スイスアルプス ロングスティ 2004 

ワイルドフラワー&ハイキング 

 2001年に続き、再び訪れたスイスアルプス。今回は、グリンデルワルトとツェルマットでは各1週間ずつシャレーに宿泊し、日程の制約を気にすることなく、連日のハイキング三昧を堪能しました。このほか、シャモニーでのハイキングとルツェルン、ベルンなどスイス各地の小観光も楽しむことができました。とりあえず、静止画とスライドショー(自動)等をアップしました。

DVD申込はこのページの最後にあります。

静止画&スライドショー
シャモニー グリンデルワルト ツェルマット

★スライドショーは5秒で次の画像に自動的に変わります。別に手動で自由に鑑賞できます。

 

スイス・ロングスティ旅行の日程等

★利用旅行会社   クラブツーリズムの世界の山旅シリーズ「スイスアルプス一周ロングスティ21日間」

★日程概要  ルツェルン1泊(ホテル)、シャモニー3泊(ホテル)、グリンデルワルト7泊(シャレー)、ツェルマット7泊(シャレー)、チューリヒ1泊(ホテル)

★シャレーの生活
 今回のツアーの目玉はシャレーに長期滞在し、日程に制約されない自由なスイス生活を満喫すること。シャレーは「スイス風山小屋ホテル」といった感じで、メインストリートから少し山側高台に入った静かなスイスらしい自然の真っ只中に立地し、ホテルでは味わえないスイスアルプスライフを経験できました。
 建物は、グリンデルワルトでは小規模なロッジタイプ、ツェルマットではやや規模の大きいペンションタイプでした。
両地区とも、広さ設備等はほぼ共通で、占有区画はベッドルームおよびミニキッチン付リビング、バスで構成され、ホテルのスィート並の広さがあります。
 ワンルームマンションで自炊する場合とほぼ同じです。

★食品買い物事情 
 3都市とも中心部にスーパーがあり、食材、日用品のほとんどの買い物に不自由はありません。
但し、物価は高いです。上高地や軽井沢のような高級リゾート地で買い物すれば高いのに、更にスイスの高物価水準もあり、いたし方ありません。
それでもレストランでの外食の半額以下ですみます。
食品の価格はほぼ゛日本のスーパーの2倍程度と考えて良いでしょう。酪農王国スイスなのに牛乳やバター、卵等の乳製品も高いです。果物、野菜類は新鮮で種類も豊富ですが、大半はイタリアなどからの輸入品とのこと。
 石鹸、歯ブラシ、シャンプー等の日用品は2〜5倍、衣類は2〜3倍、また地元ヨーロッパ製スポーツ用品も日本のほうが概ね安いようでした。必要なものはなるべく持参したほうが賢明です。
 スイスの名誉のため、安くておいしかったものを紹介すると、第一はアルコール類。まず缶ビール500mlは地元のもので0.8sf約80円と安く美味しい。ミネラルウォーターより安い。ドイツやオランダからの輸入物でも1.5sf、ちなみに日本からの輸入品は5sfでした。ワインも大衆品でも安くて美味でした。
 毎日食べる町のパン屋さんのパンは、焼きたてで、しかも日本の約半額で美味しい。

 日本米は探したが見つかりませんでした。USAカリフォルニア産と称する米も、買ってあけてみたらタイ米でした。
肉類は意外と種類がなく、豚肉中心で、高くて品質もいまいちでした。牛肉は余り見かけません。町の肉専門店にはステーキ用の牛肉がありましたが、高くて余り日本人好みのものではありませんでした。
魚類にいたっては、ノルウェー産の鮭が少しあるだけでした。
 ハム、ソーセージとチーズ類は豊富でした。値段ももちろん日本より安くはないです。
パリやローマのスーパーと比較することが無理で、そもそも高級リゾート地ですから価格もそれなりということでしょう。
 
★食 事  
 朝食のすべてと夕食の2/3は、近くのスーパーで食材を買ってシャレーで自炊し、経済的に済ませました。
ミニキッチンには電磁調理器と冷蔵庫、ひととおりの食器類が備わっているので不自由はありません。
 飲料水は、3地区とも水道水がカルキ臭もなく飲用して何ら問題ありませんでした。ちなみにミネラルウォーターはビールよりも高い値段です。

