フランス菓子 Maison Wenikoの四季

茨城県近代美術館 ストラスブール美術館展
パティスリー・焼き菓子フェア

2012年7月14日

わんだふるはうす、茨城県近代美術館(The museum of modern art, IBARAKI)へ行く

「おおっ!? あれが『ストラスブール美術館展 モダンアートへの招待』のコラボイベントでMaison Wenikoが出店している『パティスリー・焼き菓子フェア』です!(^O^)\」
「やってる!やってる!(^O^)\」
「開店の時、ストラスブール在住の画家WeRoさんに描いてもらった絵が飾ってあります。これは大きく引き伸ばしたもので、原画はかなり小さいのです」
「クグロフとベラベッカはクルート(Croùte)さんという近所のパン屋さんに頼んで作ってもらったそうです」
「このクグロフはアルザス風のイースト菓子タイプです」
「WeRoさんの絵の中のクグロフはアルザスの象徴として中央に鎮座しています」
「嵩のあるボリューム感…気泡がきれいに散らばったキメ細やかな生地…これは、しっかりしたミキシングと発酵によって生まれたクリスティーヌ・フェルベール風クグロフです。メゾン・フェルベールのクグロフは大中小の3サイズあって、基本的に毎週水曜日と金曜日だけの製造。朝6時に生地作りを始め、6回に渡って発酵とガス抜きを繰り返し、型に入れた後もさらに休ませてからやっと午後2時に焼き上げるゆっくりとした熟成がポイントだそうです」
「これはベラベッカをパンで包み焼きにしたアレンジタイプです。ベラベッカとはアルザスの言葉で洋梨のパンという意味。フェルベールさんのルセットを見ると、たくさんの種類のドライフルーツを果肉が潰れないように手で混ぜて、細かくちぎったクグロフを入れて粘り気が出るまで手で混ぜ、細長く成形してクルミとアーモンドをのせてオーブンで焼いて、仕上げにシロップを塗って照りを出しています。メゾン・フェルベールでは11月15日~12月下旬までの販売ということです」
「Wenikoシェフがクグロフとベラベッカ作りを一任したクルートの大野聡太郎シェフは相当な実力の持ち主のようです。ワンダフルハウスは後ほどお店を訪ねてみることにしました」
クリスティーヌ・フェルベール氏「私はベラベッカをパンというよりも砂糖菓子ととらえています。なにしろ洋梨(ドライポワールを前日お湯に浸けて戻す)、プラム、イチジク、レーズン(ドライのスミリヌ種を前日キルシュに浸けて戻す)、杏、アンゼリカ、サクランボ(ビガロ種のコンフィ)、レモンコンフィ、オレンジコンフィ、クルミ、アーモンド…全部で11種類の贅沢なドライフルーツをふんだんに入れるのですから。それで、中に入れるクグロフ生地もつなぎになる程度の最小限(全量の8%)にし、ドライフルーツの風味をそのまま閉じ込めた味わいに仕上げます」
ベラベッカ
パン家 クルート
期間限定商品
「クルートのベラベッカにはレーズン、グリーン・レーズン、クランベリー、パパイア、パイナップル、イチジク、ポワール、アーモンド、クルミ…全部で9種類のドライフルーツが入っています」
「ベラベッカという菓子の真髄は、ドライポワールとクグロフでつないだ生地にあるといえるでしょう」
クリスティーヌ・フェルベール氏「ベラベッカとはアルザスの言葉で洋梨のパンという意味です。アルザスで昔から沢山採れた洋梨を干し、パン生地に入れたのが始まり。今では沢山の他の種類のドライフルーツを入れて作りますが、干した洋梨は、ことさらベラベッカの味わいをふくよかでやさしい味わいに仕上げてくれますので、私も昔の例に習い、たっぷりと入れます。9月、ベラベッカのため熟れていない少々緑がかった洋梨を選び、ドライフルーツにするのが私の店での恒例。すると、洋梨の上品な香りがアトリエ中に立ち込め、ああ、またもうじきクリスマスがやって来るのだなあと、しみじみした気持ちになるのです」
左 Berawaka Traditional
ベラウェカ・トラディショナル
オー・ボン・ヴュー・タン
2010年7月
「ベラベッカといえば、私はオー・ボン・ヴュー・タンのベラウェカ・トラディショナルを思い浮かべます。POPを見ると『9種のドライフルーツと香料の菓子』と書いてあります。9種のドライフルーツとは、クリスティーヌ・フェルベール氏のルセットにある11種のドライフルーツからクルミとアーモンドを差し引いたものであると解釈してよさそうです。日本人にとってクルミとアーモンドはドライフルーツというよりナッツだからです」
上 ベラウェカ・トラディショナル
オー・ボン・ヴュー・タン

下 シュークルート・ア・ラルザシエンヌ
レストラン・プティ・ポワル・ル・ミュゼ
「オーボンヴュータンのベラウェカ・トラディショナルはソーセージに似ている!」
