ＴＯＫＵ約寄稿


このコーナーは私が毎回一つのテーマを取り上げ、それについて勝手に意見
を述べていく特約寄稿（コラム）です。


第５回：これぞ東海パワー（�@ＣＢＣ信者）


東海地方っていうと普通、愛知、岐阜、三重の三県を指すんですけど、この
地方って他では見られない独特な文化みたいなものがあるんですよ。（まあ
どの地方にも独特の風習みたいなのはありますけど。）今回と次回はそれに
ついてちょっと書いてみようと思っております。
この東海地方にはＴＢＳ系列のＣＢＣっていう民放があるんですけど、結構
大きいところでラジオ局もあるんですよ。ＣＢＣラジオっていう局が。ＣＢ
Ｃは歴史が結構古くて、日本で初めて設立された伝統ある民放放送局なのや
けれども、やることはけっこう斬新な気がしますねえ。だって美人女子アナ
８人をＬＰＢ（Love Power Beauty）っていうグループでＣＤデビューさせて
しまうんですから。ＴＰＤ（東京パフォーマンスドール）のパクリやないか、
ってちょっと思ってしまいますけど。
このＣＢＣでテレビの方では「ミックスパイ下さい」、ラジオの方では「富
田和音株式会社」って番組が以前放送されていたんですけど、もう熱烈なフ
リークがめちゃくちゃおったんですよ。まだ俺が小・中学生のころやったん
やけど、学校では特に男子の間でこの二つの番組はかなり人気あったからね
え。
どんな番組かっていうと、「ミックスパイ下さい」の方は夕方の月〜金放送
で、東海地方のことをいろいろと紹介する番組なんですけど、この番組の見
どころはやっぱり日替わりの女性アシスタントとゲストなんですよ。司会の
小堀アナのアシスタントとして起用された女性タレントには、加藤紀子、羽
田恵理香、優香、武内由紀子、酒井彩名、村田洋子、等々といった有名な方
々がそろっていましたしねえ。
これらの方が日替わりで登場するだけでも結構贅沢な番組なんですけど、さ
らにゲストが毎日のように登場するんですよ。だいたいがこの地方で行うラ
イブや舞台なんかの告知のために登場することが多かったんですけど。
で、「富田和音株式会社」（通称、富かん）の方はいろいろなテーマを基に
リスナーがハガキを出すっていう、夜のＡＭ放送の王道をいく番組やったん
ですけど、他の番組と大きく違うところは、ラジオでハガキが読まれるたび
に「持ち株」が増えていって、この「持ち株」によっていろいろな商品がも
らえたりするんですよ。いわば「持ち株」が得点ってわけなんですけど。
この二つの番組の人気はとにかくすごかったですよ。「ミックスパイ下さい」
の方は「夕焼けニャンニャン」的存在でしたからねえ。俺もこの「ミックス
パイ下さい」が見たいばっかりに、学校から家まで猛ダッシュで帰ったりす
ることもしばしばでしたから。
で、夜はＣＢＣラジオにチューニングして「富かん」を聞くわけですよ。同
じ系列ということもあって、「ミックスパイ下さい」に出演したゲストが「
富かん」にもゲスト出演するってことが多くて、好きなゲストが登場すると
きはもうめちゃくちゃ楽しみでしたね。完全にこの二つの番組にはまってい
ました。けど、この二つの番組にはまっていたのは俺だけじゃないんですよ。
友人の間でもすごい人気で、学校でもこの二つの番組にはまっている「ＣＢ
Ｃ信者」が数え切れないくらいぐらいおりましたからねえ。
けれども、「富かん」の方は俺が中学三年の時に終わり、「ミックスパイ下
さい」の方も今年の三月で終了してしまい、本当に熱烈な一ファンとしては
がっかりしましたよ。大学に入学してからも、帰省したときに「ミックスパ
イ下さい」を見ることが楽しみでしたから。
最近僕は思うんですけど、この「ＣＢＣ信者」が減ってきているような気が
するんですよ。ラジオの方はともかくとして、テレビの方では「ミックスパ
イ下さい」が放送されていた時間帯はニュース中心の報道・情報番組になっ
てしまったんですけど、こんなこと言うたら失礼かも知れませんけど、小中
学生ってニュースとかあまり興味ないでしょ。以前のようなフリークは学生
の間にはあまりいないんとちゃうかって思うんですよ。
きっと俺たちの頃のように、この番組が見たいから急いで学校から家に帰る、
っていう小中学生は今はほとんどいないと思うんですよ。確かに家でテレビ
なんか見ているよりも外で遊んでいた方が健康にはいいですけどね。けれど
も、この二つの番組は当時の俺たち小中学生を引きつけ、そして小中学生の
ことを考えて作られた番組やったんですよ。
「ミックスパイ下さい」では夏休みの最後に宿題の自由研究や絵日記のため
にということで、夏休み中の天気を教えてくれたりしてたんですよ。最近で
は新聞でもそういうことやってるらしいですけど、この番組ではずっと前か
らそういうことやってましたしね。「富かん」の方では学生を中心に悩み相
談のコーナーを当初からやっていたし、何よりも最終回で司会の富田アナが
「間違っていることははっきりと間違っていると言える大人になれ！」って
言ったのが今でも残っているんですよ。きっとこの二つの番組に共通してい
たコンセプトは「健全な青少年の育成」だったんじゃないかなあって今にな
って思うんですけどね。
最近、犯罪の低年齢化とかいろいろ言われてますけど、それに歯止めをかけ
る一つの材料となるような学生を引きつける番組をＣＢＣでやってほしいで
すね。
以前のような「ＣＢＣ信者」が増えて、「すごいぜ！ＣＢＣ！！」って思え
るように、そんな放送局になることを期待しています。元ＣＢＣ信者として。



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