フランス菓子 Maison Wenikoの四季

2011年1月 柿のガレット・デ・ロワのデギュスタシオン

フランス菓子 Maison Weniko紅子シェフが東京ミッドタウンのレストランCuisine Francaise JJで働いていた時、ワゴンデザートにビスキュイ・ジョコンド・ショコラと柿を使ったアントルメを作ったところ、スタッフの意見が賛否両論に分かれ、そのアントルメは2、3日でワゴンから撤収させられてしまったそうです(ちなみに高木マネージャーは賛だったそうです)。柿はフランスでもKAKIという名前で売っていますが柔らかめのが多いようです。なぜ柔らかめなのかは渋柿だから。柿は熟れると渋が抜けるし、干しても抜けます。フランス人の食べ方としては渋柿を完熟させてスプーンで食べる人が多いということです。パリの最先端のパティスリーでもKAKIはまだガレット・デ・ロワの具には使われていないということで、様々なタイプのクリームと組み合わせて味の相性を探ってみることにしました。

2011年1月第2週

わんだふるはうす、メゾン・ベニコに行く

ワンダフルハウスは予約時刻より1時間半も早くメゾンベニコに到着してしまいました。
フランス菓子 Maison Wenikoは2011年は1月4日(火)から新年の営業を開始。5日(水)は定休日で、6日からガレット・デ・ロワの販売を開始し、月末まで販売するそうです。ガレット・デ・ロワは予約が必須。なお、1月13日(木)の週から水曜日と木曜日が定休日に変更になりました。
「おおっ!?クープを彫っています!(^O^)\」
「ほぅ、焼く前のガレット・デ・ロワは黄色いのか(^-^)
「あれは四角いガレット・デ・ロワ!?(゚O゚)
「あのクープは見たことがあります!(゚O゚)
1976年
第2回現代フランス菓子大講習会で作られた
ダルトワ・ア・ラ・フランボワーズ
講師 クロード・ボンテ氏
助手 アンドレ・ルコント氏
2009年
左の作品のリメイク
製作 島田進氏
「ピエール・エルメ氏の前のFAUCHON PARISの製菓主任であり、フランス最高のMOFパティシエであり、日本にフランス菓子を広めた男…クロード・ボンテ氏が1976年に来日した際に作った伝説のダルトワ・ア・ラ・フランボワーズです!(゚O゚)\」
「黄色いのはフィユタージュ・ナチュールで、向こう側の茶色いのはフィユタージュ・ショコラのようです」
「ガレット・デ・ロワを6台同時にオーブンに入れて…今度はコンフィチュールを作るようです。既に2種類完成してますね
柿と熟柿のコンフィチュール
特注品
柿とドライトマトのコンフィチュール
特注品
「このコンフィチュールは何ですか?「これは普通の柿とすごく熟した柿。ドロドロした部分がすごく熟した柿です」 「ん?何か赤いものが入ってますよ?「これは島田(進)さんからアドヴァイスを受けて製作した柿とドライトマトのコンフィチュールです」「柿にドライトマトなんて合うのか!?(゚O゚)
「3種類目のコンフィチュールを作り始めました。オレンジをスクイーズして…
「ジュースを漉しています…これがフェルベール流なのか!?(゚O゚)\」
「それは何を切ってるのですか?(^O^)/「干し柿です」「ま…まさか!?(゚O゚)\」「ワンダフルハウスさん、そのまさかです。今作っているのは干し柿とオレンジのコンフィチュールです」
「これは新作ですね。ケーク・オ・ユズ?」
柚子のコンフィチュール
大 1050円
小 630円
「干し芋とリンゴキャラメリゼのケーキが先週で終わってしまったので、今週は柚子のコンフィチュールで作ってみました。来週は干し芋とメープル風味で作ってみます」「干し芋とリンゴのケーキはもう出さないのですか?(^-^)/」「リンゴは紅玉でないと思うような味が出ないから今シーズンは終わりです。秋にまたやります」
Cake au yuzu
ケーク・オ・ユズ
367円
「柚子の香りが漂っております 〜(^Q^)」
「柚子の甘酸っぱさがバターケーキとマッチしててなかなかです(^Q^)」
「ここがメゾン・ベニコさんか」「こんにちは!」「おっ?お客さんがいらっしゃったようですよ(^-^)\」
Tarte Poisson d'Avril aux Fraises
タルト・ポワッソン・ダブリル・オー・フレーズ
製作 島田進(パティシエ・シマ)
特注品
マリー・アントワーヌ・カレーム氏
「麹町のパティシエ・シマからフランス菓子に詳しいお二方がいらっしゃいました\(^○^)/」
「オープンおめでとうございます。私はポワッソン・ダブリールと申します。日本名は『四月馬鹿』。その名の通り、ただの馬鹿な魚です」「水戸は遠くなかったですか?」「上野からスーパーひたちに乗って来たのですが、上野を出たら次が水戸で、たったの55分で着いたので案外楽でした」 「オープンおめでとうございます。私はマリー・アントワーヌ・カレームと申します。本日は柿のギャレット・デ・ロアのデギュスタスィオンにお招きくださいまして有難うございます」「こちらのお方は“王の料理人、料理人の王”と呼ばれて、政治家やロシア皇帝、イギリス皇太子などの料理人として食卓を任されるまでになった、アントナン・カレーム氏です。今日フランス料理のシェフがかぶっている帽子や新たな鍋を考案したのもカレーム氏で、現在の“カリスマシェフ”の先駆け的な人なのです」
「これお土産です「何ですか、これは?(^-^)\」
Citron yuzu
シトロンゆず
1050円
ラトリエ・ド・シマ
「ラトリエ・ド・シマの新作ショコラ『シトロンゆず』です!\(^O^)/」
「レモンピールをミルクチョコレートでコーティングしてあります(^Q^)」
「柚子はどこに使っているのですか?」「この粉が柚子なのです。外皮だけを乾燥し、粉にしたものです」「なるほど、ショコラの薬味といったところでしょうか(^Q^)」
Dartois aux kaki
ダルトワ・オー・カキ
柿のダルトワ
特注品
「先ず最初にダルトワが焼き上がりました。しかし他の5台はまだオーブンに入ったままです。これはどういうことでしょうか?(゚O゚)\」
「これはコンフィチュールだけを詰めたダルトワなのかな? だから早く焼き上がったのでしょう。焼き上がり時間から見ると、他の5台はクレーム・ダマンド入りのようですね」
1976年
第2回現代フランス菓子大講習会で作られた
ガレット・デ・ロワ
講師 クロード・ボンテ氏
助手 アンドレ・ルコント氏
2009年
左の作品のリメイク
製作 島田進氏
ガレット・デ・ロワにはクリームも何も詰めないパート・フィユテだけのガレット・デ・ロワ・セッシュというのがあります。これは何も詰まっていないから焼き上がる時間が一番早いのです」
「この古典的なガレット・デ・ロワ・フィユテ、フランスでは現在でも人気があって、各々が好みのコンフィチュールを塗って食べています」
Galette des rois aux kaki
ガレット・デ・ロワ・オー・カキ
柿のガレット・デ・ロワ
特注品
「クレーム・ダマンド組が続々とオーブンから出てきました」「これは普通のクレーム・ダマンドとフレッシュの柿の組合せですか?」「柿はフレッシュではなくコンフィチュール。クレーム・ダマンドはサツマイモのペーストを合わせたものです」
Galette des rois au the vert matcha et aux kaki