クリスティーヌ・フェルベール氏「ベラベッカはクリスマスのパン。私の店(メゾン・フェルベール)では11月15日から12月下旬まで出します。夏の間にふんだんに採れるフルーツを仕込み、冬にも味わおうとする保存食の一つであり、昔の人達の知恵と美食心によって生まれたのでしょう。家庭によって各レシピがあり、生リンゴをそのまま仕込んだベラベッカなど、アルザスに住みながらも、今でも発見があるのは嬉しいことです。また、私達の住むオー・ライン地方ではベラベッカと呼びますが、バ・ライン地方ではユゼルブロット。これは豚のパンという意味で、あまり洒落た名前とは言えませんが(笑)、アルザスのスペシャリテでもあるソーセージみたいな形をしているので、当たらずとも遠からずですね」

オー・ボン・ヴュー・タンのベラウェカ・トラディショナルは
2002年10月16日、東京都洋菓子協会が主催した
クリスティーヌ・フェルベール氏の講習会で作られた
BERAWECKAの再現である

ベラウェカ・トラディショナル
オー・ボン・ヴュー・タン
「キルシュ漬レーズン、薄くスライスしたドライ・ポワール、ドライ・フィグ、ドライ・プリュノー、ドライ・アプリコット、薄くスライスしたオレンジのコンフィ、薄くスライスしたレモンのコンフィ、細かくカットしたアンゼリカ、2つ割もしくは4つ割にカットしたビガローのコンフィ以上9種のドライフルーツ。砕いたクルミとアーモンド2種のナッツ。以上11種の材料をアニスと八角で香り付け、菓子の全体量の8%のパータ・クグロフでつないだ菓子…クリスティーヌ・フェルベール氏のルセットと照らし合わせることによって、オー・ボン・ヴュー・タンのベラウェカ・トラディショナルという黒っぽい謎の菓子の正体が見えてきました」
Kouglof Traditional
クーグロフ・トラディショナル
オー・ボン・ヴュー・タン
2010年7月
「クグロフといえば、私はオー・ボン・ヴュー・タンのクーグロフ・トラディショナルを思い浮かべます。POPを見ると『レーズン入り ブリオッシュ生地』と書いてあります」
クーグロフ・トラディショナル
オー・ボン・ヴュー・タン
「オー・ボン・ヴュー・タンのクーグロフ・トラディショナルは、メゾン・フェルベールと同じ粉糖をふらないタイプですね」
クーグロフ・トラディショナル
オー・ボン・ヴュー・タン
「この気泡の散らばり方は凄い! クリスティーヌ・フェルベール氏と河田勝彦氏は菓子職人としてどちらが秀でているのか…思わずそれを考えさせるクグロフです」
上 ベラウェカ・トラディショナル
下 クーグロフ・トラディショナル
オー・ボン・ヴュー・タン
「ドライフルーツをほんの少しのクグロフでつないだアルザスのクリスマス菓子…それがベラベッカなのです」
Confiture de Noël
コンフィチュール・ドゥ・ノエル
クリスマスのコンフィチュール
1000円
Le fruit de l'aurore
「そして、ベラヴェッカをコンフィチュールに仕立てたのがクリスティーヌ・フェルベール氏のコンフィチュール・ド・ノエルなのです。オリジナルは1992年にメゾン・フェルベールが発売したもの。日本では毎年12月に伊勢丹新宿店で限られた本数だけが発売されています。しかし、すぐに完売してしまうため買うことは至難の業。日本で買い求めるなら、Wenikoさんと同じ時期にメゾン・フェルベールで修業していたLe fruit de l'auroreの筒井桃子さんが作ったものをお勧めします」
上 コンフィチュール・ド・ノエル (ル・フリュイ・ド・ローロラ)
下 ベラウェカ・トラディショナル (オー・ボン・ヴュー・タン)
マルメロをベースにドライフルーツ(杏、洋梨、いちじく、デーツ、レーズン、プルーン、オレンジピール、レモンピール)とナッツ(クルミ、アーモンド)…ベラヴェッカと同じ果物を入れたコンフィチュールとは凄い!(゚O゚)\」
コンフィチュール・ド・ノエル
ル・フリュイ・ド・ローロラ
「写真に写っているものはコンフィチュール・ド・ノエルの具のほんの一部です。これほど多品種の果実を使用したコンフィチュールはコンフィチュール・ド・ノエル以外に存在しません」
コンフィチュール・ド・ノエル
ル・フリュイ・ド・ローロラ
「なるほど…私はコンフィチュール・ド・ノエルの正体を見切りました。フェルベール式コンフィチュールは目に見える具ではなく、スープ状のトロミの部分に全ての情報が集積しているのです(^0_0^)\」
「ここまで拡大し、解像度を上げなければスパイスというものは見ることができません。使用しているスパイスはシナモン(cannelle カネル)、カルダモン(cardamome)、スター・アニス(badiane バディアン=八角)、アニス(anis)の4種類です」
Foie gras d'oie poêlé avec Radis blanc mijoté a saké japonais avec Confiture de Noël
鵞鳥のフォアグラのポワレ、日本酒で煮込んだ風呂吹き大根とご一緒に、コンフィチュール・ド・ノエルを添えて
調理 T's Garden
