愛する アナデジ
CITIZEN アナデジ

 1981年に、アナログとデジタルが一体となった「アナデジ」なる腕時計が
CITIZENより発売されて、一世を風靡しました。
 そのユニークなデザインの腕時計は、シチズンのホームページ経由で、
シチズン お客様時計相談室」にて修理して頂き、今なお、筆者の腕で
正確に時を知らせてくれています。
 20年間の喜びや悲しみを、筆者と共にしてきたこの「アナデジ」について、

このページで、ちょっと語ってみようと思います。

 尚、例によって、このページは、シチズン時計株式会社、シチズン商事株式会社
とは、一切、関わりの無いことを、あらかじめ、おことわりしておきます!

はじめに−

デジタル時代
の到来!

 

 

 1980年代になって、デジタルの腕時計が登場してきました。
 今となっては、デジタル腕時計なんて、ほんの数百円で買えますが、当時は、
アナログ腕時計並に高額だったように記憶しています。
 だからこそ、「アナログ派」、「デジタル派」なる言葉が流行したのだと思い
ます。
 筆者が1981年に入学した高等学校は、普通科と理数科が設けられていて、
「将来は科学者になるぞ!」と自分の未来像を心に描き、純粋だった筆者は、
理数科に入りました。(今は、こんなだけど......)
 ということで?高校入学祝いの腕時計は、最初は、デジタル時計でした。
 しかし、その腕時計は、数ヶ月後に紛失(盗難)にあってしまったのです。
 幸か不幸か、これがきっかけで、「アナデジ」と出会うことになったのです。
 
 

アナデジの
性能

 

 

 

 もはや、当時のカタログなど、押入を探しても見つからなかったのですが、
「シチズン お客様時計相談室」のKu様(後述)の返信メールによると、1982年
の年末に発売された商品らしいです。
 当時、\30,000 の価格で多機能のアラームやストップウオッチ機能のついた
アナログとデジタル表示のコンビ時計とのことです。
 おまけに、200m防水なんて、もの凄い腕時計だったのです!

 ただし、こちらから送信した画像は、減算処理して鮮明さに欠けていたので、
ウラブタの番号確認で、Ku様は「8950-083563」では?と示してきたのですが、
実際は「8950-084608Y」で、筆者の記憶では、もうちょっと高額で
、\32,000
位だったと思います。

   

19年間、性能
劣化無し!

 

 

 

 

 

 

 以後、2年おきに電池交換を繰り返してきて、2000年末まで、年間、数秒しか
狂わないという驚くべき性能で、筆者に正確な時刻を告げてきたのです。

 ただし、1980年代後半以降、電池交換の度にアラーム音や、ランプがつかな
かったりするというケースがありました。
 ついには、電池交換後、デジタル部分が全く機能しなくなるというトラブルが
生じたのです。
 もはや、寿命かな?と諦めたのですが、それなら、駄目で元々、筆者自身で
恐る恐るウラブタをこじ開けてみました。

 そしたら、部品が一つ、ずれていたのです。
 それから、この部品を、どこにはめるのだろう?と、ジグソーパズルのような
奮闘が始まっちゃったのです。
 そして、「これで、どうだ!」とウラブタを締めてみたら、見事に復活です!

 その後、電池交換の度に、ずれた部品を自分で修復、ついでに、脂汚れも
きれいに拭き取るのです。
 これは、時計屋さんの技術力不足なのか、それとも、筆者同様に、デリケート
な腕時計なので、筆者自身が一番よく解っているのかもしれません。

   

2000年末の
寒波!

 

 

 

 2000年末は、全国てきに、ひどい寒波でした。
 零下の場所に置いておいた「アナデジ」を、出勤間際に腕にはめようとしたら、
「まだ、早いんだなぁ」と、別の時計を見ると「えっ!」ときました。
 ついに遅れ始めたのです。
 あまりの寒さが影響したみたいです。
 腕にはめているときは、大丈夫だったのですが、寒い場所に置いておくと、
ついには、止まってしまうという事態に陥ったのです。

 20年近く愛用してきたので、もう、寿命だと思って、今度の上京時に、新しい
腕時計を、初めて、自分自身で購入しようと決意したのです。

   

大学の先生
の助言

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 2001年3月中旬に、久しぶりに上京しました。
 大学時代、経済統計学の初歩を学んだN先生には、上京前に、研究室宛に
いつも電子メールを出しているので、今回も、時間を作ってくれました。
 ただし、母校の物々しい警備体制には、かなり驚きました。
 なんでも、生協の主流派、反・主流派が衝突したらしいです。
 一般への開放の象徴、「リバティ・タワー」に、OBでも入れずじまいでした。
 でも、そのおかげで、学生時代に、いつも前を通っていても、入ることなんて
なかった夏目漱石の頃から有名な「山の上ホテル(Hotel Hill Top)」で、ランチ
を御馳走して頂けたのです。

 先生の勧めで開設した「小茶ノ水研究室」、難航を極めていて申し訳ないと
思いつつ、腕時計「アナデジ」の話をしました。
 そしたら、20年近くも愛用しているなんて、きっと珍しいことだから、「是非、
CITIZEN のホームページより、電子メールを出してごらん」ということになった
のです。

