母の日は国によって少しずつ違い、日本は5月の第2日曜日ですが、フランスは5月最後の日曜日。ただし、キリスト教の精霊降臨の主日(Pentecot)が5月最後の日曜日になる年には、6月の第1日曜日が母の日となります。母親に感謝する日というものを生み出したアメリカでは「Mother's Day(母の日)」ですが、フランスでは「La fete des Meres(母親の祭日)」と呼ばれています。今年の日本の母の日はゴールデンウィーク最終日の5月8日(日曜日)でした。Maison WenikoのWenikoシェフとアルザス在住のアーティストWeRoさんがFete des Meresのためにコラボレーションしたギフトボックスを紹介いたします。
「梅の花も桜の花もとっくに散ってしまいましたが、ツツジの花が見えましたよ(^O^)\」 | |
3月11日に発生した東日本大震災の影響で閉園していた偕楽園が、 ゴールデンウィーク初日の4月29日(金)より、部分的に開園されました。 |
「崩落した崖の復旧工事は着々と進行している様子です(^-^)\」 |
「こんにちは!(^O^)/」 |
「これはこれはワンダフルハウス様…」「おっ、パックの子羊にしてメゾン・ベニコの羊の執事アニョー・パスカル氏じゃありませんか(^-^)\」「本日はどのようなお菓子をお召しになるのですか?」 |
「今日はお菓子が目当てで来たのではありません。先月見せていただいたWeRoさんのランチョンマットがWenikoシェフのお菓子やコンフィチュールと、どのようにコラボしたのか確かめに来たのです」 |
「今回のWenikoシェフとWeRoさんのコラボレーションは、日本のLa fete des meresのためのものです」「日本のラ・フェット・デ・メールというと…ゴールデンウィーク?(゚-゚)\」「違います。Fete des meresとは母親の祭日という意味で、日本における母の日のことです。日本の母の日は5月の第2日曜日(2011年は5月8日)ですが、フランスのFete des meresは5月の最終日曜日(2011年は5月29日)です。ただし、パック(復活祭)から7週間後のキリストの聖霊降臨祭Pentecotが5月の最終日曜日になりました年には、Fete des meresは6月の第1日曜日に移動します」 |
Colombier コロンビエ 特注品 製作 島田進 パティシエ・シマ |
Colombier コロンビエ オーボンヴュータン |
「聖霊降臨祭というと…コロンビエを食べる日です!(^Q^)」「今年のPentecotは6月12日でございます。え?既にWenikoシェフにコロンビエをオーダーされた?恐れ入ることでございます」 |
「日本のFete des meresのためのギフトボックスは2種類御用意しました。こちらはサークルボックスでございます」 |
「こちらはスクエアボックスでございます」「おっ、赤いカーネーション付きですね(^O^)\」 |
「こちらは日本限定仕様です。日本で母の日にカーネーションを贈るのは20世紀前半にアメリカから日本に伝わった習慣なのです。フランスでは母の日にカーネーションを贈る習慣というのはございません。カーネンションは亡くなった人に捧げる花…つまり墓石に飾る花だからです」「フランスではカーネーションは、日本の菊の花のようなものなものなのか!(゚O゚)\」「国が変われば、こんなふうにちょっとした意味合いも違ってくるものなのでございます。ちなみに、カーネンションはフランス語でoeillet(ウイエ)といいます」 |
2011年 母の日 Maison Weniko オリジナルスペシャルギフト with WeRo スクエア・ボックス 6000円 |
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「おーっ! これは豪華です!(^O^)\」 |
「4月に発売されたケーク・オー・フレーズが2個入っています(^-^)\」 |
Cake aux fraises ケーク・オー・フレーズ 380円 |
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「自家製のセミドライ苺入り。ホワイトチョコレートが入ったパウンドケーキは珍しいです」 |