クリスティーヌ・フェルベール氏「このコンフィチュールは軽くソテーしたフォアグラに合わせると美味です」
ワンダフルハウス「このコンフィチュールは練り味噌の代わりにふろふき大根に合わせると美味です。また、フォアグラ大根にもバッチリ合います」
鵞鳥のフォアグラのポワレ、大吟醸 副将軍で煮込んだ風呂吹き大根、コンフィチュール・ド・ノエル
調理 T's Garden
T's Garden邸で開催されたソワレ・ド・ノエル2011のための創作料理。水、だし汁、昆布に大吟醸 副将軍を加えて煮た風呂吹き大根は味がまろやかになり、素晴らしい芳香を纏っています。その上にアルザス特産の鵞鳥のフォアグラのソテー、さらにその上にコンフィチュール・ド・ノエルをのせました」
Mont d'Or RIEME
モン・ドール・リエム
フロマージュリー・フェルミエ 愛宕店
期間限定品
クリスティーヌ・フェルベール氏「また、やわらかくクリーミーな味わいのモン・ドールのヴァシュランチーズとの組み合わせも是非お試しください」
ワンダフルハウス「モン・ドールはジュラ山地産。放牧地帯にいる牛の群れが小屋に戻る10月から5月の間にしか作られていないウオッシュタイプのチーズです。ヴァシュラン・デュ・オー・ドゥー(Vacherin du Haut-Doubs)ともいわれます。私は1981~82年秋冬のシーズンに西武百貨店渋谷店のチーズ売場で初めて買いました。大型サイズのバトス社のヴァシュラン・オー・ドゥーが100gあたり600円で切り売りされていました。マンステールもその当時は大型サイズしか輸入されていなくて、セゾフ社のものを100gあたり600円で買っていました」
T's Garden邸でのソワレ・ド・ノエル2011に登場したフロマージュはフロマージュリー・フェルミエ愛宕店で買ったリエム社のモン・ドール。プランタン銀座のドゥース・フランス ビゴの店で買ったバゲット・ムッシュ・ビゴと大阪から取り寄せたLe fruit de l'auroreのコンフィチュール・ド・ノエルとの組み合わせでした」
「Bredele(ブレデレ)またはBredela(ブレデラ)とはアルザス語でプティ・フールのこと。アルザスの家庭のクリスマスには欠かせないスパイス・クッキーです。メゾン・ベニコのブレデレは円形、星型、人型、ヒビ割れたマカロン型など数種類が詰め合わせになっています」
Pain d'épices moelleux
パン・デピス・モワルー
メゾン・ベニコ
期間限定商品
「おおっ!? パン・デピス・モワルーです!(^O^)\」

Salon du Chocolat au Japon 2012

2012年1月、伊勢丹新宿店で開催されたサロン・デュ・ショコラ東京にて…「お菓子に刺繍のような砂糖細工が施されています! これをフェルベールさんが一人で全部作ったとは凄い!(゚O゚)\」
「これがメゾン・フェルベールのパン・デピスですって!?」
「パン・デピス・グランという大きいサイズのもありますね。金子功さんもこういう『アルザスの民族衣装を着た男の子と女の子柄』や『雪の結晶柄』をモチーフにしたフェアアイルセーターをよくデザインしていたものです。ファッションの世界ではニットのモチーフとしてよく使われています」「この柄はお菓子の世界ではデコレーションのパターンが色々ありますので、そこから採用しています」「おおっ!? あなた方は!?(゚O゚)\」
「WeRoさんとフェルベールさんです!(^O^)\ しかし、二人とも変わった服を着ているなぁ…」「ミックス!(笑)」
Pain d'épices
パン・デピス
メゾン・フェルベール
サロン・デュ・ショコラ東京2012限定商品
「これは手作りのハート型パン・デピスです。絞りで手仕事で一つ一つデコレーションをしていくのだけれど、とても時間がかかるので、どうしても値段が高くなってしまいます」「日本だと東京の青山にアニバーサリーというウェディングケーキとシュガークラフトの第一人者、本橋雅人シェフのお店があるのですが、フェルベールさんの仕事は本橋シェフの仕事に匹敵していると思います」
メゾン・フェルベールのパン・デピス
Wenikoシェフ私物
「これはMaison Wenikoでバレンタイン・デーまで展示されていたフェルベールさんのサイン入りパン・デピスです。ところでフェルベールさん、アルザスのパン・デピスとは?」「スパイスと柑橘系の風味がしっとりと馴染んだサン・ニコラの日の伝統的な滋味深いお菓子です」
「忘れてはならない行事は12月6日、子供たちの守護聖人であるサン・ニコラの日でしょう。この日、良い子にしていた子供たちにパン・デピスを配ります。ニーデルモルシュヴィールでも、毎年、町の男性が持ち回りでサン・ニコラに変装し、パン・デピスを良い子に配って回るのですよ。パンデピスと髭モジャのサン・ニコラを目の前に、来年も良い行いを誓う子供たち。そんな習慣が受け継がれています」
Pain d'épices grand
パン・デピス・グラン
