マオカラージャケット

マオカラージャケットやスタンドカラーシャツに対して、抵抗を感じる人もいるようである。確かにこれらの服は、現代音楽作曲家・建築家・料理研究家などの曲者に愛用者が多く、一般の人は敬遠しがちだ。しかし、ここで金子流マオカラージャケットの着こなしを紹介しよう。このようなコーディネーションなら、立ち襟に対する抵抗感はなくなるはず。

ベージュの麻のマオカラージャケット¥42,000+衿だけ白いピンクのスタンドカラーシャツ¥13,500+ポケットの位置が変わった白のコットンパンツ¥13,500+素足に白いスニーカーとかなりアクの強い服たちを、ラフに、気軽に着こなす。金子さん「たとえばジャケットひとつにしても、きちんと着るのではなく、ダラッとした感じ。しわだらけのねまきみたいなシャツを合わせたり」
紺の綿のマオカラージャケット¥32,000、タバコプリントのシャツ¥24,000、コットンパンツ¥13,500、水玉の蝶ネクタイ¥6,200、タバコプリントのスカーフ¥7,000(カールヘルム1986年春夏物)シャツと同じ色柄のスカーフを巻いた上に、同系色のボウタイ。ジャケットの袖をまくり、袖口からもタバコ柄を見せている。金子さん「これ、アロハなんです。僕なんかもそうだけど、今(1986年当時)、30代とか40代の人って、若い頃、アロハが流行ったでしょ。誰でも一度は着たことあると思うんですよ。年とともに逆に若々しくなって、おしゃれを自由に楽しめる男でいて欲しいね」
グレー麻ジャケット¥42,000、グレー麻パンツ¥21,000、ギンガムチェックシャツ¥13,000、肩からかけた麻のフェアアイルセーター¥39,000、ネクタイ7,500(写真では見えないが、手にはトレンチコート¥42,000を持ち、ウエスタンブーツ¥70,000を履いている)金子さん「ジャケットだからって肩いからせて着るのではなくて、わざとしわを寄せたり、袖をまくったり、自由に着こなす」

クロワッサン1986年5月10日(No.204)「やっと、日本でも大人のいい服がそろってきた」より


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奥田瑛二さんと小堺一機さんが同じマオカラージャケットを着ていた!

奥田瑛二 小堺一機
綿のマオカラージャケット¥32,000(カールヘルム1986年春夏物) 奥田さんも小堺さんも過去にベストドレッサー賞を受賞している通り、見事な着こなしである。
アンアン1986年4月11日号(No.523)「イメージの私と本当の私」より
左と同じジャケット、シャツ(カールヘルム) 小堺さん「今年は(1986年当時)春のはじめからどこかで”マオカラー”着たいなって、思っていた。でも、流行しすぎは性に合わない。買うなら、オーソドックスなタイプで色なら白か黒かベージュかってところ。”マオカラー”っていうから抵抗あるのかもね。要するに、スタンドカラー、つめ衿の学生服だと思えばいいわけで」
メンズ・ノンノ1986年7月号(No.2)「M・CLOSE UP」より

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