わんだふるはうす、パティシエ・シマに行く

シャルロット・オ・ショコラ・ノワール

セレブリティ・シェフの元祖「マリー=アントワーヌ(アントナン)・カレーム Marie-Antoine(Antonin)Careme」(1784〜1833)が考案した有名なお菓子がシャルロット・リュスで、21世紀になって、ここで紹介するシャルロット・オ・ショコラ・ノワールに進化しました。アントナン・カレームの時代以降、シャルロットは王侯貴族の食卓や高級レストランや高級ホテルのデザートとして愛用されましたが、街の菓子店で売られるようになったのは冷蔵設備が整った1970年代以降と、意外にも最近のことなのです。「真っ黒いビスキュイ・ア・ラ・キュイエール、ババロワにはシングルプランテーションのクーベルチュールチョコレートを使って、季節を感じさせるソースを添えたシャルロット・オ・ショコラを創ってください!(^O^)/」 2009年7月、日本におけるフランス菓子の情報発信塔であり、日仏の菓子情報に常に敏感で、日夜研究を欠かすことがないパティシエ・島田進さん&島田徹さん親子のお店「パティシエ・シマ」をワンダフルハウスが訪ね、古典的でありながら時代の最先端を行く「シャルロット・オ・ショコラ・ノワール」を創っていただきました。