メゾン・フェルベール
サロン・デュ・ショコラ東京2012限定商品
「Pain d'épicesのépicesとはスパイスのこと。その名の通りスパイス入りパンのことです。中には必ずパン・デピスという名の12種ほどのスパイスからなるブレンドスパイスを入れます」「パン・デピスという12種類のブレンド・スパイスとは?(^O^)/」「胡椒(3種類)、生姜、アニス、シナモン、ナツメグ、カルダモン、グローブ、コリアンダー、オレンジの皮を粉にしたもの、レモンの皮を粉にしたもの。スパイスがふんだんに入っているので病気から守ってくれるパンとして重宝されてきました
「艶のある美しいグラス・ロワイヤルは卵白に粉糖とレモン果汁を入れて充分に混ぜて作ります。小麦粉1000gにつき、ライ麦粉500g、もみの木のハチミツ1500gを合わせたベースの生地は必ず3~4ヶ月前に作って寝かせておくことが重要です。その間にハチミツが粉にしっかりと馴染み、柔らかくしっとりした生地になるからです。熟成した味わいばかりでなく、焼き上がりにも違いは歴然と現れます。表面に美味しそうな艶やかな輝きが出るのですよ」「艶やかな輝きが見えた!☆彡(^O^)\」「冷えた牛乳を刷毛で塗って表面を滑らかにならすのです。すると焼き上がりの表面も滑らかな美しい仕上がりに。しかも必ず2度塗りしています」
「フランス各地にパン・デピスが銘菓として存在しますが、アルザス地方のパン・デピスの特徴は平たいパンでクッキーのように型で抜くこと。クリスマスにはアイシングなどで彩りを添えた様々な形のパン・デピスがパティスリーはもちろん、多様な店の店頭を飾ります」
「アルザスのパン・デピスはサブレ生地に近い!(゚O゚)\」「パン・デピスのベースになる粉とハチミツを合わせた生地は6~7月頃に全て仕込みます。するとクリスマスの頃にはハチミツがしっとりと馴染んで味わいも熟成し、見た目も艶やかに仕上がるからです。店では600~800kgも作り置きしています」
「しっかりと熟成した味わいと、いくぶんかネットリした口当たりで、噛むほどにスパイスや柑橘系の香りが複合的に現われ出る滋味のあるお菓子です。クリスマスにはアイシングやショコラやサンタクロースやサンニコラの紙シートなどで独特の飾り付けをし、鮮やかに装います。フランボワーズなどのコンフィチュールやショコラを挟んで食べても美味しいのですよ」
Confiture de Saint Nicolas aux pommes, oranges au miel et épices à pain d'épices
コンフィチュール・ドゥ・サン・ニコラ・オー・ポンム・オランジュ・オ・ミエル・エ・エピス・ア・パン・デピス
サン・ニコラのコンフィチュール
850円
Le fruit de l'aurore
「なるほど…アルザスのパン・デピスは12月6日のサン・ニコラのためのお菓子でしたか。それならば、メゾン・フェルベールのコンフィチュール・ド・サン・ニコラ(日本には輸入されていない)を合わせるのが正統的といえましょう。これも筒井桃子さんが作ったものがいいでしょう
コンフィチュール・ド・サン・ニコラ
ル・フリュイ・ド・ローロラ
「パンデピス・スパイスが見えた!(゚O゚)\」
サン・ニコラのコンフィチュール
ル・フリュイ・ド・ローロラ
ル・フリュイ・ド・ローロラのサン・ニコラのコンフィチュールはリンゴ(紅玉)とオレンジとモミの木のハチミツとパン・デピス・スパイスのコンフィチュールです」
épices à pain d'épices
ル・フリュイ・ド・ローロラ
「なるほど…私には12種のブレンド・スパイスの見分けがつきました(^0_0^)\」
「クリスマス商戦の真っ只中にありながら、日本では本格的なフランス菓子店でさえも紹介していない12月6日のサン・ニコラ。パン・デピスやマナラ(人型パン)やコンフィチュール・ド・サン・ニコラを食べながら祝うのがクリスティーヌ・フェルベール流なのです
「小麦粉、ライ麦粉、モミの木のハチミツ、パン・デピス・スパイスを合わせたベースの生地を3~4ヶ月間寝かせ、サン・ニコラの時期にサブレのように型で抜いて焼いた平たいパンがパン・デピス。それに対して…」
Pain d'épices moelleux
パン・デピス・モワルー
Maison Weniko
期間限定商品
「パン・デピス・モワルーは小麦粉500gにつき、モミの木のハチミツ400g、グラニュー糖(Maaison Wenikoはオーガニックシュガー)125g、バター200g、牛乳250g、ラム酒50gを合わせた生地を寝かせないタイプの柔らかなパン・デピス。ラム酒風味のレーズン150gとオレンジ1個分の皮、大きめに刻んだヘーゼルナッツ100g入り。パン・デピス・スパイスは使わず、シナモンとカルダモンだけのスパイス使いは、クリスティーヌ・フェルベール氏のルセットです
パン・デピス・モワルー
メゾン・ベニコ
