湘南一の偉容を誇っていた。今見ても斬新な建築物だ。 |
当百科事典の「伊藤五郎」さんの項目にこのような文章が出てきます。『その宇野(亜喜良)さんとの仕事を通していろいろな遊び友だちと知り合っていき、そこでムゲンが登場し、ビブロスが登場し、昼も夜もない、寝てるんだか起きてるんだかわからない生活がはじまっていったのね。翌日の撮影のためのカツラをアシスタントにつくらせておいて、ぼくはムゲンで遊び、そのまま寝ないでカツラを持って仕事に行くっていうこともあった。湘南にパシフィック・ホテルができた頃だから、夜通し遊んで、そのままみんなで海に行っちゃったりね。』当時の売れっ子クリエイター達の生活振りが窺えますが、金子さんも例外ではありませんでした。
金子功が衣裳デザインを手がけた、平凡パンチ女性版1号(1966年6月10日発行)の誌上映画「地球最後の女」。ホテルがオープンした翌年にロケが行なわれた。パシフィックパーク・ホテルの他に葉山マリーナ、豊島園もロケに使われている。当時最先端の遊び場だったのだろう。 | 相模湾を一望できた地上10階のレストランは、大展望の穴場でした。おそらく金子さんたちも撮影終了後に行ったことでしょう。螺旋階段がお洒落です。当時としては珍しい高層のホテルで、広いプール、部屋ごとに色調が違うなど本当に斬新なホテルでした。 |
R134沿いに建つ「パシフィックガーデン茅ヶ崎」。相場より高い価格設定でしたが、道路を渡り、松林を抜ければ、烏帽子岩を正面に望める茅ヶ崎ヘッドランドビーチという絶好のロケーションで人気を呼び完売となりました。思い出のホテルの跡地ということでそれにひかれて買った人も多いそうです。湘南の伝統と歴史に裏打ちされた素晴らしいマンションです。