わんだふるはうす マキシム・ド・パリに行く
PART 2

1721年フランス・パリに平凡な銀行家の書記の娘としてジャンヌ・アントワネット・ポワソン生まれる。1743年フランスにジャンヌ・ベキュという私生児生まれる。1749年フランスにヨランド・マルティーヌ・ガブリエル・ドゥ・ポラストロン生まれる。1755年オーストリア・ウィーンに皇帝フランツ1世と皇妃マリア・テレジアとの間の末娘として、皇女マリア・アントニア生まれる…歴史上、どの時代よりも華麗に、どの国よりも優美に大輪の花が開いた18世紀のフランス・ヴェルサイユ…「マキシム・ド・パリ」が、この時代のヒロインたちにちなんだ料理を提供する「マリー・アントワネットフェア」を9月29日まで開催していました。いったいどんな料理やデザートを出してくれるのでしょうか? 2007年9月8日、私ワンダフルハウスは期間限定のフルコース・ランチ「マリー・アントワネット・メニュー」を堪能してきました(^Q^) メニューの数々を順番に紹介いたします。

プティフールが運ばれてきました。コーヒー、エスプレッソ、紅茶の中から好きなものを一品選んでマリー・アントワネット・メニューは終了となります。「マリー・アントワネットに、もっと沢山のデザートを捧げなくては…ワゴンデセールを追加してください!(^O^)/」 ワゴンデセールが運ばれてきました。「ワンダフルハウス様、お好きなものをお好きなだけお選びください」
「ワゴン・デセール」(2100円)一品だけ選んでも、全部選んでも定額の2100円。沢山選ぶと、一品当たりの量は少なくなっていまいます。
こちらは、グラス(アイスクリーム)です。左からマンゴー、バニラ、ショコラ。さっき、タンバル・エリゼでフランボワーズのソルべを食べたばっかりですので、グラスはやめておきましょう。
季節のフルーツのタルト。マンゴー、巨峰、マスカット、オレンジ、パンプルムース(グレープフルーツ)。 ビターなグラッサージュで仕上げられたチョコレートケーキ。マカロンが貼り付けてあります。
カスタードプリン。 いちじくのシャルロット。
ミルフィーユ(ナポレオン・パイ)。「ケーキを4つ全部ください! 飲み物はエスプレッソで!(^Q^)/」
「マキシム・ド・パリ 東京」の初代製菓長だったオーロン氏が創作し、「フランス皇帝が好むほど美味しい(^Q^)」との意味合いから、ナポレオン・パイの名前で呼んだのが、この「ミルフィーユ」(ナポレオン・パイは旧商品名)です。バタークリーム全盛の1960〜1970年代に、苺+生クリーム+コアントローの効いたクレーム・パティシエール(カスタード・クリーム)の味わいが新鮮で、日本人の嗜好にぴったりマッチし、類似品が全国的に広まりました。
ワゴンから選んだケーキとエスプレッソがサーブされました。
ほぅ(^‐^)\…素晴らしい!
マキシムのケーキをこれだけ食べても2100円とは、かなりお得です!\(^○^)/
フランス最高級のチョコレート・メーカー「ヴァローナ Valrhona」社のグアナラ・ラクテ41%を使ったマキシム特製チョコレートケーキの登場です。グアナラ・ラクテ41%は、一般の甘さを抑えたミルクチョコより、さらに糖分を3分の1カットしたタイプで、まろやかなクリームとカカオの香り、そして天然のバニラが効いた優雅で洗練された風味が特徴。マカロンが貼り付いた、表面を覆っている黒いグラッサージュには、同じくヴァローナ社のグアナラ70%を使用。南米産の高品質のカカオ豆のブレンドから生まれたブラックチョコレートで、非常にチョコレートらしい苦みと、わずかな酸味が特徴。底からビスキュイ・ダマンド・ショコラ↑ミルクチョコレートのガナッシュ↑ブラックチョコレートのグラッサージュ。
このシャルロットというケーキは昔からあるもので、洋梨と合わせたシャルロット・オ・ポワールなどがよくありますね。ビスキュイ・ア・ラ・キュイエールという生地とバニラババロワを合わせたものに、季節のフルーツを飾ったケーキです。イチジクとフランボワーズとブルーベリーが乗っています。
アーモンド・クリームを詰めて焼いたパート・シュクレの土台に、グランマニエで香りづけしたクレーム・パティシエール(カスタードクリーム)を絞り、季節のフルーツを盛りつけたタルトです。オレンジ、グレープフルーツ、巨峰、マスカット、オレンジ、苺、マンゴーが乗っています。