ガレット・デ・ロワ・オ・テ・ヴェール・マッチャ・エ・オー・カキ
抹茶と柿のガレット・デ・ロワ
特注品
「抹茶と柿のガレット・デ・ロワなんて初めて見た
「干し柿とオレンジのコンフィチュールが出来上がりました(^-^)\」
「あんな所に銅鍋が…あそこでコンフィチュールを作っていたのか」
左から
柿と熟柿のコンフィチュール
干し柿とオレンジのコンフィチュール
柿とドライトマトのコンフィチュール
全て特注品
「今までの日本には存在しなかった新しいコンフィチュールの出現だ!」「フランスに行っても無いさ。これこそヌーヴェル・コンフィチュールだよ!」
Galette des rois au chocolat et aux kaki
ガレット・デ・ロワ・ショコラ・エ・オー・カキ
ショコラと柿のガレット・デ・ロワ
特注品
「これはフィユタージュ・ショコラとクレーム・ダマンド・ショコラとフレッシュの柿の組合せです」
「おおっ!? 焼きたてのショコラのガレット・デ・ロワを水平にカットしていますよ?(゚O゚)\」
「クンクン…柿のコンフィチュールとクレーム・ダマンド・ショコラの香りがする」
「強烈なカカオの香りがするのはヴァローナのP125を使っているからさ」
「ガナッシュにもP125が使われておりますブンブン」
「絞り袋でガナッシュを絞って…」
「フィユタージュでガナッシュをサンドして…」
「完成しました!」
Galette des rois ganache au chocolat noir et confiture de kaki
ガレット・デ・ロワ・ガナッシュ・オ・ショコラ・ノワール・エ・コンフィチュール・ドゥ・カキ
ショコラ・ノワールのガナッシュと柿のコンフィチュールのガレット・デ・ロワ
特注品
島田進さん直伝のガレット・デ・ロワにクリスティーヌ・フェルベールさん直伝のコンフィチュールが組み込まれた瞬間…日本に新しいスタイルのガレット・デ・ロワが誕生しました。
「ブラーヴァ! これが新しいギャレット・デ・ロアだよ!」
「ブラヴィッシマ! ヌーヴェル・ガレット・デ・ロワ万歳!」
そしてこれらは、1969年1月にルコント六本木店で発売されたガレット・デ・ロワの正統的な進化形でもあります。
「さぁ、みんなで王冠とフェーブで飾りつけましょう」
「フェーブはクグロフですね(^O^)つ。」
「ほぅ、紅子シェフが選んだフェーブは、パティスリー・ラルザシエンヌ(Patisserie l'Alsacienne アルザス菓子)の象徴であるキューグロフ(Kouglof Kougelhopt Kugelhopt)ですか」
Kouglof
クーグロフ・トラディショナル
1200円
オーボンヴュータン
「アルザス中、どこの菓子店にも必ずキューグロフがあり、遠くパリにも入っています。このキューグロフはパリでは18世紀にカレームが広めたことになっています。つまり私が広めたことになっているのです。確かに私は友人である時のオーストリア大使から伝授されましたよ。しかし、実はそれより以前にポーランドのスタニスラ王が導き入れており、フランス人は既に食していたのです」
クグロフ型
河田勝彦シェフ私物
オーボンヴュータン
アルザスのお菓子屋さんやパン屋さんのウィンドーに、必ず飾られている大小のクグロフ型。青やカラシ色などの地に草花を描き、釉薬をかけて仕上げられた、いかにも郷土色豊かなアルザスの象徴です。
クグロフとアニョー・パスカルの型
紅子シェフ私物
型に描かれている模様は窯によって異なります。模様は工房のサインなのです。
「ところで最後に登場したこのギャレット・デ・ロアは?」「干し柿とショコラのガレット・デ・ロワです」
Galette des rois au chocolat et aux hoshigaki
ガレット・デ・ロワ・オ・ショコラ・エ・オー・ホシガキ
ショコラと干し柿のガレット・デ・ロワ
特注品
「干し柿とショコラのギャレット・デ・ロアだって!?」
「干し柿とショコラ!なんて素敵な組合せなんだ! Brave!Weniko!」
「干し柿とオレンジの組合せも素晴らしい!Bravissima!Weniko!」
「干し柿とオレンジの組合せも素晴らしい!Bravissima!Weniko!」
「柿とドライトマトなんて…なんだか知らないけど凄いや」
「Les gateaux de Weniko sont delicieux ! レ・ガトー・ドゥ・ヴェニコ・ソン・デリシュー! 紅子のお菓子はとっても美味しい!(^Q^)」
「ここがメゾン・ベニコさんか」「上野から各駅停車に乗って来たので遅れてしまいました」「おっ?お客さんがいらっしゃったようですよ(^-^)\」
「ほぅ、これは素晴らしいガレット・デ・ロワですね」 「ん?あいつらは俺の仲間だ」
Galette Serpentine
ガレット・セルパンティーヌ
製作 島田進
特注品
「開店おめでとうございます。私達はガレット・セルパンティーヌと申します。12年に1度、ヘビ年の年だけ干支のガレット・デ・ロワとなり、ガレット・デ・ロワ・セルパンティーヌと名乗ることが許されているのです。ちなみに次のヘビ年は再来年の2013年です」
「Galette Serpentine ガレット・セルパンティーヌ」とはテープ状のガレットのこと。現在では本国フランスでも絶滅してしまった聞いたことのない名前のお菓子です。しかし、古い文献には載っているので、元々はフランスの伝統菓子だったようです。「Serpentine」とは「テープ」「バンド」「紐」といった細長いものを意味し、「蛇」という意味もあります。中には普通のクレーム・ダマンドが詰められています。
トントン トントン トントン♪(^o^)//(()
「明けましておめでとうございます。私がワンダフルハウスです。これから柿のガレット・デ・ロワのデギュスタシオンを始めます(^O^)//(()トントコトーン!!」
Dartois aux kaki
ダルトワ・オー・カキ
柿のダルトワ
別名 Gateau a la manon aux kaki
ガトー・ア・ラ・マノン・オー・カキ
柿のガトー・ア・ラ・マノン
特注品
「ところでダルトワという菓子名の語源は? そしてガトー・ア・ラ・マノンなんて初めて聞きました」「私カレームがご説明申し上げましょう。19世紀に沢山の作品を残した喜劇作家フランソワ・ヴィクトル・アルモン・ダルトワ(Francois Victor Armond Dartois)は1788年にベルギー国境に近いアルトワ地方ポーレンの町で生まれ、1867年にパリで亡くなりました」
「フランソワ・ヴィクトル・アルモン・ダルトワ? するとダルトワというお菓子は…」「そうです。ダルトワという菓子は彼の名を取って付けられたものなのです」
「この菓子の元々の形は、幅が指2本位、長さはその5、6倍の細長い長方形をしていました」
「この菓子が好んで食されていたのは、その名の元となった喜劇作家の故郷のアルトワ地方です」
「この菓子はまた作曲家のジュール・マスネー(Jules Massenet 1842〜1912)に敬意を表して別名ガトー・ア・ラ・マノン(Gateau a la Manon)とも呼ばれています。マノンというのはマスネーが作曲した曲の名です」