表面の仕上げは粉糖をふりかけただけのシンプルなスタイルです。フェルベールさんは表面全体にアーモンドスライスをまぶし、カカオパウダーをふりかけています
生地がチョコレート色なのはカカオパウダーが30g入っているからではありません。材料全体をしっかり均一に混ぜ合わせると、このような色合いになるのです
工程による色合いの変化は、最初に鍋にハチミツとオーガニックシュガーとバターを入れて火にかけた時はキャメル色ですが、冷まして牛乳とラム酒を加えて混ぜるとクリーム色に。材料全てを順番に加えて泡立て器で混ぜると最終的にはチョコレート色になります
しっとりとした生地にラム酒の染み込んだレーズンとオレンジピールとヘーゼルナッツが小気味良いアクセントとなるパウンドケーキタイプの柔らかなパン・デピス・モワルー。スパイス使いも控えめで日本人にはこちらのタイプのパン・デピスの方が口に合うようです
フェルベールさんのルセットには小さな賽の目に刻んだグレープフルーツの皮のシロップ煮100gが見えますが、この生地には見えないので省いたのでしょう
Linzertorte
リンツァートルテ
メゾン・ベニコ
期間限定商品
おなじみのフェルベールさんのルセットによるリンツァートルテ。Wenikoさんは今回初めてシナモンが効いたハート型サブレを発売しました。ブレデレの中に入っています
上 Linzertorte リンツァートルテ
下 Les Bredele au cœur du noël alsacien
アルザスのクリスマスのハート型ブレデレ
リンツァートルテのハート型サブレとハート型ブレデレは同じものなのでしょうか?
上 Linzertorte リンツァートルテ
下 Bredele au cœur ハート型ブレデレ
同じシナモン風味のハート型サブレでも素材感が全く違う! リンツァートルテの方は土台の残り生地で作ってあり、ナッツを加えてありません。ブレデレは小麦粉150gにつきアーモンドパウダーを100gも加えてあるのです。シナモンパウダーの量はリンツァートルテの方が2倍近いです
Le gâteau au chocolat de Marthe Ferber
マルト・フェルベールさんのガトー・オ・ショコラ
(アルザス風チョコレートケーキ)
メゾン・ベニコ
期間限定商品
これはただのアルザス風チョコレートケーキではありません。本日3個目に登場したクグロフはフェルベールさんが子供の頃に食べていたクリスマスケーキをミニ・クグロフ型で焼いたものなのです
クリスティーヌ・フェルベール氏「これは私の祖母がノエルによく作ってくれたガトー・オ・ショコラです。でも普通のガトー・オ・ショコラとは違いますよ。なんと赤ワイン入りなのですから! アルザス地方唯一の赤ワインの種類ピノ・ノワールを隠し味に使っているのです」
Trimbach Pinot Noir Réserve 2010
トリンバック・ピノ・ノワール・レゼルヴ 2010
クリスティーヌ・フェルベール氏「アルザスはワインの産地でもあります。ニーデルモルシュヴィールもワイン街道沿いに位置していて、ブドウ畑の丘に囲まれた風景は、心が洗われるように美しい。収穫が終わると、町じゅうが搾りたての葡萄汁が発酵する何ともいえない香りでいっぱいになるのは、幼い頃から変わらない素晴らしい記憶です」
フレデリック・エミール・トリンバック社社長 ユベール・トリンバック氏「トリンバック社の歴史は1626年にまで遡ることができます。私と私の兄のベルナールで11代目となり、ベルナールの息子達、ピエールとジャンで12代目になります。ピエールは15年前からベルナールより醸造を引き継いでいます。ジャンは私と同じようにフランス国内、または世界各国の販売を担当しています。このようにして、私達家族が常にドメーヌを担っていることでトリンバック家の伝統的スタイルと品質を守り続けることができます。
アルザス地方はヨーロッパの中心、フランスの北東部にあり、アルザスの中心地ストラスブールは、ヨーロッパの中心地ともいえます。そこでは欧州議会など行われ、各国の代表者が集まる場所でもあるのです。
アルザス地方はドイツとスイスの国境に接しています。歴史的には複雑で、戦争がある度に国籍が変わっていた地方です。フランスが勝利するとフランス領に、ドイツが勝利するとドイツ領になり、2つの文化を併せ持っています。
ヴォージュ山脈というアルザス地方の西側にある山脈の恩恵を受け、気候的に非常に恵まれています。風や湿気がなく、雨がこの山脈によってブロックされ、日照量が豊かであり、それらの要素がブドウが熟すのに向いているのです。
アルザス地方の気候ですが、3月の初めには雨が降ることもありますが、良い気候です。5月の終わりまで日照のある熱すぎない心地よい天候が続きます。夏はとても暑く、湿気が少なく、38℃を記録することもあります。9月、10月と秋は良い天候が続きますが12月中旬までで、それ以降は非常に寒さが厳しくなります。冬は乾燥して-15℃になることも多く、時折-25℃にまで下がります。ヴォ-ジュ山脈には雪も降りますが、アルザス地方は20~30年前と比べるとさほど積もることはありません。
