わんだふるはうす、パティシエ・シマ&ビゴの店 鷺沼店に行く

2009年ノエル編

パティシエ・シマといえば、アンドレ・ルコント氏の愛弟子にしてルコント氏と共に日本のフランス菓子を育て上げた島田進氏が経営する麹町の名店です。そして、ビゴ東京といえば、芦屋「ビゴの店」のフィリップ・ビゴ氏の愛弟子にしてビゴ氏と共に日本のフランスパンを育て上げた藤森二郎氏が経営する鷺沼、田園調布、二子玉川、港南台、鎌倉にお店があるパンの名店です。2009年12月23日ワンダフルハウスはパティシエ・シマと「ビゴの店 鷺沼店」を訪れ、フランスやイタリアに古くから伝わる素朴で可愛らしいケーキを味わいながら、楽しいイブイブを過ごしたのでした(^Q^)

「ジュワイユ・ノエル!」「ん?ショーウィンドーの中から声が…?(゚-゚)\」
「こっちじゃ、こっち。店に入る前にワシの自慢の酒を見て行け」
「モエ・エ・シャンドン社が誇る最高級シャンパン ドン・ペリニヨンのヴィンテージ2000とエノテーク・ヴィンテージ1990じゃ。2本共最高のコクと深みの極みに達しておる。特にエノテーク・ヴィンテージ1990は、2度目の熟成のピーク“セカンド・プレニテュード”を迎えていて、トースト、ヘーゼルナッツ、チョコレート、そしてスパイスの芳香が漂っておるのじゃ。この2本の神秘的な魅力を最も的確に表現する言葉は、『官能』と『なめらかさ』じゃ」
「メリー・クリスマス!(^O^)/」
「おおっ!? ブッシュ・ド・ノエルが変わりました!(^O^)\」
ブッシュ・クロコダイル・ニアンボ
4200円 カット
420円
「クロコダイル柄の型押しのショコラを貼り付けてあります」
ブッシュ・クロコダイル・ニアンボ
4200円 ハーフサイズ
2100円
「ハーフサイズのブッシュ・ド・ノエルは今年初登場しました」
「エトワール・フレーズも変わりましたね?(^-^)\」
エトワール・フレーズ
(ムース・フレーズ)
アントルメ
3990円
カット
420円
「ワンダフルハウス様、今年のクリスマスケーキは全て徹シェフが手がけたのでございます」

フロマージュ・カシス
3675円

アントルメ
3675円
カット
420円
「このフロマージュ・カシスというのは初めて見ました」

フロマージュ・カシス
3675円

花園
3990円
京王百貨店限定品
「フロマージュ・カシスは、東京新宿花園万頭とコラボして京王百貨店で売り出した『花園』と同じものです」
お隣のラトリエ・ド・シマで予約していたクリスマスケーキを受け取りましょう。
「島田徹シェフ、一番左の大きいケーキは何ですか?(^-^)\」「ワンダフルハウスさん、これは僕からのクリスマスプレゼントです。鷺沼に着いたらこのケーキを藤森二郎シェフともも子に渡してください」
麹町から鷺沼へ…ビゴの店 鷺沼店に到着しました。
「メリー・クリスマス!(^O^)/」
Bruneau
ブリュノー
アントルメ
5号 3360円
プティガトー
 370円
「おおっ!? 鎧塚俊彦シェフのスペシャリテ『ブリュノー』です!(^O^)\」
このブリュノーというケーキは、鎧塚俊彦シェフがベルギー・ブリュッセルの3ツ星レストラン「ブリュノー」で作っていたものです。鎧塚シェフは帰国後、ビゴの店 鷺沼店のシェフ・パティシエに就任してから独立を果たしました。濃厚なムースショコラの中にピスタチオのクレームブリュレ、土台はサクサクしたノワゼットを使った生地になっています。
ネージュ
4号 2310円
ガトーフレーズ
5号 3360円
ホワイトチョコのムースの中に赤いべリーのジュレを入れた「ネージュ」。 厳選された素材を使用した苺の素朴なケーキ「ガトーフレーズ」。
フリュイ・ド・ボワ
270円
ノエル限定商品
「フリュイ・ド・ボワというドライフルーツとレーズンが入ったクリスマスツリー型のパンがありました」
パン・オ・ルヴァン
1480円
ノエル限定品 通常品
「これは凄い!パン・オ・ルヴァンのクープがクリスマス柄になっています!(゚O゚)\」
パン・オ・ルヴァン
1480円
ノエル限定品
「これはクリスマスプレゼントにするとお洒落ですね(^O^)\」

