わんだふるはうす パティシエ・シマに行く

Galette de Rois au Chocolat Noir
“SHUNSUKE SAEGUSA”

Galette de Rois au Chocolat Individuel

東京ミッドタウンで1月から2月にかけて開催された「Tokyo Midtown St. Valentine’s day 2009〜La Joie du Chocolat ショコラと恋する媚薬たち」。日本ショコラ界の第一人者・小椋三嘉さんをプロデューサーに招聘し、“ショコラとアルコールのマリアージュ”をテーマに、パレ・ド・オールなど国内外の有名ショコラティエ7店が、東京ミッドタウンの特設スペースで珠玉のショコラを限定販売しました。週末には、小椋三嘉さんと三枝俊介氏、ジャン=ポール・エヴァン氏、ミッシェル・ショーダン氏、鎧塚俊彦氏、青木定治氏など有名ショコラティエ&パティシエによるトークショーも開催され、達人ならではのショコラとアルコールの愉しみ方を伝授していました。パレ・ド・オールの三枝俊介氏は、イベント終了後にフレンチレストラン「cuisine francaise JJ」に立ち寄られ、そこでオーナー・シェフのジョエル・ブリュアン氏のいたずら心によって、ワンダフルハウスに引き合わされてしまったのです。アンドレ・ルコント氏の薫陶を受けたワンダフルハウスが、クラブ・ドゥ・ラ・ガレット・デ・ロワ会長 島田進さんのお店「パティシエ・シマ」を訪れ、「ショコラティエ パレ・ド・オール」のオーナーシェフ三枝俊介さんへの手土産として「ガレット・デ・ロワ・オ・ショコラ・ノワール “三枝俊介モデル”」を作っていただきました。

2009年1月6日(火)エピファニー(公現節)の当日、南麻布のフランス大使館の中にあるフランス大使公邸において、第6回「サロン・ドゥ・ラ・ガレット・デ・ロワ」が開催されました。
2009年1月6日
フランス大使公邸で開催された
第6回サロン・ドゥ・ラ・ガレット・デ・ロワに出品した
3種の変わりガレット・デ・ロワ
(パティシエ・シマ)
フィリップ・フォール大使へ献上した直径1メートルのガレット・デ・ロワは、2008年のコンクール優勝者、ガトー・ド・ボワの中野心悟さんと師匠である林雅彦シェフが製作し、奈良県より車で8時間をかけて大使館に運び込まれたものでした。その他にもクラブ会員によるガレット・デ・ロワが展示され、各理事はトラディショナルなクレームダマンドのガレット・デ・ロワに加えて、ショコラやピスターシュなどのアレンジ版も用意して、合わせて100台を超えるガレット・デ・ロワが集結しました。
フィリップ・フォール大使は「フェーヴは芽生え、生命の象徴。おめでたいガレット・デ・ロワを皆さんと共に楽しめることを嬉しく思います。本国フランスでもまさに今日、パレスチナから帰国したサルコジ大統領がエリゼ宮で同じようなガレット・デ・ロワを贈られているでしょう。ガレット・デ・ロワを日本でリアルタイムで楽しめる環境ができたのも、クラブの活動のおかげと感謝いたします(^-^)」と述べられました。
これを受けた島田進会長は「昨年のエピファニーの集いを日仏友好150周年記念の最初の行事として行い、今年も同様に祝えることはクラブとしても大変喜ばしいことです。ご理解頂いた大使に改めて御礼申し上げ、伝統菓子の普及=幸せを分かち合うこととして、よりよい一年になることを願います(^-^)」と返礼。
ガレット・デ・ロワ
グリオット・ピスターシュ
今年は島田会長が初めて変わりガレット・デ・ロワを作ったので会場がざわめく中、三枝シェフが島田会長に声をかけました…
ガレット・デ・ロワ
アナナス・バナーヌ
ガレット・デ・ロワ
プラリーヌ・オランジュ
三枝シェフ「島田さん、ショコラのガレット・デ・ロワは作らないんですか?」
島田会長「ショコラのガレット・デ・ロワはまだ早いんじゃないかな…」
cuisine francaise JJ
三枝シェフ「…と島田さんは言ってました」
ワンダフルハウス「なるほど、そうでしたか(^-^)\ 実は私は御覧の通り、変わりガレット・デ・ロワをコレクションしているのです。これは洋梨の赤ワイン煮込みと白ワイン煮込みを詰めたヴォロヴァン風のガレット・デ・ロワで、パティシエ・シマとメゾン・フェルベールで修業した宮本亜希子シェフに作ってもらいました。私自身もパティシエ・シマの客ですので、島田シェフにショコラのガレット・デ・ロワの製作を依頼してみましょう。作ってもらえたらパレ・ド・オールに持って行きますよ(^-^)/」
L'ATELIER DE SHIMA
そしてついに、ショコラのガレット・デ・ロワは作られたのです…「こんにちは! ショコラのガレット・デ・ロワを受け取りに来ました!(^O^)/」
「ワンダフルハウス様、こちらがショコラのガレット・デ・ロワでございます」「では、拝見させていただきます」
「おおーっ!? こ…これは!?
