ニセコアンヌプリ1,308m 大谷地〜大沼

 

2009811日 晴れ

 

暑い日が続く中、今年2回目のニセコ山行に行って来た。炙られて熱くなるのは承知で出掛けた。それでも少しは涼しい内にと朝早く出掛けた。
 アンヌプリ登山口を出発したのは午前7時半。8時を過ぎると太陽の陽射しが熱く感じられる。登り始めてすぐに早くも下山してくる人たちに出会った。少しでも涼しい内に登っておきたかったと言っていた。1時間40分の登りだが、山頂に着くまでたっぷりと汗を絞り取られた。
 下山してもまだ午前中だったので、前回イワオヌプリからの山行で中途半端に終わった大沼の見物に出掛けた。大谷地から沼までは短い距離だが、容赦ない陽射しに炙られながら歩いた。爽やかな涼風が吹き抜ける沼のほとりでやっと一息つくことが出来た。
 戻った大谷地では、五色温泉からイワオヌプリ、大沼を越えて縦走中の中高年登山者4名が、神仙沼周遊を終えたところで体力が消耗し、予定を変更せざるを得なくなったと言うので全員を五色温泉まで送った。うだるような暑さの中でニトヌプリを越えて五色温泉に戻るのは辛いことだろう。

 炙られてヒートアップした身体をニセコ駅前温泉「綺羅乃湯」の水風呂でクールダウンしてから帰路についた。「羊蹄山湧き水」近くのそば屋で食べた大盛りそばが中途半端な量ではなく、残せばいいものを意地汚くたいらげてしまったものだから途中で睡魔に襲われ、小一時間ほど車の中で仮眠をとってから帰ってきた。

 

 

 

アンヌプリ登山は五色温泉キャンプ場横からスタートする。コースはその他にもあるが、ここが一番一般的だ。駐車料金は100円。温泉越しにイワオヌプリの山頂部が見える。

 

 

登山道途中から見上げるアンヌプリ。左は偽ピーク。本当の山頂は偽ピークから少し進んだところにある。右は南峰。この角度で見上げると南峰の方が山頂に相応しい。

 

 

1時間程登ると左手に見えていたイワオヌプリやニトヌプリが眼下になってくる。チセヌプリやシャクナゲ岳の向こうには目国内岳や岩内岳が見える。この辺りから登山道にガレが多くなるが歩き難い訳ではない。

 

 

アンヌプリ山頂にある観測所跡。標柱の裏には戦争中にゼロ戦の着氷実験が行われたことが記されている。不幸な戦争の記憶だけは風化されずに残って欲しいものだ。

 

 

山頂からまったりとした気分で羊蹄山を眺める登山者。だと思ったら携帯電話で話し中だった。ささやかだが涼風が吹く山頂は先ほどまでの暑さを忘れさせてくれた。

 

 

 アンヌプリ山頂から偽ピーク越しにイワオヌプリ方面を見る。目国内岳や岩内岳は雲の中に隠れたようだ。少し早い昼食をとってから足を伸ばして休んだので大分鋭気が戻った。

 

 駐車場から笹に覆われた大谷地を見る。フサスギナの群生地として有名だが、近年は笹に侵食されて大変なようだ。目指す大沼は正面の尾根を越えた辺りで、約40分の行程だ。

 

 

大谷地の奥まった辺りから見るチセヌプリ。ここまで来ると笹も少なくなり、色々な花が見られる。木道が結構奥まで延びているので、大谷地見物だけなら観光スタイルでも十分だろう。

 

 

 見通しの悪い登山道を歩いていると、突然笹越しにイワオヌプリを背後に従えた大沼が現れる。途中、タケノコ採りが付けたと思われる踏み跡があるが、沼につながる道ではないので要注意。

 

 

涼風が水面を吹き抜けていくから、水辺に立っているとアッという間に汗が引き、濡れたシャツが乾いてしまった。静かな水辺に佇んでいると汚れた心が洗われるようだ。