Buche de noel au caramel
ブッシュ・ド・ノエル・オ・キャラメル

大 3700円

Buche de noel au chocolat
ブッシュ・ド・ノエル・オ・ショコラ
大 3700円
今年ワンダフルハウスがビゴの店で予約していたのはブッシュ・ド・ノエルとパネトーネです。

Buche de noel aux framboises
ブッシュ・ド・ノエル・オー・フランボワーズ

小 3000円 大 3700円
ピンクのフランボワーズの大サイズと…
Panetone
パネトーネ
1個 1500円 ハーフサイズ 750円
パネトーネを受け取って…
2階のカフェ・ドゥ・ビゴへ…
「メリー・クリスマス!(^O^)つ□□□」「ワンダフルハウスさん、そのケーキの箱は何ですか?」
パティシエ・シマ
島田徹シェフ
ビゴ東京 社長秘書
鎌倉ごぶっけん 女主人
藤森もも子氏
「この一番大きな箱は、島田徹シェフからのクリスマスプレゼントです(^O^)つ□」
「果たしてどんなケーキが入っているのでしょうか?(^-^)\」
「おーっ! 星型です!(^O^)\」
Etoile heritage pour Momo&Jiro
エトワール・エリタージュ・プール・もも&二郎
島田徹シェフからのクリスマスプレゼント
パティシエ・シマ
パティシエ・シマのオリジナル・コレクションとして、毎年クリスマスに限定販売されている星型ケーキの2009年版の登場です。
「Joyeux Noel!(^0_0^)/」
「私がエトワール・エリタージュの細かいディテールについてご説明申し上げます。チョコレートでできたクリスマスカードをご覧ください。フランス語でメリー・クリスマスのことを”Joyeux Noel(ジョワイユー・ノエル)”って言います」
「オーソドックスな苺のクリスマスケーキやブッシュ・ド・ノエルとは違い、万人受けする食べやすさは意識せず、島田徹シェフが自分らしさを打ち出したクリスマスケーキがエトワール・エリタージュです」
「ヒイラギの飾りをご覧下さい。ヨーロッパでは、森の中の全ての木の中でヒイラギは最も高貴な木とされています。ヒイラギの葉はキリストのいばら(茨)の冠、即ち受難を表わし、赤い実はキリストの血を表わすものとしてクリスマスに飾られるようになりました。クリスマスに教会で飾られたヒイラギを家に飾ると、その部屋は翌年中幸せになるといわれています」
「メレンゲで出来た飾りのキノコは繁栄を表わしているのです。昔の人は、種もまかないのに森にキノコがたくさん育っているのを見て不思議に思いました。なぜ種もまかないのに、何もしないのにキノコが育つのか?…森には精霊がいて、命を誕生させ育んでいるんだと…キノコは幸せのフェアリーとなったのです」
「星の先っちょに貼り付いている白いクリスマスクッキーは『サブレ・ド・ノエル』といいます。スパイスたっぷりのクッキーを可愛い型で抜いてアイシングで飾ったものです」
「星形アントルメの切り方を伝授いたします。少人数でいただく場合は左のように菱形に切り分けて5人前になります。大人数でいただく場合は右のように外側の5つの突起を切り、内側の中心部分を放射状に5等分して10人前になります」
「このサラサラの粉状になったチョコレートは、ピストレでチョコレートを吹きつけたもので『ピストレ・ショコラ』といいます。ピストレとは、チョコレートにカカオバターを加えた柔らかいチョコレート液をケーキの表面に霧状に噴きつける機械で、電動スプレーガンのようなもの。そして特徴のある大文字のMのフォントを御覧ください。これは師匠であるピエール・エルメ氏に習ったそうです」
「Pour Momo&Jiroとメッセージが書かれています。これはFor Momo&Jiroという意味で、つまり島田徹シェフが藤森もも子さんと藤森二郎シェフのために作ったものなのです
「それでは、御両人に先に召し上がっていただきましょう」「うん、さすがに徹だね(^Q^)」「やっぱり、toruちゃんの作ったケーキが一番美味しいな〜(^Q^)」