「着物とエッフェル塔柄です!(゚O゚)\」
「これは、日仏交流150周年のロゴマークです!」
昨年(2008年)は、日仏間の外交関係が開設されて150年という節目の年に当たりました。この150周年を広く両国民に周知し、各種記念事業への一層の参加を得るため、日仏両国外務省が共通ロゴマークの一般公募を行って、716点の応募の中から、このロゴマークに決まりました。これは、真ん中の青を見るとエッフェル塔、白い方を見ると日本の着物というデザインです。作者はパリ在住のフランス人女性 クレール・ポメさんで、着物と日の丸、エッフェル塔をモチーフとし、色彩はフランス国旗の青、白、赤を使ったもの、日本の日の丸の赤も使ったものとなっています。開催された記念事業は、パリにおいて国立ケー・ブランリー美術館における「日本民芸展」、国立ギメ東洋美術館における「金刀比羅宮・円山応挙展」など。日本においても多くのフランス関連文化事業が開催されました。150周年記念イベントを通じて、日仏間の相互理解が一層深まったのです。
着物とエッフェル塔柄ガレット・デ・ロワですが、実は2008年11月に島田会長が作っていて、今回は2回目なのです。ガレット・デ・ロワを乗せてある台はエーグルドゥースの寺井則彦シェフが製作したもので、これもお菓子で出来ています。ガレット・デ・ロワの柄は、この写真では見えにくいですが、ブレッド・ジャーナリスト清水美穂子さんのブログ「ガレット・デ・ロワの夜」で見れます。
左の写真、左から大森由紀子さん、フィリップ・ビゴ氏、島田進会長、藤森二郎氏、林雅彦氏、寺井則彦氏、西原金蔵氏、フィリップ・フォール駐日フランス大使。
ガレット・デ・ロワにナイフを入れるフィリップ・フォール駐日フランス大使。 黒い服の女性はフランソワーズ・モレシャンさんとルコント靖子さん。赤い服の女性は大使夫人でしょうか?
1台目 2台目&3台目
(1台はワンダフルハウス用)
(もう1台は三枝シェフへの手土産用)
「1台目は、オーソドックスなクレーム・フランジパーヌでしたが、こちらは最先端のショコラ…このガレット・デ・ロワは貴重です!(゚O゚)\
クレーム・フランジパーヌとは、クレーム・ダマンド(アーモンドクリーム)とクレーム・パティシエール(カスタードクリーム)を混ぜ合わせたもので、ガレット・デ・ロワに詰める基本のクリームです。
Galette des Rois au Chocolat Noir
“SHUNSUKE SAEGUSA”
ガレット・デ・ロワ・オ・ショコラ・ノワール
三枝俊介モデル
(パティシエ・シマ 特注品)
日本のトップ・パティシエが日本のトップ・ショコラティエに向けて作ったショコラのガレット・デ・ロワ。本国フランスのショコラティエが作るガレット・デ・ロワさえ一瞬のうちに抜き去ってしまった、“5年先のガレット・デ・ロワ”の登場です。
普通のガレット・デ・ロワ ガレット・デ・ロワ・ショコラ・ノワール
SHUNSUKE SAEGUSA
「あまりにも黒い! ここまで黒いと、ショコラ・ノワールと呼ばなくてはなりません!(゚O゚)\」
モーリス・ベルナシオン氏と三枝俊介氏
クラブ・ドゥ・ラ・ガレット・デ・ロワの島田進会長が初めて作ったショコラのガレット・デ・ロワ…それは、BERNACHONの創業者 モーリス・ベルナッション氏の薫陶を受けた三枝俊介氏への手土産として誕生しました。
「このガレット・デ・ロワは何か変ですよ?(゚O゚)\
「彫りが足りないから表面がツルツルなのです!(゚O゚)\
「日の丸の下半分が欠けています!
