わんだふるはうす、パティシエ・シマに行く

青りんごのムース

色や形に凝るのもフランス菓子の重要な部分です。「七夕のために清涼感たっぷりの夏のフルーツを使った星型のケーキを創ってください!(^☆^)/」 2007年7月初旬のある日、フランスの伝統菓子を大切にし、その技術を伝えるパティシエ・島田進さんのお店「パティシエ・シマ」をワンダフルハウスが訪ね、「ムース・ア・ラ・ポンム・ヴェール Mousse a la pomme verte」を創っていただきました。

こんにちは!(^O^)/ 予約していたケーキを受け取りに来ました。
おおっ! カップデザートが増えて夏らしくなりましたね(^O^)\
右下にあるラッピングされたオレンジは何でしょう オレンジの皮を容器にしたゼリーです!\(^O^)/ キャンティのポンペルモ(グレープフルーツゼリー)と同じタイプですね。「フレッシュカシスオレンジゼリーをください!」
こうやって見比べてみると、右の方が高級感があります。
それから、デリスマンゴーと… おっ! これは初めて見ました。マッターホルンも!
注文したゼリーとケーキがラトリエ・ド・シマに運ばれてきました。 「フレッシュオレンジジュース Jusd' Orange」(840円)夏にぴったりのフレッシュカシスオレンジゼリーを、絞りたてのフレッシュオレンジジュースを飲みながらいただきます。
フレッシュオレンジジュースは「Jusd' Orange ジュ・ドュ・ロランジュ」というのがフランス語での言い方。なかなか発音が難しいですが、実はフランスのカフェで、こんなふうに注文すると時としてバャリースとかクーのようなジュースが出てくることがあります。本物の生ジュースなら「Orange Presse オランジュ・プレッセ」と言ったほうがいいでしょう。こんなに並々は出てきません。グラスに1/3くらいの絞ったオレンジと水差しに入った水道水、そして粉砂糖が付いてきます。フランス人は甘党の人が多く、天然のオレンジは酸っぱく感じるので粉砂糖を入れてるようです。
「フレッシュカシスオレンジゼリー」(630円)おおっ!(^O^)\ これは、カクテルの「カシスオレンジ」を爽やかなゼリーに仕上げたものですね。オレンジをくり抜いて器にしているので、見た目も可愛いスイーツです。
最近のワンダフルハウスは、夏ということで、ケーキよりゼリーを食べる回数ががぜん増えてきています。ゼリーってぷるぷるだし、冷たいし、のどごしもサワヤカ(^Q^) 鮮やかな色彩とさわやかな酸味を持つカシスにオレンジを加えて、果汁たっぷりの美味しいゼリーに仕上げてあります。甘さを控え、果実の風味を生かしたまろやかな口当たりが特徴です。
ごちそうさまでした。食べ応えがありました)^Q^( おとなりの「フレッシュオレンジゼリー」の6個入がこちらで買えます。
「マッターホルン Matterhorn」(420円)素晴らしい眺めです!(^O^)\ヤッホ〜 4000m級の山々が連なるスイス・アルプスの中で女王と呼ばれるマッターホルン。マッターホルンはドイツ語で、イタリア語では「Cervino チェルヴィーノ」、フランス語では「Mont Cervin モン・セルヴァン」。スイスとイタリアの国境に位置します。標高4478m、山頂には夏でも白銀の雪を冠するこの美しい山は、古くから世界中のアルピニストたちを魅了し続けてきました。山の麓には焼きメレンゲとミルティーユとフランボワーズが見えます/(^0_0^)\ 山の断面はどうなっているのでしょうか?
山裾はビスキュイ・ダマンド、5合目ぐらいまでの地層はマスカルポーネクリームで出来ている模様です/(^0_0^)\ 頂上付近に見える赤黒い物体は? もう少し山を削ってみましょう。 5合目付近にパッションフルーツ、山頂付近に苺のクーリを発見しました!/(^0_0^)\ (クーリとは、液体状のという意味。何のことはない、苺のソースのことです) ん?この味は(^Q^)…スイートバジル風味の苺ソースです! ケーキにハーブ!?
