PART1 素敵なブチック、レストラン、人たち
撮影ARMADILLO
12ページ
データはすべて1982年当時のものです |
店名 |
住所 |
電話番号 |
金子さんのミニ・コメント |
KENZO |
高田賢三の太陽のような笑い顔はパリで出会える最高に”いいもの”である。 |
蚤の市 |
蚤の市に行って感激する度合が他人(ひと)より大きいかもしれない。 若かった時代、映画や写真でしか西洋骨董を見られなかった、あの憧れがあまりに強烈だった。 |
FITZGERALD |
9 RUE DU CYGNE 75001 PARIS |
236−1392 |
男もののいい店が、とても気になるし、よく目につく。 パリは女の買いものの街、と言われたのはひと昔まえの話だ。 |
OPOX RAPAX |
12 RUE DE LA FERRONNERIE 75001 PARIS |
261−9076 |
レ・ア―ルの手編みセーター屋。英国やオーストリアから仕入れる素朴ないいもの。 |
HEMISPHERES |
22 AV DELA GRANDE ARMEE 75017 PARIS |
755−6186 |
新しくデザインされたものは置いていない。品のいいオーソドックスなおしゃれなのだが、あの”ニュートラ”とは決定的にちがう。なぜこんなにもエミスフェ―ルが好きなんだろう。 |
MONSIEUR RENARD |
6 RUE DE L’ECHAUDE 75006 PARIS |
325−7072 |
シャネルの前の時代の大御所、ポール・ポワレの、あるいはそのもっとずっと昔の―――綾絹(タフタ)とレースの裾長の服。人形屋に、おしゃれの歴史がある。 |
AUX MUSES D’EUROPE |
64 RUE DE SEINE 75006 PARIS |
326−8963 |
パリのアンチック屋ほど心の躍る場所はない。古い服、装身具(アクセサリー)、色褪せた造花まで買いたくなる。 |
SORELLE ART DECO |
12 RUE DE L’ECHAUDE 75006 PARIS |
633−5941 |
黒しか着ないような大人の女。年季の入った完璧なおしゃれをごく無造作にしてのける、そんな女が行くアクセサリー屋。 |
PULCINELLA |
10 RUE VIGNON 75009 PARIS |
742−5723 |
プチネラも、蚤の市と同じにパリへ行ったら必ず訪ねる所。カウンターにいる、いかにもフランス女的なマダムが好きだ。 |
花屋 |
サンジェルマンの市場の隣に花屋がある。ハッとするような色の大輪の花が咲き誇っている。 |
LE SOUK DE BUCI |
5 RUE DE BUCI 75006 PARIS |
329−3350 |
カゴ、貝、海綿、インドなどのスカーフ。下町の近くの、ごちゃごちゃに売る店なのだが……。 |
DUTHILLEUL&MINART |
14 RUE DE TURBIGO |
233−4436 |
レ・アール界隈はもと市場だった、その名残でいまも面白い店がある。そこでナプキンを買う。 |
LE RELAIS DE VENISE |
271 BOUL PEREIRE |
574−2797 |
7時に開く店だが、毎日6時半頃から行列ができる。延々と待って美味いものを食べる、この意欲。この店のステーキはとびきりおいしい、焼き方はセニョン(レア)に限る。 |
カフェ・ドゥ・フロール
カフェ・ドゥ・マゴ |
2軒並んだ大きな有名なカフェ。どちらに入るか迷うのも楽しみのひとつ。俳優が来てるかな?(金子さんはカフェ・ドゥ・マゴのほうが好き) |
CHANEL |
31 RUE CAMBON−75001 PARIS |
261−5455 |
ガブリエル・シャネルがここで生きて、ここであの素晴らしいデザインを創った。彼女は恐らく自分自身にいちばん似合う服をデザインした。服も生き方もパリ一番に魅力的であろうとした。パリにはシャネルがいた。いまも、いてほしい。 |
ブチックの店員
SONIA RYKIEL…HELLEN
AGNES B…DAIDO
BLITZ…CHRISTIANNE |
いい服を売っている店にはやっぱりいい女が働いている。店にぴたりの粒選りの女たち。ひとりひとりが個性的な魅力を持っていて、生き生きと忙しそうな瞬間がとくに美しい。 |
公園 |
サンジェルマン・デ・プレの市場の近く、カフェ・ド・フロールの裏のほうに小っちゃなまるでロータリーくらいの公園がある。涙が出るほど好きな場所だ。 |
PART2 パリでいい服みつけた
構成・金子功 撮影・ARMADILLO モデル・くればやし美子 ヘア・CATHERINE(Mod’s Hair)
9ページ
データはすべて1982年当時のものです |
服 |
店名 |
住所 |
電話番号 |
金子さんのミニ・コメント |
手編みのセーター |
FREEGO |
61 RUE DAUPHINE 75006 PARIS |
354−9854 |
サンジェルマン・デプレの裏通りで、木綿の少しやぼなセーターを見つけた。海のある田舎に行きたくなった。 |
蚤の市のセーラー(古着) |
蚤の市CLIGNANCOURT |
小生意気な若い水兵の着た古いセーラー服を、現代女が粋に着ている。 |
胸あてのジーンズ |
Billy Bonny |
3 RUE DE BUCI 75006 PARIS |
326−8882 |
だぼだぼのデニムのパンツで気楽人間たちがパリを歩き回る。ドタドタと”ぶす”に見えたりはしないのが偉い。 |
カラフルなジャンパー |
BLITZ |
18 RUE DU FOUR 75006 PARIS |
354−5997 |
晴れた夏の海の色をジャンパーにしてある。強い赤は照りつける太陽か、または熱烈なおしゃれ精神の象徴? |
モロッコのカゴ |
y’atout |
30 RUE DE BUCI 75006 PARIS |
326−9698 |
気のむくままに出鱈目に色を合わせたような原始的なカゴ。その中に暖かな陽光がいっぱい詰まっている。 |
ルビーのアクセサリー |
REMINISCENCE |
22 RUE DE FOUR 75006 PARIS |
633−3261 |
血の色のルビーと青い海は嘘のようによく似合っていた。パリのニセ宝石、遠い国の民芸調スカート……。 |
ケンゾーのフリル |
JAP |
3 PLACE DES VICTOIRES 75001 PARIS |
236−5686 |
彼をコットンの魔術師と命名するパリの感覚もやはり鋭いと思う。 |
アンチックのブラウス |
AUX MUSES D’EUROPE 64 |
64 RUE DE SEINE 75006 PARIS |
326−8963 |
こういうものがある店に入ると、パリに来てよかった、と思う。こういうものを大切に着るパリ女が好きだ。 |
ハゲハゲの革ジャンパー |
BLITZ |
|
|
結局のところパリ人は流行に弱いのだ。が、流行を自分式にこなす。 |