちろん、気軽な手土産用としての需要も多そうです。8枚入(735円)と12枚入り(1050円)の2種類あります。「鳩サブレー」は、バラ(1枚 84円)でも買えます。
季節限定商品「さくらさくら」(1050円)。塩漬けした桜葉をみじんに刻み、紅餡に練り込んで羽二重求肥で包み上げ、桜の花びらの形にしつらえた御菓子です。 「鳩サブレー」と一緒に、小鳩の形の落雁「小鳩豆楽」も買うのが王道です。豊島屋初代社長・久保田久次郎さんが「鳩サブレー」を商品化して間もなく考案した品です。ワンダフルハウスは、試食を1ついただきました…ソラマメ粉と和三盆糖を用いた3cmほどの小粒落雁。明治の味がしました(^Q^)
「小鳩豆楽」は、赤と白の缶入り(7包入 1050円)と、3包入(378円)がございます。
おっ、これは!? 段葛の形をしたお菓子、その名も「段葛」(一棹1050円、半棹525円)です! 質朴な鎌倉時代の味を玄米粉と大島羹で現したお菓子です。 ワンダフルハウスは、「鎌倉彩々」という詰め合わせを買うことにしました。「段葛」(一棹1050円)+「鳩サブレー」(8枚入箱735円)+「小鳩豆楽」(7包入缶1050円)=合計2835円で超豪華土産の誕生です(^‐^)v 商品は自由に組み合わせでき、詰め合わせをする商品により値段が異なります。
淡白な風味のわらび粉を用いた蕨羹(わらびかん)。焦がしきな粉付。左588円(3個入袋)、右1071円 (5個籠入) 嘉祥菓子「鶴亀石」(4830円 折入)。鶴岡八幡宮の鶴亀石を模した饅頭で、別名「子持ち饅頭」とも呼ばれています。ご予約にて買えます。
鶴岡八幡宮境内にある鶴亀石は、水で洗うと鶴や亀の模様が浮き出ると言われる、おめでたい石でございます。
「和賀江島」(525円 28個入折)。阿波特産の和三盆糖に青海苔と胡麻の香りを加えた、貝の形の打ち物です。 あちらの、老紳士達の向こう側に見えますのが和賀江嶋でございます
日本のウィンドサーフィン発祥の地・材木座海岸。砂浜はカラフルな帆で覆われています。沖合にある和賀江嶋は、日本最古の築港遺跡。普段は波に洗われていますが、干潮時には丸石を積み上げた中洲が姿を現します。鎌倉時代は材木の積み降ろしで賑わった所で、当時、この海岸付近に材木商の組合(座)があったため、材木座と呼ばれるようになりました。
明治初期(1870年代)の段葛の写真がありました。よく見ると、盛り土をしただけの質素なものですね。 2006年の若宮大路と段葛の写真です。左の写真とほぼ同じ位置で撮影しました。萱葺き屋根の家はビルに変わり、若宮大路は舗装され、段葛は石垣ができて立派になりました。
1889(明治22)年、横須賀線の開通により、二の鳥居以南は切って捨てられた段葛。700年来、芝草のみであった段葛の土手に、この頃から初めて木が植えられました。最初は梅と松でしたが、大正7年に桜に替えられて桜並木となりました。ツツジは昭和初期に植えられたものです。 この店には、本店でしか買えない、数多くの限定グッズがございます。
こちらが、本店限定販売鳩グッズでございます。
キーホルダー2種(各500円)。鳩サブレーの形をした「鳩三郎」と白鳩形の「鳩ぽっぽ」。
「小鳩豆楽マグネット」(400円)と、走るボールペン「ハトカー」(600円)。
「鳩クリップ」(3個入 400円)。 鳩グッズの新作が登場。文房具や服飾小物の世界にまで進出してきました。完成度の高い商品です。
折りたたみ式の「鳩傘」(1800円)。晴雨兼用UV加工傘。生地は鳩の柄入り、ハンドルは木製の鳩ぽっぽ。
「レターセット」(700円)。和紙の素材を使用した、鳩の透かし入り便箋。インクジェットプリンターにも入れられます。
便箋(大10枚、小20枚)、封筒8枚、絵葉書4枚、シール10枚、特製ケース入。
手提げに入った「鳩だより」(810円)。
便箋36枚、封筒9枚、絵馬カード3枚、シール10枚。
続きましては、本店でしか買えない豊島屋特製の洋菓子を紹介いたします。上段右は「ウィンナーワッフル」(630円)。下段左から「アップルパイ」(945円)、「クリームチーズケーキ」(735円)、「ノイエトルフェ」(1575円)、「アイリッシュ・プラムケーキ」(1365円)、「マンデルサンドトルテ」(1050円)。 ワンダフルハウスが買った「シュー・ア・ラ・クレーム」(160円)と「エクレール・オー・モカ」(160円)。
こちらも本店限定品、ハワイ好きな3代目社長・久保田雅彦さんが考案した「クヌスプリック」(420円)。ハワイのカハラマンダリンオリエンタル(旧カハラヒルトン)ホテルのお菓子「ラーバッシュ」をヒントに作ったものです。白ゴマとケシの実が香ばしい薄いパリパリした焼菓子で、紀ノ国屋で買ったカルピスバターや、ロミユニで買ったコンフィチュールに合うのです(^Q^) 間もなく夜7時、豊島屋が閉店する時間です。クヌスプリックも買って段葛に戻りましょう。
こちらは、季節限定商品の「紫陽花」(2個杉折入525円、4個杉折入1050円)。あじさいの花を本葛入りの水ようかんで仕上げたもので、冷たくしていただきます。本店・扉店・北鎌倉駅前店での限定販売です。
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