フランス菓子 Maison Wenikoの四季

2011年6月
2011年 水戸聖霊降臨祭菓子祭
コロンビエ・ア・ラ・リュバルブ

リュバルブ(Rhubarbe)の季節がやって来ました。市場に出回る旬は夏の手前。リュバルブとはタデ科の多年草で、日本ではルバーブという名で知られています。酸味が強く、繊維の多い茎の部分を食用とします。リュバルブのコンフィチュールをヨーグルトやフロマージュ・ブランに混ぜて食べたり、パントコートのコロンビエの生地に混ぜて焼くと、とても美味です。

2011年6月第2週

わんだふるはうす、パントコート前日のメゾン・ベニコへ行く

「おおっ!?(゚O゚)\」
「Wenikoシェフがコロンビエに白い鳩飾りを取り付けているぞ!(゚O゚)\」
「このコロンビエは普通のタイプですか?(゚-゚)\「こちらは自家製の灘オレンジピールとリュバルブのコンフィチュールを生地に混ぜたアレンジ・コロンビエで、もう一台がフランス産オレンジピールを生地に混ぜた定番タイプでございます」
コンフィチュール
大 1050円
「ワンダフルハウス様、Wenikoシェフが定番コロンビエにはコンフィチュールをサンドすると申しております」
「この中からお好きなコンフィチュールをお一つお選びください」「マジですか!?これは迷う!(゚O゚:)\」
清見オレンジ
スパイス風味
ビターキャラメル ルバーブと清見オレンジ
「ルバーブと清見オレンジは新作ですね
ルバーブといちご いちご いちごとアルザスワイン いちごとミントと黒胡椒
「ルバーブといちごも新作です
キウイ ミルクジャム ばら風味 いよかん
コンフィチュール・ド・レ・ア・ラ・ロゼ(ミルクジャム ばら風味)は、トロッと流れ出すソース状なので無理ですね
コンフィチュール
大 1050円
「灘オレンジ(和製グレープフルーツ)のコンフィチュールは、もう一台のコロンビエでピールで使ったからやめておきましょう
ルバーブと清見オレンジ ルバーブといちご
「もう一台にはルバーブと苺の組み合わせの方がいい…決めました!ルバーブといちごのコンフィチュールを挟んでください!
Blanc-Manger au Cafe avec Gelee au Cafe
ブランマンジェ・オ・カフェ・アヴェック・ジュレ・オ・カフェ
コーヒーブランマンジェとコーヒーゼリー
450円
「ワンダフルハウス様、もう一台のコロンビエにリュバルブとフレーズのコンフィチュールをサンドするまでの間、新作のコーヒーブランマンジェを御賞味ください」
「カフェにもショコラと同じような歴史があるのだろうか?」
一体、コーヒーという名がどこから来たのか、どんな変遷をしてきたか、実は今でもわからないのだそうです。その昔、コーヒーと言わず、ボンと言われていたのですが、コーヒー産地だったエチオピアのカファという地名が代用されて、いつの間にかカファ→カーフェ→コーヒーと使われるようになったという説もあります。16世紀前半にトルコは回教国の覇者となり、アラビア人からコーヒーを知り、トルコのイスタンブールには華麗なコーヒー店が生まれたのでした。全盛時代を謳歌していたトルコの人たちが、そんなお店で黒く、熱く、濃厚な飲み物に惹かれたのもわかるような気がしますね。当時のコーヒーは、細かい粉末にされた豆を水から煮出して作られたもので、粉も一緒に飲まれました。濃く、ドロドロしたものだったのです。そして、16世紀の半ば頃に、ヨーロッパ人旅行者がトルコやシリアなどの回教国で、黒く、苦く、不思議な飲料に注目して、初めて全世界に広がるようになったということです
「パリにコーヒー店ができたのは1673年。アルメニア人で私と同じ名前のパスカルという人が銀のポットを使ってパリジャンコーヒーの元祖となりました。パリではこういう店はキャバレーといいました」「コーヒー店がキャバレーですって!?(゚-゚:)\」
「日本のキャバレーとはだいぶ違うなぁ…」「コーヒーは日本では、やはりオランダの書物で徳川時代から知られていたようです。天明期を代表する文人・狂歌師として有名な大田蜀山人は『焦げくさくて味ふるに堪へず』と、まさに苦りきった文章を残しています。そして1888(明治21)年、東京・上野に初めて可不茶館(かひいちゃかん)というコーヒー店が誕生したのです」