★ハイキング
 本ツアーでは、ほぼ毎日自由参加(交通費各自負担)のハイキングコースの案内があり、初めての地理不案内な参加者でも楽しめます。コースは初中級中心で、体調等を考慮して選択できます。
 私はスイス2回目で土地勘もあるので、適宜選択しながら、案内とは別のコースへ出かけたり、途中で分かれて他のコースに回るなど効率的にハイキングを楽しみました。
日程に制約される普通のツアーではこの自由度は味わええません。例えば、お目当ての山の上に行って天候が悪かったら、別の日に再度行けばよいのです。気に入れば何度も行ったり、気に入った場所で十分に撮影して一人で宿に戻ることもできます。

★天 候 
 トップシーズンのスイスでも天候だけは運不運があります。今回の旅行でも、真っ青な快晴の日は1/3、雨は2日、残りは薄曇りでした。バッハアルプゼーは、今回1回目は曇りで撮影には良くない天気でしたが、2回目には快晴でベストコンディションでした。
 撮影が目的の人は、日程の余裕と自由度のない普通のパックツアーでは多分満足する結果は得られないでしょう。


 以下は今回の旅行で歩いたコースの概要です。約半数はツァーで案内してくれたコース、それ以外は自分で行ったコースです。

★ハイキングの内容★
日付 地域 コース 時間 内           容
7/22 シャモニー
シャモニー針峰下コース
プラン・ド・レギュイュ〜モンタンベール
4H

メール・ド・グラス氷河
 シャモニーでは最もポピュラーなコース。エギュイュ・デュ・ミディ展望の後、途中駅のプラン・ド・レギュイュからシャモニー針峰直下のほぼ水平コースをモンタンベールまで歩く。このコースは2001年に経験しているが、前回雲がかかってよく見えなかったド・リュも今回は明瞭に見えた。しかし前回よく見えたモンブラン山頂はなぜか4日間とも雲に覆われて現れなかった。
 
コースのハイライトは、終点近くのビューポイントで、ややきつい登りがあるが、登り終えるとメール・ド・グラス氷河とグランド・ジョラス、ド・リュ針峰の大パノラマが鑑賞できるお勧めコース。
 花はアルペンローゼが多く、ほかにもドロニクム類、カンパニュラ等コ゜ス沿いに多数見られた。
7/23 シャモニー
赤い針峰群下の白い湖コース
アンデックス〜ラックブラン〜フレジュール
4H

ラックブラン
 上記コースとはシャモニー谷を挟んで平行する、赤い針峰群の山上湖ラックブランを目指すややきついコース。対岸のモンブランやメール・ド・グラス氷河、シャモニー針峰群の大パノラマの全貌が楽しめる。
 
7月下旬なのにアンデックス付近には数カ所雪渓があり、やや難所。ラックブラン湖面に映るはずのモンブランもあいにく名物雷雨の歓迎を受け、急いでフレジュールまで退散する羽目になった。
 天気がよければ再度挑戦したいコースである。
花は、ごつごつした岩場のコースのためあまり見かけなかった。
7/25 グリンデルワルト アイガートレイル
アイガーグレッチャー〜アルピグレン
4H

アイガートレイル
 アイガーグレッチャー駅のホームから、標識に従って、アイガー北壁の急斜面下をトラバースするコースです。常に右手にアイガー、左手にグリンデルワルトの村を下方に見ながら進みます。
 コースの両側には多数のワイルドフラワーが見られます。
 滝のあたりからアルピグレン駅に下って終了。
このコースの下側を並行してアルピグレンに行くコースを歩く人は多いが、こちらのコースの方がはるかに見晴らしもよく空いているし、花も大変多いのでお勧めです。
7/26 グリンデルワルト
縦走ロングコース
フィルスト〜バッハアルプゼー〜シーニゲプラッテ
7H

ファウルホルンからの
ベルナーオーバーラント山系
 健脚向けのロングコースです。急な登りはバッハアルプゼーからファウルホルンに登るところだけです。とにかく距離があって歩きがいのある。ただ長いだけではなく、変化に富む湖と山の織り成す大パノラマコースです。
 