「昔のダルトワは2枚のフィユタージュを別々に組み合わせ、間にクレーム・ダマンドまたはクレーム・パティシエールまたはバターが入っていました」「間にクレーム・ダマンドとなると…四角いガレット・デ・ロワになりますね(゚-゚)\」
「1970年代ぐらいからノルマンディー地方などでは、しばしばリンゴの細切りを詰め合わせて売られています」「そういえば、ノルマンディー出身のガストン・ルノートル氏は1970年代にダルトワ・オー・ポム(リンゴのダルトワ)を作っていたね」「ついでにご紹介しますと、オードブルにもダルトワという料理が沢山あって、パート・フィユテを三角形あるいは四角形に切ってフォアグラやエクルヴィス(ざりがに)、アンショワ(アンチョビ)、肉などの詰め物を入れて温めたものなども、やはりダルトワと呼んでいます」
「黄色くてフレッシュな柿と茶色くてドロドロに熟した柿…これは柿と熟柿のコンフィチュールです!(゚O゚)\」
柿と熟柿のコンフィチュール
特注品
「では皆さん、ダルトワを召し上がる前に、まず、柿と熟柿のコンフィチュールから試食してみてください(^O^)//(()トトトトトト…」「なんだこれ?…お、美味しい!」
「口の中に新鮮な柿と熟した柿の風味がほとばしります。こんなに美味しいジャムは初めて食べました」「私達は上野から各駅停車に乗って来るような庶民的なヘビですから、スーパーで売っているジャムしか食べたことがないのです。ゼリー状に固まった大量生産の工場製ジャムとは全く異なり、とろとろでフルーティな味わい。柿の自然な色、やさしい味、そして豊かな香りを感じます
柿と熟柿のコンフィチュール
原材料 柿、砂糖、レモン汁
賞味期限 2012年4月13日
特注品
「左の写真、両サイドの固体として残っているのがフレッシュな柿。中央のトローっとした液体になっているのがすごく熟した柿です」「ゼリー状になっていないのは、ゲル化剤や酸味料、保存料などを一切使っていないからです」
柿とドライトマトのコンフィチュール
原材料 柿、ドライトマト、砂糖、レモン汁
賞味期限 2012年4月13日
特注品
「柿とドライトマトのコンフィチュールというイメージからして、甘さは控えめだろう…と予想していたのですが、予想に反してしっかりと甘いですね「スーパーのジャム売場を見ると、甘さ控えめ、糖度の低いものが並んでいますが、砂糖の量を減らせば素材の持ち味が出てくるというそんな単純なものではありませんよ」「その通り。逆に充分な量の砂糖と一緒に煮ることで果物のエキスが引き出され、独特の艶や香り、色が生まれるのです」
柿とドライトマトのコンフィチュール
特注品
「フェルベールさんのコンフィチュールは防腐剤を使わず、保存するのに必要な糖度でつくるために少し甘みが強いのです。コンフィチュールとは旬の果物の美味しさをできるだけ長く楽しむために考えられた保存食。簡単に言えば果物に甘みを加えて保存することなのですが、フェルベールさんは『コンフィチュールとは命を延ばすこと。アルザスの厳しい冬に備えるために果実の新鮮さを延命させること』と言っていました。果物、砂糖、レモン果汁、リンゴ由来のペクチン。基本的にそれ以外のものはあまり使いません。シンプルに作るからこそ旬の果実の命をより感じるのかもしれません」
「また防腐剤を使わない工夫として、フェルベールさんのコンフィチュールは出来立ての熱いうちに瓶の口一杯まで入れて蓋を閉めます。中身が冷えるとちょっとした真空状態になって、それが保存を助けるのです」
干し柿とオレンジのコンフィチュール
原材料 干し柿、オレンジ
賞味期限 2011年5月13日
特注品
「おっ? 干し柿とオレンジのコンフィチュールだけ砂糖とレモン汁が入っていませんよ?」「他のコンフィチュールの賞味期限が来年の4月までなのに、これだけ今年の5月までと短いのは糖度が低いからです」
干し柿とオレンジのコンフィチュール
原材料 干し柿、オレンジ
賞味期限 2011年5月13日
特注品
「今までのジャムのイメージを覆してしまうほど干し柿の食感やオレンジのフレッシュさが残っていますね「ガレット・デ・ロワを焼いている片手間にコンフィチュールを作ってしまったのですから、今までのコトコト煮詰めるジャムとは大違い。最小限の加熱しかしなかったというわけです」「果物をいきなり煮詰めるのではなく、前日に果糖をまぶして砂糖漬けにしているのです。こうすると浸透圧で果実の繊維が壊れて水分が出てきます。つまり果汁を引き出し、その果汁と一緒に煮ていくのです。こうすることで余分な水を加えることなく100%果物の味を生かしたコンフィチュールが出来上がるというわけです」
「では皆さん、ダルトワを試食してください(^O^)//(()トトトトトト…」「トロトロの柿のコンフィチュールがフィユタージュにしみて、うーん、うまーい!」
「バターの香りが沸き立っているパート・フィユテとトロトロの柿のコンフィチュールだけの組合せ…これは美味い!)^Q^(」「6台の中でたぶんこれが一番美味しいんじゃないかな。コンフィチュールの最も美味しい食べ方はダルトワだね」「こういうのを食べてしまうと、ガレット・デ・ロワにクレーム・ダマンドは必要ないんじゃないかって思うよ」
「ところで、ダルトワを1月に四角いガレット・デ・ロワとして販売しているパティスリーもあるようですが…」「ガレットとは本来、円形で平たいものであって、四角いガレット・デ・ロワなど存在しないのです。しかし、売る方も買う方も本当はダルトワというお菓子だと知っていれば良しとしましょう。パティシエもヴァンドゥーズも客もそれを知らないで四角いガレット・デ・ロワというのはちょっと…」
「最高に美味しいコンフィチュールが詰まっていれば、ガレット・デ・ロワにクレーム・ダマンドは必要ないのでしょうか?(^o^)//(()トトトトトト…」
Galette des rois aux kaki
ガレット・デ・ロワ・オー・カキ
柿のガレット・デ・ロワ
特注品
2台目は柿のコンフィチュールと焼き芋ペースト入クレーム・ダマンドのガレット・デ・ロワのデギュスタシオンを開始いたします」
「焼き芋ペーストって何ですか?」「茨城県鉾田市産のサツマイモを焼いて、焼き芋にしてからペースト状に加工したものだそうです」「自家製ですか?」「鉾田の農家製だそうです」「ほぅ、焼きいもペーストとクレーム・ダマンドを合わせたわけですね。これは面白い!」
「サツマイモペースト+クレーム・ダマンドの層の上には、ダルトワに入っていたのと同じ『柿と熟柿のコンフィチュール』が乗っています」
「なんだこれ?…これも美味しい!」「アーモンドと焼き芋とバターと柿の風味が口いっぱいに広がります)^Q^(」「これもいい。最も相性の良い組み合わせをフランス語では“トレ・ボン・マリアージュ”(最良の結婚)というんだけど、ヤキイモとアマンドとKakiは3者がトレ・ボン・マリアージュしてしまった奇跡的な例だね」
「こういうのを食べてしまうと、クレーム・ダマンドだけのガレット・デ・ロワはもう時代遅れになっちゃったんじゃないかって思うよ」
「続いて登場したのは、究極の和風ガレット・デ・ロワ…2011年1月シーズンMVG(Most Valuable Galette des rois)を紹介いたします(^o^)//(()トトトトトト…」
Galette des rois au the vert matcha et aux kaki
