NHK、宇多田の紅白出場正式断念

歌手・宇多田ヒカル(17)が、大みそかのNHK「紅白歌合戦」に出演しないことが14日、正式に決まった。NHKの海老沢勝二会長が定例会見の席上、宇多田サイドから学業優先を理由に「出場歌手選考リストから外してほしい」との要請があり了承した、と明かした。紅白最大の目玉の辞退に「残念ですが、受け入れざるを得ない」と無念の表情だった。(写真=紅白出場の可能性がなくなった宇多田ヒカル。紅白で歌う姿を見たいファンもたくさんいたが…)

◇出場はおろか司会者の候補とまで噂され、1999年紅白歌合戦の最大の目玉とみられた宇多田ヒカルの出場が完全になくなった。

宇多田サイドからNHKに対し、紅白を辞退する旨の正式な申し入れがあったのは10月5日。宇多田が所属するレコード会社、東芝EMIから同局に連絡があり、島田源領芸能番組部長と天海修一芸能番組部チーフプロデューサーが東京・赤坂の同社を訪れた。

その際、東芝EMIの中曽根純也常務取締役と宇多田の父親で所属事務所「U3ミュージック」代表取締役、宇多田照實(てるざね)氏から「宇多田ヒカルについては、学業優先の方針のため、学校が休みになる冬休みしかレコーディングなどの制作活動に専念できません。従って時期的に重なる紅白歌合戦の出場歌手選考リストから外していただきたい」との申し出があったという。

デビューアルバム「First Love」が、700万枚を突破する前人未到の大記録を打ち立て、社会現象にまでなった宇多田。日本音楽界の1年を締めくくる紅白歌合戦にとっては目玉中の目玉。それだけに、NHKとしては是が非でも出演してほしいところだったが、海老沢会長は「申し入れに従い、選考リストから外れることになりました。いろいろな面で活躍している歌手なのでぜひ出てもらいたかったが、受入れざるを得ない」と淡々とした口調で説明した。

再度出演交渉をするかについては、「あまりしつこくやっても…。現場の方は『あきらめました』といっているし、断念といっていいでしょう。残念ですが…」と無念の表情だった。

宇多田サイドが挙げている「学業優先」という辞退理由について報道陣から「テレビなどに出ているのでは」との質問がぶつけられたが、これには「(学業優先という理由を)素直に受け取りました」と苦笑いした。

いずれにせよ、NHKにとって大打撃であることは間違いないところ。同時に、出場を楽しみにしていた大勢のファンにとっても残念な結果となってしまった。

★審査員には、松坂大輔、上原浩治投手の名前

「紅白」で出場者と並び注目を集めるのが司会者。海老沢会長は「現在全国の放送局で1万人アンケートなどを中心に選考中。まだ決まっていない。番組を盛り上げ、円滑に進められる人を慎重に選考している」と説明した。

司会者については例年通り11月中旬、出場者については11月下旬から12月上旬に発表するという。また、審査員についても現在選考中といい、「野球では、松坂や上原、福留など今年は新人の(当たり)年。リストアップしていると思う」と話していた。

ちなみに今年の紅白は午後7時半から同11時45分(9時20分から10分間のニュースを含む)の放送を予定している。番組終了後は出場者にNHKホールに残ってもらい、続く「ゆく年くる年」で2000年のカウントダウンをする計画。「ゆく年くる年」に関しては午前1時まで延長することを提案、現在検討しているという。

1999.10.15 ZAKZAK