私ワンダフルハウスが、”お菓子の中のお菓子”と敬っているのは、このマキシムのミルフィーユで、通称「ナポレオン・パイ」と呼ばれています。
舌触りが絹のように滑らかで、オレンジリキュール「コアントロー」の香り高いクレーム・パティシエール(カスタード・クリーム)と、たっぷりの苺が、繊細なフィユタージュ(パイ生地)の壁で仕切られ、大きな玉のような苺がトップを飾っています。柔らかなクレーム・パティシエールとパリッとしたフィユタージュのバランスが美味いことこの上ないのです!)^Q^( マキシムのミルフィーユは、とても豊かで、人の心を夢見心地にさせてしまいます(~Q~)

Petit Four

最後にプティ・フールをいただきましょう。おおっ!量が多いですね!(^O^)\
小さいながらも風味いろいろ。美味しさと可愛らしさを競うがごとく、8つの顔が揃いました。「ボンボンショコラ」と呼ばれる繊細で美しい一口サイズのチョコレート3個、エメラルドグリーンに輝く果実の女王マスカット2粒、そして今、注目のフランス伝統菓子「マカロン」3個の登場です。
かつて、フランス貴族が優雅に味わった焼き菓子「マカロン」。コロンと丸くて愛らしい、フランスではポピュラーな焼き菓子です。日本人には長年に渡って馴染まなかった甘味の強いメレンゲ菓子が、2000年代に入ってからジワジワとブレイクしてきました。マカロンの歴史は古く、16世紀にさかのぼります。フランス国王アンリ2世に嫁いだイタリアのカトリーヌ・ド・メディシスによってフランス全土に伝えられ、文献に現われたのは17世紀。発祥はイタリアで、語源はイタリア語の「マカローネ」。基本はナッツ類に卵白、砂糖とシンプルな材料の焼き菓子ですが、その多くは、ヨーロッパ人が好むアーモンドの味わいが生かされたもので、地方によって形や風味も様々です。日本でよく見かけるのは、表面がなめらかで生地の下にピエ(足)が出たタイプにクリームをはさんだ「マカロン・パリジェンヌ」。フランス各地のマカロンの中でも、パリのマカロンは品格を備えた繊細な姿と味が特徴です。ナポレオン時代から続くパリの老舗の高級菓子店「ダロワイヨ」では、1832年からすでにマカロンを作っていました。そもそも上流階級の美食家たちがシャンパンを片手に優雅に味わうプティフール(一口菓子)として食されていました。今もパリ本店ではパーティーのケータリングで宴席に花を添えるマカロンのオブジェ(マカロンタワーなど)としても親しまれています。もちろん、ブルジョアなマダムたちのテイクアウトも多いですが、現在は濃いめのコーヒーや紅茶で味わうティータイムの菓子として一般に親しまれています。
抹茶とフランボワーズのマカロン。ねっちりと独特の歯触りです。ワンダフルハウスが初めてマカロンを買ったのは1990年代初頭、通勤途中に立ち寄っていたダロワイヨ自由ヶ丘店で。当時のダロワイヨには、すでに抹茶のマカロンがあり、珍しいので店員に聞いたところ「バニラ・ショコラ・フランボワーズ・カフェ味のマカロンはパリ本店同様のレシピで作っていて、日本人にマカロンを広く知ってもらうために抹茶を作った」と聞いた覚えがあります。
マキシムのマカロンはマカロン・ド・パリ。日本で売られているマカロンのほとんどは、このパリタイプで、卵白をそのまま使う地方のものと違い、泡立ててから使うのが特徴。表面がなめらかなドーム状で、周りにピエという足が出ていて、クリームをサンドしたものが一般的。ピエを出すポイントは生地の合わせ方と焼き加減。まず高温で生地を膨らませて、その後温度を下げ、その温度差でピエを出すのです。
艶やかな表面が美しいパリのマカロンは、極めて高い技術を要するものです。それだけにパリではマカロン一筋に数十年というパティシエもいるほど。パリでマカロンといえば、新作マカロンを常に発表し、現在のマカロンブームを創り出した「Laduree ラデュレ」が有名で、映画「マリー・アントワネット」に出てきたお菓子は全てラデュレが手がけました。監督のソフィア・コッポラはラデュレの顧客で、撮影が決定すると直々に店を訪れて撮影協力を依頼。ラデュレが映画の撮影のために作ったお菓子の数はマカロンだけでも1000個以上とか。ラデュレ自身、映画封切りと同時に、馬車とカメオのデザインのチョコレート菓子をマリー・アントワネットへのオマージュとして発表しました。
続く

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