アルザス地方では6つの白ブドウ、1つの赤ブドウと計7つの品種が認められています。白ブドウ品種が多いのは気候的要素と土壌が適しているからです。
赤ブドウはピノ・ノワール。白ブドウは比較的シンプルな味わいのシルヴァネールとピノ・ブラン。これらはお手頃な、楽しめるワインです。ミュスカはアルザス地方のみ辛口で造られており、アペリティフに向いています。それ以外は、アルザス三大品種といわれるリースリング、ピノ・グリ、ゲヴュルツトラミネールです。
トリンバック社のワインはフランス的醸造法でつくられます。私達のワインは常にガストロノミーに合うワインを目指しています。ドイツの甘口ワインとは違い、料理と楽しむことができる辛口のワインを産します。アルコール発酵を最後まで行い、辛口のワインを造ります。甘口よりも料理との相性は幅広く、酸味がしっかりして、フレッシュさ、生き生きとした感じ、熟成を楽しめる長い生命を与えます。小さな木樽を使用することはありません。私達は木の香りより、むしろ果実の純粋さ、ワインそのものの香りに対し重きを置いています。 フレッシュさ、酸味、辛口という3つの要素が良いバランスを保っていることが私達のワインの特長です。
これらのワインはアルザスの三つ星レストランとして有名なオーベルジュ・ド・イルなどの世界中の高級・高品質クラスのレストランやワインショップで取り扱っています。また、トリンバック社では年間10万ケース、約130万本のワインを生産しています。その85%が輸出に向けられています。アルザス地方内では輸出志向の高い蔵元の2本の指に入るほどです」
Gâteau au chocolat de Marthe ma Grand-mère
マルトおばあちゃんのガトー・オ・ショコラ
(アルザス風チョコレートケーキ)
メゾン・ベニコ
期間限定商品
「フェルナン・ポワンもポール・ボキューズもそうでしたが、大シェフたちのルセットを眺めていると、突然、おばあちゃんのお菓子が出てきたりして驚かされることがあります。クリスティーヌ・フェルベールも例外ではありませんでした。これはあまりにも有名なLe gâteau au chocolat de Marthe ma Grand-mereの日本国内での初の再現品。茨城県近代美術館 ストラスブール美術館展 パティスリー焼き菓子フェアのためにWenikoさんが特別に作った菓子であり、キャトーズ・ジュイエ2012を記念してスペシャルセットでも販売されました」
クリスティーヌ・フェルベール氏「そんな収穫がすっかり終わったら、冬を迎え、クリスマスがやってきます。生産者が一生懸命に造ったワインをケーキの中に焼き込むというのは、だからこそ、とても贅沢なこと。一年を終えるクリスマスにいただく時には特別な気持ちになったものでした。デコレーションをすると、すっかりクリスマスらしいケーキになります。家族で囲み、切り分けると、ふんわりとえもいわれぬ赤ワインのまろやかな香りが。それは感謝の気持ちや幸せを分かち合う、忘れられないひとときです。祖母の名前はマルト。そんな気持ちを教えてくれた彼女の名前にちなんで名前を付けました。誰もがクリスマスを待ち遠しく思うのは、こうして家族が集うという喜びがあるからだと思います。ですから手作りの食べ物は、またとない贈り物でしょう。」
Gâteau au chocolat de Marthe ma Grand-mère
Maison Weniko
「フェルベールさんのオリジナルは直径24cm、高さ12cmの大きなリング型で焼いて、粉糖をまぶし、外側にガナッシュを回しかけて、その上にも粉糖をまぶし、デコレーション用パールで飾っています。これは5月に作ってもらったローズ・ド・ノエルと同じく、フェルベール家のクリスマスケーキですね」
バター250g、グラニュー糖(メゾン・ベニコはオーガニックシュガー)250g、小麦粉250g、全卵250gのカトルカールのルセットにフェルベール・マジックを使って作ります。この場合のフェルベール・マジックとはシナモン10g、カカオ分56%のクーベルチュールチョコレート150g、赤ワイン(ピノ・ノワール)100g、アーモンドパウダー150g、ベーキングパウダー10g、カカオパウダー10gを加えることです」
チョコレートの苦味、シナモンのスパイシーな風味、トリンバック・ピノ・ノワール・レゼルヴのまろやかな香りと味わい…これがマルト・フェルベールさんがクリスマスに焼いていたガトー・オ・ショコラでした。フェルベール家ではシナモン風味のカスタードソースを添えているそうです
クリスティーヌ・フェルベール氏「作り方はとてもシンプルですが、色々な材料がたっぷりと入った、とてもリッチなケーキですので、全体がむらなく均一に混ざっていることが大切です。特に卵を入れた最後の段階では、途中で生地が乾いて固くなってしまい、混ぜにくくなってしまうことがあります。卵を入れたら、手早く一気に混ぜるようにしましょう。また、生焼けにならないよう、ナイフなどを刺してみて、生地が乾き、しっかりと中に火が通った状態であることも確認しましょう」