「ミルクジャム ばら風味!?(゚O゚)\」 | 「この瓦型のホワイトチョコレートは?(゚O゚)\」「チュイール・ショコラ・ブラン・ココでございます」 |
「Wenikoシェフが作ったお菓子とコンフィチュールに、WeRoさんが作ったランチョンマットが…このようにコラボされたのか!(゚O゚)\」 |
WeRoさん 2010年12月24日 |
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「ワンダフルハウス様は昨年のクリスマスに来日して、お店の壁に絵を描いてくれたアルザス在住の画家 WeRoさんのことは御存知でいらっしゃいますね?」「もちろん覚えていますとも。日本にはWeRo会というものが存在し、メンバーには世界的音楽家やヨーロッパ在住の外交官がいることも知っています(^-^)\」 |
「スクエアボックスにはWeRoさんのランチョンマットが、サークルボックスにはWeRoさんのマカロンブローチが、お好きな作品がお一つお選びいただけます」「おーっ! これは美しい!(^O^)\」 |
「これはお母さんの顔シリーズですね(^-^)\」 |
「刺繍でできています!(^O^)\」 |
「おおっ!?リネン生地にプリント生地を切って貼り付けてある!(゚O゚)\」 |
「この手法は!?…以前見たことがある!(゚O゚)\」 |
「金子功時代からの当ホームページのお客様なら気づかれたはずです。WeRoさんの作品には、金子服そのもの、また’80年代の東京デザイナーズブランドの新作の生地見本帳と同じテクニックが使われていたのです。あの頃、春秋の年2回のコレクションの他に、春夏秋冬年間4回の展示会が行なわれ、我々顧客はこのような絵型と生地見本を見ながら、全国で1着しか生産されないレアな服まで競って予約していたのでした。新宿丸井メンズ館でカタログをもらった時には伊勢丹のルコントのサロン・ド・テで、ラフォーレ原宿でカタログをもらった時にはペルティエ原宿店か表参道にあったブラッスリー・ラ・マーレ・ド・チャヤで、濃いフレンチコーヒーを飲み、現在よりもかなり洋酒が効いたガトーを食べながら、『今シーズンはこれとこれと…これを買おうか』などと考えを巡らしていたのでした。それはファッションセンスを磨いていただけでなく、知らず知らずのうちにフランス菓子も極めていった至福の時間だったのでした」 |
「果物と野菜シリーズからリンゴとキャベツ。おっ、WeRoさんのトレードマークであるコクシネールの姿も見えます(^-^)\」 |
「Coccinelle(コクシネール=テントウムシ)は、ヨーロッパで幸せのシンボルとして広く親しまれているそうです。ワンダフルハウスはこの柄のランチョンマットを選んで、スクエアボックスを購入しました\(^○^)/」 |
Confiture de lait a la rose コンフィチュール・ドゥ・レ・ア・ラ・ロゼ ミルクジャム ばら風味 |
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「果物ではなく、ミルクで作ったジャムとは珍しい!(゚O゚)\」「こちらはConfiture de laitでございます。昔、お母さんがミルクと砂糖を入れた鍋を温めようと、木炭ストーブに置きっ放しにしたまま忘れて、偶然出来上がったのが始まり、といわれています。ミルクと砂糖をカラメルになる直前まで煮詰めて作ります」 |
「バニラビーンズたっぷりです!(゚O゚)\」「とろみを出したミルクの濃厚な味わい、砂糖を焦がした香ばしさ、バラのリキュールの香りが特徴でございます」 |
「ほぅ…子供の頃に食べた不二家のミルキーのようなやわらかで濃厚なコクがあって…これは美味です!(^Q^)」「ミルキーですって!? Confiture de lait…それは新鮮なミルクを美味しいまま保存しようという昔ながらの知恵から生まれたものなのです」 |
Tuiles au chocolat blanc a la noix de coco チュイール・オ・ショコラ・ブラン・ア・ラ・ノア・ド・ココ ホワイトチョコレートのチュイール ココナッツ風味 |
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「ほぅ、このように少しずらして並べてあると、本当に屋根の瓦みたいですね(^-^)\」「日本の瓦よりも、やはりヨーロッパのうろこのような瓦に似ていますね」 |