 朝一番でフィルスト行きのテレキャビンに乗り、バッハアルプゼーまではおなじみのコースです。バッハアルプゼーから先は、余り行かないようですが、尾根伝いに右手にプリエンツ湖、左手にユングフラウ山系を眺めながら、大自然の中をはるか先のシーニゲプラッテを目指します。
 
バッハアルプゼーを過ぎてから ファウルホルン山頂への登りが一番の難所です。山頂レストランで昼食兼休憩をとり、この後はひたすらゴールを目指します。
 
 昼食はファウルホルンのレストランで済ますのが良いでしょう。
 その先、唯一の休憩ポイントであるウェーバーヒュッテで、コーヒータイム。後は急な登りはなく、ゆっくりと景色を眺められます。途中、真夏でも一部北斜面には雪渓があり、滑落しないよう細心の注意が必要です。
 シーニゲプラッテからの最終電車は18時なので、余裕があれば植物園を見学してもよいでしょう。
 
 このコースは、途中から引き返したり、ショートカットする道はないので、天気の良い日に朝一番で、時間と体力にゆとりを持って出かけてください。1日かけてとにかく長い歩きガイのあるコースを希望する方にはうってつけのコースです。
 ハイカーも少なく、日本人はほとんど見かけません。
またコースの花は豊富で、ゆっくりと写真を撮っているといくら時間があっても足りません。

遥かプリエンツ湖
7/27 グリンデルワルト
下氷河コース
フイングシュテック〜下氷河
2.5H

下氷河
 グリンデルワルトから氷河の近くまで比較的簡単に行けるお勧めコースです。
フィングシュテックまではケーブルで登り、道は左側の上氷河と右側の下氷河に分岐します。山の斜面を左に巻くように、右手には下氷河の断崖を見ながら、徐々に高度を上げ、1時間ほどで氷河近くのレストランに着きます。
 ここからの眺めは、間近に巨大な氷河の景観を楽しめます。
時間に余裕があれば、分岐点まで戻って更に上氷河へ向かってもよいでしょう。
7/28 ミューレン
花の谷コース
アルメントフーベル〜ミューレン
1H

アルメントフーベルにて
 シルトホルンの展望台からは、360度のパノラマとユングフラウ3山を一望に見えるすばらしい絶景ががあります。
帰りに、ミューレンで時間があれば、ケーブルでアルメントフーベルまで登り、ユングフラウ3山と花の谷(ブルメンタール)が織り成す最もスイスらしい美しい絶景をのんびりと楽しめます。
 
 このコースは、景色と花をのんびりと堪能しながら、いつのまにかミューレンに下りるやさしい超お勧めショートコースです。
 最もスイスらしい絵葉書のような写真やビデオを撮りたい方には一押しです。
7/29 グリンデルワルト グローゼシャイデック〜バッハアルプゼー〜グリンデルワルト 5H

グローゼシャイデックにて
 バッハアルプゼーに最短で行く場合、フィルストまでテレキャビンを利用しますが、途中の景色のすばらしさはグローゼシャイデック〜フィルスト間がはるかに勝ります。
 
 グリンデルワルト駅近くのバス乗り場から、グローゼシャイテセック行きのポストバスに乗ります。バスを降りた出発地からフィルストまでは視界をさえぎるものもなく、左手前方に、アイガーやベッターホルン、シュレックホルンなどの山々と氷河を、下方にはグリンデルワルトの村の大パノラマを眺めながら、フィルストを目指します。
 フィルストからバッハアルプゼーは、今回の旅行では2度目(これも日程に余裕あればこそ)
 
 バッハアルプゼーの帰りは、先日と同じ道を避け、距離はあるが思い切ってグリンデルワルトまで歩いて下ることにしました。標識に従い、湖の反対側を左に回り込み、ブスアルプ方面へ進み、途中の分岐をフィルストを谷越に見ながら、次第に高度を下げていきます。
 