「この穴は何でしょう?(゚O゚)\」
「反対側から見てみましょう」
「うわーっ! ガレット・デ・ロワに眼が!(゚O゚:)\
ガレット・デ・ロワの表面の模様は、中に火が通りやすくするためにつけるものです。このガレット・デ・ロワの場合、着物とエッフェル塔の単純な線だけしかないので、わざと何ヶ所か穴を開けているみたいですね。
これは、アンティーク・ウオッチに詳しい人しか分からない、ROLEXプリンスのタイガー・ストライプ・モデルを模したものです。
「この粒状のクーベルチュールは?…ペロッ(^Q^)…カレボー社のエキストラ・ビター(カカオ分73%)の可能性が高いです!(゚O゚)\
「おおっ? 島田会長の作品にしては、フィユタージュ(折り込みパイ生地)の層が乱れてますよ?(゚O゚)\」
ガレット・デ・ロワ・ショコラ・ノワール
SHUNSUKE SAEGUSA
普通のガレット・デ・ロワ
「このフィユタージュは上下に分かれています!(゚O゚)\
「何かをはさんであるようですが…?」
「ガナッシュがサンドされています!(゚O゚)\
1985年秋にパリの「La Maison du Chocolat」での短期研修によって、ロベール・ランクス氏の薫陶を受けた島田会長のショコラのガレット・デ・ロワは、ラ・メゾン・デュ・ショコラのガレット・デ・ロワと同じく、ガナッシュを挟んだものでした。
ガレット・デ・ロワ・オ・ショコラ・ノワール “シュンスケ・サエグサ”がカットされました。
この瞬間、日本のガレット・デ・ロワが本国フランスのものを越えてしまったのです。
「おーっ! 中も見事に真っ黒です!(゚O゚)\
「予想していた以上にガナッシュが分厚い!(゚O゚)\
「ガナッシュの下に、真っ黒なクレーム・ダマンド(正式にはクレーム・フランジパーヌ・ショコラ)の層があります!(゚O゚)\」
「香りと色合いから判断すると、フィユタージュ、ガナッシュ、クレーム・ダマンド…全てのパーツに高カカオ分のショコラが使われているようです…たった今、パティシエ・シマのガレット・デ・ロワが、ラ・メゾン・デュ・ショコラやジャン・ポール・エヴァンのガレット・デ・ロワを超えました」
島田進会長「ガレット・デ・ロワは、フィユタージュを2枚重ねて丸く切り取り、中にクレーム・ダマンドが入ります。クリームは最近はピスターシュ風味のものなどを詰めることもあるようです。クリームにチョコレートを入れたりするのは、本来のガレット・デ・ロワというものを理解した上で作られるのでしたら良いとは思いますが…」
本来のガレット・デ・ロワというものを最も理解している島田会長が作った、現在(2009年1月)の時点で世界最高のショコラのガレット・デ・ロワ。5年先を行く衝撃的なガレット・デ・ロワの登場です。
「クラブ・ドゥ・ラ・ガレット・デ・ロワの会合では、個々のメンバーが伝統菓子に対して並々ならぬ思い入れを持っているだけに熱い議論が交わされています。『基礎を守るだけで伝わっていくのか!(`O´)/』『フランスでのトレンドも取り入れなければ意味がない!(`○´)/』という意見に対して、「まず基本ありき。伝統を知らずにアレンジする方向にならないように」と若手を抑えていた島田会長が、逆にここまで攻めてきたのです!(゚O゚:)\」
「古典的・保守的な島田会長をここまでやる気にさせたのは三枝俊介シェフの存在が大きい、と言えそうです。ショコラティエがガレット・デ・ロワを作るなら、こう作れば良いという見本を見せてきたのだと思います(゚-゚)\
「時代の最先端を行くガレット・デ・ロワ…しかし、よく見ると基本を踏まえた上でアレンジしてあることがわかりますね(^-^)\」
ガナッシュが端っこまで詰められている…かなり丁寧に造り込んであります。クーベルチュールは何を使ったのでしょうか?」
