ナイアガラの滝とトロント

 

2008年 514日〜18

 

なんでナイアガラ観光になってしまったのか。旅行がしたいというおばさんが、近所さんを巻き込んで手際良く決めてしまった。あまりにも有名で俗物的な観光名所。最初は乗り気が薄く、どうせカナダに行くのだったら山の見えるカナダらしい風景のところを選んで欲しいと思っていたが、値段や時期などを考えるとやはりナイアガラ観光がベストということになったようだ。

その俗物的なナイアガラ観光の感想だが、ナイアガラ滝の凄さを感じることが出来ただけでも意義のある旅行だったと思っている。デジカメ写真ではとても体感した凄さを伝えることは出来ないが、雰囲気だけでも感じてもらおうと数枚掲載した。

酒や煙草に厳しいカナダ。愛煙家や愛飲家には辛い旅になるかもしれない。食べ物はやはり日本にはかなわない。朝食は決まってベーコン・ソーセージやスクランブルエッグ。それにフライドポテトやパン。それになんとも味気ないコーヒー。期待していたステーキはぶっ飛ぶほどの不味さだった。量が多くて血の滴るような塊は、まるで肉の味がしなかった。これなら断然日本の肉の方が美味い(値段の高いステーキなら美味いのかもしれないが、残念ながら食する機会に恵まれなかった)。唯一美味いと思ったのはトロントのシーフードレストランで食べたロブスター。カナダでも高級料理だと説明されたが、食感は伊勢えび、味は毛ガニを濃厚にしたようで、さすが高級食材だと感じた。

成田空港からトロント空港までの飛行時間は行きで約11時間、帰りは約12時間。狭い椅子に座りっぱなしで足がむくむほど疲れてしまった。海外旅行はこれに耐えられなければ楽しむことが出来ない。いつかはファーストクラスで海外旅行をしてみたいものだが、宝くじにでも当たらない限り無理な相談だろう。

 

 

 

 

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トロント市内とトロント島を往復するフェリーに乗るとトロントのダウンタウンを見渡すことができる。フェリーから見る風景は、高層ビルディングと「スカイドーム」、世界一の高さを誇る「CNタワー」を一望することができる。

トロントは五大湖のひとつであるオンタリオ湖に面している。街から湖を眺めてみると遥か彼方まで水平線が広がり、対岸など目に入ってこない。ガイドさんの説明ではオンタリオ湖は五大湖の中で一番小さいが、それでも日本の四国がスッポリ入る大きさだという。あまりのスケールの違いに言葉をなくした。

 

 

 

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ナイアガラの宿泊ホテル「エンバシー・スイーツ・ホテル」の部屋から見る朝焼けとアメリカ滝。部屋からは右手にカナダ滝、左にアメリカ滝が見えるぜい沢さ。まさかベッドに寝転がってナイアガラの滝を楽しめるとは思わなかった。

世界有数の観光地として名高いナイアガラの滝は五大湖のエリー湖からオンタリオ湖に流れるナイアガラ川の途中にある。流れ落ちる水量は世界最大で、南米のイグアスの滝、アフリカのビクトリアの滝と並んで世界3大瀑布と呼ばれている。ナイアガラ滝はカナダ滝とアメリカ滝の2つの滝からなっているが、アメリカ滝の右側にある小さなウエディングベール滝(写真の右側に見える滝)を入れて3つの滝からなっているというガイドブックもある。カナダ滝は高さ54m、幅670mの巨大な滝で、水量はアメリカ滝の約10倍と言われている。

 

 

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カナダ滝を最も間近に見ることが出来る「テーブル・ロック」から、ライトアップされたカナダ滝を見る。昼間のカナダ滝(下の写真)と比較してみるのも面白い。立ち上がる水煙は雨のように降り注ぎ、風向きによっては傘やレインスーツが必要だ。腹に響く轟音も凄まじく、一見の価値があるビューポイントのひとつだ。

 

 

 

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ホテルの部屋から見るカナダ滝。水煙に陽が当たり虹が出来ている。滝の手前に見える建物は「テーブル・ロック・ハウス」と呼ばれている。ここにあるエレベーターを使って「テーブル・ロック・シーニック・トンネル」に下りると、滝の真裏に出ることが出来る。

 

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「霧の乙女号」Maid of the Mist)に乗ってすぐ目に入ってくるのがアメリカ滝。アメリカ滝の下は岩礁になっていて、落下してきた大量の水は岩にぶつかり、凄まじい水飛沫となって空中に舞う

 

 

 

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アメリカ滝を楽しんだら今度はカナダ滝へ向かう。カナダ滝の大瀑布が轟音と共に近づいてくる。「霧の乙女号」すべての乗客に青いポンチョが配られるので、それを着込んで滝を楽しむ。

 

 

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カナダ滝の左側。もう形容の言葉さえも見つからない大迫力。「スンゲ〜!!!」と息を呑む。

 

 

 

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カナダ滝の右側。崖の右上はビューポイントの「テーブル・ロック」。まさに大瀑布と言われる圧倒的な景観が目の前に広がる。船が向きを変えるたびに大量の水飛沫が降り注ぐ。乗客の歓声が一段と高まるのがこの時である。

 

 

 

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「テーブル・ロック」に行く途中からカナダ滝に向かう「霧の乙女号」を見下ろす。船上では滝つぼから流れ出る水の速さに錯覚して、船が滝に突進しているように感じる。

 

 

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「テーブル・ロック・ハウス」からエレベーターを使って「テーブル・ロック・シーニック・トンネル」に下りると、カナダ滝のすぐ真裏に出る。もらったポンチョを着込んで外に出ると、そこは水飛沫が大雨のように降り注ぐ「ジャーニー・ビハインド・ザ・フォールズ」ポイント。もう「凄まじい」の言葉しか見つからない。

 

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「ジャーニー・ビハインド・ザ・フォールズ」ポイントの前を「霧の乙女号」が進んで行く。

 

 

 

 

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