 先生の腕時計、何でも、ベンツを買っても、お釣りがくるという凄いモノらしい
のですが、よく故障するとか......
 腕時計に凝っていらっしゃるようなので、色々と面白い話をして頂けましたが、
「貧乏、暇無し」の筆者には、夢のような世界でした。
 最近は、腕時計の修理工も減って、技術力も落ちているとのことで、「Kくん、
どうだい?」と言われても、たまたま、自分の腕時計だからこそ、直せたので
あって、ベンツよりも高額な腕時計のウラブタを開けめみようなんて度胸、あり
ませんよ。
 でも、筆者の「アナデジ」には、感心していたご様子でした。

 ただし今回、新しい腕時計を購入するつもりだったので、筆者の大好きな街
秋葉原で、S社製のを買ってしまったのです。

   

シチズンとの
メールの
やりとり

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 東京から帰ってきて、早速、CITIZEN のホームページ宛に出す電子メールの
準備をしました。
 筆者の愛する「アナデジ」をスキャン、加工して添付画像をこしらえました。
 そして、青春時代の喜びや悲しみ、悪酔いしたときも、いつも筆者の腕にまか
れていた、この腕時計の思い出を延々述べて、2001年3月26日の午前9時頃
に送信したのです。

 そしたら、2時間後に返信が来ました。流石ですね〜。
 以下は、その一部分です。もしかしたら、参考になるかもしれないので......

  この時計は電池寿命が約2年です。寒い所で止まってしまうのは、
    @ あまりにも低温(マイナス温度)による電池の不活性の為。
    A 電池の容量が少なくなっている(電池が切れかかった状態)
    B 電池の入れ違い。同じサイズで2種類のタイプがあります。
    C 電気部品の性能劣化。
  などが考えられます。

  修理をご希望でしたら、修理は可能です。 但し、外装部品(ガラス、バンド
  側)等の部品はもうありませんので、基本的に内部だけの修理になります。
  ですから、防水性は保つ事ができません。 非防水時計としてのご使用に
  なります。

  修理価格は \9,000(税抜き)で修理期間は約2〜3週間程になります。

 筆者はこれを了解して、4月1日に発送しました。
 そして、待つこと3週間! 4月23日
「シチズン お客様時計相談室」のKu様
より、修理完了との電話連絡があり、翌24日、見事に甦った、筆者の愛する
「アナデジ」は、感動てきに筆者の手元に帰ってきたのです

 ここで、改めて、「シチズン お客様時計相談室」のKu様に感謝の意を表した
いと思います。
 筆者のわがままを引き受けて頂きまして、ありがとうございました。

   

技術立国
日本?

 

 

 

 

 

 

 

 今回、この一連のことについて述べていくなかで、20年前の腕時計が寸分
狂わずにいて、それが筆者の手元にあるということは、もしかしたら、これは
筆者の誇れることなのかもしれません。
 そして、それは、日本の優れた繊細な技術力の賜なのでしょう。

 と思いつつ、ちょっと、待って!
 筆者のP.C.顧問に組み立てていただいたこのタワー型パソコン。ケースを
開けてみると、韓国製やシンガポール、マレーシアなど東南アジア製、そして、
メキシコ製なども見つかりましたが、日本製はあるのだろうか?

 十数年前、アフリカ諸国から、電子工学などの技術を学ぶために、日本の
大学に留学してきた人たちのことを思い出しました。
 英語で学べるのだと思いきや、講義は全て日本語ということで、技術を学ぶ
前に、難しい日本語をマスターしなければいけない。
 そのような問題がありながら、何故、欧米ではなくて、日本を選んだのか?
 その答えに、筆者は深い感銘を受けました。
 「日本人は、先の世界大戦で、白人に立ち向かった、唯一の有色人種で、
自分たち(アフリカ諸国からの留学生)は、その日本人に憧れているから......」
とのことでした。

   

不沈艦など
は幻!

あとがきに
代えて

 

 

 

 

 日本は、先の大戦の敗戦後、世界にも例を見ないような復興を成し遂げま
した。
 しかし、それは、もう過去のことになりつつあるようです。
 浮かんでいるモノは、いつかは沈みます。「不沈艦」などというモノは、幻に
すぎません!
 東南アジア諸国は、もはや、目指すべき国を、日本から、アメリカへと目線を
変えてしまったではありませんか。
 日本は、かつて、世界をリードした大英帝国のように落ちぶれてしまうので
しょうか?

 でも、安心しました。
 NHK・BS放送で「経済最前線」なるものを見て、家電メーカーの技術屋さん、
一生懸命、頑張っておられました。
 日本初の世界をあっと言わせるような、新技術公開の日は近い!

 以上、缶ビール片手に、長々、失礼しました。




追加!

 

 

 

 

 

 

 

 と、このページは終わるはずだったのですが、なんと、「シチズン お客様時計
相談室」のKu様より、思いもよらず、感謝の電子メールを頂けたのです!

 おそらく、技術屋さんであろうと思われるKu様のメールを、感激して読んでいく
うちに、「腕時計」は、他の工業製品とは違って、常に身につけている物なので、
使う人の人生とともに、一つの時計にそれぞれ違った「物語」がついてくるのだ
ということが、改めて分かりました。

 ところで、そう言えば、最近、腕時計をしている人を、あまり見かけなくなったと
思ったら、携帯電話に、時刻が表示されるているのですね。
 筆者は、携帯電話の類は、持っていないし、使ったこともないのですが、筆者
の知らないうちに、どんどんと進歩していて、今さらながら、驚いています。

 さて、長々と綴ってきましたが、これまでに色々(いい加減な?)Webページを
作ってきた筆者ですが、制作者も、読者も喜べて、更に、シチズン関係者様にも
感激して頂けるなんて、制作者として、こんな幸せなことはありません!

 みなさん、本当にありがとうございました。


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