ガレット・デ・ロワ・オ・テ・ヴェール・マッチャ・エ・オー・カキ
抹茶と柿のガレット・デ・ロワ
特注品
「おおーっ!?」「何だ!?この色は!?」
黄色グリーン…何という美しい断面なのでしょう!(゚O゚)\」
パティスリー史上最も濃い抹茶ガレット・デ・ロワの登場です。濃抹茶風味クレーム・ダマンドにフレッシュの柿を入れて焼き込みました。
オーブンで焼かれた柿が抹茶風味のクレーム・ダマンドを伴って、ついにその姿を現しました。柿といえば、普通は皮をむいてそのまま食べるか、加工しても干し柿にするか和菓子や洋菓子に使うぐらいです。フルーツの中でも香りの弱い柿をコンフィチュールに、そしてガレット・デ・ロワの具として、熱を通すとどうなるのか? ドライトマトやオレンジと合うのか? クレーム・ダマンド・マッチャやクレーム・ダマンド・ショコラと合うのか?…という問いの元、今回様々な実験的試みをしてみました。その結果、難解なコンフィチュール、アヴァンギャルドなガレット・デ・ロワに仕上がったかもしれませんが、理解できなくても食べて美味しければいいのです。
「matchaとkaki…これぞ“bon mariage (ボン・マリアージュ)! 最高の組み合わせです!」
抹茶がクレーム・ダマンドに程良い渋みや苦みを加えています!)^Q^(」
「カレームさん、どうでしたか?(^-^)\」「kakiは熱を通すと味がなくなりますね。しかし不思議なことに、今までの私の人生で食べたガレット・デ・ロワの中では一番美味しく感じました」「matchaはパリでは既に公用語で、抹茶のお菓子はフランス人にはとても喜ばれますが、フランスでは抹茶はとても高いので、宿命的にお菓子には、ほんの少ししか入れられないのです。ここまで攻めた抹茶ガレット・デ・ロワは、フランスではもちろんのこと、日本でももう見ることはできないでしょう」
抹茶
うおがし銘茶謹製「ことのは」特級
有機栽培で作られた静岡産の抹茶
クーベルチュールチョコレート
ヴァローナ「P125」
カカオ分125%のショコラ
「ところで、抹茶は何を使ったのですか?」紅子シェフが選んだ抹茶は、東京の名店『うおがし銘茶』築地本店と築地新店(茶の実倶楽部)でのみ扱っている、数少ない有機認定を受けている抹茶『ことのは』のしかも特級なのです…おおーっ!?クレーム・ダマンド・マッチャがクレーム・ダマンド・ショコラに変わった!?(゚O゚)\
Galette des rois au chocolat et aux kaki
ガレット・デ・ロワ・ショコラ・エ・オー・カキ
ショコラと柿のガレット・デ・ロワ
特注品
いよいよ問題作である『ショコラ+柿』3部作の登場です。まず最初にフィユタージュ・ショコラ+クレーム・ダマンド・ショコラ+フレッシュ柿の組合せから…
「素晴らしい! これこそhaute patisserie francaiseだよ!」オート・パティスリー・フランセーズ?(゚O゚)\「高級フランス菓子という意味で、ファッションの世界におけるオートクチュールと同格の意味合いがあります」
柿のガレット・デ・ロワのデギュスタシオン…実はこれは日本における初めてのガレット・デ・ロワのオート・パティスリー・コレクションなのです。
Galette des rois au chocolat et aux hoshigaki
ガレット・デ・ロワ・オ・ショコラ・エ・オー・ホシガキ
ショコラと干し柿のガレット・デ・ロワ
特注品
「ガレット・デ・ロワのオート・クチュール・コレクションですって!?(゚O゚)\」「haute coutureとは高級仕立て服のことで、正式にはパリのオートクチュールコレクションに参加しているシャンブル・サンディカ(パリ・オートクチュール協会)加盟店が注文を受けて作るオーダーメイド一点物の高級服のことです。お菓子の場合はhaute patisserieと呼ぶのです。オート・パティスリー=高級仕立菓子です
「確かにこれは凄い! 通常、店では販売していないガレット・デ・ロワが次から次へと登場してくる…ファッションショーでランウェイを歩くスーパーモデルを見ている気分になります!(~O~)\」
「ついでに言わせていただくと、パリのオートクチュールコレクションに参加しているシャンブル・サンディカ加盟店のことを“maison”(メゾン)と呼ぶのです」
Galette des rois ganache au chocolat noir et confiture de kaki
ガレット・デ・ロワ・ガナッシュ・オ・ショコラ・ノワール・エ・コンフィチュール・ドゥ・カキ
ショコラ・ノワールのガナッシュと柿のコンフィチュールのガレット・デ・ロワ
特注品
「そして、これらのギャレットこそ、真にgastronomieなギャレット・デ・ロアと言えます「ガストロノミーというと美食学…つまりグルメなガレット・デ・ロワという意味ですね!(^O^)\」
「私こそ真のグルメ…美食家No.1です!(^O^)//(()トコトコトーン!!」「ワンダフルハウスさん、ガストロノミーとは料理学だけではなくて、料理と様々な文化との関係を考察することをいうのです。 先ほどオートクチュールの話が出ましたが、服飾もそれに含まれます。他には映画、音楽、演劇、舞踊、絵画、彫刻、建築、文芸などの美術学…農学や地質学、生物学、化学、物理学、数学などの自然科学…哲学や歴史学、人類学、心理学などの社会科学も料理やお菓子に深く関連があるのです」
フェルミエ愛宕店
「gastronomieを一言で言えば、“総合芸術”です。gastronomieなギャレット・デ・ロアと言えば、ギャレット・デ・ロア・ア・ラ・ロッシーニを思い出します「ガレット・デ・ロワ ロッシーニ風!(゚O゚)\」
「あれは昨年夏のことでした…島田進シェフにフロマージュのガレット・デ・ロワを作ってもらおうと思いついて、愛宕山のフロマージュリー『フェルミエ』にチーズの買出しに行った時…」
ロッシーニ
100g 1449円
フェルミエ
ロッシーニ!?…こ…これだ!…ガレット・デ・ロワ ロッシーニ風!(゚O゚)\」
「ガレット・デ・ロワ ロッシーニ風とは、なんと贅沢な響きでしょう」「おおっ!日本のフロマージュリー界の第一人者 本間るみ子さんの登場です!(^O^)\」
とてもすばらしい提案をありがとうございました。ガレット・デ・ロワのチーズ版、ぜひ参加したいと思っていました。私も(チーズのガレット・デ・ロワには)ブルーチーズが良いのでは?と密かに思っているのですが…でも、このコンテもお勧めですよ」「コンテ?(゚-゚)\」
「ワンダフルハウスさん、これがコンテです」「おっ?ここはチーズの熟成室ですね!(^O^)\」
「こ…これがコンテ!? で…でかい!!(゚O゚)\」
左 コンテ・ド・モンターニュ リザーヴ 18ヶ月以上熟成 100g 924円
中 コンテ・ド・モンターニュ 12ヶ月以上熟成 100g 693円
右 コンテ・エクストラ 8ヶ月以上熟成 100g 525円
フェルミエ
コンテはスイスとの国境 フランシュ・コンテ地方の名産品で、フランスAOCチーズの中ではダントツの生産量を誇ります。各熟成段階でヘーゼルナッツやチョコレート、キャメルや栗、コーヒー等、数十種類もの複雑ですばらしい味わいを感じとることができるんですよ「アミノ酸の結晶がジャリジャリと口の中で音をたてる様な食感で、焼き栗の様に甘いこちらのチーズ一番高いコンテ・リザーヴをください!(^O^)/」
