どのように学部4年間を過ごすか



大学院受験を念頭に置いた上で、どのように学部の4年間を過ごせばいいの
かを簡単にまとめてみました。数学科の場合を主にしています。
実際には、大学院入試は4年次の夏なので、そこまでをまとめています。

・大学一年次
主に大学一年次では線形代数と微分積分を学ぶことになると思います。完璧
にマスターとまでは言わないまでも、せめて基礎的な計算くらいはできるよ
うにしておけばいいでしょう。ただ、一年生の時からあまり数学ばかりにこ
だわる必要もありません。むしろ、それ以外の教養科目、語学などをしっか
りとしておいた方がいいのです。後々になって自らの首を絞めることになら
ないように、早めに取得することの出来る単位は取っておきましょう。せっ
かく苦労して大学に入ったのだから少しは遊びたい、という気持ちもあると
思いますが、どこの大学でも2、3割の留年者がいることを考えるとあまり
楽していけるはずはありません。せめてその程度の危機感は持って大学生活
に臨んで下さい。
教職の単位を希望する人にも同じことが言えます。人よりも余分に単位を取
らなければいけないのですから、後に回すと苦しくなってくるのは言うまで
もありません。
余裕があれば、この時期にコンピューター関連の講義にも出席してみるのも
いいでしょう。数学に限らず、理学系、工学系ではコンピューターは欠かせ
ないものになっています。本を見てでもいいですから簡単なプログラムが書
ければそれで十分です。

・大学二年次
たいていの数学科の場合は、二年生では線形代数、微分積分の延長的な内容
に足を入れることになると思います。ここでもとにかく基礎力を身につける
ことが大切です。後でやり直したときに、一からやり直すのではあまりにも
効率が悪すぎます。そういう意味で、後で見直したときにすんなり入れるよ
うに基礎的なことは最低限理解しておきましょう。
また、二年生から徐々に数学の専門科目も入ってきます。演習も少しずつ時
間的に多くなってくるでしょう。大切なのはこれらの科目の単位はできるだ
け落とさないように、ということです。来年取り直すのではあまりにも負担
が大きくなってきます。
二年生とはいえ、数学以外の教養科目もおろそかには出来ません。欲を言え
ば、語学、教養科目は二年生の間に全て終わらせておいて、三年生からは専
門一本で済むようにしておきたいところです。教養7、専門3くらいの比率
で考えておけばいいと思います。
教職を希望する人は、教職科目もできるだけ二年生の間に取っておきましょ
う。目標としては、教職科目の2/3くらいまで取っておきたいものです。

・大学三年次(前半)
三年生になると、いよいよ専門科目中心になってきます。まず、単位を極力
落とさないことを第一に優先させましょう。ただ単位を取るだけでは意味が
無いという教官もたくさんおられますが、理解することばかりに重点を置い
ていると大学4年間で130前後の単位は不可能に近い数字です。そのへん
の折り合いはうまく自分の中でコントロールしましょう。
演習もあまりおろそかには出来ません。演習でいろいろ問題を解くと自然に
今まで分からなかったことが分かるようになってきます。
教養科目を残している人はこの辺でケリをつけましょう。三年生の後半から
はいよいよ大学院入試に向けた勉強を開始しなければなりません。そのため
にも負担は最小限に押さえたいのです。
夏休みにはもう一度一・二年生の線形代数・微分積分の復習を行うといいと
思います。長い夏休みを利用して、ここでこの二つを完璧に仕上げましょう。
夏休みにこれだけでもしておくと後がすごく楽になります。大学院入試では
基礎科目は教養の範囲(線形代数、微分積分、初等複素関数論)から出題さ
れることを考えると、これだけで1/3くらいは終わらせたことになります。

・大学三年次(後半)
三年生の後半で一番大事なのは、ここで卒業に必要な単位をほとんどそろえ
ておくことです。大学院入試を考えると、四年生での単位は無いものと考え
た方がいいのです。教養は言うまでもなく完璧に終わらせなければいけませ
んし、取りこぼした専門科目もちゃんとリカバーしておきましょう。
大学院入試に向けた勉強としては、複素関数論を仕上げておくことです。こ
れで、夏休みの線形代数、微分積分と併せて、基礎科目は完全制覇になりま
す。これだけでも気は楽になります。
教職を希望する人は、教育実習以外の単位は全て取っておきましょう。そう
しないと4年生では教育実習で2週間(中学の場合は4週間)のブランクが
できてしまうからです。実習中は大学院入試に向けた勉強はもちろんのこと、
それ以外の大学に関する勉強も全くできないと考えておいた方がいいのです。

・大学四年次(前半)
たいていのところでは、四年生で卒業研究ということでセミナーが課されま
す。これはしっかりとしておきましょう。特に自分の所属する大学の大学院
を受験するときは、セミナーでの態度も評価に加えられると見なしておいた
方がいいくらいです。また、セミナー担当の先生には自分が不利になること
は一切伝えないでおきましょう。例えば、〇〇が苦手とかそういったことは
言わない方がいいのです。余計なことを言ってしまうと、面接の際に「君は
以前私に〇〇が苦手と言いましたね。」と突っ込まれてしまう危険性がある
のです。
さて、入試に向けた勉強としてはまず基礎科目に見落としはないか、問題集
などを利用してチェックすると同時に、専門科目の勉強も進めておきましょ
う。専門科目は入試でも選択なので、自分の得意な分野を重点的にやればい
いのですが、選択ということは言い換えると簡単な問題が選べる、というこ
となのです。より簡単な問題を選択するためには代数・幾何・解析まんべん
なくやっておく必要性があります。代数ではガロア理論、幾何ではホモロジ
ー論、多様体論、解析ではルベーグ積分論などをやっておくと、選択の幅は
大きく広がります。
教職を希望する人は教育実習が5月、6月頃にあると思います。その間は実
習の方に集中する意味でも他の勉強はできないと考えておきましょう。つま
り、教職希望の人は他の人より準備期間が二週間短いと考えなければいけま
せん。しかし、それを言い訳にすることはできません。面接でも実習に行っ
たことはできるだけ隠しておきたいものです。実習に行ったからと言って、
酌量の余地があるわけではないですから。


PowerSoft
ゲームソフト通信販売!!店頭まで足を運ばなくても新作
ソフトが発売日にお手元に届きます!!
INS Net64
話題のISDNでインターネット高速接続!!これで電話中でも
インターネットが楽しめます!!
DVDディーラー
DVDがすぐあなたのお手元に届く!!到着日指定可能!!

ホームに戻る