秋の紅葉・旭岳 2000年 930

 

旭岳に初雪が降ったという記事を見て、こりゃーえらいこちゃ、早く紅葉を見に行かなきゃみんな雪の下になって埋まってしまう。てなことでオバサン(妻)を連れて旭岳まで紅葉狩りに出掛けた。妻にとっては初めての旭岳、6時過ぎに家を出て高速道路をぶっ飛ばしたのですが、滝川あたりから強烈な霧が発生。とてもじゃないがライトを点けなきゃ走られない状態になってしまった。それでも旭川を過ぎ、工事中の忠別ダムを見下ろすあたりまで来ると空もくっきりと晴れ、旭岳を盟主とする大雪山が「ふふっ来ましたね。このひま人が」と偉そうにふんぞり返っていた。こちらもついつい「どうもお邪魔します。ちょっとだけ紅葉を見せてください」と謙虚に挨拶をしてから旭岳温泉に向かった。 

 

asahi002リニューアルされたロープ・ウェイ駅に以前の面影は見られないが、背後にそびえる旭岳はちっとも変わらない姿で迎えてくれる。大型になったゴンドラはスピードも上がり、途中にあった「天女ヶ原駅」も廃止になったので乗り換えもなくなり、たった9分で「姿見駅」まで運んでくれる。片道1500円、往復2800円については異議のあるところだが、今回は妻もいることなので目をつぶることにしよう。

 

 

 

思わぬ快晴にオバサン「シヤワセッ」!

 

asahidake-000sugatami-asahi000 初めての旭岳に喜ぶオバサン。友達が3日前にバスツアーで旭岳に来たが雨で何にも見えなかったらしい。「ああ〜、私はやっぱり晴れ女なのね〜」と自己陶酔してしまったオバサンは「シヤワセッ」を連発していた。姿見の池までの散策路は登山者、観光客、カメラマンが入り混じって歩いていたが、かなり年配の素人カメラマンがロープの中に三脚を立てて写真撮影をしていたのを若い監視員にとがめられ、「法律違反で、警察に訴えれば逮捕されるんですよ」としこたま怒られていた。あー恥ずかしいこっちゃ。

 

 

  オバサンに強烈なカウンターパンチを喰らう

 

nobori-asahi111kinnkoiwa-asahi111 姿見の池からは大勢の登山者と抜きつ抜かれつして登る。それにしても普段着のまま登る観光客さんよー、大丈夫かいな。登るにつれて展望も開け、十勝連峰、トムラウシ、石狩岳、ニペソツ、芦別岳、夕張岳などが目に飛び込んでくる。思わずオバサンに「ここから見える山はほとんど登ったよ」と自慢したら、「その間、私は子育てをして家庭を守っていたんですよ」と強烈なカウンターパンチを喰らってしまった。物言えば唇寒し秋の空ってか。金庫岩あたりまで来ると風も冷たく、半袖でスタートしたオバサンも長袖を着込み、ついには雨具まで着ることになってしまった。

 

 

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山頂から黒岳方向を見る。大きな「大雪山」が一望できる。

 

 

寒風の中での昼食は「シヤワセッ」か?

 

sanntyou-asahi111オバサンの足でちょうど2時間。最後は空気が薄いと口をパクパクさせ、金魚のように登っていた。山頂は風が強く冷たいので、みんな記念撮影を早々に済ませ、風のあたらない場所でめいめいにお昼を広げていた。私とオバサンは最後に残っていたベンチに陣取ったが、残り物に福どころか、残り物に“吹く”だった。風をまともに受けるベンチでのお昼は一言で言えば「ミジメ」。それでも目の前に広がる大展望を楽しみながらお昼を平らげる。ここは満足満足と強がっておこう。身体も大分冷えてきたので名残惜しいが下山する。山頂滞在時間30分なり。

 

 

 

 

 

山より車の運転でグッタリ!

 

kouyou-asahi111 下りは姿見の池まで1時間15分。登るには辛いザレ道も、下るときには適度なクッションとなるから膝には優しい道となる。オバサンも“ニュートンの法則”のせいか下りはすこぶる快調だ。お昼を過ぎても次々と登山者が登ってくる。もしかしたら旭岳が北海道で一番登られている山なのかしらん。姿見の池からは夫婦池を回って紅葉を楽しむ。帰りのロープ・ウェイは最前列に立ったせいかゴンドラごとダイビングするような錯覚を楽しむことができた。ロープ・ウェイ駅でコーヒーを飲みながら余韻を楽しんでから帰路につく。それにしても帰りの高速道路、みんなの飛ばすこと凄まじい。6時をまわってもう暗くなっているのに、1車線道路など100キロぐらいのスピードで走っていてはすぐ後ろにピッタリとくっつかれてしまう。山に登るよりこちらの疲れの方が後々まで残ってしまった。

 

 

札幌に着いてから丘珠にあるラーメン専門店「一番星」で夕食を取る。こってり系のまったり味かどうか知らんけれども、まあまあの味だった。私自身はこったり系のぐったり味になってしまったようだ。

 

 

 

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