島田進会長「パティシエ・シマの定番商品には、現在はヴァローナ、ヴェイス、カレボー、スシャールの4社のクーベルチュールを使用していますが、(このような特殊なガレット・デ・ロワに)必要とあれば何社でも、どこからでも取り寄せて使用します。『自分がいかにそのチョコレートを使って自分の作りたい菓子を作るか』が問題なのですから、メーカーの意向や、あたかも定石のように言われるフルーツなど別の素材との相性などといったものはあくまで一つの参考であって、そんなに重視する必要のないこと。『好きだから、使いたいから使う』ということが一番いいことだと思います。そしてその選んだチョコレートを、実際の個々の菓子の中にどういう風に使っていくか…極論を言えばやってみるしかないのです」
オペラ
(特注品)
「たとえば以前オペラを作った時…」「おーっ!あれは美味しかったですよ!(^Q^)」「どのチョコレートが合うか考えて、自分が好きだと思った最高のチョコレートを選んでやってみたら、チョコレートの味が強くなり過ぎてしまった。オペラとはそういうお菓子ではあるのですが、実際問題としてコーヒーは苦い、チョコレートも苦いとなると、食べる人にとっては少しつらいのではないか、全体のハーモニーがとれた味の方が良いのではないか…だからミルクチョコレートを混ぜてみた…こういうことが私自身のポイントだととらえています」
「菓子というものは、高級なもの、単一種のもので奥に奥に突き詰めていくものではなく、“ハーモニー”。ワンダフルハウスさん、音楽と同じですよ」「もう少しゆっくりお願いします( ..)φメモメモ」「管理的に絶対というものは有り得ない。自分が好きだったら自由に色々なものを合わせて、その味に持って行けばいい。したがって、チョコレートもブレンドした方がいい、と私は考えています」
「シングルプランテーションの単一種のチョコレートが広まってくるにつれて、料理雑誌には『このお菓子には、このチョコレートを使わなくてはダメ』だとか、『このチョコレートには、このフルーツとの相性がベスト』などといったように、まるでソムリエ的な感覚で紹介されているけれど、そうじゃなくていいはず。『ブルゴーニュのシャトーワインに別のワインを混ぜたら変な味になってしまう。それとチョコレートも同じ』という説も聞きますが、チョコレートはそんなにキャパシティーの狭いものじゃないと思います。確かに超高級品であれば抵抗もあるだろうけど、あらかじめ固定観念で縛られてしまう必要は全くない。チョコレートについて、私はそう考えています」「私はチョコレートを甘く考えていました…チョコレートは哲学です!(゚O゚:)\」
「非常に力強い純粋なカカオの風味、マホガニー系の赤みがかった暖かい色…このショコラのフィユタージュは、デトランプにヴァローナのカカオパウダー(カカオ100%)を混ぜ合わせたものだと思われます!(゚O゚)\
パートフィユテ(折り込みパイ生地)を作る時に、最初に作るのがバターを包み込む「デトランプ」という生地。小麦粉、塩、バターを混ぜ、次に冷水を加えて作る『練り粉』です。
「ショコラのクレーム・フランジパーヌの層にも、同じくヴァローナのカカオパウダー(カカオ100%)を大量に混ぜ合わせたことは確実です!(゚O゚)\
「最も大切なガナッシュですが…おっ、これは意外、まず最初に苦味を感じます(-Q-)…そして後味として微かな甘味、ギリギリの所で満足できる計算されつくした甘味です(-Q-)そして何故か、シガーのような枯れた複雑な香りと深みも感じます(-Q-)
「ガナッシュにシングルプランテーションのカカオ100%のクーベルチュールがブレンドされています!(゚O゚)\
