阿部山 703

 

2010227日 晴れ

 

終日晴れだという天気予報を信じて、かねてから気になっていた「阿部山」に行って来た。
 札幌西区・西野地域の奥まった所にある山で、高さは703メートル。百松沢山を宮城沢コースから登る時、手稲平和霊園奥に見える山である。
 夏道などない山だから、登るとすれば今の残雪期しかない。頼りは地図とコンパスのみ。迷った時はGPSの航跡を辿って戻れば良い。遠くから見ると明瞭な尾根筋でも、近くに来ると木々が生い茂って意外と分かりにくい。それでも狙いを定めた東側の尾根に取り付いたのだが、山頂まで急登の連続で、予定していた1時間30分を30分もオーバーして山頂に辿り着いた。
 山頂には多くの踏み跡が残っていた。どうやら裏手の発寒川を渡渉して右側の尾根から登って来ている人が多いようだ。自分の登った東側の尾根には2名の足跡しか確認できなかったから、敬遠されているルートなのだろう。
 今回は長靴にワカンというスタイルで登ったが、これは正解だったようだ。潅木が多く、山スキーで登れる山でもないし、管理人の持っている浮力の大きいスノーシューではスリップして急斜面を登ることが出来ない。冷え込んで足が沈まない時にはアイゼンで登るのが楽かもしれない。今回はワカンでも木の根元に近付くと結構落ち込んだので、やはりワカンか急登の出来る爪の大きいスノーシューがこの山には正解のようだ。
 たっぷりと汗を流して登った山頂だが、眺望はあまり良くはない。木々の間から手稲山や百松沢山が見える程度で、あとは西野地区を見下ろすぐらいだ。
 それでも気になっていた山を登った達成感はあり、満足のいく「山登り」だった。

 

登り・2時間(休憩時間含む)  下り・1時間05分(休憩時間含む)

 

GPSトラックログ

 

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手稲平和霊園から見る阿部山。山頂は3つのコブの左端。左に見える東側尾根を直登した。除雪された霊園入り口の空きスペースに車を停め、霊園内を10分ほど歩くと宮城の沢林道入り口がある。

 

 

雪を割って流れる宮城の沢川。林道はこの川に沿って延びている。左手に見える砂防ダムを過ぎた辺りで上を見上げると送電線が横切っている。この辺りから少し歩いて右手に入れば尾根に取り付くことが出来る。

 

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多少林道を歩き過ぎたが、尾根に取り付くには問題がない。いったん尾根に上がるとあとは山頂まで延びる1本尾根なので分かり易い。急な登りが2ヶ所あり、息が切れ汗が噴出してくる。振り返ると西野地区が見下ろせるようになり、遥か向こうにモエレ山が見えた。

 

 

山頂直下に出来た雪まんじゅう越しに西野地区や西区の街並みを見下ろす。好天とはいえ、やはり山頂近くになると風は冷たく、汗で濡れた身体の体温を奪っていく。レインウエアを着て風を防ぐが、ゆっくりと休憩を取る雰囲気ではない。

 

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手稲山山頂をズームアップ。山頂には木々が生い茂っているから眺望は期待出来ない。樹林越しに手稲山や百松沢山が見える程度である。 

 

 

 ここにも「峰風」さん作の山頂標識があった。峰風さんとはいったい何処の何者で、自分で登って山頂標識を取り付けているのだろうか。考え出すと興味は尽きない。

 

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宮城の沢越しに百松沢山を見る。百松沢山・宮城の沢コースが手に取るように俯瞰することが出来て興味深い。右奥には烏帽子岳が山頂部を見せている。

 

 

帰りの樹林帯で雪面に映った自分の影を撮る。別にどってことはない出来の悪い写真だが、その場の静ひつな雰囲気は写真では表せない趣があった。結構こんなことが疲れを忘れさせてくれるのだ。

 

 

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