左 コンテ・エクストラ 8ヶ月以上熟成
中 コンテ・ド・モンターニュ 12ヶ月以上熟成 100g 693
右 コンテ・ド・モンターニュ リザーヴ 18ヶ月以上熟成
「右側の18ヶ月以上熟成のコンテ・リザーヴを味見してみましょう…アミノ酸の結晶がジャリジャリと口の中で音をたてる様な食感で、焼き栗の様に甘いです!(^Q^)」
「何だ!?これは!? 魔法のコンフィチュール チーズマニア!?(゚O゚)\」
フロマージュリー(チーズ専門店)でしか手に入らないフロマージュ専用コンフィチュールの登場です。
「フロマージュ・フレ(フロマージュ・ブラン)には洋梨とハチミツとスパイス、シェーブルには白イチジクとベイリーフ(月桂樹の葉)とレーズン、カマンベールにはアプリコットとオレンジピールとクミン、羊乳製チーズにはブラックチェリーとリコリス(甘草)…チーズによって合うジャムが違うみたいで、このタイプのチーズにはこのジャムってラベルに書いてありますね(゚O゚)\」
「ロックフォールなどのブルーチーズにはマルメロとリンゴとスパイス。コンテみたいな山の牛乳製チーズにはブルーベリーとセルポレ(ワイルドタイム)のジャムを合わせるそうです。
LES FOLIES FROMAGES MYRTILLE AU SERPOLTET
チーズマニア ブルーベリー
788円
フェルミエ
Tomme de vache専用コンフィチュール。「Tomme トム」とは「ポーション(ひとかたまり)」という意味で、サヴォワ地方の山岳地で昔ながらの製法で作られた小型のチーズ。同郷の大型のチーズであるボーフォールに対して、小さめのチーズを指す言葉だそうです。「トム」と呼ばれるチ−ズの種類はとても多く、ほとんどのものは発祥地の村の名が付けられています。「Vache ヴァッシュ」とは「牛」。フランス各地には牛乳、山羊乳、羊乳の様々なローカルTommeが存在しますが、中でもサヴォワ地方の山の牛乳製チーズ「Tomme de Savoie トム・ド・サヴォア」は有名です。ワイルドタイム(仏語セルポレ)のわずかな辛味がアクセントのブルーベリージャムは、コンテやボーフォール、トム・ド・サヴォアなどの山の牛乳製ハードチーズ、セミハードチーズにピッタリというわけです。
PISTACCHIO SOTO MIELE
ピスタチオのハチミツ漬け
2205円
フェルミエ
「ワンダフルハウスさん、ハチミツもチーズとの相性が抜群なんですよ。チーズとハチミツのマリアージュもお楽しみ下さい」「おおっ!?ハチミツの中にナッツがゴロゴロ入ってる。一体これは?(゚O゚)\」「シチリア島のハチミツ生産者エマニュミエレさんのピスタチオのハチミツ漬けです。一年を通じて温暖な気候のシチリア島は全体になだらかな丘陵地や山地が広がり、レモンやオレンジ・オリーヴ・アーモンド・栗・ピスタチオ等、たくさんの美味しいものが収穫される島です。エマニュミエレさんは、自然豊かなシチリア島の山あいに巣箱を置き、季節ごとにオレンジやレモン・栗の蜂蜜を集めて、昔ながらの製法で家族経営にて天然ハチミツを造っています。春から初夏にかけて咲くピスタチオの花からとれたハチミツは、じゃりっとした食感で濃厚な香りと上品な甘さがあります。そして、太陽の光をいっぱい浴びて育ったピスタチオの実は粒ぞろい。優しい甘みと香りが楽しめます。このピスタチオの実とハチミツが一瓶にギュッと詰まって、シチリアのピスタチオを存分に味わえる贅沢な一品に仕上がっています」
ピスタチオのハチミツ漬けとコンテ・ド・モンターニュ リザーヴ 18ヶ月以上熟成
フェルミエ
「チーズにあわせるならコンテやペコリーノ・トスカーノと。リコッタやマスカルポーネにもとてもよく合います。バニラアイスに混ぜていただくのもお勧めです」
MIELE MISSEFIORI GIUSEPPE CONIGLIO
シチリア産ジュゼッペ・コニーリオ氏のハチミツ
ミックス、オレンジ、サボテン、クローバー、栗、レモン 各1733円
フェルミエ
こちらはシチリア島のジュゼッペ・コニーリオさんのオーガニック製、I.C.E.A.(自然環境保護認証協会)認定のハチミツです。イタリア最南端のシチリア島は、一年中切れ間なく様々な花が咲いていますが、その咲く時期の重なっている時を見計らってミックス、そうでない時には単一の花のハチミツを採ります
MIEL DE CHATAIGNIER
シチリア産ジュゼッペ・コニーリオ氏の栗のハチミツ
1733円
フェルミエ
「ジュゼッペ・コニーリオさんは、自然農家と提携して果実の受粉を助け、蜜を採取してシチリアを蜂と共に一年中移動しています。彼のハチミツは香り高く、濃度が高くてねっとりとしているのが特徴です」「栗のハチミツは色が濃い!(゚O゚)\」「蜂蜜の甘さと栗のほろ苦さのバランスが良く、ロッシーニのような青かびタイプなどのチーズとご一緒にお召し上がり下さい」
本日のチーズ(盛り合わせ)
チーズ3種・ドライフルーツ・クラッカー
680円
フェルミエ愛宕店
上 ロッシーニ(イタリア)
左下 ロビオラ・トレ・ラッティ(イタリア) 右下 エポワス(フランス)
「それでは、3種類のチーズを少しずつ味わうことが出来るチーズの盛り合わせをいただきましょう(^Q^)\」
ロッシーニ
「ほぅ、これがロッシーニですか(^-^)\」「イタリアの作曲家であり美食家でもあるロッシーニの名前を持つこのチーズは、シチリア・パンテッレリア島の甘口ワイン『パッシート』に漬け込んだ牛乳製のブルーチーズ。3ヶ月以上の熟成を経てワインの風味が中心までしっかりと染み込んだら完成です。アプリコットやアーモンド、牧草の花の豊かな香りが感じられる、ロッシーニのシンフォニーのようなバランスのとれた極上の余韻をご堪能下さい」
「栗のハチミツだけでなく、いちじくジャムとのマリアージュもお楽しみいただけますよ」
LES FOLIES FROMAGES FIGUE BLANCHE,LAURIER ET PETITS RAISINS SECS
チーズマニア ベイリーフとレーズン入りの白いちじく
788円
フェルミエ
「ほぅ、これがフィグ・ブランシュ…白いちじくのコンフィチュールですか。元々はシェーブル用なのですね。しかし、私は赤いちじくの方が好きなのです(^-^)\」
新橋玉木屋のいちじくグラッセ
504円(2粒入)
フェルミエ愛宕店
「それでしたら、新橋玉木屋さんの『いちじくグラッセ』はいかがでしょうか。九州産の完熟いちじくを瞬間冷凍してから加工しています。いちじくの糖類に含まれるフイシンは体脂肪を抑えるタンパク質の分解酵素としても有名で、チーズと一緒にいただくことでパワーを発揮するといっても過言ではありません」「マロングラッセなら知ってますが、いちじくグラッセなんて初めて見ました!(゚O゚)\ 何!?新橋玉木屋は江戸時代から続く佃煮屋の老舗?それは面白い!これをガレット・デ・ロワの中に入れてしまいましょう!(^O^)/
「フェルミエで買ったロッシーニとコンテ、栗のハチミツ、ピスタチオのハチミツ漬け、新橋玉木屋のいちじくグラッセ…これらをパティシエ・シマに持ち込んで、島田進シェフにチーズのガレット・デ・ロワを作ってもらうのです(^O^)つ(□
ガレット・デ・ロワ ロッシーニ風
左 作品番号1「ロッシーニと新橋玉木屋のいちじくグラッセ」
