漁岳(いざりだけ)1,318m
2014年4月22日 晴れのち曇り
登り・3時間30分(休憩時間含む)
下り・1時間40分(休憩時間含む)
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GPSトラックログ 赤線=登り 青線=下り
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出発点となる「漁岳林道」入口ゲート。奥に漁岳から連なる稜線が白く輝いて見える。
入山届け出ボックスはこのゲート手前100m程の所にある。まだ朝の7時を過ぎたばかりなので雪は固く締まって歩き易い。登山靴に付けたアイゼンが固いザラメ雪に食い込む。ザックに括り付けたスノーシューはしばらく出番がなさそうだ。
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漁川沿いの林道を1時間ほど歩くと、尾根への取り付き地点に行き着く。周囲の木立にピンクテープが下げられているので分かり易い。左の木立には「漁岳↑」と書かれた小標識が取り付けられている。
風もないので気温は予想以上に上がって来ている。ここからは上着を脱いでシャツ1枚になって歩く。
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尾根へ向かう途中、樹林の間から漁岳の山頂が見える。白く輝く稜線がうねるように連なっている。まだまだ先は長いとため息が出る。
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901mのコブを右から巻くようにして稜線に上がる。稜線の反対側にはオコタンペ湖や支笏湖が見える。
ここからは右に向かって稜線上を歩く。空はどこまでも青く、予想以上の好天になった。気持ち良い雪山歩きに、ついつい鼻歌が出てくる。
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右手に見える1175mのピークはまだ遠い。漁岳はその背後だから、ここからがこの山の正念場だ。左に見えるコブと1175mのピークの間を通って漁岳の最終コルを目指す。
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1175mのピークへ向かう途中で後ろを振り返る。手前に恵庭岳、不凍の支笏湖、その向こうに風不死岳や樽前山が見える。
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コブと1175mピークの中間地点から漁岳山頂を望む。南側の雪が解けハイマツが露出しているのが分かる。
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1175mのピーク下を左側からトラバースして最終コルへ向かう。斜面の先には小漁岳(奥中央)が見える。漁岳山頂から小漁岳までは往復2時間少々。かなり天候が安定していないと挑戦は難しい。
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トラバースが終わると露出したハイマツ帯に行き当たる。それを乗り越えて進むと、目の前に漁岳の全貌が広がる。圧倒的な存在感に息を飲む瞬間だ。
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最終コルから漁岳頂上を見上げる。ここにスノーシューとストックをデポし、アイゼンとピッケルで直登して頂上を目指す。
気温が上がったせいで雪はかなり柔らかくなっている。アイゼンを付けた靴も深く蹴りこめるので滑落の心配はない。手に持ったピッケルも安心感を高めてくれる。
周囲を眺めながらの余裕のある登りとなった。
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山頂標識の前でパチリ。周りは真っ白でも、この山頂はなぜか雪がない。ハイマツが露出して春山気分に浸ることが出来る。
昼から下り坂という天気予報通り、南の空から雲が流れ始めた。見える筈の羊蹄山やニセコの山々も雲の中になってしまった。
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漁岳の南側は緩い斜面のハイマツ帯になっている。三角点のある山頂よりも9m高い最高点は北側にある。ここから歩いて行くには時期が遅過ぎるようだ。
右手に先週登った空沼岳、中央奥に狭薄山や札幌岳、左奥に余市岳が見える。
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山頂で休んでいると、単独行の女性が上がって来た。最初に見えたのは最終コルだったので、ずいぶんと早い到着だ。ストックもアイゼンもなしでガシガシと登って来た。
背後には右から恵庭岳、支笏湖、紋別岳、イチャンコッペ山が見える。
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女性に「写真を背後から撮らせて下さい」と断ってからパチリ。やはり人物が入るだけで風景写真の雰囲気は変わるものだ。
漁岳からの眺めは支笏湖方面に限る。単調な南側と違って、凍てついたオコタンペ湖、屹立する恵庭岳、どこまでも青い不凍の支笏湖。陳腐だが、素晴らしい光景としか言いようがない。
山頂わずか下手前に小さな祠の鳥居が見える。祠はまだ半分以上雪の中だった。
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帰りに林道のカーブに設置されている「御神鏡」に安全登山の御報告。「今日も何事もなく安全に戻ることが出来ました。ありがとうございました」と。
間もなく、小雨がポツリポツリと落ちて来た。はて、この雨は何だろう?
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