フランス菓子 Maison Wenikoの四季

Fête des étoiles 2011

2011年7月7日

わんだふるはうす、七夕のメゾン・ベニコへ行く

「2011年7月7日(木曜日)。七夕のメゾン・ベニコ。「おっ、今日は七夕スペシャル“お星様のクッキー”なるお菓子があるようです(^O^)\」

フランス菓子Maison Wenikoは水曜日と木曜日が定休日なので、本来なら休みなのですが、今年は七夕とフランス革命記念日が木曜日にきたので、7月だけ木曜日も営業することにしたそうです。

「こんにちは!」「イラッシャイマセ」「おおっ!?あれは!?(^O^)\」

「3色マカロンの新作です!コーヒーとピスタチオは開店以来、初登場ですね。これをください!(^O^)/「ソレヲカウノハ オヨシナサイ」

「何ですって!?買うのをやめろですって!?(゚O゚)\」

「おおっ!?これは!?(゚O゚)\

Etoiles a la cannelle
エトワール・ア・ラ・カネル
350円

「目も口も鼻も無い!…これは宇宙人です!(゚O゚)\

「これはこれはワンダフルハウス様…」

「こちらは、アルザスのノエル菓子Etoile a la cannelleをTanabata用にアレンジしたものでございます」「アルザスのクリスマス菓子エトワール・ア・ラ・カネルを七夕用にアレンジした?(゚-゚)\

2010年クリスマス・イブのメゾン・ベニコ

「おお! そのお菓子なら、昨年のクリスマスに店にありましたね!(^O^)\~☆」

WeRoさん
2010年12月24日

「あの時はWeRoさんが来日していて、Maison Wenikoの店内は、Petit muséeのようになっていました」

「あの時、赤い本の横に置いてあった星型のクッキー…」

Etoiles a la cannelle
エトワール・ア・ラ・カネル
非売品
2010年12月24日

「あれが、アルザス地方の伝統的なクリスマス菓子エトワール・ア・ラ・カネルでした」

Etoiles a la cannelle
エトワール・ア・ラ・カネル
350円

「ワンダフルハウス様、etoilesは星、cannelleはシナモン、アルザスでは12月に入ると、このお菓子をツリーやリースや窓辺に飾るのでございます」

「表面には白と黄色のグラスロワイヤルを塗ってありますね(゚-゚)\

ササッ♀~~♀ササッ 「う…動いた! しかも素早い!(゚O゚)\

バキッ♀/\♀ボキッ 「星を割ってしまった!ん?サブレのようにボロボロにはなっていませんよ?(゚O゚)\

「おおっ!?サブレのような見た目だけれど、食べると少し違いますよ?(゚Q゚)」「普通のサブレと違って小麦粉は使いません。メレンゲに粉砂糖とレモン汁とアーモンドパウダーとシナモンパウダーを混ぜ入れて、生地に伸ばし、星型でくり抜くのです」「アーモンドとシナモンの組み合わせが香ばしいです!(^Q^)」「ドイツではZIMTSTERN(ツィームトシュテルン)といいます。Zimtはシナモン、sternは星、シナモンのお星様でございます」

「次は3色マカロンをいただきましょう」「ソレヲカウノハ オヨシナサイ」

「マモナク アタラシイ マカロンガ ヤキアガリマス。 ソレヲ カウノデス」

「あれはマカロンの生地です! 私は焼く前のマカロンを初めて見ました!(゚O゚)\

★/~~~チチンプイプイ

「こ…これは凄い! オーブンに入れてないのに、マカロンが一瞬のうちに焼き上がってしまった!(゚O゚:)\

「ん? これはアンドレ・ルコントさんが1968年に作って発売した日本初のマカロンに似ている」

1968年12月ルコント六本木店開店時に発売されたマカロン
製作 島田進(パティシエ・シマ)
特注品

「一昨年、パティシエ・シマの島田進シェフに再現してもらって、関西方面にまで出回った、伝説のマカロン。1968年の発売当時は売れなくて、途中で作るのをやめてしまったそうです」

