フランス菓子 Maison Wenikoの四季

2011年9月
杏仁ブランマンジェ 杏のコンポート入り

2011年9月第5週

わんだふるはうす、メゾン・ベニコへ行く

「こんにちは!(^O^)/」
「ショーケースはスッカラカンに近い状態ですが、何か二品ある!」
「2011年9月、エグランティーヌのコンフィチュールを使った、フェルベール・スタイルのトルシュ・オー・マロン(栗のタルト)が、ついに日本に上陸しました!\(^○^)/」
「もう一品は杏仁ブランマンジェです!
Blanc manger a la annin avec compote d'abricots
杏仁ブランマンジェ 杏のコンポート入り
472円
「ワンダフルハウス様、フランス語で『白い食べ物』を意味するブランマンジェは透明な器を少し動かしただけでも、プルルンと震えるのが見えるデリケートな夏のお菓子でございます
「この微かに震えるような感触に仕上げるところにブランマンジェの難しさがあるのでございます
「その白い食べ物はオパールの輝きを持っています。何とも言えない滑らかさと清冽なまでのその白さは、夏なお溶けない遠い山々の雪を思わせます(^-^)\」
Maison Wenikoの杏仁ブランマンジェ 日影茶屋の抹茶豆腐
「このプルプル感は?…葉山の日本料理の老舗『日影茶屋』で食後に供される抹茶豆腐に似ています!(^O^)\」
Maison Wenikoの羊の執事
アニョー・パスカル氏
水乳羹 黒胡麻
菓子舗 日影茶屋
「ブランマンジェの食感は精進料理の胡麻豆腐に似ているのでございます。ブランマンジェは程よい甘さのお菓子ですから、お食事の後などには、さっぱりとした味覚と口当たりの良いデザートとして喜ばれているのでございましょう」
「ワンダフルハウス様、そちらは杏仁エッセンスを全く使っていない、杏の種から仁(ジン)を取り出して作った本格的な杏仁ブランマンジェでございます」「それは、どうやって作るのですか?(^O^)/」「コンフィチュールやコンポートに使った杏の種を天日干しにして乾燥させ、杏の種を割って仁を取り出します、仁にはアマンドのような皮がございますので、皮付きスィート・アマンドと皮付きビター・アマンドと一緒に沸騰したお湯に入れ、2〜3分煮て、冷めてからアマンドと仁の皮をむき、よく水洗いします。白くきれいになったら、水気を切っておきます。アマンドと杏の仁を擂り鉢に入れて、ぬるま湯を少しずつ入れながら、お味噌を擂るように擂り潰します。それをリンネルか絹の布で搾り出し、アマンドと仁の汁を採ります。アマンドと仁の汁にグラニュー糖を混ぜ合わせます。ゼラチンを水に30分ほど浸して柔らかく戻し、水気を切ります。それを温めておいた牛乳に入れて溶かします。この時、牛乳を沸騰させないこと。ゼラチンが固まった時にコシが無くなり、ゼラチンの臭いが出たりしますので。溶けたらふるいに通します。溶けてドロリとしてきたら、生クリームを泡立てたものとラム酒を合わせ、軽く混ぜます。生クリームを混ぜる時間が速過ぎますと、せっかく泡立てた泡が消えて、出来上がりが重い感じになります。全体がドロリとなったのを確かめてから生クリームを入れるようにします」
「型に流し、冷蔵庫で30分位冷やして固めると、『杏仁ブランマンジェ Maison Weniko風』の出来上がりでございます」「嘘だ! 今時、そんなに手のかかった製法で作っているパティスリーなど存在するはずがない。第一、この店はWenikoシェフ一人で作っているのに、その作り方だと、杏仁ブランマンジェしかない店になってしまう…」「私が語りましたのは、フランスで食通王として知られるキュルノンスキーという人が考えたブランマンジェの製法を杏仁風にアレンジしたものでございます」
「粘りのある、ほんのりとしたほろ苦い甘さ! これ以上美味しい杏仁ブランマンジェを作ることは不可能です!(^Q^)」
「ん? キュルノンスキー風『白い食べ物』層の下から、フェルベール風『オレンジ色の食べ物』層が発掘されましたよ?(゚-゚)\」「コンポート・ダブリコでございます」
「ほぅ、これが杏のコンポートですか(゚-゚)\」
Confiture d'abricots
コンフィチュール・ダブリコ
大 1050円
「こちらが杏のコンフィチュール…」
Confiture d'abricots a la vanille
コンフィチュール・ダブリコ・ア・ラ・ヴァニーユ
あんずのコンフィチュール バニラ風味
大 1050円
「杏のコンフィチュールと杏のコンポートは、どこがどう違うのでしょうか?
あんずのコンフィチュール バニラ風味
「これはバニラ風味なので、バニラ棒入り。バニラ・ビーンズもたっぷり含まれていますね(^Q^)\」
続く
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