 やがて、テレキャビンのボルト駅近くに来ますが、足が疲れたようならここから乗り物を利用します。更に下るとグリンデルワルトまで歩くしかありません。道なりに下っていくと、いつの間にか自分のシャーレの前に下りて来ました。ラッキー!!
 湖からの所要時間は約2.5H。時間に余裕あれば、経費節減と足の運動には最適のコースです。

バッハアルプゼー
7/30 イーゼンフルー イーゼンフルー〜ズルワルト〜ロープホルンヒュッテ 3H
 グリンデルワルト最後の一日。めずらしいところに行こうと、ガイドブックを頼りに、ラウターブルンネンから村営?ミニバスに乗り、イーゼンフルーヘ。ここから、本当に小さな6人乗のミニゴンドラでズルワルトまで登り、ここからロープホルンヒュッテまで登ります。約2時間、けっこうきつい登りです。やっとヒュッテに着き、昼食兼休憩で小川清美氏のガイドブックで紹介された名物のソーセージ入りスープを注文。
 
 ここからはユングフラウ3山が眺められるはずですが、あいにく雲が出て見えない。シルトホルンからの眺めと似通っており、結果的には足の運動にはなったが、1日かけて来たのはやや悔やまれた。しかし日本人は一人も見かけず、地元のハイカーも少なく、大変素朴なスイスらしさは味わえるコースです。
8/1 ツェルマット
逆さマッターホルンコース
ゴルナーグラート〜リッフェルゼー〜リッフェルベルク
1H

リッフェルゼー
 ゴルナーグラート展望台の帰りに最適。逆さマッターホルンのリッフェルゼーだけが目当てなら、1駅下のローテンボーデンからが最短ですガ、時間があればゴルナーグラートから歩き始め、氷河沿いに岩山の上を下っていきます。
この辺りの岩場では、ひっそりと岩影に咲くピンクのシレネ・アカウリス(コケマンティマ)やラヌンクルス・パルナシフォリウスなどの可憐なワイルドフラワーにも巡り会えました。
 
 遥か下に湖、マッターホルンをはじめ、オーバーガーベルンホルンなどの山々を背景に、ゴルナーグラート鉄道の電車がゆっくりと走る箱庭のようなパノラマを眺められます。
8/1 ツェルマット
湖巡りコース
リッフェルアルプ〜グリュンゼー〜グリンジゼー〜スネガ
4H

ライゼー
 リッフェルゼーの後、まっすぐツェルマットまで帰るのはもったいない。時間があれば1駅電車に乗り、リッフェルアルプから、3つの湖を巡りながらスネガまで歩きます。コースはグリュンゼー、グリンジゼーまではほとんど平坦です。
 グリュンゼーからはヴァイスホルンが映り、グリンジゼーにはマッターホルンが映ります。
 
 グリンジゼーからスネガに行く道が少しわかりにくい。標識に従ってスネガ方面に進むとまもなくロートホルンの山麓の急な登りとなり、山頂登山コースと間違えたのかと一瞬迷いますが、少し先に進み小峠を越えるとスネガが見えてくる。  スネガの下にライゼーがあり、最後の少し急な登りをすぎるとスネガ駅に着きます。
8/2 ツェルマット
マッターホルン直下に迫る上級コース
シュワルツゼー〜ヘルンリ小屋
5H

ヘルンリ稜からの
マッターホルン
 朝一番でクラインマッターホルンの展望台まで登り、360度のパノラマを楽しみます。富士山より高い3883Mからの眺めは圧巻です。マッターホルンの形も荒々しい別の山のように見えます。ここからは、イタリア側に下るスキーコースもあります。
 一旦シュワルツゼーに戻り、いよいよマッターホルンに再接近するヘルンリヒュッテまでのコースにチャレンジです。最初こそ緩やかですが、少し進むと遥か上に目指すヘルンリ小屋が見え、道は急な荒々しい岩場か゜続きます。右側は深い谷になっており、足を滑らせたらまず助からない断崖、鎖場、鉄のはしごなどが続き、登山コースかと思うほどタフなコースです。
 
