股下山(またしたやま) 820.4m

 

2012428日  晴れ

 

 

登り・1時間30分(休憩時間含む) 下り・40分(休憩時間なし)

 

 

matasitayam

 

GPSトラックログ

 

 

 

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 股下山とは、小樽内川と春香沢川が二股を作っている所の下流にある山だから「股下山」と云うそうだ。なるほど!

 春香山や奥手稲山へと向かう林道入り口にある駐車スペースに車を停め、定山渓方向に250mほど戻った辺りから白樺林へ入る。歩き始めはスノーシューを履いたのだが、雪原に残っているツボ足跡を見て、すぐに自分もツボ足で歩くことにする。山頂までツボ足で歩くことが出来たので、スノーシューはザックの厄介な荷物に成り果てた。

 かろうじて股下山の尾根が見えるので進む方向が分かるが、天気の悪い時などはしっかり方向を見定めないと、密生した白樺林の中で右往左往しそうだ。

 今回はGPSに目標地点を何ヶ所か記録してきたので、それを見ながら進んだ。

 

 

 

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 今回は大きな疎林帯がある山頂尾根の北東端を目指して登った。上に行くに従って雪原が広がり、山スキーで滑るには最高のゲレンデになると思われた。

 ザラメ状になった雪原の上には下りのツボ足跡がはっきり残っていた。融け具合から見て、どうやら前日のものらしい。

 

 

 

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 尾根の上部まで来ると展望は大きく広がり、眼前には先週登った「つげ山」の全容が見て取れた。その左奥には奥手稲山を見ることが出来る。

 つげ山の右方向に目を向けると、四ツ峰、迷沢山、烏帽子岳、百松沢山が並んでいる。札幌市街から見る手稲山方向のスカイラインを裏側から眺めている気分は、何とも気持ち良いものである。

 

 

 

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 北側に目を転じると、遠くに春香山(左)や和宇尻山(そのすぐ右)が見える。右側に見える838m無名峰との間から、増毛山塊の白く輝く山並みが見えているのだが、少し靄って明確ではない。

 

 

 

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 山頂尾根の北東端から股下山までは尾根上を歩く。分岐する尾根もないことから迷う心配もない。

残り少なくなった雪だが、尾根にはまだ雪庇がかろうじて残っていて、その上を踏み抜きすることもなく歩いた。

 

 

 

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 尾根の途中から白井岳から北東に派生する長大な尾根を見上げる。左側の1020mのコブは岩壁を持つ荒々しさがある。右側の934mのコブは広い疎林の山すそを持っているから、山スキーで遊ぶには最適かも知れない。

 どちらも無名峰で、はるかに低くて目立たない股下山に立派な山名があるのが不思議だ。

 

 

 

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 尾根途中から「定山渓天狗岳」と「ヒクタ峰」をズームアップ。左側に見える「ジョウテン」は1峰と2峰が重なり合って、いつも見慣れた1.2.3峰が並ぶ姿に比べると、ちょっとだけ新鮮さを覚えるうしろ姿だ。

 

 

 

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 股下山の山頂が近くなってきた辺りから後ろを振り返ると、まだ「つげ山」がこちらを見ている。

「つげ山」から「股下山」を見ても、標高や容姿で勝る「定山渓天狗岳」や「白井岳」の方に目が行って、「股下山」の印象は薄い。しかし「股下山」から「つげ山」を見ると、そこには「つげ山」しか存在していないような堂々たる印象を覚える。これははっきり言って不公平だ!

 

 

 

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 山頂への最後の尾根登り。雪が大分融けて大きなツリーホールが出来ている。途中、やぶの中を歩くこともあり、小さな擦り傷を何ヶ所か作ってしまった。

 登っている途中、目的の山頂を見ることが出来ない山というものがある。気が付いたら山頂だった・・・という類である。得てしてそういう山は人気がない。

 この股下山はどうなのだろう。けっこう冬期間には登られているようだから、そういった概念から外れて、すべてを晒さない年増女のような妖しい、何がしかの魅力があるのだろう。

 

 

 

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 広い山頂は樹林に囲まれて、際立った展望は望めない。木立の間から白井岳(左奥)と1160mのコブが見えるだけである。荒々しい岩壁を持つコブが、単に白井岳から派生する尾根上にあるコブというだけで名前がないのは納得が行かない。もし自分に命名権があるなら「白井岳北東尾根1160コブ山」と名付けよう。なんだ、そのままかい!

 

 

 

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 木立の高い所にくくり付けられた「峰風さん」作の山頂標識の下で記念撮影。自分のようなビギナー登山者は、見慣れた「峰風さん」の山頂標識を見ると、なぜかホッとする。

 最近は「峰風さん」の標識が批判され、本人が外していると聞く。なぜ朽ち果てるまで残しておくことが出来ないのか疑問だ。

 奥に見えるのは白井岳北東尾根上の1020mのコブ。

帰りは来た道を戻った。山頂尾根の北東端の雪面はザックザックを音を立てながら走り下りた。スキーだったら5ターンぐらいは楽しめたかも知れない。

 車に戻ってもまだ昼前。あっけない雪山歩きだったが、これもまた楽し!である。

 

 

 

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