1804(文化1)年には、日本人自身の手によるわが国最初のコーヒー飲用体験記が長崎奉行所に勤めていた大田蜀山人の「瓊浦又綴(けいほゆうてつ)」に記されています。「紅毛船にてカウヒイというものを勧む。豆を黒く炒りて粉にし、白糖を和したるものなり。焦げくさくて味ふるに堪へず」。
「ところで、私の目は先ほどからコーヒーゼリーの表面のデコボコ凸凹に釘付けになっているのです…(゚-゚:)\」
「これはゼラチンや寒天で固めたものではない…フェルベールさんのコンフィチュールとジュレの製法を応用した新しいタイプのコーヒーゼリーです!(゚O゚)\」
Blanc-Manger au Cafe avec Gelee au Cafe
ブランマンジェ・オ・カフェ・アヴェック・ジュレ・オ・カフェ
コーヒーブランマンジェとコーヒーゼリー
450円
「これは、アントナン・カレームが古典からヒントを得て考案したブラン・マンジェ・オ・カフェの上に、クリスティーヌ・フェルベール式ジュレ・オ・カフェを重ねた実験作です!(゚O゚:)\」
ブランマンジェはフランス語で「白い食べ物」の意味の、アーモンドミルクで作ったゼリー状もしくはババロア状の冷製デザート。19世紀の天才菓子職人アントナン・カレームは著書の中で「この素晴らしいアントルメは大いに美食家たちから評価されてはいるが、そのためには十分白く、口当たりもよくなければならない。めったに兼備することのないこの二つの特性により、他のクリームやゼリーよりも好まれるであろう」と、ブランマンジェについて記しています。
「やはりそうでした。トロンとした液体にゆるいジュレ。これはコーヒーゼリーというより、コーヒーソース…いや、コーヒースープに近い!(゚O゚)\」
「ブランマンジェは冷たいデザートの中では最も古いものの一つ。アーモンドで香り付けした牛乳に甘く味付けし、ゼラチンまたはコーンスターチで固めて作るのが特徴です。カレームのブラン・マンジェはアーモンドミルクとグラニュー糖、魚の浮き袋からとったゼラチンで作られ、ラム酒、マラスキーノ、レモン、バニラ、コーヒー、チョコレート、ピスタチオ、ヘーゼルナッツ、イチゴで味付けしてもよいとすすめています」
「なんというやわらかい口当たりでしょう! カレーム式ブラン・マンジェ・オ・カフェとフェルベール式ジュレ・オ・カフェ…めったに兼備することのないこの二つの特性により、他のコーヒーゼリーよりも好まれるでしょう」
Le colombier a la rhubarbe et aux fraises de la Pentecote
ル・コロンビエ・ア・ラ・リュバルブ・エ・オー・フレーズ・ドゥ・ラ・パントコート
パントコートのルバーブといちごのコロンビエ
特注品
「ワンダフルハウス様、ルバーブといちごのコンフィチュールを詰めた定番コロンビエが完成しました」「おーっ!一文字に並べられたピンクのアーモンドは!?(゚O゚)\」
Le colombier de la Pentecote
ル・コロンビエ・ドゥ・ラ・パントコート
パントコートのコロンビエ
オー・ボン・ヴュー・タン
「オーボンヴュータン的です!(゚O゚)\」
Wenikoシェフはオーボンヴュータンの開店時、河田勝彦シェフの片腕を務めていたル・スフレの永井春男シェフの弟子です。
Le colombier a la rhubarbe et de nada orange de la Pentecote
ル・コロンビエ・ア・ラ・リュバルブ・エ・ドゥ・ナダ・オランジュ・ドゥ・ラ・パントコート
パントコートのルバーブと灘オレンジのコロンビエ
特注品
「なぜ、白い鳩を飾るのでしょうか?(゚-゚)\」
Le colombier de la Pentecote
Gateau porte-bonheur
Gateau de la paix
aux amandes et aux fruits confits avec une feve en forme de colombe
「この菓子には、他にいくつかの菓名があるようです(゚-゚)\」