卵形のつやつやした葉を、ふさふさとつける「スウィートバジル Sweet Basil」。甘くスパイシーな香りで、広く親しまれているハーブです。古代ギリシャでは、「王のハーブ」を意味する「バシリコン・プトン」と呼ばれていました。和名はメボウキ(目箒)。これはバジルの種子を水に漬けるとゼリー状のものが表面にできて、それを使って目の中を拭ったりしたために付けられた名前です。その香りは精神安定、食欲増進に役立つといわれています。イタリアではバジリコと呼ばれ、料理に欠かせない素材です。特にトマトとの相性がよく、スライスしたトマトとモッツァレラチーズにバジルの葉を添えて、オリーブオイルと塩コショウをふりかけた「カプレーゼ」は、前菜の定番。またバジルとオリーブオイルで作るバジルペーストは、別名ジェノバ風ソース。これを使った「スパゲティ・ジェノベーゼ」も、イタリアンの代表的パスタ料理です。チーズ、肉や魚介類ともよく合い、サラダ、パスタ、ピザにと大活躍。食卓に香りと彩りを添え、食べる楽しみを盛り上げてくれるスイートバジルを苺と組み合わせるとは? 「これからのお菓子は、決まりきった素材だけではダメ。フルーツの固定化から離れ、パティシェも新素材を模索しなければならない時代に入ったのかもしれません」と語る島田シェフ。マッターホルンのスイートバジルやブランシュの五穀米、リコッタの胡麻などは、パティシエのチャレンジ精神の現われだったのでした。
「デリスマンゴー Delice de Mangue」(420円)デリス=フランス語で「美味しい食べ物」。つまり、美味しいマンゴーという名のケーキです。
ん?外見が「紅茶のムース」のケーキに似ていますね。 シャンパンクリームの中に完熟マンゴーのピューレ、底と側面にマンゴーの香りを損なわないシンプルなビスキュイ…中身も「紅茶のムース」と同じような造りになっていました。素材をアールグレイ茶葉からマンゴーに変え、製作手法を応用したケーキだったのです。
こんにちは! 私がワンダフルハウスです。私の後ろに見えますケーキは、七夕のためにオーダーした島田シェフの創作ケーキ「ムース・ア・ラ・ポンム・ヴェール Mousse a la pomme verte」のアントルメでございます。 アントルメを紹介する前にプチ・ガトーをもう1回見直しましょう。
「ポンム・ベール Pomme Verte」(472円)ポンム・ヴェールとは、フランス語で「青リンゴ」のこと。島田シェフが考案した、暑い夏でも食べたい気持を湧かせる清涼感たっぷりの青リンゴのケーキ。フランス産の青りんごのピュレを使っています。 それでは、「ポンム・ヴェール」のアントルメを紹介いたします。
「ムース・ア・ラ・ポンム・ヴェール Mousse a la pomme verte」(特注品)おお〜っ!(^O^)\ ☆の上に青リンゴが三つ! これは七夕にピッタリのケーキです!\(^☆^)/
星の形や青リンゴのマジパン細工、サイドのビスキュイのストライプ…このように、形や色に凝るのもフランス菓子の重要な部分なのです。
プチガトーの中身はカシスのムースでした。アントルメの中身もカシスのムースなのでしょうか?
ん? 中身はカシスではありませんね。 青リンゴのムースです! ムースの中央部分からとろっとしたソースが溶け出してきました(^0_0^)\
ビスキュイの比率が高いのは、☆形という特殊な形のため、ケーキの扱いに慣れていない人でも切りやすいことを第一に考えて、生地の比率を多くしているそうです。星形ケーキの切り方は、まず5つの突起を切り、中心部分を放射状に5等分して10人前にするか、全体を菱形に切り分けて5人前にする2通りの切り方があるそうですφ(..)メモメモ
青リンゴのピュレと、リンゴのお酒カルヴァドスがたっぷり入った大人のケーキ。たいへん美味しくいただきました(^Q^) 島田シェフ、ありがとうございました。 
「カルヴァドス Calvados」とは、フランスのCalvados地方で作られている、林檎から作った発泡酒である「シードル Cider」から作る蒸留酒です。 葡萄から作ったワインを蒸留して作れば、ブランデー。 リンゴから作ったシードルを蒸留して作れば、カルバドス。 ですから、カルバドスとはブランデーのように、お酒の種類を示す言葉であり、特定の銘柄を示している言葉ではありません。 また、カルバドスという名称を使うには、フランスでの取り決めがあります。 フランスのCalvados地方で、2年以内の若いシードルを蒸留して作ったものだけが、カルバドスという名称を使うことができます。 このような取り決めからわかるように、カルバドスは香りを大切にしたお酒で、飲むと口の中がリンゴの香りに満たされます。 他の地域でリンゴから作られた蒸留酒は、アップルブランデーと呼び、カルバドスとは区別されています。パティシエ・シマで使っているのは、グヨ社のカルヴァドス。樽貯蔵最低5年のシードルを2回蒸留したもので、純粋性を誇るカルヴァドスの最高級品です。

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