右 作品番号2「ロッシーニとコンテとピスタチオのハチミツ漬け」
製作 島田進(パティシエ・シマ)
2010年8月
「翌週、製菓用チーズを一切使用しない、本格的なフロマージュのガレット・デ・ロワが完成しました!\(^○^)/」
ラトリエ・ド・シマに本間るみ子さんを招いて「ガレット・デ・ロワ ロッシーニ風を献上。その時、柿のガレット・デ・ロワを作れるかどうか議論になったのです。
本間るみ子さんは1954年新潟県佐渡市生まれ。1977年桜美林短大卒業後、チーズ商社「チェスコ」入社。1981年チェスコを退社し、欧州の旅へ。1982年、新橋でサンドウィッチショップを開店。輸入チーズの取り扱いを考えたところ、レストラン関係者から大反響が。1986年、渋谷に日本初のチーズ専門店「フェルミエ」を開店。1988年、フランスチーズ鑑評騎士の会(Confrerie des Chevaliers du Taste-Fromage de France)よりオフィシエの称号を受賞。1990年、レストランへの卸が軌道に乗る。マスコミの紹介記事を見て、個人客からの注文も激増。1999年、フェルミエ開店時からの客であり、当時のフランス料理アカデミー日本支部会長アンドレ・ルコント氏の推薦によって、フランス政府から農事功労章を授与される。2000年渋谷東急東横店に直営店を展開。2003年フランスチーズ鑑評騎士の会よりグランオフィシエの称号を受賞。2004年、フランスチーズ鑑評騎士の会よりチーズ熟成士の称号(当時フランスで30人、女性では史上2人目)を受賞フランスチーズ鑑評騎士の会理事。チーズプロフェッショナル協会副会長。
本間るみ子さんからいただいた佐渡の柿を使用したタルト
製作 島田進
パティシエ・シマ
2009年12月5日
実は一昨年、島田シェフは本間さんの佐渡のご実家で収穫されたおけさ柿でタルトを作っていました。柿が送られてきたのは11月初旬のはずですが、最終週になっても「まだ食べ頃じゃない」とのんびり構え、12月第1週目にタルトが製作されました。本間さんのお母様が大切に育ててきたおけさ柿は、現在、義理の妹さんが受け継ぎ世話をしているそうです。ここまで大きくなるまでは、選定、摘花、摘果、草刈り等々、子供を育てるのと同じくらいに大変とか。ですから、実りの秋は苦労が報われる瞬間なのだそうです。
大量にガスで渋抜きをしているのではなく、ひとつずつ焼酎に漬けて渋ぬきをしていますから、上品な甘さ加減も自信があるそう。しかも産地直送ですからとても良心的な価格!40個入りで送料込みで¥3,000(税込)だそうです。
果たして島田シェフは佐渡の柿のガレット・デ・ロワを作るのか?…9月下旬に閉店したルコントの顧客を引き継いだため、例年になく多忙になり、作れなくなってしまったのです。
ガレット・デ・ロワ ロッシーニ風
作品番号3「ロッシーニとMaison Wenikoのいちじくのコンフィチュール」
ガレット・デ・ロワ製作 島田進(パティシエ・シマ)
コンフィチュール製作 Weniko(メゾン・ベニコ)
2010年9月
島田進クラブ・ドゥ・ラ・ガレット・デ・ロワ会長に代わって白羽の矢が立てられたのが、弟子であり、12月に開店を目指していた無名のパティシエールWeniko氏というわけです。既に島田会長のガレット・デ・ロワ ロッシーニ風の3作目にコンフィチュールが採用されており、実績は十分というわけです。
こういうのをGalette au fromageというのです。Creme fromage rossiniとConfiture de figuesを1:1で合わせたのか。このギャレットだけのためにイチジクのコンフィチュールをWenikoシェフに別注したのですね。これらのギャレット・オ・フロマージュこそ、サロン文化の中から生まれたオートクチュール的な高級菓子、つまりオートパティスリーだと言えます。ショーケースの中から選んで買う高級プレタポルテ的な菓子とは違うのです。これらのギャレットは、1月に製作されたわけではなく、王冠もフェーヴも付いていませんが、ギャレット・デ・ロアと呼んでも差し支えないでしょう」
「日本だけでなくフランスやイタリアにおいても、ますます本物の味が失われつつあります。チーズやハチミツ、ジャムについてもまたしかり。私はチーズのガレット・デ・ロワを作るなら数少ない残された本物を組合せてみようと考えたのです。チーズの原料乳は殺菌乳より生乳を、工場における機械による大規模生産のものより、いわゆる“フェルミエ”と称される農家における純然たる手作り生産のものを、ジュゼッペ・コリーニオ氏のハチミツも、クリスティーヌ・フェルベール式のジャムも…一口味わっただけで、これらはまだヨーロッパ社会の各部門に残っている職人世界の手作りの所産であると見抜いたのです」
こういった製菓用チーズを一切使用していないチーズのギャレット・デ・ロアというのは何人ものアルティザンの仕事の結晶なのです。また、非殺菌乳の手作りチーズの中には修道院のチーズ作りという由緒ある伝統が受け継がれていて、チーズそのものの味の点から、また歴史的研究からも大きな意義を持っています。これは島田シェフが修業していた1974年頃のパリのダロワイヨのルセットを再現したのですね。そういえば1970年代、セルジュ・フリボー氏もグリュイエルチーズを使ってギャレット・オ・フロマージュを作っていました。こういうのは菓子ではなくて、トレトゥールに属する惣菜なのです。’70年代のルノートルやダロワイヨのような大きなパティスリーの工場というのは、cuisine(料理類)、laboratoire(実験室)、tour(フィユタージュ、クロワッサン、デニッシュ、サブレ等の延ばし物類)、entremets(アントルメ、アイスクリーム類)、tarte(タルトレット類)、chocolat(チョコレート類、コンフィズリー類)、four(オーブンで焼く仕事)、livreur(配達)等の8部門位で構成されていました」
「私がフェルミエ愛宕店のショーケースや熟成室に並んでいるチーズを一つ一つ観察してわかったことは、チーズは元々、大型で硬質のものは牧夫が放牧中に山小屋で、小型で軟質のものは平地の農家で手作りしていたということなのです。それは理論よりは、むしろ長い経験のみが与え得る知恵やコツに基づいていたようです
しかし、20世紀に入って、チーズ作りも各地で大規模な工場化が進み、今日ではフランス、イタリア、スイスでも有名なチーズは、ほとんど工場における大量製造品と化してしまった。でも田舎に行けば、自家用の、あるいはその一部を朝市に出荷するための小規模な手作りのチーズを目にすることができる…フェルミエ愛宕店には、そのような本物のチーズが並んでいたのです
「チーズそのものの本質がわかったから、島田シェフもこのようなギャレット・デ・ロアを作ってくれたのでしょう。このギャレットを一目見て、私カレームが思い出したのは、摂政オルレアン公フィリップ(在位1715〜1723)の小夜食です」
「18世紀のパリで一時代を画した料理ですね。フレデリック2世の言によると『フランスのモードと同じように、ヨーロッパ中が夢中になって採り入れ、追随するだろう』というほど素晴らしいフランス料理でした。では、チーズのガレット・デ・ロワもパティシエやブーランジェが夢中になって採り入れ、追随してくるでしょうか?」「ギャレット・デ・ロアもここまできてしまうと、フランス伝統菓子というより芸術作品ですから、追随してこれないでしょう。料理や菓子は瞬間芸術ですから美術館や博物館に所蔵することはできませんが…」