Bredeles au beurre de Marthe Ferber
Maison Weniko
「ブレデレの袋の中に人型ブレデレが入っていました。これは2002年10月16日に社団法人 東京都洋菓子協会が主催した『トップ・パティシエールによる最新技術セミナー アルザスの“ジャムの妖精” クリスティーヌ・フェルベール』でフェルベールさんが作ったガレット・オ・ブール・ド・ラ・グラン・メール(Les gslettes au beurre de la grande-mère)を人型で作ったものなのです。つまり、これもマルト・フェルベールさんのルセットです
「その時のフェルベールさんの講習会に出席したシェフたちが、2年後(2004年)のコンフィチュール・ブームを作ったのです。パティシエ・シマで修業していたWenikoさんも、もちろんその伝説の講習会に出席していました
alsa LEVURE CHIMIQUE ALSACIENNE
ルヴュール・シミック・アルザシエンヌ
アルザスのベーキングパウダー
講習会でフェルベールさんが作ったガレット・オ・ブール・ド・ラ・グラン・メールのルセットを見ると、『LEVURE CHIMIQUE 3g』という文字が見えます。これはalsa社LEVURE CHIMIQUE ALSACIENNEというアルザスのベーキングパウダーです
Bredeles au beurre de Marthe Ferber
Maison Weniko
講習会でフェルベールさんが作ったガレット・オ・ブール・ド・ラ・グラン・メールのルセットを見ると、薄力粉、グラニュー糖、ルヴュール・シミック・アルザシエンヌ、重曹、アーモンドパウダー、バターを混ぜてサブレ状にし、牛乳を加えて生地をまとめ、冷蔵庫で休ませてから厚さ5mm程度に伸ばして抜き型(講習会ではガレットだったので菊型)で抜き、表面を湿らせてグラニュー糖をまぶし、ほぐした全卵を表面に塗り、乾いてからもう一度塗って焼いています
「隣に見える星型のココア生地のブレデレは、講習会でフェルベールさんが作ったガレット・オ・ブール・ド・ラ・グラン・メールのアレンジタイプで、上記のルセットにカカオパウダーとシナモンパウダーを加えて作ります
Bredeles aux noisettes
Galette au beurre et aux noisettes de Marthe Ferber
Maison Weniko
おおっ!? これはガレット・オ・ブール・ド・ラ・グラン・メール!?
はしばみの実が透けて見える!…このブレデレはノワゼット(ヘーゼルナッツ)風味です!
Bredeles aux noisettes
Galette au beurre et aux noisettes de Marthe Ferber
Maison Weniko
21世紀最高の焼き菓子を目指して、クリスティーヌ・フェルベール氏のおばあちゃんのルセットにフェルナン・ポワンのフォン・ド・マルジョレーヌのルセットを合わせて再構成したノワゼット風味のブレデレです
Gâteau Marjolaine Maison Paul Bocuse Avril 2008
Bredeles aux noisettes “Marjolaine” Maison Weniko Juillet 2012
アーモンド、ノワゼット、バターなどの材料から作り出される味は繊細で、なおかつ完璧といっても少しも過言ではありません。フランス一、いや世界一と言われたピラミッドのマルジョレーヌに匹敵する豊かな味わいです
Etoiles à la cannelle de Marthe Ferber
Maison Weniko
おお!このエトワール・ド・ノエルは?…10年前の講習会でフェルベールさんが作ったココア生地のガレット・オ・ブール・ド・ラ・グラン・メールを星型で抜いたものです
表面と側面にシナモンシュガーをまぶしてあります。グラニュー糖50gに対してシナモンを3g混ぜたものです
シナモンシュガーをまぶすことによって、甘い香りとカリカリの食感が加わります
2002年10月16日に社団法人 東京都洋菓子協会が主催した『トップ・パティシエールによる最新技術セミナー アルザスの“ジャムの妖精” クリスティーヌ・フェルベール』でフェルベールさんが作った2種類のガレット・オ・ブール・ド・ラ・グラン・メール(Les gslettes au beurre de la grande-mère)。講習会の受講者であり、2005~2006年にかけてのシーズンをMaison Ferberで修業したWenikoさんによって、10年後のフランス革命記念日に人型と星型のブレデレとして蘇りました

アルザス風シュトーレンとは?

