装苑1987年6月号
《ピンクハウス》の金子功が編集する「手作りを楽しむ特集」

この当時の装苑は、デザイナーやタレント、文化人などが1か月交代で編集長を務めた。ちなみに5月号は奥田瑛二、7月号は小林麻美。金子さんは、鷲尾いさ子ら3人の女性モデルを伴い表紙に登場。表紙では、キャップ、綿のギンガムジャケット、ギンガムのシャツ、タイ(色はすべて赤)ブルージーンズに白いスニーカーを着用。

内容 撮影 ヘア&メーク モデル ページ数
表紙 久米正美 杉山佳男
(CLIP)
金子功
鷲尾いさ子
べサイア
西橋優恵
目次
編集長前白(金子功) 藤本毅 金子功
一つのパターンで六つのイメージワンピースとジャンパースカート) 久米正美 ヘア
伊藤五郎
メーク
金湖裕里
(GORO)
べサイア
「僕が初めて公開する実物大パターンつきのドレス。
色、柄、素材に凝るとイメージがどんどんふくらんでいく。」
「まず何よりも布、素材が大事。
布地選びが服のイメージを決める大きな役割を持っていると思う。」
「デザイナーはいわば手作りのプロ。
そのプロが集まってこだわって”PINK HOUSE”の服を作っている。
ステッチ一本、幅の一ミリ、ニミリにも……。」
・リボンの華、レースとプリントの二重奏(ワンピース)
・永遠に好きな水玉柄、モノクロームトーンの独唱(ジャンパースカート)
・高原を渡る緑の風、さわやかなインド綿(ワンピース)
・ちゃめっ気たっぷり元気なデニム(ジャンパースカート)
・夢の続き、静けさをまとう白いキャラコ(ワンピース)
・清潔に、愛らしく、オーガンディの花(ワンピース)
Tシャツのイメージチェンジ 沢渡朔 西橋優恵
「ほんとうは白のTシャツそのままがいちばんいいんだよね。
でも、ちょっといたずらしてみたい時ってあるじゃない。
”へインズ”の、それもLサイズがいいね。」
・フリルをいっぱいつけて、パフスリーブのロマンティックブラウスに
・ギンガムチェックのハンカチーフで、セーラーカラー仕立てのマリン風
・チェックのリボンを前立て風に飾って女の子らしく
・衿ぐりをカットし、水玉のリボンをつけて少しドレスアップ
・ちりめんの袖をつけて、スポーティなTシャツも日本調
・遊び心を発揮して、小花プリントの布をパッチワーク
リトルソーイング、袋物たち 久米正美 べサイア
「少ない布、限られた布であれこれ考えて作るのは楽しい。
僕、こういう小さなソーイングは割と好き。
男の小物を作る感覚で、ステッチをばっさりきかせて。
甘くしないほうがいいね。」
フリルのシンフォニー 沢渡朔 リサ
「これがフリル実業家のフリル。
実業家になるためには巻き狂うほどいっぱい、
変種のカーネーションのごとく豪華に寄せる。
中途半端は嫌い。手作りでもこのくらい徹底したい。」
古着をリフォーム スージー
「ごつい男の古着をリフォームする―――
女の子だけに許される、うらやましい着方だ。」
・ジージャンやジーンズに小ぎれやハンカチーフをパッチワーク
・アーミーパンツの裾を切ったブルーマーズ部隊
・着古した男物のジャケットもリボンで握手
・男物のワイシャツに水玉の蝶を飛ばせて
うちにいるのが好きなリサ
(クッション、テーブルクロス、エプロン……部屋の中の小物たち)
沢渡朔
藤本毅
リサ
「木綿屋さんで生地買って……
これはもう手作りの極致、原点って感じ。
あれ、花を買うような気分だね。」
編集後記(金子功) 藤本毅
合計 33

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