この写真のDOMORI社「IL 100%」ではないかもしれません。材料の配合は島田会長の頭の中だけにあり、素人のワンダフルハウスに窺い知れるものではありません。しかし、ショコラティエである三枝シェフは使用したクーベルチュールを全て見抜いたかもしれません。
この写真は、以前、島田会長に試食させていただいた、世界に先駆けてドモーリ社から発表されたカカオ100%の“究極のチョコレート”です。チョコレートのソムリエ ジャンルーカ・フランゾーニ氏はベネズエラで味、香り共に豊かで繊細なカカオ、クリオーロ種に出会い、チョコレート本来の美味しさに魅了されて1994年にドモーリ社を創業しました。栽培から製品に至るまでの全てを自社で手がけていて、世界中のチョコレート愛好家から高い評価を受けています。ワインと同じようにショコラは通になっていく程、真の味に迫って行くようです。
島田会長「私が大好きなチョコレートはヴァローナのカライブ(カカオ分66.5%)。ちょっと苦味があってコーヒーのような味が好きでよく使います。以前はヴァローナのカラク(カカオ分56%)を主に使っていて…もちろん今も使っているのですが…それだけでは飽き足らず、他のものを足したり、色々ヴァリエーションを加えています。パティシエ・シマでは『ミックスチョコレート』と呼んでいるのですが、インパクトの強すぎるカライブとちょっと弱めのカラクを合わせたものを常備し、季節によって配合を変えたりしています。こういうことが私はとても好きだし、チョコレートの世界も広がると感じています。自分のイメージの味に合わせていくためには、色々な味を知って、何種類でも色々なブレンドをテストしてみるといい。合わないものは合わないだろうし。カクテルや香水のブレンドを思い浮かべると分かりやすいと思います」
「このガナッシュのビター度はハンパじゃありません。使われているクーベルチュールは、ヴァローナのカライブとカラクをブレンドした『ミックスチョコレート』ではなさそうです。ワンダフルハウスの予想では、カライブ+ショコラFにも使われているヴァローナのエクアトリアール・ノワール(カカオ55%)+シングルプランテーションの100%高級カカオではないでしょうか? 3種類だけでなく、4種類、5種類以上ブレンドしているかもしれません(^-^:A」
「ショコラのガレット・デ・ロワは美味です! おかわりをください!(^Q^)/」
「ワンダフルハウス様、おかわりでございます」「おおっ!?(゚O゚)\
大きい方はガレット・デ・ロワですが、小さい方はガレット・デ・ロワではなさそうです(゚O゚)\
「ガレット・デ・ロワにしては小さ過ぎる…これはただのパイです!(^O^)\」
島田進会長「ワンダフルハウスさん、小さい方もガレット・デ・ロワですよ」「ええっ!?(゚O゚)\
Galette des Rois au Chocolat Individuel
ガレット・デ・ロワ・オ・ショコラ・アンディヴィデュエル
(特注品)
「これはショコラの一人用ガレット・デ・ロワ…ガレット・デ・ロワ・オ・ショコラ・アンディヴィデュエルです」「アンディヴィデュエル?」「個人的な、という意味です
「おおっ!? アントルメをカットした方は中がからっぽですよ?(゚O゚)\ 「普通はクレーム・ダマンドが詰まっているのに…これはガレット・デ・ロワではありません!偽物です!(`O´)/」
ガレット・デ・ロワである
一人用ガレット・デ・ロワ
ガレット・デ・ロワである
フィユタージュだけのガレット・デ・ロワ
Galette des Rois Individuel
ガレット・デ・ロワ・アンディヴィデュエル
(特注品)
Galette des rois feuilletee
ガレット・デ・ロワ・フィユテ
(特注品)
「ワンダフルハウスさん、これはフィユタージュだけのガレット・デ・ロワ・フィユテです。アンディヴィデュエルとフィユテ…両方共ガレット・デ・ロワですよ」
