藤野富士 651m
2021年3月5日 晴れ
所用時間 2時間(休憩時間含まず)
登り・1時間10分 下り・50分
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GPSトラックログ
赤線→登り 青線→下り
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札幌南区藤野地区にある霊園、「藤野聖山園」の管理棟を過ぎた辺りから眺めた藤野富士。なるほど富士と冠されるだけの端正な姿です。登りは訳あって正面を直登しました。
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霊園の最奥が除雪作業中だったので手前の空きスペースに車を停めました。ここから少し進んだ所に取り付き跡があったので、ここから登り始めることにしました。
しかしこのトレースは山頂からダイレクトに降下したもので、正規の登山コースにつながるものではありませんでした。通常、積雪期の下山時のみに使われているようで、地図にも載っていないルートのようでした。
それでも直登も辞さずと進んだのですから、そのまま山頂めがけて急斜面を登ることにしました。
駐車スペースからは昨年暮れに登った豊見山(右)や何度か登っている豊平山(焼山・左)をくっきりと眺めることが出来ました。
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今回も足回りは長靴にワカンです。数人が歩いたと思われるトレースはしっかりしていましたが、気温が上昇してきたため、木の梢の雪が融けて滴り落ち、すっかり湿り雪状態になっていました。
最初は歩き易かったトレースも段々と斜度を増し、尻滑りを楽しんだ跡は滑り台のようになっていました。急斜面は容赦のない直登ですから、ワカンを滑り台のようになったトレースに蹴り込んで登りました。
約1時間の直登、さすがに山頂近くでは息が上がって来ましたが、上手い具合にトレースがジグを切り始め、斜度も緩んで来たので休まずに登り切ることが出来ました。途中、後ろを振り返ると眼下に霊園が見え、遠くに藻岩山や砥石山を確認することが出来ました。
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山頂は木々が生い茂っていて展望は良くありませんでした。樹間からやっと隣の豊平山が確認出来る程度で、遠くの山々のスカイラインを楽しむような山頂ではありませんでした。
魔法瓶にお湯を詰めて来たので、ここでゆっくり昼食と思ったのですが、好天の割には意外と山頂に流れる風は冷たいので、腰を下ろして食事をとることを諦めました。
眺望が悪い、そして意外と寒いとなれば下山するしかありません。直登してきた斜面を尻滑りで下りるか、それとも正規の登山道を歩いて戻るかの選択を迫られましたが、初めて登った山なので、ここは正規の登山道を知るためにも後者を選択することにしました。
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山頂標識の横には「見守り☆フクロウ 境界点」の標識と、小さくて可愛い木彫りのフクロウ像がありました。フクロウを取り囲むツルの一部が破損しているようで輪になっていませんでした。
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山頂から下りて振り向くと、こんもりと丸い山頂部を確認することが出来ました。霊園側から見ると端正なコニーデ型の山容で、さすが富士と形容されるだけの美しさですが、南に延びた尾根を見る限り東西から見た藤野富士はまた違った山容なのだろうと想像しました。
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山頂直下から南に延びた尾根は平坦で、途中に石積みされたケルンもありました。気温も上昇して雪も緩んで来たことから、気を許すと踏み抜いてしまう個所がありました。
ピンクテープも多く、注意を怠らなければ迷わずに歩くことが出来るコースのようでした。
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尾根の東側には大きなすそ野を広げる459.9m峰(穴沢山・真駒内スキー場のあった山)がそびえ、その向こうに「芸術の森」がある常盤地区を確認することが出来ました。
「常盤ヒルズ」は写真右側中央の木の陰に見える小高い丘と思われました。
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東側斜面を下る途中、「見晴台」の標識のある個所から支笏湖方面を見ましたが雲が多く、恵庭岳やイチャンコッペ山のすそ野を確認する程度にとどまりました。
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東斜面を下り切った辺りで「常盤ヒルズ 冬限定登山道」という、何だかお得感のある標識が目に入りました。今回の山歩きに常盤ヒルズを入れていなかったのでスルーしましたが、気になったので帰宅してから調べたところ、明治時代皇室の御料地だったころの珍しい標識が残されていて、「札幌150峰」にも加えられていると知りました。
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林道に残されたトレースを気持ち良く歩いているうちに登山口に着きました。途中には親切な案内標識が多く、積雪期でも安心して歩けるコースだと思いました。でもトレースがなくて全行程ラッセルだと意外ときついかも知れません。
今回は最初の判断から通常とは逆の歩きになりましたが、今度は雪のない時期に常盤ヒルズを含めて歩いて見たいものです。
下山後は車の中で温かいみそ汁と赤飯おにぎりの昼食をとり、その後「小金湯温泉・まつの湯」に直行して至福の時間を過ごしました。山歩き半分、温泉半分、まあそれなりに楽しい一日でした。
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