Le colombier , gateau provencal traditionnel de pentecote. Dimanche 12 juin 2011
「コロンビエはプロヴァンスの地方菓子だったのか(゚-゚)\」
Le colombier de la Pentecote
ル・コロンビエ・ドゥ・ラ・パントコート
パントコートのコロンビエ
オー・ボン・ヴュー・タン
「コロンビエはキリストの聖霊降臨を祝うフランスの宗教菓子・伝統菓子。フランス南西部やプロヴァンスなどで作られる地方菓子。ほとんどがオーヴァル型(楕円形)で作られ、生地に混ぜ込んだアーモンドとフルーツ・コンフィの風味、ピンク色のアーモンドの飾りが特徴ということです」
オーボンヴュータンの菓子を男の洋服に例えると、1960年代のVANの服に当たるといえましょう。河田勝彦氏=石津謙介氏であり、オーボンヴュータンの菓子で基本をマスターしてから、スタイルを崩し、自分のスタイルを確立するのがお洒落な菓子道というものです。
オー・ボン・ヴュー・タンのコロンビエ
「グラス・ア・ローの上にアマンド・コンカッセ・ロゼ、グラサージュ・ア・ラブリコの下にアマンド・コンカッセ。具のフリュイ・コンフィはレーズン、オレンジ、レモン、パイナップル、チェリーのミックスでラム酒入りですね」
オー・ボン・ヴュー・タンのコロンビエ
「オーボンヴュータンでは皮付きのアーモンドを仕入れ、機械でエモンデ(湯むき)して使っているそうです。アーモンドの種類はスペイン産のバレンシアのみ。以前はマルコナ種を使っていましたが、マイルドさよりも、もっと深みが欲しくなってきたため、2004年頃から現在の種類に変えたそうです」
オー・ボン・ヴュー・タンのコロンビエ
「これがコロンビエの素材感か(゚-゚)\」
湯むきしたアーモンドとグラニュー糖を真空の超高速ミキサーで粗く挽き、ローラーにかけて卵白を加えたパート・ダマンド・クリュに全卵と卵黄、コーンスターチを混ぜた生地。コーンスターチを使った生地は出来立てを味わうよりも一晩置いた方が生地の馴染みが良く、美味しく召し上がれます。
オー・ボン・ヴュー・タンのコロンビエ
「アーモンド風味のホロホロした食感の間に、ラム酒風味の砂糖漬けミックスフルーツが顔を出して…食べていて楽しいお菓子です!(^Q^)」
Le colombier a la rhubarbe et aux fraises de la Pentecote
ル・コロンビエ・ア・ラ・リュバルブ・エ・オー・フレーズ・ドゥ・ラ・パントコート
パントコートのルバーブといちごのコロンビエ
特注品
「Maison Wenikoには楕円形の型が無いので円形の型を使ったわけですが、フランス本国にも円形楕円形、二つの形のコロンビエが存在しているようです」
「河田シェフのコロンビエのグラス・ア・ローは半透明なのに、Wenikoシェフのは真っ白です!(゚O゚)\」
河田シェフがグラサージュ・ア・ラブリコ(アプリコットのコンフィチュールの上がけ)の上に、フォンダンを糖度30%のシロップでゆるめたグラス・ア・ローを薄く塗っているのに対し、Wenikoシェフはフォンダンをかなり分厚く塗って、白く仕上げているようです。
Le colombier a la rhubarbe et de nada orange de la Pentecote
ル・コロンビエ・ア・ラ・リュバルブ・エ・ドゥ・ナダ・オランジュ・ドゥ・ラ・パントコート
パントコートのルバーブと灘オレンジのコロンビエ
特注品
「このコロンビエを見ていると、4年前、パティシエ・シマの島田進シェフに特注したコロンビエを思い出します(゚-゚)\」
Le colombier de la Pentecote
ル・コロンビエ・ドゥ・ラ・パントコート
パントコートのコロンビエ
製作 島田進
パティシエ・シマ
特注品
2007年4月
「聖霊を象徴しているという白い鳩は、ゼラチンを溶かし込んだ湯を粉砂糖に少しづつ混ぜて、練りやすい状態にしながら鳩の形に整えた非常に手の込んだ作品でした。この白い鳩飾りを見て、エピファニーのガレット・デ・ロワと並ぶ最高の宗教菓子がパントコートのコロンビエなのだと実感したのです」
Wenikoシェフはパティシエ・シマの島田進シェフの弟子です。
