めぐり

2002101314

 

「ニセコ連峰」は道央の日本海側に位置する火山性の連山。主峰「ニセコアンヌプリ」から端の「雷電山」まで大小の山々が並ぶ。その距離は東西20キロメートルにわたる。山麓には温泉やスキー場が点在し、道内一級のリゾート地となっている。

中央部にある「チセヌプリ」の周辺には「神仙沼」「大沼」「長沼」「シャクナゲ沼」などの湖沼があり、多くの観光客が四季折々の風景を楽しむために訪れる。

 紅葉が色を深める秋の某日、われわれも世間並みに「秋のニセコ・山と沼めぐり」を楽しもうと、「海坊主」さんこと「G藤夫妻」、「川仙人」さんこと「真ちゃん」、そして「管理人」夫婦の五人が「神仙沼休憩所」に集まった。

 心配していた天候にも恵まれて、最高の「ニセコの山・沼・温泉・ビール・酒・・・」を堪能したのだった。 

 

◎ コース予定表 クリック(G藤氏作成)・・・ほぼ予定通りに歩き通した。

 

 

五色温泉をスタートして最初の難関が砂礫の急斜面につけられた階段。準備体操代わりとしてはちょっときつい。心臓が早くもドクンドクンと悲鳴を上げる。

 

 

「イワオヌプリ」への分岐を過ぎて左に進路を取れば、行く手に二つのピークを持った「ニトヌプリ」が見えてくる。あいにくと山頂部は雲に隠れて見えない。クリック

 

「ニトヌプリ」への登りは広く刈り込まれた笹の中をジグを切って登る。振り返れば「小イワオヌプリ」と「イワオヌプリ」が荒々しい岩肌を見せている。

 

「ニトヌプリ」山頂までくると、行く手にはこれから向かう「チセヌプリ」が全容を見せてくれる。人気の縦走コースは反対側から登ってくる人も多い。

 

 

「ニトヌプリ」を下りてから「チセヌプリ」の登山口まで「道道456号線」を百メートル程歩く。秋の祝日だけに、行楽を求めにくる家族連れの車が多い。

 

 「チセヌプリ」への登りは大小の岩と潅木が入り組んだ歩きにくい登山道。遥か下方に見える道道456号線を尻目にして、川仙人さんは最後のスパートをかける。

 

「チセヌプリ」山頂での「海坊主」さんことG藤夫妻。いつでもどこでも同じペースで一緒に歩く仲の良さ。山頂には小さな沼を抱えた湿地があり、意外と広い。

クリック

 

「シャクナゲ岳」へ向けて「チセヌプリ」を下る。風を避けながらの昼食はあずましくなかった。何とか作ったインスタントラーメンは水が足りず、塩辛くて失敗だった。

 

「シャクナゲ岳」山頂から歩いて来た方向を振り返る。手前から「チセヌプリ」「ニトヌプリ」「ニセコアンヌプリ」「羊蹄山」と一列に並ぶ姿が美しい。

 

最後のピーク「シャクナゲ岳」で、居並ぶ秀峰をバックに記念撮影。充実した山歩きを堪能したせいか、全員大満足の表情でカメラに収まる。

 

 

「シャクナゲ沼」を眼下に見ながら「シャクナゲ岳」を下る。ここから「神仙沼」までは“沼めぐり”コースとなる。もう登る所はないので足取りも軽い。

 

「長沼」のほとりで“ハイ・ポーズ”。背後には“家(チセ)の形”をした「チセヌプリ」が聳えている。「長沼」の水位は低く、半分くらいに縮小していて迫力不足。

 

 最終目的地の「神仙沼」。ニセコでも有数の観光スポット。勿論、登山者よりも観光客の方が断然多い。アカエゾマツに囲まれた湿原には池塘が点在している。

 

 

 観光客になりきって記念撮影。撮影も順番待ちの賑やかさで、そそくさと交替する。“神仙沼は仙人の住むところ”という。なるほど川仙人さん、ここに居たのか。

クリック

 

「風呂・ビール・酒」の掛け声で歩き通してきた三人。宿の風呂に浸かって疲れを癒す。温泉の効き目は最高で身体はポッカポカ。早くも来年の山行話に花が咲く。

 

温泉で暖まり過ぎた身体を冷やすにはこれしかないねと食事の前に“生ビール”で乾杯。部屋に戻ってからも話しは尽きず、男たちの酒宴はなんと2時まで続いた。

 

 

 次の日は雲ひとつない快晴。予定通り五色温泉から「ニセコアンヌプリ」へ登る。二日酔いの男三人は青息吐息。五色温泉を下方に見てチンタラ登る「川仙人さん」。

 

 葉が落ちて果実だけが残ったナナカマドと「イワオヌプリ」。昨日歩いた山々がくっきりと見え、楽しかった“ニセコの秋”が脳裏にしっかりと刻み込まれる。

     

 

 「ニセコアンヌプリ」山頂から眺める「羊蹄山」は最高! “秀峰・蝦夷富士”の言葉通り、その凛々しくも端正な姿は本家に勝るとも劣らない美しさである。

 

 

 「羊蹄山」をバックに記念撮影。男三人は汗と共に体内のアルコールが消えたのか、雲ひとつない青空の下で爽快な顔をしている。女性二人は真面目で健康的なスタイルを通してきたので、最初から爽やかな顔をしている。楽しかった「ニセコの山と沼めぐり」の最後を飾るに相応しい、最高のフィナーレとなった。