Rose de Noël d'Ibaraki ロゼ・ドゥ・ノエル・ディバラキ 茨城県産フランボワーズ・ジュレのブッシュ・ド・ノエル 特注品 |
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「日本初のローズ・ド・ノエルにはフェルベールさんお勧めのアルザス地方リボーヴィレに本拠地を持つ、フランス オー・ド・ヴィー界の知る人ぞ知る第一人者ジャン・ポール・メッテ氏のバナナや糖蜜のニュアンスを感じさせるオー・ド・ヴィー・ド・キルシュを使用しました」 |
「キルシュがジンワリと染み込んだビスキュイとフランボワーズのジュレ…何という美しい断面なのでしょう!(~O~)\」 |
「ジャン・ポール・メッテ氏は、ぺリゴール産黒トリュフや胡椒、アスパラガス、もみの木の新芽、ニンニク、アーモンド、ゲヴュルツトラミネールの搾りカス、クミンなど何でもかんでもブランデーに仕上げてしまうことでも知られる変わり者で、まさに天才は天才を知るといった感じです」 | |
クリスティーヌ・フェルベール氏「キルシュなしで、リンゴのジュレやコンポートを塗って仕上げれば、子供も味わえる品の良いブッシュになります」 |
花梨 バラ風味のコンフィチュール | 金柑のコンフィチュール アルザス風 |
花梨 バラ風味のソース |
「いよいよローズ・ド・ノエルに合わせる花梨バラ風味のソースの登場です。私はこの日、2種類のコンフィチュールをメゾン・ベニコに持ち込み、その場のイマジネーションで『花梨 バラ風味のコンフィチュール』に決めました。『金柑のコンフィチュール アルザス風』の出番はありませんでした」 |
Confiture de coings à la rose コンフィチュール・ドゥ・コワン・ア・ラ・ロゼ 花梨 バラ風味のコンフィチュール 1050円 2011年12月発売 |
Sauce aux coings à la rose ソース・オー・コワン・ア・ラ・ロゼ 花梨 バラ風味のソース 特注品 2012年5月 |
「左のコンフィチュールをジルベール・ミクロ社のリキュール・ド・ロゼで溶いたものが右のソースです」 |
Sauce aux coings à la rose ソース・オー・コワン・ア・ラ・ロゼ 花梨 バラ風味のソース 特注品 2012年5月 |
「バラの花びらから抽出したエキスがたっぷり…鮮やかな色合いです!(~O~)\」 |
バラ T's Garden ローズ・ド・ノエル 花梨 バラ風味のソース Maison Weniko |
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「クリスティーヌ・フェルベール氏のローズ・ド・ノエルは、このようなスタイルで日本に初上陸しました」 |
Rose de Noël d'Ibaraki sauce aux coings à la rose ロゼ・ドゥ・ノエル・ディバラキ・ソース・オー・コワン・ア・ラ・ロゼ 茨城県産フランボワーズ・ジュレのブッシュ・ド・ノエル 花梨 バラ風味のソース添え 特注品 |
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「カリンのソースはフランスでは鹿のステーキに使われることがあります。鹿のステーキに合わせるソースといえば、胡椒を効かせたソース・ ポワヴラードにグロゼイユ(赤スグリ)のコンフィチュールやジュレを加えたソース・グラン・ヴヌールという有名なソースがありますね」 |
Noisette de chevreuil “d'Hokkaido” sauce grand veneur à la Juzo Itami 蝦夷鹿のステーキ ソース・グラン・ヴヌール 伊丹十三 風 特注品 cuisine francaise JJ 2008年10月 |
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「伊丹十三氏が著書『フランス料理を私と』で作ったノワゼット・ドゥ・シュヴルイユ・ソース・グラン・ヴヌール。ソース・ポワヴラードはポワヴル(胡椒)の風味を効かせたソースでジビエ料理に使われます。香ばしく焼いたジビエの屑肉と香味野菜にフォン・ド・ヴォーを加えて煮出す際に胡椒を多めに加える。このソースをベースにしてソース・グラン・ヴヌールを作ります。グラン・ヴヌールとはフランス王家の狩猟長のこと。これにソースが付くと、鹿や猪などの野禽獣の料理に使われるソースになります。ソース・ ポワヴラード をベースにし、仕上げにグロゼイユ(スグリ)のジュレを加えたものです」 |
Chevreuil roti sauce poivrade a la Sizuo Tuji 鹿のロースト ソース・ポワブラード 辻静雄 風 特注品 cuisine francaise JJ 2008年11月 |