「さあ、ワンダフルハウスさんもどうぞ」「私もいただけるのですか?(^-^)\」
「それでは、御相伴にあずかりましょう(^Q^)\」
「この断層は…何で構成されているのでしょうか?(゚O゚)\」
「一番上はフランス産高級ナポレオンコニャックが香るカフェクリーム。コニャックのシロップをたっぷり塗ったビスキュイ・ダマンド・ショコラをはさんで2段目と3目は豆の焙煎からこだわったシマ・オリジナルコーヒーを使ったカフェオレ・バヴァロワ。4段目はカカオの風味がしっかりとしたミルクチョコレートムース」
「一番下のサブレ生地がサクサクしていて、いいアクセントになっています(^Q^) 島田徹シェフ、ありがとうございました」
Buche Crocodile Nyambo
ブッシュ・クロコダイル・ニョンボ
4200円
パティシエ・シマ
続きまして、これも島田徹シェフの作品「ブッシュ・クロコダイル・ニョンボ」の登場です。
「ニョンボ」とは、ヴァローナのカカオ産地指定のクーベルチュール「ニアンボ」(カカオ68% ガーナ産)のこと。
「これは面白い! ブッシュ・ド・ノエルの周りに色々なパーツを貼り付けてあります」
「おっ、ワニ革のショコラです!(^O^)\」
「サブレ・ド・ノエルに金箔を施したものもあります。ホワイトチョコレートのクーベルチュールはヴァローナのイヴォワールですね」
ブッシュ・クロコダイル・ニョンボがカットされました。
「中はムース・ショコラとガナッシュとビスキュイ・ダマンド・ショコラですね(^-^)\」
真ん中の白いクリームはマダガスカル産バニラが香るマスカルポーネクリーム。
ニアンボは外側の黒いクロコダイル柄エクラ・ド・ショコラと中のムースとガナッシュに使っています。
ビスキュイにはニアンボは使っていません。ビスキュイにはニアンボのようなシングルオリジンの高級なクーベルチュールは適さないのです。オーブンで焼いた時にチョコレートの繊細な風味が損なわれてしまうから意味がないのです。
「強いスパイシーな香りがします。口に含むとほのかな酸味に続き、温かみのある柔らかな苦味が…70%近いカカオ分の割りには上品な味わいです(^Q^)」
花園
3990
パティシエ・シマ
(京王百貨店限定品)
東京・麹町のパティスリー「パティシエ・シマ」と、東京・新宿に本店を構える「花園万頭」とのコラボレーション企画によるクリスマスケーキの登場です。
「ケーキに何かが散りばめられていますよ?(゚-゚)\」
「黒い小粒のものはショコラでしょうか?(゚-゚)\」
「これは甘納豆?…しかもしっとりと濡れています…こ…これは北海道産大納言小豆とグラニュー糖のみで作られた日本の超高級ブランド甘納豆『ぬれ甘なつと』です!(゚O゚)\」
ティラミスなどに使われるマスカルポーネチーズで作られたケーキ台にホワイトチョコをピストレし、「花園万頭」自慢の「ぬれ甘なつと」をデコレーション。
「ぬれ甘なつと」が主役なので、デコレーションはシンプルに抑えられています。
マスカルポーネクリームの中にも「ぬれ甘なつと」が入っていました。
これはカシスのジュレ。
「おおっ!?これは意外です!生地がほんのちょっとしかありません!(゚O゚)\ 底が極薄のビスキュイ・ダマンド・ショコラ、側面の下半分が極薄のビスキュイ・ダマンドで覆われているのみです。このような生地の比率が少ないケーキは、軟らかくなってしまうと切りにくく、このように形が崩れたり、中からジュレがはみ出してしまうため、家庭で切って皆で分かち合うクリスマスケーキには向かないものなのです」
新宿花園の「ぬれ甘なつと」とは、北海道産の粒選り大納言小豆の姿を崩すことなく、やわらかく煮上げ、見た目にもしっとりと美しい艶を出し、豆芯まで上品な甘味を程よく含ませた舌にとろけるような甘納豆です。一粒食べると止まらなくなります。
島田シェフが「ぬれ甘なつと」との組み合わせに選んだのがティラミスなどに使われるマスカルポーネチーズ。中でも北海道産にこだわりました。「ぬれ甘なつと」の小豆も北海道産で、素材同士の相性が良いのです。