パントコートのコロンビエ
製作 島田進
パティシエ・シマ
特注品
「コロンビエは、『鳩小屋』という意味で、聖霊降臨祭(復活祭後7回目の日曜日)に食べるお祝いのお菓子です。島田進シェフが1972年、フランスで最初に修業されたお店『ブッタ』(閉店)で覚えたのが、丸く焼いたパン・ド・ジェンヌにフォンダン(糖衣)をかけ、白い鳩とピンクのアーモンドダイスを飾ったコロンビエでした。パティスリー・ブッタはパリのブローニュ区の教会の目の前にあった菓子店で、宗教的行事の度にお菓子が登場し、日本人である島田さんには目新しいものばかり。設備が非常に近代的な菓子店で労働環境も抜群に良く、映画『ボルサリーノ2』に出てくるピンクのケーキも作ったり…色々な勉強ができたそうです」
コロンビエ
製作 島田進
パティシエ・シマ
特注品
「1972年パリのパティスリー・ブッタで売っていたコロンビエは南仏タイプではなく、アーモンド風味の素朴な焼き菓子Pain de Jenes(パン・ド・ジェンヌ)でした。ジェンヌとはイタリアのジェノヴァのことで、『ジェノヴァのパン』という意味。19世紀初頭に、フランス軍がジェノヴァを包囲したときに、時のマセナ将軍に捧げられたというお菓子です」
Le colombier a la rhubarbe et de nada orange de la Pentecote
ル・コロンビエ・ア・ラ・リュバルブ・エ・ドゥ・ナダ・オランジュ・ドゥ・ラ・パントコート
パントコートのルバーブと灘オレンジのコロンビエ
特注品
「島田進シェフにコロンビエを作ってもらった前日、東京ミッドタウンがオープンして、Wenikoシェフはcuisine francaise JJのシェフ・パティシエールに就任したのでした」
ルバーブと灘オレンジのコロンビエ
「新しいタイプのコロンビエが姿を現しました」
上 ルバーブと灘オレンジ(和製グレープフルーツ)のコロンビエ
左下 ルバーブのコンフィチュール 右下 灘オレンジのコンフィチュール
「予想を超える見事な色合い!見事な素材感です!(~o~)\」
ルバーブと灘オレンジのコロンビエ
「菓子の断面写真というより、一枚の絵画として成立しています。ファッションの世界でいえば、美しいネップツイード(ドニゴールツイード)の生地を手に入れたような…これこそオート・パティスリーの醍醐味といえましょう」
グラス・ア・ロの上にアマンド・コンカッセ・ロゼ、グラサージュ・ア・ラブリコの下にアマンド・コンカッセ。具のフリュイ・コンフィは茨城県産ルバーブのコンフィチュールと愛媛県産灘オレンジのピール、フランス産オレンジピールのミックス。
Le colombier a la rhubarbe et aux fraises de la Pentecote
ル・コロンビエ・ア・ラ・リュバルブ・エ・オー・フレーズ・ドゥ・ラ・パントコート
パントコートのルバーブといちごのコロンビエ
特注品
「フェルベール式ルバーブと苺のコンフィチュールを詰めたコロンビエが姿を現しました」
Wenikoシェフはメゾン・フェルベールのクリスティーヌ・フェルベールさんの弟子です。
上 ルバーブといちごのコロンビエ
下 ルバーブといちごのコンフィチュール
「ルバーブと苺のコンフィチュールを詰めたコロンビエが姿を現しました」
上 ルバーブといちごのコロンビエ
下 ルバーブと清見オレンジのコンフィチュール
「こちらは最終選考で落選したルバーブと清見オレンジのコンフィチュールです」
茨城県産ルバーブと愛媛県産灘オレンジのコロンビエ
「私とアニョー・パスカル執事はルバーブと和製グレープフルーツのコロンビエ派で…」
クリスティーヌ・フェルベール氏の天才的糖菓術を駆使して、フランスの宗教菓子を新しく変えることに成功しました。
「コクシネール博士と苺とミントと黒胡椒のポワソン・ダブリル会長はルバーブと苺のコロンビエ派でした」
コンフィチュールが染みてピンク色になったジューシーな部分は、生菓子を食べているのと同じ位フレッシュな食感です。
「ワンダフルハウス様、本日(2011年6月11日 土曜日)偕楽園本園の好文亭入口付近にございます芝前門前で限定販売されました偕楽園の梅でございます」「偕楽園の梅とは貴重です!(^O^)\」「一年間玄米焼酎に漬け込んで、偕楽園の梅酒ゼリーを作るのでございます」「では、来年を楽しみにしていましょう!(^O^)/」