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「辻静雄さんが1961年12月にレストラン・ドゥ・ラ・ピラミッドで食べたシュヴルイユ・ロティ・ソース・ポワヴラード。何度もピラミッドに足を運んだ“ピラミッドの生き証人”であるジョエル・ブリュアン氏の解釈を加え、フォアグラのトースト、アルデーシュ産の栗と共に付け合わせまでそっくりそのまま再現されました。なお、黒トリュフは静脈の部分が黒く染まっているのでフレッシュではありません。作られたのが11月なので、ぺリゴール産フレッシュ黒トリュフが入荷する1ヶ月前だったのです」 | |
「これは、フェルナン・ポワンの生前のルセットを再現したものです。辻さんが初めてピラミッドを訪れた1961年は、ポワンの没後6年が経過しており、調理長はギー・ティヴァル氏の時代。鹿のステーキの付け合わせは簡素化されており、この写真からフォアグラのクルトン(トースト)が欠落したものを辻夫妻が食べたのです」 |
「Wenikoシェフはフェルベールさんがやったようにビスキュイの裏側にキルシュを原液のまま刷毛で合計2回塗り、しっかりとジャン・ポール・メッテのオー・ド・ヴィー・ド・キルシュを染み込ませました。そして口当たりの滑らかさを保つよう、ただこのローズ・ド・ノエル1台分だけのために作った茨城県産フランボワーズのジュレを塗ったのです」 |
「しっかりと丸め込んでロールにしたら、鍋に入ったままの温かいフォンダンを上から全体に一気にかけます。グラスロワイヤルでレース模様を描き、粉糖をふりかけ、銀のアラザン、T's Gardenさんのオープン・ガーデンを祝ったバラのマジパンを飾って完成。実際には前日の5月30日に仕上げて、一日寝かせたそうです。その方がキルシュやジュレがビスキュイに馴染んで、より美味しくなるとか」 |
「カリンのソースの中のバラの花びらが、女性的な官能性をより高めているようです。フェルベールさんはオー・ド・ローズ(バラ水)やリキュール・ド・ローズとバラの花びらを使ったコンフィチュールを何種類も作っていますが、それらは全て女性たちへのために作っているとか。バラ風味のコンフィチュールの見た目・味・香り・テクスチャーが表す官能性・瑞々しさ・新鮮さ・軽やかさ・優しさが、フェルベールさんの持つ女性というもののイメージを反映しているそうです」 |
蝦夷鹿のステーキ ソース・グラン・ヴヌール 伊丹十三 風 | |
「鹿のステーキもローズ・ド・ノエルと同じ二日がかりの料理なのです」 | |
伊丹十三氏「これは2日がかりの料理である。つまり、鹿の肉を一晩漬け込まねばならぬのだ。赤ワインとタマネギ、ニンジン、セロリ、ニンニク、パセリの茎、タイム、ローリエ、粒胡椒を入れて煮込んで漬け込み液を作り、一晩漬け込んだのを焼いたわけです」 |
蝦夷鹿のステーキ ソース・グラン・ヴヌール 伊丹十三 風 | |
「綺麗な薔薇色です!(^O^)\」 | |
伊丹十三氏「鹿とか鴨とか羊とかは、レアとかミディアムとかいうんじゃなくて、全部ロゼといいまして、中が綺麗な薔薇色になるように焼くんです」 |
Filet de canard de Challans roti, pommes a la dauphinoise, sauce marchand
de vin フィレ・ド・カナール・ド・シャラン・ロティ、ポンム・ア・ラ・ドフィノワ、ソース・マルシャン・ド・ヴァン シャラン産 鴨胸肉のロースト ジャガイモのドフィネ風 香り高い赤ワインソース メゾン・ポール・ボキューズ 2008年6月 |
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「これが鴨のステーキですか…綺麗なロゼですね!(^O^)\」 | |
伊丹十三氏「鴨は内臓を取り、首を落とし、手の部分も切り落とした上、作法通りに縛る。塩胡椒してオヴンに入れる。今回の目標は焼き上がった鴨の胸肉をスライスして食べることにある。胸肉が焼き上がった時、腿の部分はまだレアでよい。腿の方は後であらためて芥子を塗り、パン粉をつけて香ばしく焼き、サラダなどと一緒に供するのが通常なのである。鴨をローストする時の注意としては、焼き具合は必ずロゼ。そのためには、まず、横にして腿をしばらく焼き、次に向きを変え、反対側の腿を下にして焼く。しかるのち、最後に仰向きにして胸を焼くようにする。こうしないと肝腎の胸に火が通り過ぎて固くなってしまうのだ。鴨が焼き上がったら、胸肉を切り取り、ソースをかけて供す」 |
シャラン産 鴨胸肉のロースト 香り高い赤ワインソース メゾン・ポール・ボキューズ 2008年6月 |
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「何という香り高い赤ワインソースでしょう!(^Q^)~」 | |