 何度も休みながら3時間ほど登ると、そこはマッターホルン山頂をすぐ真上に仰ぐ狭い岩場にへばりつくように立つ3260Mのヘルンリヒュッテ。ここから見上げるマッターホルン山頂は手の届くほど近く見えるが、まだ1000Mも上。ハイカーはここまでで、この先はガイドをつけた登山者の世界。
 テラス席で熱いスープを味わいながら、すぐ手の届くようなマッターホルンを眺める、この充実感は最高です。
 時間と脚力のある人には是非お勧めです。
8/3 ツェルマット
散歩コース
スネガ〜トゥフテルン〜ツェルマット
2.5H

スネガにて
 昨日のヘルンリヒュッテ登りの疲労もあり、本日はのんびりコースです。
まずスネガからロートホルンまでケーブルで登り、本来なら更にロートホルン山頂3400Mをを目指す予定でしたが、ここは自重して、3100M展望台からの展望の後、スネガからのんびりとトゥフテルンを経由してツェルマットまで下る散歩コースを下ります。
 
 途中、2箇所ほどレストラン、カフェがあり、景色をたのしみながらコーヒータイムです。このコースは地元の人はツェルマットから歩いてスネガまで来るようです。
8/4 サースフェー
フェー氷河パノラマコース
レンクフルー〜シュピルボーデン
1H

フェー氷河
 「アルプスの真珠」といわれるサースフェー。ツェルマットとはすぐ隣になるが、谷を異にし、交通の便も悪く、訪れる日本人はまだ少ないが、一度行けばそのすばらしさがわかります。
 ツェルマットのような賑やかな雑踏と派手な観光地らしさはないが、きらりと光る洗練された貴婦人の趣を有する村です。
 
 狭い町には、三方から荒々しいフェー氷河が迫り、ロープウェーを乗り継げば容易に氷河の間近に辿り着く。中間駅シュピルボーデンからもフェー氷河の景観は十分味わえますが、さらに上のレンクフルーまで登れば、目の前フェーに迫る氷河の大パノラマは圧巻です。
 レンクフルーから氷河沿いにシュピルボーデンまで下るコースは、1時間ほどのショートコースだが、その迫力ある景観の中を歩く醍醐味はサースフェーでしか味わえない。
8/5 ツェルマット
サンライズツァー
ゴルナーグラート日の出

ゴルナーグラートの夜明け
 夏季には周1回早朝5時頃に出発し、ゴルナーグラートでサンライズを鑑賞できる臨時電車がある。朝焼けの真っ赤なマッターホルンを山上から眺められることを期待して出かけたが、あいにく天候は良くない。三脚を構えて待つが、マッターホルンには雲がかかり一部しか見えない。東から太陽が昇り始め、ヴァイスホルンが朝日に輝く。雲の中から一部見えてきたマッターホルンの中腹が黄金色に輝くが、すぐに雲に覆われ、雨さえ降り出した。
 
 リッフェルゼーに映る「逆さ赤マッターホルン」の絶景を撮るには、ゴルナーグラート山頂か、リッフェルベルクのホテルに連泊して、夜明け前に歩いて湖までいくしかないようだ。
8/6 ツェルマット
マッターホルン北壁展望コース
シュワルツゼー〜スタッフェル〜ツムット〜ツェルマット
3H

マッターホルン北壁
 3週間のスイスロングスティも山歩きは最後の日を迎えた。
 シュワルツゼーからツムット経由でツェルマットまでゆっくりと歩いてマッターホルン北壁を眺めるコースを選択した。やはり最後はマッターホルンがふさわしい。

 シュワルツゼーの白い教会にも立ち寄り、シュタッフェルから、氷河を従える荒々しいマッターホルンの北壁と、その裾奥に広がるツムット氷河を眺め、右手に回り込みながらツムットの集落へ下りていく。
 スタッフェルアルプにはレストランもあり、休憩に最適。
ここからダム湖を渡り、マッターフィスバ川に沿って歩いていくと、自動的にツェルマットの町のはずれに辿り着く。
 