ショコラと柿のガレット・デ・ロワ
「ということは、これは本間さんのご実家で収穫された佐渡のおけさ柿なのですか?」
「いいえ、カレームさん、これは奈良の柿です。佐渡の柿のピークは10月中旬〜11月中旬だそうですが、その頃はまだメゾン・ベニコは開店準備中だったんです」
「柿の収穫量が和歌山県に次いで全国第2位の奈良県の柿は9月中旬から収穫が始まる渋柿の刀根早生(とねわせ)、10月下旬から11月上旬までの平核無(ひらたねなし)、10月下旬から12月にかけて収穫される甘柿の富有(ふゆ)と大きく分けて3種類。富有は収穫後も冷蔵柿として2月頃まで販売されているので、今回はそれを使ったというわけなのです」
「何だこれ?美味しいけど柿の味がしないや」
「美味しいことは美味しいのですが、『これは柿だ』と言われなければ、何のフルーツを食べているのかわからないですね…(゚-゚ゞ」「柿がショコラに負けてしまったのです」
ショコラと干し柿のガレット・デ・ロワ
「先ほどの干し柿とオレンジのコンフィチュールに入れた干し柿も、このガレット・デ・ロワに入れた干し柿も福島県産あんぽ柿です」「あんぽ柿?」
本間さんの佐渡のご実家の干し柿が食べ頃を迎えて1パック(10個入り)¥800(税込・送料別)の特別価格で出荷されたのは、この1週間後だったので、今回の特注には間に合いませんでした。
「普通の干し柿とあんぽ柿の違いは?」「水分です。普通の干し柿が30%程度の水分なのに対して、あんぽ柿は50%程度の水分を残したままで、ゼリーのようなとろりとした食感があるのです。このあんぽ柿、福島県の県北部が日本国内でも代表的な生産地となっています」
「あんぽ柿は外がふんわりしっとり、中はトロトロの半熟で極上の甘味なのですが、ショコラには負けてしまったようです」「柿のリキュールを使えばよかったんじゃないかな。しかし、このようなしっとりとして柔らかい干し柿は初めていただきました。甘さも程よくとても気に入りました」
ショコラ・ノワールのガナッシュと柿のコンフィチュールのガレット・デ・ロワ
「最後に登場したのは、柿のコンフィチュールと全部入りショコラのガレット・デ・ロワです!(^O^)//(()トコトコトーン!!」「全部入りショコラって何だ?」
「フィユタージュ・ショコラ+クレーム・ダマンド・ショコラ+ガナッシュ・ノワールと柿のコンフィチュールの組合せです」「ガナッシュがはみ出していて、柿のコンフィチュールが見えないじゃないか」
「本当にショコラ・ノワールだ!全ての層が真っ黒だ!」「しかし、オレンジ色の柿のコンフィチュールらしき層も見えるぞ。ちょっと暗いな…光を当ててみて」
「見えた!」「柿と熟柿のコンフィチュールです!(^O^)\」
「全体的には島田進さんの影響が強いのですが、コンフィチュール使いは、紛れもなくフェルベール流です」
クリスティーヌ・フェルベール
Christine Ferber
1998年Meilleiur patissiere(最優秀パティシエール)の称号を取得。またClub des Croqueurs de Chocolat(クラブ・デ・クロクール・ド・ショコラ)の勲章キャトル・タブレット(フランス国内5人目の受章者)を授与された。2002年10月、社団法人 東京都洋菓子協会の招きで来日。日本で初めての講習会が開催され、コンフィチュール・ドゥ・ノエルなどフェルベール氏の得意とするコンフィチュールを中心に、クグロフ、シュトーレン、ベラヴェッカなどアルザスの郷土菓子、素朴で味わい深いアルザスのタルト各種の製法を紹介し、Wenikoシェフも受講していた。現在もアルザス地方ニーデルモルシュヴィル村の生家で全て手作業で行なわれているコンフィチュール作りは、フランス国内ではもちろんドイツ、ベルギー、日本でも高い評価を得ており、“La fee des confiture”(コンフィチュールの妖精)とも呼ばれるほど名高い。

「それでは、本日行なわれました柿のガレット・デ・ロワのデギュスタシオンを、お二人のゲスト審査員に、ルールに基づいた判定によりタブレット(板チョコ)マークの数(1〜5)で評価していただきましょう(^o^)//(()トトトトトト…」
タルト・ポワッソン・ダブリル・オー・フレーズ氏 マリー・アントワーヌ・カレーム氏
(アントナン・カレーム氏)
「上の白い部分にタブレット(板チョコ)マークの数(最低1〜5最高)が表示されます(^o^)//(()トトトトトト…」
■■■■■ ■■■■■
「二人とも5タブレットを出してきた!!最高です!!(^O^)//(()トトトトトトーン!!」
「私は以前、Wenikoシェフの師匠である島田進シェフに富士山と初日の出柄のガレット・デ・ロワを作ってもらったことがあるのですが、その作品を見て、ガレット・デ・ロワはアストロラーべ(Astrolabe)に似ているな、と気付いたのです。アストロラーべとは、天体や地上の目標物の高度を測定したり、時刻の算出、占星術に必要な特定の天球上の星座配置の再現などができる、古代の天文学者や占星術者が用いた天体観測用の機器のことで、アナログコンピューターでもあります。用途は多岐に渡り、太陽、月、惑星、恒星の位置測定および予測、ある経度と現地時刻の変換などに使われました。イスラムとヨーロッパの天文学では天宮図を作成するのに用いられました」
クレーム・ダマンド入りガレット・デ・ロワ 柿のコンフィチュール
焼いもペースト
クレーム・ダマンド入りガレット・デ・ロワ
「そのプレーンなクレーム・ダマンドだけのガレット・デ・ロワに、一年中、その月々の旬の果実を使ったクリスティーヌ・フェルベール仕込みのコンフィチュールを組み込めば、ガレット・デ・ロワの天文時計が完成すると想像したのです」
「クリスティーヌ・フェルベールというコンフィズーズ(女性砂糖菓子職人)は、フランスの医師であり、占星術師でもあったミシェル・ド・ノートルダム(ノストラダムス)以降に現われた砂糖菓子職人の中では最高の天才なのです。ノストラダムスは1555年に『Le Traite des Fardements et des Confitures』(化粧品とコンフィチュール概論)の初版を刊行しました。この書は、第一部が化粧品論、第二部がコンフィチュール・菓子などの製法になっていて、16世紀の間に10回以上版を重ねたほど人気を博しました。現在、第二部のみを指す場合は『Traite des Confitures』(コンフィチュール概論)と呼ばれています」「コンフィチュールや菓子類のルセットが収録されているこの第二部は、フランス人によって書かれた最初のコンフィチュールの製法指南書とされていますね。ノストラダムスのルセットには、当時まだ高級品だった砂糖がふんだんに使われています。ノストラダムスは砂糖を滋養に富む食材としていましたが、当時は逆に砂糖の摂取は健康を損なうとする学説を奉じるパラケルススの学派も存在し、ノストラダムスの立場が批判されたといいます」
L'horloge astronomique de la cathedrale de Strasbourg
ストラスブール大聖堂の天文時計