伊丹十三氏「次にソースに移る。エシャロットは微塵切りにしておく。鍋に火をかけてバターを熱し、エシャロットを炒める。充分炒めたところで赤ワインを入れ、アルコールが飛んだあたりを見計らって砂糖をほんの少々入れてゆっくり煮詰めてゆく。半分くらいまで煮詰まったら、今度はフォン・ド・ヴォーを加えて更に煮詰めるのである」 水野邦昭 辻調理師専門学校フランス料理主任教授「フランスの有名なコックさんから聞いたんですが(これはポール・ボキューズのことである)、ワインを煮詰める時っていうのは絶対にグラグラ煮ちゃいけないって言うんですよね。空気と合わせちゃいけないって。空気と合わせるとワインの持ち味が無くなってゆく。だから、時間かけながら、無理をしないようにゆっくりと煮詰めなければならないと言うんですね。だからちょっとでも火を強くすると彼はすごく怒る」 伊丹十三氏「ソースは次第に煮詰まって、鍋の底に近づいてゆく」 水野先生「フォン・ド・ヴォーを入れると、どうしても色がくすんじゃうんですね。だから、これ、もう少しいい色にしたい場合にどうするかっていうと、我々、肉のグラスを使うんです。フォン・ド・ヴォーを濃縮したのがグラス・ド・ヴィアンド。ワインを煮詰めたところへグラス・ド・ヴィアンドを入れると、こういうふうに色がくすまない。もっとワインの赤が生きるんです。もっとも色がくすんでも、味には別段影響はないんですけれどもね」 伊丹十三氏「ソースが煮詰まったら、一旦漉してバターで濃度をつける。バターで味がまろやかになったら塩胡椒で味を整えてソースは出来上がり。ついでに言うと、フォン・ド・ヴォーの代わりにフュメ・ド・ポワソン、グラス・ド・ヴィアンドの代わりにグラス・ド・ポワソンを使えば魚料理用の赤ワインソースになるわけだ」 |
「ソース・マルシャン・ド・ヴァン…ステーキによく添えられるエシャロットを赤ワインで煮詰めたソースには、“ワイン商人”の名が付いています」 |
Carré d'agneau rôti au thym カレ・ダニョー・ロティ・オ・タン 仔羊のロースト タイム風味 メゾン・ポール・ボキューズ 2008年5月 |
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「カレ・ダニョー…カレ・アルザシアンとアニョー・パスカルを合わせたような料理名…つまり、四角い仔羊です!(゚O゚)\」 | |
辻静雄辻調理師専門学校校長「アニョー(仔羊)の骨付き背肉、いわゆるあばら骨とそれに付いている肉を骨ごと四角の広い面に切って、タイムの風味を付けて焼いたコクのある料理です。オーブンから肉を取り出した後、天板に残った焼き汁でソースを作ります。フライパンに焼き汁を移し、白ワインとブイヨンを加えて強火で熱し、3分の1くらいになるまで煮詰めます。これを濾してソースとします。アニョー背肉は骨付きの方が焼き上りの美味しさが出ます」 |
「これも中はロゼなのか?(゚O゚)\」 | |
伊丹十三氏「羊の肉はロゼ、即ち薔薇色に焼き上げることを鉄則とする。といっても肉の塊を焼くのであるから、中の焼き加減はなかなか外からは判定しにくい。一応の目安として、赤い血が滲み出してきたらミディアム、即ちロゼであると考えて良い。ただし、中の状態が知りたいからちょっと切ってみた、などというのは感心しない。切った所から、旨い肉汁が全部逃げてしまうのである」 |
仔羊のロースト タイム風味 メゾン・ポール・ボキューズ 2008年5月 |
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「豪快に骨付きでローストされた仔羊の背肉が目の前でカットされて、テーブルにサーヴされました」 |
「これが仔羊のステーキのロゼです!(゚O゚)\」 | |
伊丹十三氏「肉を輪切りにして(これをノワゼット、またはメダル型をしているのでメダイヨンとも呼ぶ)皿に並べてソースをかけて供す」 |
「オーブンから肉を取り出した後、天板に残った焼き汁と香草のタイムに少量の白ワインを加えて煮詰め、そこに仔羊の骨をフォン・ド・ヴォー(仔牛のダシ)で煮出して作った仔羊のジュ(肉汁ソース)を入れて軽く煮込んだソースです」 |
「辻静雄さんや伊丹十三さんがフェルナン・ポワンの料理に夢中になったのと同じように、私はクリスティーヌ・フェルベールの菓子に夢中になってしまったようです。辻さんと伊丹さんがレストラン・ドゥ・ラ・ピラミッドを初めて訪れたのは、それぞれ1961年と1964年。ポワンの没後6年、9年が経過しており、調理長はギー・ティヴァル氏の時代。彼らはフェルナン・ポワンの直弟子であるギー・ティヴァル氏やポール・ボキューズ氏からポワンの料理を学びました。私もクリスティーヌ・フェルベールの直弟子であるWeniko氏からフェルベールさんの菓子を学ぶことにしましょう」 |
「ライセンス生産を許さなかったクリスティーヌ・フェルベールの菓子が、ついに日本に上陸しました」 |
続く |