「おーっ!バラの花とココナッツをまぶしてある!(゚O゚)\」「Noix de cocoはフレッシュとドライの両方を使用しております」 |
「これは先月のアーモンドをまぶしたミルクとブラックに続いて、チョコレートのチュイールの第3弾です」 |
「フレッシュで香ばしいココナッツとホワイトチョコレートの薄くて軽い口当たりに、食べ出したら止まらなくなります(^Q^)つU」 |
「ところで、サークルボックスの方は何が入っているのでしょうか?(^-^)\」 |
2011年 母の日 Maison Weniko オリジナルスペシャルギフト with WeRo サークル・ボックス 3500円 |
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「ミルクジャム ばら風味の小瓶とケーク・オー・フレーズとマカロンが3個入っていますね(^-^)\」 |
「このマカロンは?(゚O゚)\」「WeRoさんのマカロンブローチとWenikoシェフのマカロンローズでございます」 |
「ローズマカロンといえば、ホワイトデー前に売っていた…(゚-゚)\」「さようでございます」 |
「3月11日の東日本大震災で店内がメチャクチャになりまして、ホワイトデー前後の10日間位は閉店を余儀なくされましたが…あのマカロンローズが母の日のために復活したのでございます」 |
「WeRoさんのマカロンブローチも昨年のクリスマス以来、復活したというわけですね(^-^)\」 |
Weniko et WeRo 2010.12.24 |
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「あの頃はオープン直後で、まだショーケースが無くて…2ヶ月半後に大地震が来るとは夢にも思わなかった…」 |
「あの時、マカロンブローチの横に置いてあった赤い本…」 |
「クリスティーヌ・フェルベールさんとWeRoさんの共著『Petites cuillieres de couleurs』」 |
「香りや味までも感じるようなコンフィチュール・オー・フレーズ・マラ・デ・ボワのページ…」 |
「何だこれは!? ボタンやビーズがそのまま…ピアノの鍵盤のイラストが切り抜いて貼り付けてある! これはただの本じゃない! フェルベールさんとWeRoさんの少女時代からの精神のドラマを見ているような感じがします!(゚O゚)\」 |
「この精緻で重層的で濃密な作風…」 |
「WeRoさんの作品の中にフランスとドイツ両方の…デモーニッシュともいえる内面に潜むアルザス的魔神性を感じたのです」 |
「そして、クリスティーヌ・フェルベール氏のコンフィチュールにも、Wenikoシェフが日本の素材で作るフェルベール式コンフィチュールにも、WeRoさんの作風と同じ…フランスとドイツ両方の…デモーニッシュともいえる内面に潜むアルザス的魔神性を感じたのです」 |
「クリスティーヌ・フェルベール氏のことを“コンフィチュールの妖精”と誰が名付けたかは知りませんが…つまりコンフィチュールの製法に人間技ではない何か超自然的な力を感じたということでしょう」 |
「コンフィチュール1つとっても、これほどの技術が見られる裏には、イタリア人プラティヌとガラニオ、ノストラダムスなど多くの人々による見過ごすことのできない貢献があったわけです」 |
コンフィチュール 大 1050円 |
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いちごとアルザスワイン | ビターキャラメル | いよかん | いちご |
「砂糖の煮詰めについて触れた最初の書物と思われるものは、1541年にベニスで発行されたもので、同じ年にリヨンでフランス語版が『Bastiment de Recette』という書名で翻訳出版されています」 |
コンフィチュール 大 1050円 |
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いちごとレモン | キウイ | いちごとキルシュ | きんかんといよかん |
「続いてボンフォン(Bonfons)の教唆でコンフィチュールの本が出版され、フランス人がコンフィチュールについて知り始めたのです」 |
コンフィチュール 大 1050円 |
コンフィチュール 小 630円 |
