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雪だ、と叫んだあの頃  2024 03 08 
旧暦一月二十八日





午前五時半過ぎ、いつものように起きた。
窓のカーテンを開ける。
おや、また雪景色か。

そういえば、ちいさい頃には雪が降れば嬉しくて仕方がなかった。
今は、どうだろう。
胸裏にポッと明かりが灯るくらいの喜びはある。
子どものころのように家を飛び出さないのは
ただ歳をとったからだろうか。
いや、無邪気だったころとは違って、
雪が人の暮らしを脅かすもの、と知ったからかもしれない。
雪に埋もれて命を落とした友人もいた。
初々しい細胞はとうに死んだのかもしれない。

午前11時、晴れ渡っていく空。









Sence 2000