「ちなみに、この日初めてT's Gardenさん御夫妻と知り合いになった」
T's Gardenのバラとゲヴュルツトラミネール
「来年の聖霊降臨祭菓子祭はバラが満開のT's Gardenさんの庭で開催したい…そんな想いが頭をよぎった」
L'horloge astronomique de la cathedrale de Strasbourg
ストラスブール大聖堂の天文時計
「クリスティーヌ・フェルベール氏の故郷であるアルザス地方にあるストラスブール大聖堂には14世紀から残る3つの天文時計が納められています。1つは1352年から1354年の間に作られたもので、これは16世紀初頭に止まってしまいました。2つめは1547年から1574年にかけて作られたもので、これは1788年あるいは1789年に動かなくなりました。一度にでなく、各部品がだんだんと止まっていったのです。その50年後、新しい時計がジャン=バプティスト・シュヴィルジュ(Jean-Baptiste Schwilgue )と30人の職工によって製作されました。これは2つめの時計が入れられていた容器に収められていています。多くの天文学的、暦法的情報が表現されていて、人形も取り付けられています。また復活祭の日を算出するために必要なコンプトゥスの機能を持つ、最初の完璧な機械であると考えられています」
ヨーロッパの各都市に存在している天文時計は、私達が日頃見慣れている時計とはかなり形が違います。時計中央に見える丸い円盤は地球を表しており、周囲には12の星座が描かれ、「天体は地球を中心に回っている」という当時の天動説が描かれています。時間を示す他に暦や月相、日食・月食を表す機能まで付いています。
「複雑なグレゴリオ暦にしたがって復活祭の日を計算できる機構=コンプトゥス。ストラスブール大聖堂の時計にもそれが組み込まれました。復活祭は325年の第1ニカイア公会議で「3月21日当日あるいはそれ以降の最初の暦上の満月を過ぎた後の最初の日曜日」と定義されています。天文学的部分は非常に正確で、閏年や分点など様々な天文データを計算でき、単なる時計ではなく一種の複雑な計算機になっているのです。観光客はこの時計の精巧な外観しか見ることができませんが、その背後では並外れた機構が動作しており、この大聖堂の最も美しい見ものの1つとなっています。生き生きした人形たちが毎日違った時刻にムーブメントの中に出てきて、ある天使は鐘を鳴らし、別の天使は砂時計をひっくり返し、別の一連の人形は子供から老人までの一生を表現しており、死神の前を行進し、十二使徒がキリストの前を通り過ぎる…。この天文時計は公式の時刻だけでなく、太陽時も示し、他にも曜日(それぞれ伝説の神で表現する)、月、年、黄道十二星座、月の満ち欠け、太陽系の惑星の位置まで示し…全てのオートマタは午後12:30に一斉に動き出します」
「理論的にはフェルベール式コンフィチュールを1年間続けて食べ続けていくと、コンフィチュールのオルロージュ・アストロノミーク(Horloge astronomique)=天文時計が完成することになります。オルロージュ・アストロノミークでは、通常一年は十二宮を表す記号によって表現され、24時間の文字盤の内側に同心円として、または別の場所に小さな円として配置されます。十二宮を示す盤が時針の内側にあるならば、この盤自身も時針の動きにあわせて回転します。1年で1周する、十二宮上の太陽の位置を示す針が別に存在する場合もあります。この円は天球上の太陽の通り道である黄道、あるいは惑星の軌道や地球の軌道面を映したもの。地球の自転面は、その公転面に対して傾いているため、黄道面を時計の盤上に投影する際には中心をずらし、形を歪めます。立体投影図を作成するための投影点としては北極点を用います。黄道盤は23時間56分(うるう時間)で完全に1回転しますが、そのためだんだんと時針からずれていくことになります。日は時針か太陽が黄道盤を横切っている点から読み取ることができます。黄道盤は現在の星座、すなわち黄道上の太陽の場所を示しています。横切っている点は1年をかけて黄道盤上をゆっくりと動いていき、太陽は星座の間を渡って行くのです」