ガレット・デ・ロワ・アンディヴィデュエルにフェーヴは入っていますか?(^O^)/
フランスではガレット・デ・ロワは一人前、二人前…と様々な大きさで売っていて、一緒に食べる人の数に合ったサイズのものを買うのです
フェーヴが入るのは三人前くらいの大きさからです
「なるほど…一人用ガレット・デ・ロワにフェーヴは入っていないそうです」
ショコラのガレット・デ・ロワだからネーム入りショコラを…上には中身を連想させるものを飾るのです」
「フィユタージュが上下に分かれていて、ガナッシュがサンドされています!(゚O゚)\
食べる直前にオーブンで温めると中のガナッシュがトロリと溶けて、サクサクのフィユタージュと絶妙に絡み合うそうです。焼くとガナッシュが溶けて、上のフィユタージュが下がってくるので隙間は無くなります。
「おっ? 餡子のようなソフトなガナッシュですね(゚O゚)\」(これはオーブンで温めていません)
クレーム・ダマンドの層はありません。フィユタージュ・ナチュール&ガナッシュのミルフォイユ的なガレット・デ・ロワです!(゚O゚)\
Galette des Rois au Chocolat Individuel
ガレット・デ・ロワ・オ・ショコラ・アンディヴィデュエル
Galette des Rois au Chocolat Noir
“SHUNSUKE SAEGUSA”
ガレット・デ・ロワ・オ・ショコラ・ノワール
三枝俊介モデル
「カカオ分の低い軽い味わいのガナッシュとサクサクのフィユタージュが絶妙に絡み合います(^Q^) ビターなシュンスケ・サエグサ・モデルとは全く違うタイプのショコラのガレット・デ・ロワでした」
「ショコラのガレット・デ・ロワをもっと焼いてください!(^Q^)/」
「ワンダフルハウス様、たった今、おかわりが焼き上がりました」
「真っ黒で光っています! これは何ですか?(゚O゚)\
「ワンダフルハウスさん、それはガレット・デ・ロワ・パレ・オールとガレット・デ・ロワ・パレ・アルジャンです」
PALET OR と PALET ARGENT
(2007年に撮影。現在は廃番)
「パレ・オール(金の円盤)とパレ・アルジャン(銀の円盤)といえば、かつてはラトリエ・ドゥ・シマの人気商品でありながら、いつの間にか店頭から消えてしまった幻のボンボン・ショコラです(゚O゚)\
Galette des Rois au Chocolat a la Palet Or
ガレット・デ・ロワ・オ・ショコラ・ア・ラ・パレ・オール
(特注品)
Galette des Rois au Chocolat a la Palet Argent
ガレット・デ・ロワ・オ・ショコラ・ア・ラ・パレ・アルジャン
(特注品)
「あのボンボン・ショコラをガレット・デ・ロワにしてしまうとは…これは凄過ぎる!(゚O゚)\
「島田会長、クーベルチュールは何を使ったのですか?(^O^)/」
「ヴァローナです。ガレット・デ・ロワ・パレ・オールにはカライブ(カカオ分66%)とグアナラ(70%)」
カライブとはフランス語で「カリブ地域」という意味で、カリブ地域産のカカオ豆から生まれたチョコレートです。カライブは味に丸みと格別なフルーティさを与えるカリブ海産のトリニタリオ種を使用。ふくらみのあるまろやかな香り。ドライフルーツ、プルーン、フレッシュなタバコ、焼き立てのパンの風味が特徴。
グアナラはクリオロ種とトリニタリオ種のカカオ豆のブレンドが持つ豊かなはっきりとした風味がほとばしり、南米地方特有の長く口の中に残る酸味と強く立ち上るアロマが、力強いカカオの風味の秘密です。
「ガレット・デ・ロワ・パレ・アルジャンはタナリヴァ・ラクテ(33%)と…」
「…タイノリ(64%)です」