「私たちの故郷であるアルザス地方にあるストラスブール大聖堂には14世紀から残る3つの天文時計が納められています。1つは1352年から1354年の間に作られたもので、これは16世紀初頭に止まってしまいました。2つめは1547年から1574年にかけて作られたもので、これは1788年あるいは1789年に動かなくなりました。一度にでなく、各部品がだんだんと止まっていったのです。その50年後、新しい時計がジャン=バプティスト・シュヴィルジュ(Jean-Baptiste Schwilgue )と30人の職工によって製作されました。これは2つめの時計が入れられていた容器に収められていています。多くの天文学的、暦法的情報が表現されていて、人形も取り付けられています。また復活祭の日を算出するために必要なコンプトゥスの機能を持つ、最初の完璧な機械であると考えられています」
ヨーロッパの各都市に存在している天文時計は、私達が日頃見慣れている時計とはかなり形が違います。時計中央に見える丸い円盤は地球を表しており、周囲には12の星座が描かれ、「天体は地球を中心に回っている」という当時の天動説が描かれています。時間を示す他に暦や月相、日食・月食を表す機能まで付いています。
「複雑なグレゴリオ暦にしたがって復活祭の日を計算できる機構=コンプトゥス。ストラスブール大聖堂の時計にもそれが組み込まれました。復活祭は325年の第1ニカイア公会議で「3月21日当日あるいはそれ以降の最初の暦上の満月を過ぎた後の最初の日曜日」と定義されています。天文学的部分は非常に正確で、閏年や分点など様々な天文データを計算でき、単なる時計ではなく一種の複雑な計算機になっているのです。観光客はこの時計の精巧な外観しか見ることができませんが、その背後では並外れた機構が動作しており、この大聖堂の最も美しい見ものの1つとなっています。生き生きした人形たちが毎日違った時刻にムーブメントの中に出てきて、ある天使は鐘を鳴らし、別の天使は砂時計をひっくり返し、別の一連の人形は子供から老人までの一生を表現しており、死神の前を行進し、十二使徒がキリストの前を通り過ぎる…。この天文時計は公式の時刻だけでなく、太陽時も示し、他にも曜日(それぞれ伝説の神で表現する)、月、年、黄道十二星座、月の満ち欠け、太陽系の惑星の位置まで示し…全てのオートマタは午後12:30に一斉に動き出します」
「理論的にはフェルベール式コンフィチュールを1年間続けて食べ続けていくと、コンフィチュールのオルロージュ・アストロノミーク(Horloge astronomique)=天文時計が完成することになります。オルロージュ・アストロノミークでは、通常一年は十二宮を表す記号によって表現され、24時間の文字盤の内側に同心円として、または別の場所に小さな円として配置されます。十二宮を示す盤が時針の内側にあるならば、この盤自身も時針の動きにあわせて回転します。1年で1周する、十二宮上の太陽の位置を示す針が別に存在する場合もあります。この円は天球上の太陽の通り道である黄道、あるいは惑星の軌道や地球の軌道面を映したもの。地球の自転面は、その公転面に対して傾いているため、黄道面を時計の盤上に投影する際には中心をずらし、形を歪めます。立体投影図を作成するための投影点としては北極点を用います。黄道盤は23時間56分(うるう時間)で完全に1回転しますが、そのためだんだんと時針からずれていくことになります。日は時針か太陽が黄道盤を横切っている点から読み取ることができます。黄道盤は現在の星座、すなわち黄道上の太陽の場所を示しています。横切っている点は1年をかけて黄道盤上をゆっくりと動いていき、太陽は星座の間を渡って行くのです」

十二宮の基本情報

サイン(占星術) 距星 記号 黄経 太陽が通過する期間(おおよそ)
白羊宮 はくようきゅう アリエス おひつじ座 00〜30° 03月21日〜04月20日
金牛宮 きんぎゅうきゅう タウラス おうし座 30〜60° 04月21日〜05月20日
双児宮 そうじきゅう ジェミニ ふたご座 60〜90° 05月21日06月20日
巨蟹宮 きょかいきゅう キャンサー かに座 090〜120° 06月21日〜07月21日
獅子宮 ししきゅう レオ しし座 120〜150° 07月22日〜08月22日
処女宮 しょじょきゅう ヴァーゴ おとめ座 150〜180° 08月23日〜09月22日
天秤宮 てんびんきゅう リブラ てんびん座 180〜210° 09月23日〜10月22日
天蝎宮 てんかつきゅう スコルピオ さそり座 210〜240° 10月23日〜11月21日
人馬宮 じんばきゅう サジタリアス いて座 240〜270° 11月22日〜12月21日
磨羯宮 まかつきゅう カプリコーン やぎ座 270〜300° 12月22日〜01月20日
宝瓶宮 ほうベいきゅう アクエリアス みずがめ座 300〜330° 01月21日〜02月19日
双魚宮 そうぎょきゅう ピスケス うお座 330〜360° 02月20日〜03月20日

十二宮の意味

サイン
記号 2区分
4区分
3区分
ルーラー
基本的な意味 体の部位 コンフィチュール
01白羊宮 雄性 活動 04-000-火星 (冥王星) 粗野 頭部
02金牛宮 雌性 定着 02-000-金星 (地球) 保守 顔面・首
03双児宮 雄性 変通 01-000-水星 鋭敏 肩・腕・手
04巨蟹宮 雌性 活動 00-001- 感得
05獅子宮 雄性 定着 00-000-太陽 自信 背中
06処女宮 雌性 変通 01-000-水星 分析 腹部
07天秤宮 雄性 活動 02-000-金星 機転
08天蝎宮 雌性 定着 09-000-冥王星(火星) 情熱 生殖器
09人馬宮 雄性 変通 05-000-木星 冒険 太腿
10磨羯宮 雌性 活動 06-000-土星 自我 柚子
11宝瓶宮 雄性 定着 07-000-天王星(土星) 独創
12双魚宮 雌性 変通 08-000-海王星(木星) 交感
Confiture de yuzu
コンフィチュール・ド・ユズ
柚子のコンフィチュール
大 1050円
「磨羯宮(まかつきゅう)は、黄道十二宮の10番目。トロピカル方式では、獣帯の黄経270度から300度までの領域を占めます。つまり冬至から大寒の間、太陽はここに留まるのです。標準的な期間は12月22日〜1月20日。この期間のメゾン・ベニコの旬のコンフィチュールは柚子。本日のデギュスタシオンで使用した柿の本来の旬は、黄道十二宮の8番目 天蠍宮(てんかつきゅう)に入ります。獣帯の黄経210度から240度までの領域で、だいたい10月23日(霜降)から11月22日(小雪)の間まで太陽が留まります(厳密には、太陽通過時期はその年ごとに異なる)。今回のデギュスタシオンで得た結果を反映して、今年のこの時期に佐渡の柿のガレット・デ・ロワとコンフィチュールをお見せしましょう。クリスティーヌ・フェルベール式コンフィチュール…それは自分が地球の歴史上、いつの時代を生きているのか、地球上のどの位置で生活しているのか…それを知っている人、知りたいと願う人のために作られたコンフィチュールなのです(^o^)//(()トトトトトトーン♪」

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