濃厚なマスカルポーネ、酸っぱいカシス、甘いぬれ甘なつとの絶妙なバランスが美味しいデザート風のケーキです。
「カシスの酸味がプラスされると甘さがちょうどよくなって美味しいのです(^Q^)」
シュトーレンとブッシュ・ド・ノエル作りに忙しい藤森二郎シェフ。24日の午後からガレット・デ・ロワの仕込みに切り替わるそうです。「意外な味だね…何!?島田さんはぬれ甘なつととP125のガレットも作ったの?…それじゃあ、俺も四角い“カレット・デ・ロワ”(フランボワーズ・ショコラ風味)とあんこのガレットでも作ろうかな?」
藤森シェフの作ったクリスマスケーキの登場です。まずはミラノ発祥のイタリアのクリスマスのパン菓子「パネトーネ」から…
Panetone
パネトーネ
1500円
ビゴの店 鷺沼店
イタリアのクリスマスに欠かせないパネトーネ。小麦粉にレーズンやドライフルーツとバターを加え、天然酵母で発酵させて、じっくりと焼き上げた素朴な伝統菓子です。
ビゴの店のパネトーネはリスドオル(フランスパン用粉)とスーパーカメリヤ(強力粉)にルヴァン種、卵黄、バターで作られています。生地を紙型に入れ、卵を塗ってオーブンで円筒形に焼いたものです。
ドレンチェリーやパイナップルがくっついています。
Panetone
パネトーネ
750円(ハーフサイズ)
ビゴの店 鷺沼店
「中身はパンです!ミックスドライフルーツが入っています!(゚O゚)\」
ブリオッシュ生地の中にレーズン、オレンジピール、レモンピール、パイナップル、ドレンチェリーが入っています。
ビゴの店のパネトーネはレーズンから作ったルヴァン種を使っています。レーズンからエキスを取るのに1週間、そこから種作りが1週間、パン生地は2日かけて作られるのです。
「生地はしっとりと口当たり良く、新鮮な卵や選りすぐったドライフルーツの香りや味わいがそのまま詰まっています(^Q^)」
Buche de noel aux framboises
ビュッシュ・ドゥ・ノエル・オー・フランボワーズ
大 3700円
ビゴの店 鷺沼店
今年も「ビゴの店」には薪を模ったバタークリームたっぷりのトラディショナルなブッシュ・ド・ノエルが並びました。
このスタイルのブッシュを生み出したのは、藤森二郎氏の師匠であるフィリップ・ビゴ氏。来日してドンクに入社し、最初のクリスマスを迎えた1965年12月の事です。
それでは、ブッシュ・ド・ノエルの元祖とも言える「ビゴの店」のブッシュ・ド・ノエルを紹介しましよう。
「おお!ピンク色が綺麗です!(^O^)\」
「フランボワーズ風味のバタークリームをふんだんに使用しています!」
「ピンクのバタークリームのビュッシュの存在は実は貴重なのです」
パティスリー・フランセーズ・アンドレ・ルコント青山本店
フィリップ・ビゴ氏と共に日本に本物のフランス菓子を伝えたアンドレ・ルコント氏の店にはピンクのブッシュ・ド・ノエルは無いからです。
「Joyeux Noel!ブッシュ・ド・ノエルの一番美味しい部分はどこか知っとるか?\(^0_0^)/」
「もちろん、メレンゲでできたキノコもサックリ感があって美味じゃよ
「正解はこの切り株の部分じゃ。ほうら、こんなに盛り上がっておる
「おーっ!これは凄い!(゚O゚)\」

「切り株部分はクリームたくさんだし、一番美味しそうです!(^Q^)\」
断面は「の」の字のロールケーキになっています。フランスでロールケーキというと、真っ先にブッシュ・ド・ノエルを思い浮かべるのです。
ビスキュイ・ダマンドが流行のフワフワ生地ではなく、しっかりとした腰のあるものになっています。ドッシリとしたバタークリームの力強い口溶けにピッタリ合うように作られているのです。
「キルシュを塗ったビスキュイのアーモンドの香ばしさがフランボワーズの酸味とマッチしています(^Q^)」
「バタークリームが力強くて優しいなめらかさで口の中でじわりと溶けていきます…生クリームより美味です!(^Q^)」

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