タナリヴァ・ラクテは、マダガスカル島の首都「アンタナナリボ」から名付けられた純マダガスカル産のクリオロ種とトリニタリオ種で作られたチョコレートです。マダガスカル産の豆の芳しさが引き立ち、砂糖の甘さは控えめです。
タイノリは、良質なカカオ豆を産出する原産地にこだわり個性あるクーベルチュールを提案するヴァローナ社の新シリーズ「グラン・クリュ・テロワール」の中の一品。ドミニカ共和国産トリニタリオ種カカオを使用していて、フレッシュな酸味とローストアーモンドのような芳ばしさを併せ持つブラック・チョコレートです。
Grands Crus Dominos CHUAO
(BONNAT)
「ワンダフルハウスさん、これを食べてみてください」「このショコラは?(゚O゚)\」「フランスのヴォアロンにあるボナの『グラン・クリュ・ドミノ』というシングル・ビーンズ・チョコレートです。それは、チュアオ(Chuao)というベネズエラ産のカカオ豆を使ったものです」
ボナの『グラン・クリュ』は全部で8種類。チュアオ(Chuao)の他にはコートジボアール(Cote d’lvoire)、マダガスカル(Madagascar)、セイロン(Ceylan)、トリニテ(Trinite)、エクアドル(Equateur)、プエルトカベーロ(Puerto Cabello)、ハシエンダ・エル・ロザリオ(Hacienda el Rosario)があります。
「強めのスッキリした酸味とタバコの香り(-Q-)…酸味苦味共に強い味の濃さを感じます(-Q-)…これは厳選されたカカオだけが持つ最高峰の味わいです!\(^Q^)/」「ボナはベルナションと同じようにカカオからチョコレートを作っているのです。広尾に店がありますよ」
1種類のカカオ豆だけを使うシングル・ビーンズ・チョコレートは、本当に良質のカカオでしか作れないといわれています。 ボナ社は1904年に世界で初めてシングル・ビーンズ・チョコレートの製造に成功しました。そして、創業100周年を迎えた1983年に新たに「グラン・クリュ」の名でカカオの産地別に7種類のシングルビーンズチョコレートを発表。以来このグランクリュシリーズは、世界中のチョコレートファンを魅了し続けています。
子供の頃からアンドレ・ルコント氏の薫陶を受け、ローラン・デュシェーヌ氏とピエール・エルメ氏の薫陶も受けた島田徹シェフが登場…「ワンダフルハウスさん、これは僕の新作でクロコダイル・ニョンボ(ニアンボ)とアンヴィです」「ニョンボ?(゚O゚)\」「ヴァローナのカカオ産地指定のクーベルチュールの中からガーナ産の『ニアンボ』(カカオ68%)を使いました」
「おっ、ワニ革のショコラです(^O^)\…ほのかな酸味に続き、温かみのある柔らかな苦味とスパイシーな香り(-Q-)…70%近いカカオ分の割りには上品な味わいです(^Q^)」
「ワンダフルハウスさん、チョコレート菓子の50%は原料のクーベルチュールで決まります。しかし、高品質なクーベルチュールを使えば美味しくできるわけではありませんよ。大切なのはコンポジションとコンビネーションです。コンポジションは、どれくらいの比率でチョコレートを使うか。コンビネーションは、何と組み合わせるか。この2点を基に、名前より味をみて、最適なクーベルチュールを選ぶ能力を磨くのです。まずは、チョコレートをよくテイスティングすること。また材料の知識をしっかり持つことは、自由な発想の助けになります。年々チョコレートが多様化する今日、日頃の勉強がますます大切になるのです」「私もチョコレート自体の味わいの豊かな幅と、応用範囲の広さにすっかり魅せられたようです…それでは、金と銀のガレット・デ・ロワをいただきましょう(^Q^)/」
続く

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