 長いスイスアルプスのハイキングも無事に終わった。怪我もなく充実した至高の日々であった。また訪れる日まで、さらばマッターホルン。

★撮影機材等  2度目のスイスアルプスであり、今回はビデオ主と銀塩フィルムカメラ従の両刀使いで臨みました。
 銀塩カメラは前回と同様に、使い慣れたミノルタαとタムロン28〜200ズームのセットにコダックのリバーサルを中心に用意しました。三脚も一応用意したのですが、結果的には特別な場合以外、出番はありませんでした。登りもある歩きながらの長いコースも多く、ビデオと併用の状況では、三脚は物理的にも時間的にも無理でした。余り移動せず、広い場所にじっくりと構えるなら良いのですが、歩くことにもウェイトを置くと、スイスアルプスのコースで三脚を構えられるのは難しいのではないかと思います。
 
 特に主要な展望台や登りのコースでは、他のハイカーの邪魔になり三脚使用は無理です。
エギュイュ・デュ・ミディ、クラインマッターホルン、ユングフラウヨッホの展望台は狭くて観光客も多く、三脚は使用困難。ゴルナーグラート、ロートホルンは場所を選べば可能でしょう。 
 ビデオの方は、パナのGS100Kに大容量バッテリーとオリンパスデジカメ2500Lから流用した大口径0.8倍ワイコンで臨みました。
山のビデオはワイド中心となり、結果的にはこの選択は正解でした。バッテリーも余裕を持っていないと、失敗します。
 
 撮ったデジタルビデオ15本。一眼レフカメラフィルム15本。ビデオと銀塩カメラの両刀使いは思ったより大変でした。両者にはそれぞれのの代替しがたい良さがあり、体力の許す限り当分併用が続きそうです。
★装 備   通常のハイキングスタイルで十分です。両手がフリーになるように、リュックに必要な機材や水と食品を詰めて、しっかりとした靴とストックがあれば、後は地図と事前の資料等が大切です。じっくり撮影する人は標準のコース時間の2倍くらいは見てください。スイス版のガイドブックの所要時間は、日本人では休みなしに歩いてもきついほどです。
 とにかく朝は早めに起きて、できれば朝一で出発することがベターです。日没は遅いのに、山の乗り物の終電は意外と早いです。シュワルツゼー発16時最終など、気をつけていないと長時間歩いて下山する羽目になります。
★旅行費用  今回の直接費用としてはツァー料金約50万円および自己負担の現地交通費約5万円、食費(自炊2/3)約5万円です。
 トップシーズンの12日程度のハイキングツアーの料金とほとんど変わりません。自由度とゆとりを考えたら、時間のある方にはお勧めのツアーです。往復ともJAL直行便で、ハイキングの他にルツェルン、シヨン、ベルン、チューリヒなどスイス各地の観光もついて、シャモニー3泊、グリンデルワルトとツェルマット各7泊、人生のちょっとした贅沢がこの価格で味わえるのはすばらしいと思います。
★現地交通費  スイスの3000M級の山に楽して登れる代償の交通費は結構高いです。ゴルナーグラートやクラインマッターホルン、ユングフラウなどのコースは往復1万円くらいかかります。他地区の乗り物も結構の値段です。今回はツアーに含まれるスイスハーフパスを利用して、それでも約5万円ほどかかりました。ハーフパスを使用しなければ10万円。                スイスハーフパス
参考図書
 ハイキングコースのガイドブックには、小川清美氏の「グリンデルワルト周辺を歩く」同「ツェルマット周辺を歩く」(山と渓谷社)が、コンパクトながら詳しくわかりやすい。前回のスイスに続き大変お世話になりました。
 
ワイルドフラワー  花の名前参照には、岡田季代子氏の「スイスアルプス高山植物ポケットガイド」(現地購入、日本語版)がコンパクトでわかりやすい。
 エーデルワイスは普通のコースではまず見られなくなっています。前回見かけた同じ場所もだめでした。
 今回同行した人が見かけた場所は、通常は余り行かない場所でした。次回行ってみようと思います。
★DVDの贈呈
 今回スイス各地でで撮影したハイキングコースのすばらしい景観と数々のワイルドフラワーを収めたDVD約45分を作成しました。
 ご希望の方は、本HPの感想等を添えてお申込いただければ、できるだけご希望に沿いたいと思います。

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完成したオリジナルDVD

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