いや〜、暑いですね(^-^;A 今年は関東甲信地方は例年よりも6日も早く、7月14日に梅雨明けしてしまったのです。
「こんにちは!(^O^)/ 予約していたケーキを受け取りに来ました」
「ん?サファリ?」「こちらは徹シェフの新作でございます」「これをください!」 「タルト・リュバーブも新作ですね」「こちらはチーフ(島田進シェフ)の新作でございます」「これもください!」
パティシエ・シマで選んだケーキは、お隣のラトリエ・ドゥ・シマで食べることができます。
まずはサファリから…
Safari
サファリ
472円
おおっ!? ケーキの上に足跡がついていますよ?
黒豹です!これはブラック・パンサーの足跡です!
ビスキュイ・ショコラの上にサブレ生地が乗っています。アフリカの乾いた美しい大地を表現している感じがします。
トロッと軟らかいパッションフルーツとバニラのクリーム。ケーキクラムとのサクサクした食感のハーモニーを楽しめます(^Q^)〜♪
Tarte a la Rhubarbe
タルト・ア・ラ・リュバルブ
420円
リュバルブ(Rhubarbe)とはタデ科の多年草で、日本ではリュバーブという名で知られています。市場に出回る旬は夏の手前。フランスでは初夏を彩る、コンフィチュールやタルト作りにとてもポピュラーな素材です。
ムラング・イタリエンヌの上にカシスのジュレ。
パート・ア・フォンセの上にムラング・イタリエンヌをたっぷり絞って、表面に焼き色をつけてあります。
アパレイユ・クラフティの中にリュバーブが入っていました!
サクサクのパイ生地にカスタードのような、プリンのような甘いクリーム(アパレイユ)。リュバーブは甘酸っぱい不思議な味わいです。
リュバルブは酸味が強く繊維の多い茎の部分を食用とします。見た目は赤いフキといったところ。酸味が強いので砂糖と一緒に煮てジャムやコンポートにしたり、タルトに入れたりする事が多いです。野菜なのに料理ではなく、お菓子に使われるものなのです。
「ワンダフルハウス様、こちらがシャルロット・オ・ショコラでございます。今回は徹シェフが作りました」「おおっ!?」
Charlotte au chocolat noir
シャルロット・オ・ショコラ・ノワール
製作 島田徹シェフ
特注品
「真っ黒です!(゚O゚)\」
Charlotte aux poires
シャルロット・オー・ポワール
3780円
Charlotte au chocolat noir
シャルロット・オ・ショコラ・ノワール
特注品
「今までの洋梨のシャルロットとは明らかに違う…これはパティスリーのシャルロットではなく、ショコラティエのシャルロットです!(゚O゚)\」
「糸のように細いショコラがトグロを巻いています!(゚O゚)\」
「そして、その中央には金箔が輝いています!」
「これはかなりビターなクーベルチュールチョコレートを使っていそうですね」
「表面にはミルクチョコレートがグラサージュされています」
「上から見ても、横から見ても、真っ黒です」
ここで、島田徹シェフが登場…「ワンダフルハウスさん、ビスキュイ・ア・ラ・キュイエール(フィンガー・ビスケット)が黒いのは、カカオパウダーを入れたからです」「白っぽく見える部分もありますね(^-^)\」「それは粉糖です」
シャルロット・オー・ポワール シャルロット・オ・ショコラ・ノワール
「これは普通のシャルトット・ショコラではない…シャルロット・オ・ショコラ・ノワールと名付けましょう!(^O^)/」
「ほぅ、中はショコラのババロアで、ショコラのビスキュイを1枚挟んであります」「ところで、シャルロット・ショコラにもフランボワーズソースを合わせるんですか?(^O^)/」「夏ですからパッションの方がいいんじゃないかな」と言いながら厨房に引っ込む島田徹シェフ…
パッションフルーツの黄色いソースを期待していたら…出てきたのはフランボワーズソースでした。
「ワンダフルハウスさん、これはフランボワーズソースじゃありませんよ」「ええっ!?(゚O゚)\」
シャルロット・オー・ポワール
フランボワーズソース添え
シャルロット・オ・ショコラ・ノワール
○○○○○ソース添え
「しかし、どう見ても同じですよ?(゚O゚)\」
Charlotte aux poires avec sauce framboise
シャルロット・オー・ポワール
フランボワーズソース添え
Charlotte au chocolat noir avec sauce sangria
シャルロット・オ・ショコラ・ノワール
サングリアソース添え
「ワンダフルハウスさん、それはサングリアソースです」「サングリア?(゚O゚)\」
「サングリアとは、赤ワインをベースにオレンジやグレープフルーツ、レモン、バナナなどの果実を加えて、ほんのり甘くしたスペイン・アンダルシア地方の飲み物です」「スペインのフルーツ入りの赤ワインがサングリアですか(゚O゚)\」
「とろみがあって甘い赤ワインの味がします!(^Q^) フルーツの爽やかな風味がワインに移るので、お酒が苦手なワンダフルハウスでも大丈夫です。これは夏にぴったりのソースですね!」
次はビスキュイ・ア・ラ・キュイエール・オ・ショコラをいただきましょう。
チョコレートのフィンガービスケットです。
普通はメレンゲをしっかり泡立てて粉を加えるだけですが、今回はカカオパウダーも入れたので黒い生地に焼き上がりました。
「軽くてサクサク…ヴァローナのカカオ分100%のカカオパウダー入りなので、チョコレートの味がしっかりします!(^Q^)」
「ワンダフルハウスさん、ババロア・オ・ショコラのクーベルチュールは、ヴァローナのニアンボを使いました」「ババロアにまでシングルオリジンのカカオを使うとは凄い!(゚O゚)\」
ヴァローナのカカオ産地指定のクーベルチュールの中からガーナ産の『ニアンボ』(カカオ68%)を使用したババロア・オ・ショコラ・オリジーヌ・ニアンボ。シングルオリジンのカカオとは、カカオ豆をブレンドせず、特定の地域から採れた1種類のカカオ豆だけから作ったチョコレート。ブレンドしていないので、カカオ本来の野性味や個性が際立っています。地域によって酸味や香りが違うので、カカオの味を楽しみたい人にぴったりです。
「それでは、ニアンボのババロアをテイスティングしてみましょう…強いスパイシーな香り(-Q-)…アタック(最初に舌が感じる味)は優しい味…ほのかな酸味に続き、温かみのある柔らかな苦味が(-Q-)…」
「70%近いカカオ分の割りには上品な味わいです(^Q^)」 「何か具が入ってますよ?」「食感を出すためにクランベリーを入れました」
糸状の飾り、グラサージュ、ビスキュイ・ア・ラ・キュイエール、ババロワ…全てのパーツに高品質なクーベルチュール・チョコレートを使った新しいタイプのシャルロット・オ・ショコラ・ノワールが、パティシエ・シマの島田徹シェフの手によって誕生したのです。

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