「リンゴのコンフィチュールを生地に混ぜてあり、クリームはサンドされていません。マカロン・パリジェンヌの初期型であり、極めて貴重なマカロンでした」

「Wenikoシェフも、あの伝説のマカロンを食べた一人であり、パティシエ・シマでの修業経験もあるわけですから、ルコントさんの精神が引き継がれているわけです」

「アレガ アタラシイ マカロン デス アレヲ カウノデス」

「あちらの黄色いマカロンはMacarons au citronでございます。今焼き上がりましたのはMacarons au café。カフェ風味のクリームをサンドしてから、すぐにお出しします 」

Macarons tricolore four à la minute
マカロン・トリコロール・フール・ア・ラ・ミニュット
焼きたて3色マカロン
735円

「Macarons tricolore four à la minuteでございます。さぁ、召し上がれ!」「フール・ア・ラ・ミニュットってどういう意味ですか?(゚O゚)\」

「ア・ラ・ミニュット(a la minute)とは、『ちょうど』とか『たった今』といった意味で、料理の世界では、『できたて』といったニュアンスになります。この言葉がレストランでよく使われるのはデセール(デザート)の時です。パティスリーでは既に出来上がったものを冷蔵ショーケースで陳列して売っていますが、レストラン・デセールの場合は、オーダーが入ってから作り始め、できたてを食べてもらうという点が異なります」

「1980年代後半~90年代初頭にかけて、フランスの3つ星クラスのレストランでFours à la minute(フール・ア・ラ・ミニュット)…つまりチュイルなんかの焼き菓子を焼きたてのホヤホヤの状態で出すのが流行したのでございます。チュイルは湿気やすく、割れやすく、香りが逃げやすいので、客から注文が入る度に焼いていたのは最高の贅沢だったのでございますが、その当時でもMacaronのFours à la minuteというのは、私の記憶にもございません」

Macaron à la pistache
マカロン・ア・ラ・ピスターシュ
ピスタチオ風味のマカロン

「表面がテカテカ光っている!(゚O゚)\」

「このぬめり感は何だ!?(゚O゚)\」

Macaron à la pistache four à la minute
マカロン・ア・ラ・ピスターシュ・フール・ア・ラ・ミニュット
焼きたてマカロン・ピスターシュ

「ワンダフルハウスは、焼きたて&クリーム絞りたてのマカロン・ピスターシュの美しさに感動しました」

「ところで、ピスターシュを使ったフランス菓子というのは、日本ではいつ頃からあったのでしょうか? 私が学生だった頃(’80年代前半)は見かけませんでした。1986年春に新宿丸井メンズ館が出来た時に、金子功さんのカールヘルムの麻のスーツを買って、その後で新宿伊勢丹のルコントに寄ったら、ショーケースの中に黄緑色のアントルメがあって、色彩の美しさに感動したのです(^-^)\」

Entremets a la pistaches
アントルメ・ア・ラ・ピスターシュ
1986年
ルコント
それは当時のルコント総製菓長だった島田進さんが作ったアントルメ・ア・ラ・ピスターシュでした。
島田進シェフ(パティシエ・シマ)「あの頃のピスターシュは1kgで1万円位したでしょう。こんな高価では多量に使うわけにもいきませんでした。ルコントでは料理のテリーヌに色付けのために一番多く使い、ピスターシュと砂糖のペーストをグラス・バニーユに混ぜたり、菓子ではソースに使ったり、飾りに付けたりするぐらいでした。フランスでもピスターシュは高価なので、あまり多量には使いませんでした。アーモンドと割って使うこともありました」

島田進シェフ(パティシエ・シマ)「あの頃(1986年頃)、ピスターシュだけで作った菓子は高価すぎてショーケースには並べられませんでした。ピスターシュを使うポイントは、色を重視して使うことにあります。ショーケース内にグリーンがあれば目をひきますからね」


Macaron au café four à la minute
マカロン・オ・キャフェ・フール・ア・ラ・ミニュット
焼きたてマカロン・オ・キャフェ

「世間では、よく『コーヒーは、焼きたて・挽きたて・淹れたてが一番美味しい』と言われておりますが、コーヒー風味のマカロンはどうなのでしょうか?」

「やはり、そうでした。コーヒーと同じく、マカロンも『焼きたて・クリーム絞りたて、サンドしたてが一番美味しい』ようです(^Q^)\」

「焼きたてなので、湿気が戻っていることはありません。表面はカリッ、中はネチッ。絞りたてのコーヒー風味のバタークリームはフレッシュ感があります。これほど食感に落差があるマカロンは初めていただきました(゚Q゚)

続く

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