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いちごとミントと黒胡椒 | いちごとトマト | キウイ | いちごとアルザスワイン |
「1550年頃になると、パリの本屋の店頭にも『コンフィチュールの作り方』という本が出てきました」 |
コンフィチュール 小 630円 |
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いちごとレモン、いちご、ビターキャラメル | |||
「その後、1555年、ノストラダムス(Nostradamus)の『Confiturier Francais』がリヨンから出版されて、コンフィチュールの定義づけがなされました」 |
Confiture de Fraises et au Vin blanc d'Alsace Riesling コンフィチュール・ド・フレーズ・エ・オ・ヴァン・ブラン・ダルザス・リースリング いちごとアルザスワインのコンフィチュール 大 1050円 |
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「ライン川を挟んでドイツと接しており、冷涼な気候のアルザス。よく甘口のドイツワインとして名を挙げられるリースリングですが、アルザスでは辛口に仕上げられるそうです。茨城産いちごにリースリングワインを合わせた『いちごとアルザスワイン』…2月に発売された『かりん アルザス風』以来のデモーニッシュなコンフィチュールの登場です」 |
いちごとアルザスワインのコンフィチュール | |
「Wenikoシェフが基本的にコンフィチュール作りに使用する果物は無農薬か低農薬の物で、砂糖は有機グラニュー糖、国産レモンだけで作るそうです。果物は農家から直接購入するか、オーガニックマーケットに出向くか、知人からの紹介を通して購入する様にしているとか。メゾン・ベニコのコンフィチュールには一切のペクチンを添加していません。国産レモンをペクチンの代わりにするわけですが、『いちごとアルザスワイン』だけは、レモン汁の他に国産の寒天も使用してトロミをつけたものなのです」 |
「果物を砂糖に漬け込む時や煮込む時には、通常レモン1個分の絞り汁を加えます。レモンの強い酸味が果実の風味を引き出し、ゼリー化するペクチンの働きを促すというわけです」 |
Confiture de Fraises et aux Citrons コンフィチュール・ド・フレーズ・エ・オー・シトロン いちごとレモンのコンフィチュール 大 1050円 |
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「一方、『いちごとレモン』のコンフィチュールの方は寒天は使用せず、レモン汁だけを使用したスタンダードなタイプです」 |
いちごとアルザスワイン | いちごとレモン |
「2つの新作コンフィチュールを見比べてみましょう。右側の『いちごとレモン』のコンフィチュールの瓶底にレモンの皮らしきものが見えます(^-^)\」 |
いちごとレモン | |
「レモンピールです!(^O^)\」 |
いちごとアルザスワイン | いちごとレモン |
「おーっ!?フェルベール式いちごのコンフィチュールでは珍しく、ゼリーのように完全に固まっています!(゚O゚)\」 | 「トロトロの液体の表面に苺が見えて…フェルベール式いちごのコンフィチュールでは見慣れた光景です(^-^)\」 |
いちごとアルザスワイン | |
「これは凄い! コンフィチュールというよりもワインジャム、寒天ゼリーといった趣があります!(゚O゚)\」 |
「苺は小粒のが丸ごと使われております!(゚O゚)\」 |
「ゆるく固めた寒天はサラッとした優しい口溶け(^Q^) Wenikoシェフは茨城産イチゴとアルザス産白ワイン『リースリング』の風味を最大限に活かすために、あえて寒天を使用したようです」 |
いちごとレモン | |
「寒天を使用していない『いちごとレモン』はトロトロの液体になっています」 |
「小粒の苺は粒ごと、大粒の苺は縦2つにカットしてあります。メゾン・ベニコの苺のコンフィチュールで、小粒と大粒が一瓶の中に混在しているのは珍しいですね。レモンの酸っぱさが苺の甘さを、さらに際立たせています!(^Q^)」 |
続く |