ビゴの店 鷺沼店
2009年12月
ベラウェカがオーボンヴュータンで、コンフィチュール・ド・ノエルがLe fruit de l'auroreで、ガレット・オ・ブール・ド・ラ・グラン・メールがメゾン・ベニコで…10年前にフェルベールさんが講習会で作ったアルザスのクリスマス菓子が、現在、日本にいながらにして買うことができるのは大きな喜びです。その日の講習会ではシュトレンも作っていました。私が2009年12月にビゴの店 鷺沼店で食べたシュトーレン・ア・ラルザシエンヌは、フェルベール式シュトーレンに最も近いものだったのです
Le stollen à l'Alsacienne
大サイズ
ビゴの店 鷺沼店
2009年12月
「ビゴ東京のシュトーレン・ア・ラルザシエンヌはストラスブールから30km離れたBischwiller(ビシュウィレー)という田舎町にある親子2代でMOFを取得したブランジュリーArt de pain(アール・ドゥ・パン)のドルフェール氏に教わったルセットをベースにしているそうです」
クリスティーヌ・フェルベール氏「卵がたっぷり入ったブリオッシュ生地で作るマナラとシュトーレンは12月には欠かせません。マナラはアルザスの方言で『坊や』のこと。サン・ニコラ(6日)の前日あるいは当日にマナラを買い、このパンを夕食に食べるという習慣があります。人の形をしたパンを食べることで、また1年健康でいられるようにと祈願するためです。シュトーレンは、幼子イエスを包んだおくるみ(stolle ストール)のような形をしているので、生誕祭である25日以降にいただくパン菓子です」
シュトーレンはアルザスでは12月25日以降にいただくお菓子ですって!? これは意外でした。ドイツの食べ方だと、キリスト教でいうアドヴェント(Advent 待降節または降臨節)期間中に食べるお菓子というイメージがあったのですが…。ドイツではクリスマスの4週間前の日曜日にシュトーレンとロウソク4本を用意し、日曜日ごとに1本ずつ灯していきます。シュトーレンはスライスして少しづつ食べ、イエス生誕の12月25日にはロウソク4本全てに火が灯り、シュトーレンは丁度食べ終わる頃になると教わりました
クリスティーヌ・フェルベール氏「シュトーレンはドイツ起源のクリスマス菓子。ふっくらした縦長の形で、幼子イエスを包んだおくるみ(ストール)のよう。そんなことからこう名付けられました。イエス生誕の12月25日以降にいただきます」
「藤森二郎さんの作り方は…フランスパン専用粉リスドオルと薄力粉半々の生地に生イーストを使って中種を作り発酵をとります。藤森さんオリジナルブレンドのシュトーレン用フルーツミックスを混ぜ、本捏、1次発酵を経て、マジパンローマッセ(ローマジパン)を棒状にし、巻き込み成形します。焼き上がったら、すぐに熱々の澄ましバターにくぐらせ、さらにシナモンシュガーをたっぷりとまぶします。冷めてから粉砂糖をふるって完成。しっかり熟成させた4日目位のものが美味しいとか」
フェルベールさんの作り方は…小麦粉と生イーストと牛乳を混ぜ合わて作った酵母を残りの小麦粉で覆って発酵させます。全卵、塩、グラニュー糖、アーモンドパウダー、カルダモンパウダーを加えてよく練ります。続いてバターを加えて混ぜ、最後にレーズン(フェルベールさんのルセットでは同割の水で割ったキルシュ浸けたもの)、オレンジの皮のコンフィとレモンの皮のコンフィをそれぞれ細かく刻んだもの、砕いたアーモンドを混ぜ合わせ、布をかぶせて発酵させます。打ち粉をしながら一つずつナマコ型に整え、室温で休ませてからオーブンで加熱します。溶かしバターを刷毛で丁寧に塗り、粉砂糖をたっぷりとふりかけて出来上がり。なお、2002年10月16日の東京での講習会では、レモンの皮のコンフィ(citron confites)の他に、すりおろしたレモン表皮(zest citron)も加えていますが、メゾン・フェルベールのシュトーレンのルセットにzest citronは見当たりません
シュトーレン・ア・ラルザシエンヌ(大)
ビゴの店 鷺沼店
2009年12月
おおっ!? 黄色っぽい2つの丸いドライフルーツは何でしょう?
パインです!そしてチェリーまで!…これが藤森シェフオリジナルブレンドのシュトーレン用フルーツミックスだったのか! スパイスもナツメグとシナモンまで加えられていて、フェルベールさんのルセットより進化した感じがします
「アルザス風シュトーレンは軽くてパンっぽいですね! フェルベールさんによると、『シュトーレンはフルーツコンフィとアーモンドが入ったノエルの贅沢なブリオッシュ』ということでした。これほど日本人の口に合うシュトーレンはないでしょうドイツ風シュトーレンは一枚食べれば十分なのに、パクパクと何枚でも食べらるほど軽いのです」
続く

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