十二宮の基本情報

サイン(占星術) 距星 記号 黄経 太陽が通過する期間(おおよそ)
白羊宮 はくようきゅう アリエス おひつじ座 00〜30° 03月21日〜04月20日
金牛宮 きんぎゅうきゅう タウラス おうし座 30〜60° 04月21日〜05月20日
双児宮 そうじきゅう ジェミニ ふたご座 60〜90° 05月21日06月20日
巨蟹宮 きょかいきゅう キャンサー かに座 090〜120° 06月21日〜07月21日
獅子宮 ししきゅう レオ しし座 120〜150° 07月22日〜08月22日
処女宮 しょじょきゅう ヴァーゴ おとめ座 150〜180° 08月23日〜09月22日
天秤宮 てんびんきゅう リブラ てんびん座 180〜210° 09月23日〜10月22日
天蝎宮 てんかつきゅう スコルピオ さそり座 210〜240° 10月23日〜11月21日
人馬宮 じんばきゅう サジタリアス いて座 240〜270° 11月22日〜12月21日
磨羯宮 まかつきゅう カプリコーン やぎ座 270〜300° 12月22日〜01月20日
宝瓶宮 ほうベいきゅう アクエリアス みずがめ座 300〜330° 01月21日〜02月19日
双魚宮 そうぎょきゅう ピスケス うお座 330〜360° 02月20日〜03月20日

十二宮の意味

サイン
記号 2区分
4区分
3区分
ルーラー
基本的な意味 体の部位 コンフィチュール
01白羊宮 雄性 活動 04-000-火星 (冥王星) 粗野 頭部 清見オレンジ
02金牛宮 雌性 定着 02-000-金星 (地球) 保守 顔面・首 灘オレンジ、デコまる
03双児宮 雄性 変通 01-000-水星 鋭敏 肩・腕・手 ルバーブ、フランボワーズ
04巨蟹宮 雌性 活動 00-001- 感得
05獅子宮 雄性 定着 00-000-太陽 自信 背中
06処女宮 雌性 変通 01-000-水星 分析 腹部
07天秤宮 雄性 活動 02-000-金星 機転
08天蝎宮 雌性 定着 09-000-冥王星(火星) 情熱 生殖器
09人馬宮 雄性 変通 05-000-木星 冒険 太腿 りんご、かりん、マルメロ
10磨羯宮 雌性 活動 06-000-土星 自我 柚子
11宝瓶宮 雄性 定着 07-000-天王星(土星) 独創
12双魚宮 雌性 変通 08-000-海王星(木星) 交感 はるか、いよかん
Confiture de Rhubarbe d'Ibaraki et aux Kiyomi-Oranges d'Ehime
コンフィチュール・ド・リュバルブ・ディバラキ・エ・オー・キヨミ-オランジュ・デヒメ
茨城県産ルバーブと愛媛県産清見オレンジのコンフィチュール
大 1050円
Confiture de Fraises d'Ibaraki et Rhubarbe d'Ibaraki
コンフィチュール・ド・フレーズ・ディバラキ・エ・リュバルブ・ディバラキ
茨城産いちごとルバーブのコンフィチュール
大 1050円
「双児宮(そうじきゅう)は黄道十二宮の3番目。トロピカル方式では、獣帯の黄経60度から90度までの領域を占めます。つまり小満から夏至の間、太陽はここに留まるのです。標準的な期間は5月21日〜6月21日。この期間のメゾン・ベニコの旬のコンフィチュールはルバーブ。明日2011年6月12日(日曜日)は、旧約聖書の『七週祭』でユダヤ教の『五旬祭』(過越し祭の50日目)にあたり、キリスト教の『聖霊降臨祭』や聖霊主義の教派をギリシャ語で五十を意味する『ペンテコステ』とも呼ばれます。Wenikoシェフが茨城県内や愛媛県から取り寄せた柑橘で作ったクリスティーヌ・フェルベール式コンフィチュール…それは自分が地球の歴史上、いつの時代を生きているのか、地球上のどの位置で生活しているのか…それを知っている人、知りたいと願う人のために作られたコンフィチュールなのです(^o^)//(()トトトトトトーン♪」
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